仗助の双子の姉がいたらというもしも、パート2  第二部『戦闘潮流』へ   作:蜜柑ブタ

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リサリサ登場。


そして、早くも……?


リサリサ

 

 蒸気機関車に乗り、ローマから、ヴェネチアへ。

 シーザーが言うには、そこにこれから33日までに波紋の特訓をしてくれる波紋の達人がいるそうだ。

「姉ちゃん、俺、蒸気機関車初めてだよ!」

「私もだよ。」

「お前ら、どんな田舎暮らしだよ?」

「違うも~ん、私達の時代は、蒸気機関車が廃れてて観光地にしかないの。」

「こらこら、観光に来たんじゃないからな?」

「けどよ~、ここって観光都市じゃねぇの?」

「いいから、ついて来い。おい、そこの船頭! ゴンドラを頼む! エア・サプレーナ島まで行きたい。」

 シーザーが水辺に停泊していた小舟の船頭に頼んだ。

 すると船頭は、ゆっくりとこちらを向いた。

 帽子を被っており、顔にお面を付けていた。

「い…石仮面!?」

「いや、あれは、ヴェネチアの名産、お祭り用の舞踏仮面だが!」

「左側のデカい男! 貴様の顔が気に食わん! 今から痛めツケテヤル!」

 すると、仮面を付けている船頭がそう言った。

「うお! なんだなんだ! 敵か!?」

「でかい男ってのは、俺のことかぁ~~~? いきなり何言い出すのん? 頭パープリンなのか?」

 すると船頭は、オールを水に浮かせた。

 そして、まったく重力を感じさせない動きで細いオールの上につま先だけで立って見せた。

「んな!?」

「こ、これって…。」

 スタンドじゃないよね?っと仗助とミナミは、顔を見合わせた。

 そうこうしていると、謎の船頭は、足だけで器用に水の上でオールを回し、そして、ジョセフをオールで殴って水に落とそうとした。

「ジョセフさん!」

「なにしやがる!? わけが分からん…。いきなり殴られたからには、ぶっとばしてくれるぜ!」

「………波紋で水を弾き、水面に立つことぐらいは、出来るのか。」

 すると、船頭が帽子と仮面を外した。

 パサッと美しい黒髪が現れ、そしてその下の顔は……、20代後半ぐらいの美しい女性だった。

「あ! 先生!」

「えっ!?」

 思わず、シーザーと、先生と呼ばれた女性を二度見してしまったミナミと仗助だった。

「っ…女ぁ? てめ~~、いきなりオールで痛めつけられては許せねぇぜ! こんな場合、俺は……、女だろうが容赦はしない!」

「やめろ、ジョジョ。その人が俺の先生だ。」

「先生だと~~?」

「ねえ…どう思う?」

「いや…、勝てねぇんじゃね?」

 ミナミが仗助とそんな話をしていると、勝負がついたのか、ジョセフが何か謎の鋼で出来たマスクを付けられてしまっていた。

「ジョセフ・ジョースター。あなたは、1ヶ月間、その『呼吸法』矯正マスクをつけて生活しなくてはならない。」

「ぐっ! ググググ! 息が…。」

 シーザーの先生曰わく、ジョセフに付けられたマスクは、呼吸のリズムを一定にしないと酸欠になってしまうマスクで、早い話が、このマスクを付けた状態で、100キロメートル走っても、そのマスクが平気にならないといけないそうだ。

