仗助の双子の姉がいたらというもしも、パート2  第二部『戦闘潮流』へ   作:蜜柑ブタ

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スーパーエイジャについてと、エシディシ襲来。


エシディシ戦は、場所が場所だからメッチャ悩みました。


残念ながら、今回は、まだ手が出せず……?


スーパーエイジャと、エシディシ

 

 指輪溶解まで、7日!

 

 波紋の修行を見ていた分かったことだが、呼吸さえ鍛えれば、自然にあらゆる身体能力が強化されるようだ。

 

 ジョフセフの祖父であるジョナサン・ジョースターがかつて、壮絶な修行の末に波紋を会得したシーザーの祖父であるツェペリ師によって、波紋の素質を開花させた影響で、その孫にあたるジョセフに波紋は受け継がれ、生まれつきの波紋使いが誕生するに至った。

 

 これまでただの静電気程度のしか思っていなかったミナミ体質も、父・ジョセフから受け継いだ波紋の素養だったのだ。

 

 まあ…、もっとも、ミナミの波紋は、ジョセフほど強くはなく、そもそも4歳の時にソレを越えるスタンド(幽波紋)に目覚めたため、使う機会すらなく、静電気程度にとどまっている。リサリサ曰わく、鍛えても上達しないとのことだ。見えない力に素質たる力が持って行かれているようだということだった。

 

 最初の頃こそ、心が折れかけていたジョセフとシーザーであるが、さすがに怪我しなけりゃ死にそうなことにはならないと覚えたようで、メキメキ強くなった。

 

 おかげで仗助の出動回数は減り、残り7日に迫った頃には……。

 

 

「見違えたとは、このことだろうね…。」

「うん…。」

 

 

 見違えるほどたくましくなった…、ジョセフとシーザー。

 元々たくましかった体躯は、より大きくなったように見え、頻繁に仗助に治して貰ったから傷跡こそない。

「惚れ直したかい? ミナミぃ?」

「それは別。」

「ったく、鍛えても性格だけはちっとも変わりゃしないっすね。」

「うっせぇな。これは俺の元々なの。」

「そういえば、リサリサさんは?」

「ありゃ、どっか行ったな? んん?」

 周りを見ると、ちょうどナンパでもされているのか、変な男にリサリサが絡まれていた。

「しゃ~ね~な~、助けてくるぜ。」

「いってらっしゃーい。」

 ジョセフがリサリサを助けに行った。

 そして、リサリサを助けた後、リサリサに、そんな真っ赤な、でかい宝石なんて身につけているからスリになんか狙われるんだっと怒っていた。

 しかし、ふと、ジョセフは、思い返す。

 

 真っ赤な宝石…、赤…、赤石(せきせき)。

 

 

 カーズ達は言っていた。

 

 我々の目的は、赤石。エイジャの…赤石。

 

 エイジャの赤石!

 

 

「気がついたようね。そう、これが『エイジャの赤石』。」

「おいおいおいおい! そいつをあんなたが持ってたのかよ!」

「そういえば、アイツら、そんなこと言ってったっけ?」

「そうだっけ?」

「お前ら、記憶力ね~な~。」

「うるさいですね。あなたが異常なんですよ、ジョセフさん。」

「俺の記憶力すげーだろ? へへへ。」

「すぐ調子に乗る…。」

「島に戻るまでの船で説明します。エイジャの赤石については。」

 

 そして、語られたのは、カーズ、ワムウ、エシディシのことを交えたエイジャの赤石と石仮面についての言い伝え。

 

 カーズ達は、5千年以上前に現れたとされる謎の種族。

 

 彼らが作った石仮面は、彼らが太陽を克服するために作り上げた人体実験用のサンプルに過ぎず、吸血鬼や屍人を作ることが出来ても、不完全なのだそうだ。

 

 そこで必要となるのが、エイジャの赤石。

 

 自然界にごくわずかしかないとされる、エイジャという名の純度の高い宝石で、光を増幅する力があり、自然が作り出す奇跡のパワーが得られるそうだ。

 

 一点の曇りもない、大きなエイジャ。それがスーパーエイジャ。

 

 それこそが、カーズ達が太陽を克服するために作り上げた石仮面を完全にする最後のピースなのだという。

 

「って、ことは……。」

「ええ。その通り、私が持つ、これこそが、スーパーエイジャ。」

 するとリサリサが太陽にスーパーエイジャを掲げた。すると、光が収束され、凄まじいレーザーのようなエネルギーが、発射され、船の一部を爆破した。

「ちょっと太陽に掲げただけで、これぇ!?」

「確かに、奇跡のパワーって言われりゃそうか!」

「……ぶっ壊せ。」

「ジョセフさん?」

「その赤石。ぶっ壊せよ。破壊しちゃえばよぉ、奴ら、泣いて悔しがるぜ?」

「それは、言い伝えでできません。」

「なぁに~?」

「エイジャの赤石を破壊したなら、なおのこと、奴ら三人を倒せない。倒せなくなると言い伝えがあります。」

「倒せなくなる?」

「どうしてっすか?」

「分かりません…。しかし、私は自分の使命を守り通さねばなりません。」

 リサリサは、そういうと、景色に目を向けた。

 その横顔からは強い…あまりにも重い使命感を抱えた戦士としての覚悟が見えたような気がした。

「ジョジョ、シーザー。あなた達には、島に戻ったら、最終試練を受けてもらいます。」

「最終試練!?」

 

 そして島に戻ると、リサリサは、最終試練の内容を二人に伝えた。

 

 それは、これまで二人の師範代として鍛えてきた、メッシーナとロギンズをそれぞれが倒すこと。

 

