切歌と調に狙われながら、マリアの姉御を愛でていたい   作:ゴマ醤油

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GX
ライブ


 私立リディアン音楽院。音楽を中心に学ぶその綺麗な学校の高等科に私達は通っている。

 つい最近、かっこ可愛いマリアの姉御付いて行く形で問題を起こしたのだが、それも解決し色々なお咎めを受け学校に通わさせてもらっている。

 まあ如何に綺麗に解決しても、あんなことをしでかした私たちがこうものうのうと生きていられるのはおかしいのでマリアの方で色々取引があったのは知っているが、本人がこっちに何かを求めないならそれを汲んであげるというのが良き付き合い方というものだろう。

 

「ねぇ、歩きにくいから離れない?」

「……だめ」

「だめデス!」

 

 そんなわけで、ただ今放課後です。前を歩くの明るさで生きてる人みたいな普通の学生なら喜ばしいであろう帰り道だが生憎暑苦しい。

 その理由は簡単。左にはきりー、右にはしらー。左右両方の腕に絡まりつかれていたら、それはそれは歩きにくい。

 

「……暑いのは切ちゃんのせい。だから切ちゃんが雷ちゃんから離れるべき」

「なんデスと!? それをいうなら調の方がベッタベタで暑苦しいデス!」

 

 微笑ましいんだか不安になれば良いんだか分からない喧嘩だ。私を間にやってなければ、いくらでもわちゃわちゃやっていてほしい。

 

「相変わらず仲良いね三人共! いやーなんだか微笑ましいよ」

「ちょっと響。あんまりからかっちゃだめだよ?」

 

 もう両手とも離そうかと思っていると、前方を歩く二人──立花響と小日向未来にからかわれる。

 あちらの二人の方が手を繋いでこちらに言ってくるので、見ているだけで微笑ましくなる。もしや、暑いのは彼女らのせい? 

 

「いやーそれにしても切歌ちゃんと調ちゃんは本当に雷華ちゃん大好きだよねー!」

「当然。何よりも大事」

「世界で一番大好きなのデス!」

 

 びっきーの質問に更に腕にかかる力が強くなる。

 独占欲の表れとかだろうか。だとしたら残念、私の体は全てにおいて姉御に捧げるべきものであり、その行為は無駄である。

 だから少し力を緩めてほしい。華奢なくせして案外力が強くて辛い。

 

 まあいい。今日はご機嫌なのだ。私の目の前で姉御を侮辱さえしなければ大体のことは許してやろう。

 

「で、びっきーは何処連れて行く気なの。今日は帰って姉御のライブを見なきゃ死んじゃうんだけど」

「今日はそのライブをみんなで見るっていう話題を学校でしまくってた気がするんだけどなぁ。ていうかそれ忘れられちゃうと私ただ怒られただけなんだけどなぁ!」

 

 びっきーがうがーと吠えているのは置いとくとして、確かに今日の授業ガン寝して、怒号を浴びせられていたのを思い出した。

 頭の中は姉御一色だったから今日一日のことなんて覚えていやしないが、なるほど。あれはそういった理由だったのか。

 

「確かに今日はぼーっとしてたね。響が目立ってなかったら怒られるくらいには」

「なんだか未来も辛口だなぁ!」

 

 相変わらずびっきーにはものをズバズバ言うこっひー。まあそれだけ信頼しているということだろう。

 姉御は私達には甘々の甘なのであんま強く言ってくれないから羨ましい。

 

「で、結局何処向かってんの。ライブが観れる場所ってことは誰かの家?」

「クリスちゃん家だよ! みんなで観れる大っきいテレビがあるからね!」

 

 テレビか。確かにクリー先輩の家の画面は大きくて最新のやつ。

 ということは姉御の勇姿を大画面いっぱいに見れるということ。うちのテレビは大きいとはいえないので、姉御を写すのにはあまりに足りないと思っていた。

 つまり……天国? 

 

「……早く行きましょう。今すぐ、速攻で!」

「なんと!? 雷華の足が急に絶好調になったデス!」

「……相変わらず、マリアのことになると行動的」

 

 二人を引きずる勢いでクリー先輩の家に向かう。

 姉御、姉御、あぁ姉御。早く姉御のお姿を。この目の全てに余さず視認したい。

 もう何も怖くない。恐れることなど何もない! 

 

「ふは、ふはははっ!」

 

 さあレッツラゴー! ゴーったらゴーなのだぁ! 

 

 

 

「で、どうして私ん家なんだ?」

 

 テーブルに並べられたお菓子。大画面のスクリーン。

 いきなり押しかけられて文句を言っているが、実は満更でもないクリー先輩。というか前もって話しておかなかったんだびっきー。

 

 私達と、さっき買い出しから合流したクラスメイト達はクリー先輩の家で今か今かとそれが始まる瞬間を心待ちにしていた。

 私の両隣はまあいつものようにきりーとしらーだが、今日のこれは流石に私よりも優先しなければならない。

 この二人はなんでか私に執着的だが、決してそれ以外を疎かにしているわけじゃない。マリアやマムもちゃんと大好きの中に入っているのだ。

 

「楽しみデスねー。雷華!」

「もっちろん! なんてったって姉御のコラボ復帰戦! 何だかんだ言って歌うのが大好きな姉御が笑っていられる場所だからね!」

 

 マリアの姉御が楽しんでられる舞台。

 それが政治的なものが絡んでいたとしても、歌っている瞬間の笑顔は本当の笑顔だからそれでいいのだ。

 

 なんてったってマリアは英雄なのだから──! 

 

 ライブが始まる。

 画面に光る無数の色のスポットライト。歓声が爆発する。

 その中心にいるのは二人。対照的な色を持ち、それぞれが強く人を魅せる歌声を持った女神達。

 風鳴翼とマリア・カデンツァヴナ・イブ。二人の歌姫がここに世界を魅了する。

 背後から照らしつける夕日と最大限にまで煌めく水の噴射。

 水上を滑りながら歌う二人はまさに人魚。儚さと強さを一片に見せつけてくる。

 次第に空は暗く、星が輝く。降り注ぐ光の雨を浴びながらこの上なく楽しそうに会場を舞う。

 気がつけばあっという間に閉幕。何よりも短く濃い時間であった。

 

「うはー! こんな二人と一緒に友達が世界を救ったなんて、まるでアニメだねぇー!」

 

 ペンライトをブンブン回しながら板場が楽しそうに言う。

 アニメ、そうアニメ。姉御の煌きは最早二次元。人が理想をそのまま描く二次元クラスの奇跡。いや、二次元なんて目じゃないぐらいに輝いている。

 

「……雷ちゃんが完全にショートしてる」

「これはダメデス。マリアモードになった雷華は当分このまま帰ってこないデス」

 

 姉御最高。姉御こそジャスティス。

 もうこの世の美という言葉は姉御のために使えばいいと思う。

 これから一時間ほど陶酔してようかと思ったその時、持っていた職場の端末から呼び出しの音が聞こえる。

 

 司令が冷静に状況を伝えてくる。なんでも大規模な火災が起きたらしく、応援要請が届いたそうだ。

 正直今日はもう出たくないが、まあしょうがない。姉御のライブのために人を見捨てると姉御はすっごい悲しむだろうし。

 

 きりーとしらーも行きたそうにしていたが当然お留守番。

 リンカーなしではギアを纏えないのだから大人しくしていてほしい。

 

「二人は待ってて。すぐ終わるから」




三作以上書くのは難しいね。
アンケ取ります。

コメディ? 原作やる?

  • コメディ(時系列適当、キャラ崩壊ある
  • 原作(GXから
  • 自分で決めろバーカ
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