 つまり、波紋の呼吸を常にしていないと、酸欠死まっしぐらな、超きっついことらしい。

 そして、シーザーの先生は、言う。

 ジョセフの命を救うための波紋法を教えるのではなく、奴ら…柱の男達を倒せる戦士を作るために教えるのだと。

「あらためて…。」

「えっ?」

 ぼう然と成り行きを見ていることしか出来なかったミナミと仗助に、シーザーの先生が向き直った。

「初めまして。私は、リサリサ。スピードワゴンさんから、あなた達のことは伝え聞いているわ。よろしくね。」

「あ、…どうも、東方ミナミです。」

「東方、仗助っす。」

 二人は、慌てつつお辞儀した。

「あら? ミナミ…あなた…。」

「へっ? わっ。」

 急に肩を触れられ、ミナミはびっくりした。

「……なるほど。」

「どうしました、先生? ミナミがなにか?」

「この子…、生まれつきね。波紋の呼吸を少しだけどしているわ。」

「なんだって~!?」

「わ、私が…?」

「気づいていないのなら仕方ないことよ。それだけ微弱だと、せいぜい少しだけの静電気程度にしか感じないでしょう。」

「あ、そういや、姉ちゃんって、昔っからすぐ、ビリっ! ってなるよな。」

「ほ~ん? じゃあ、俺と同じかぁ。さっすが、俺の…、ブフッ!」

「こら、ジョジョ! あんまり言いふらさない方がいいぞ!」

「なんでだよ~?」

「この時代は、ミナミと仗助にとっちゃ、過去の時代だ。もし過去に何かあれば、未来に響く可能性があるぞ?」

「!」

「なにか?」

「えっ! いや、なんでもないっす。ハハハハ!」

「なんでもないですよ、先生。」

「…そう。」

 リサリサは、深くは聞かなかった。

「では、あらためて、シーザー、そして、ジョジョ、ミナミ、仗助。ようこそ、ヴェネチアへ。」

「……なんだろう…、すごい人なんだろうね。」

「ああ…、なんか…よく分かんねぇけど…。」

 ミナミと仗助は、リサリサから放たれるオーラのようなモノに圧倒される気分だった。

 

 そして、一行はリサリサの案内で船に乗り、エア・サプレーナ島という場所へ向かった。

 

 

「私達はこれから、あの島へ渡ります。あの島全体が私の屋敷です。」

「うわぁ…。」

 ヴェネチアの観光都市感が無くなり、一転して暗く神秘的な巨大な屋敷が海に浮いているようだった。

 その不気味さに、思わずミナミは、声を漏らした。

「死の覚悟とかが必要とか言ってたけどよぉ…、これからどんな修行が…。」

 島…というよりは、巨大な屋敷に上陸してから、ジョセフが不安そうに声を漏らす。

 

「修行のプロローグは…、名付けて『地獄昇柱(ヘルライム・ピラー)』!」

 

「なんですって! 『地獄昇柱』!?」

「なんだそりゃ?」

「せ…先生! いきなり『地獄昇柱』に挑まねばならないのですか? 俺は、これを一度も挑んだことが無い…。多くの修行者が死んでいったという、『地獄昇柱』に!!」

「いぃ!?」

「おいおいおいおいおい…! シャレになってねぇぞ!?」

 シーザーの様子から、ただ事じゃないと察したミナミと仗助。

「ミナミ、仗助、波紋使いではない、あなた達は、残りなさい。」

「はい?」

「んだよ、そりゃ~~!」

「この『地獄昇柱』に挑むのは…、シーザー、そしてジョジョ。あなた達ふたりです。」

「へっ? うぎゃ!」

「先生!?」

 屋敷に入って早々の塔の中への扉の向こうに、ジョセフとシーザーがリサリサに蹴り落とされたのだった。

「ジョセフさ~~~ん! シーザーさ~~~ん!」

「よ、容赦がねぇ…!」

「素手で、この柱の頂上に登ってきなさい。出口はそこしかないわ。登れぬ場合は、死ぬまで出られない。」

 リサリサが遙か下に落ちた二人に、容赦なく言った。

「では、ミナミ、仗助、あなた達は、メッシーナとロギンズに案内させるわ。二人についていきなさい。」

「えっ!?」

「ふ、二人は…?」

「ここを上がってこられなければ、この島で修行をする資格はないわ。あなた達は、あなた達のことをしなければなりません。特に仗助、あなたの中の毒の指輪を取り除くには。」

「うっ!」

「……が、がんばって…ジョセフさん…シーザーさん…。」

 リサリサの容赦の無さに、二人は知らず知らず震え上がったのだった。

 

 

 ミナミと仗助は、気が気じゃない状態で、屋敷を案内された。

 そして、案内された室内で、椅子に座るよう言われ、綺麗なアンティークのテーブルとセットの椅子に座った。

 そこへ、二人を案内したメッシーナとロギンズが、お茶とお菓子を持ってきた。

 ジョセフとシーザーが心配な二人は、とてもじゃないがくつろげる状態じゃなかった。

 すると、そこへリサリサがやってきた。

「あ…あの…。」

「話をしましょう。」

「…はい。」

 二人のことを聞こうとしたが、有無を言わさぬようなリサリサの迫力に負け、二人は姿勢を正した。

「あなた達は…、普通の人にはない、力を持っていると伝え聞いているわ。それは、本当?」

「……はい。」

「そうです…。」

「二つ目。あなた達は、未来から来たと聞いているわ。それは、本当?」

「はい…。」

「そうっす…。たぶん、数十年後っす。」

「三つ目……、信じがたいことだけれど、ジョジョの娘と息子とというのは本当?」

「……は、…はい…。」

「…そ、そうです…。」

 そう力無く返事をすると、シーンっとなった。

 やっべぇ…、この空気どうする? いや、ムリムリ。っとミナミと仗助はアイコンタクト。

「そう……。そして、もう一つ。あなた達は、口は硬い方?」

「えっ?」

「これから話す秘密を喋らないと誓える?」

「は、はあ…。えっと…、内容にもよりますけど…。」

「俺もっす。」

「そう。」

 するとリサリサが椅子から立ち上がった。

 何かされる!?っと思わず身構えた二人に……。

 フワッ…とリサリサが二人を同時に抱きしめた。

「こんな形でごめんなさい。そして初めまして……、ジョジョの母として、歓迎するわ。」

「えっ…?」

 リサリサに抱きしめられている二人は、固まった。

 

 なんて言った?

 今、この人なんて言った?

 はは…? 母?

 誰の? ジョジョ(ジョセフ)の?

 

 ええーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?

 

 っと叫びそうになって、二人は咄嗟に口を自分の手で塞いだ。

「良い子ね。まだ知られるわけにはいかないのよ。無事に修行を終わらせなければならないのだから。」

「えっ? えっ? …ってことは…、で、でも…どう見ても…。」

「あの、失礼ですが…、お、おおおお、お幾つですか?」

「波紋の達人の宿命ともいえるもの…、波紋の呼吸は、常人よりも老いる時間が遅いのです。」

「でもよぉ…、じじい…、ジョースターさんって、かなり歳食ってたよな?」

「うん…。」

「波紋の呼吸を続けてこその若さなのです。止めれば忽ち、常人と同じ速度に戻ることでしょう。」

「あ、なるほど…。」

「そっか、ジョースターさんは、波紋の呼吸をしてなかったのかぁ…。」

「しかし、老いは必ず訪れます。そのために、道を違えてしまった波紋使いもいました。」

「えっ?」

「あの二人にも、そのような道を辿らせぬよう、修行をもって、心身共に叩き込みます!」

「た、たった、30日で、あの怪物みたいな三人の男に勝てるんですか?」

「それでも、やらなければならないの。あなた達もジョジョも、時間がない!」

「うっ…。」

 そうだ、自分達には時間が無いのだ。

 仗助とジョセフの中の指輪が溶け出し、毒が回るまで、今日までですでに3日以上の時間が経過している。

 残り時間は、30日!

 改めてそれを認識した仗助とミナミは、青ざめた。

 特にミナミが、ガタガタと震え出す。

「姉ちゃん、しっかり!」

「ご、ごめん…、仗助…、震えが…止まらない…。怖いよ…、あんたを失うかも知れないって思ったら…!」

「姉ちゃん…。」

 ガタガタと震え、涙を浮かべるミナミを、仗助が抱きしめた。

「だいじょうぶだ。俺は絶対死なねぇから。」

「……本当?」

「俺、悪運だけは強いんだぜ? 知ってっだろ?」

「………かもね。」

「俺だってやれることは、やるぜ。誰かが言ってなかったか? スタンドの成長は、精神力にあるって。」

「……そっか…、精神力が高まれば、自然と仗助の力も高まるかもしれない。」

「そうすりゃ、単に直すだけじゃなく、それ以上のことだってできっかもしれないしよ。なあ、リサリサさん! 波紋の修行って、精神統一とかってのもありますか?」

「あるわ。けれど、あなた達には、おそらくは必要なありません。」

「えっ? なんで?」

「あなた達がすべきことは……、これから始まる修行の合間の、ジョジョとシーザーの話し相手です。」

「あれ? それって、修行中のケアですか?」

「そうとも、言います。」

「だってさ。」

「えー…?」

「それに…、仗助。あなたの力はあらゆるモノを直す力だと漏れ聞いています。その力をもってすれば、いかなる修行で怪我をし、死に瀕しようとも、立たせることができるので、よろしくお願いするわ。」

「ひっ!?」

 それは、つまり、あの二人に対して、殺す寸前まで修行させて、死の寸前から生き返る体験をさせられることを繰り返すような、凄まじいことをさせるということだ。

 そして、自分達は、その地獄絵図を見なければならないということ……。仗助に至っては、その力で二人を強制的に治療しなければならないのだ。

「怖いよ~~~!」

「怖えよ~~~!」

 わーん!っと、二人は、抱き合って震え上がった。

「ですが、まずは、『地獄昇柱』をクリアーしなければ、意味がありません。それまで、英気を養いなさい。」

「ひーーー!」

「休める気がしねーーー!」

 

 その後、ジョセフとシーザーが『地獄昇柱』から這い上がってきたのは、約3日後だった。

 

 

 




おそらく、仗助という癒やしの魔法使いがいるから、原作以上に修行がきっついかもしれない…?
そこに、未来でジョセフが不貞を働いて、生まれた子供をほったらかしにしてたことへのお仕置きもかねているのかは不明。


仗助とミナミの修行も考えたけど、そもそも波紋使いですらない(ミナミは一応生まれつきだが修行してないため微弱)二人に波紋の達人であるリサリサが指南することはないと思ったので、こういう流れにしちゃいました。
音石が、どうやって精神力を鍛えて、レッド・ホット・チリ・ペッパーを強化したのか分かりませんが、波紋の修行での精神統一じゃ、無理だと思ったので…。

でも、一応、ミナミと仗助なりに、強くなろうと頑張るかも。
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