 まあようするに、師匠を超えてみろということだ。

 

「で、俺らは、お留守番か…。」

「ま、しょうがないよ。一対一の戦いなんだから。」

「けど、見ちゃダメとは言われてねぇし、姉ちゃん、ヒマだし見てこねぇ?」

「双眼鏡持ってこう。気が散らないように。」

「どっち見に行こうか?」

「ここから近くだと…、ジョセフさんかな?」

「行こうぜ、行こ!」

「待ってってば。」

 そして二人は、リサリサの屋敷でもある島の少し離れにある海の上に渡された道を進み、ジョセフがロギンズと戦う場所に向かった。

 時刻は、夜明け前という眠い時間帯だが、そういう時間こそ油断するなということだろうと見て二人は眠気を押して来た。

 すると。

「おりょぉ? ミナミに仗助じゃねぇか。」

「あれ? もう終わったんですか?」

「いいや。いつまで経ってもロギンズ師範代が来ねぇから気配がした方に来てみたんだよ。そしたらお前らがいた。で? 見物かぁ?」

「ま、そうっすね。かっこわりーとこ見せないくださいっすよ。」

「かー、言うね、この悪息子が。」

「……!」

「どうした?」

「どうしたんだよ、姉ちゃん?」

「あ、あ、あああ、ああああ!」

「どうした!?」

「あれ、あれぇ!!」

 ミナミが青ざめて指差す先を二人が見る。

 そこには、ひとりの奇抜な格好の大男が、片足で、ロギンズを突き刺している光景だった。

「ま…さか…。」

「柱の男!? て、てめぇは…、エシディシかぁ!?」

 

「この島は…、人の住むようなところではないらしい。面白そうな闘技場のようではあるが…。」

 

 ジョセフらの言葉に答えず、エシディシは、ロギンズは、足から落とし周りを見回した。

「すると、となりの島に…、エイジャの赤石を持つ女がいるのか…。」

「なんてことを…。」

 ミナミは、死んだロギンズの目をソッと閉じさせて俯いた。

「おい! ロギンズの死体から離れろ!」

「!」

 すると、ロギンズの死体がグツグツと煮えだした。

 お湯のように沸騰した血液が飛び散る。

「ふふふ…、ソレに気づくとは、その観察眼は変わらずのようだな? まあ、俺からしたら、ほんの少しの間ではあったが。」

「…それがてめぇの、技かぁ? ワムウの奴が、風なら、てめぇのは…。」

「我が流法(モード)は、炎! 熱を操る、流法(モード)!」

「下がってな、ミナミ、仗助。コイツは俺が相手するぜ。そいでよぉ、エシディシ! てめぇが持つ解毒薬はいただくぜぇ!」

「そうだったな、お前には俺が死の結婚指輪を仕込んでおいたのだ。さて、本当に30日もしないうちにこの俺を倒せるようなったのかな、ジョジョ?」

 エシディシが飛び、針の山がある闘技場へ足を突き刺しながら立った。

 ジョセフは、波紋を足の裏に流し、そしてとんでもないバランス感覚で針の上に立つ。

「来い、ジョジョ! 約束通り、俺を楽しませてみろ!」

「ケッ! そんなこと言ってられるのも今のうちだぜ!」

 突き出されたエシディシの掌の真ん中に、ジョセフが人差し指を突き立てた。

 20数日で鍛えに鍛え抜いた波紋により、エシディシの掌が貫かれた。

「ぬうう!? これは…、ほう、想像以上の成長ぶりだな。」

「そりゃ、どうも。」

「だが! 波紋の戦士など、2千年前に飽きるほど殺し、喰らってきたのよぉ!! もう飽き飽きしてる!」

「うがぁ~!」

「ジョセフさん!」

 エシディシが貫かれた手をそのまま握り込み、ジョセフの手をメキメキと握りつぶす。

「なんつって。」

「むっ!?」

 するとジョセフは、エシディシの手を鉄棒の棒のように支柱にして、そして、もう片手に糸の輪を手にしてエシディシの手首にかけた。

「糸には、波紋が流れやすいように樹脂がたっぷり染みこませてある! ほんとは、首に巻き付けたかったが、さすがにその隙はねぇか…。」

「いつの間に糸を張っていたのだ? その動きや仕草は…、はっ!?」

 エシディシは、気づく、糸の先がグツグツと煮えているロギンズの死体の指に引っかかっていたことに。

「ぬうう! あれは、先ほどすでに、死体の手に結んで引っ張っておったのか!」

「俺の作戦としては、ちょいと残酷趣味だが、師範代と協力してあげた、ダメージ1(ワン)ってとこか、エシディシ!!」

 そして、波紋が流された糸が、エシディシの腕を切断した。

「師範代…、あんたのしごきに対して、礼を言うぜ。グレッチェ! ロギンズ!」

「すっげぇ…!」

「お父さんって、ここまで狡猾だったんだね…。」

 針の山に行けない二人は、遠目に見ていて、その戦いぶりに圧倒された。

「俺は、学校をサボっていたがよぉ、エリナおばあちゃんから教わった歴史だけは得意なのよ。2500年前の中国の兵法書に「孫子」ってのがあって、こう書かれている。『勝利というのは、戦う前に全て、すでに決定されている』。」

 つまりっと、ジョセフは言う。

「戦う前に敵に気づかれないよう、色んな作戦を練っとくのさぁーーー! おめーは、長生きしとるけど、策を考える頭が俺より馬鹿って事だなぁーーー! ギャハハハハハ!! このーー!」

 っと、ジョセフは笑い、針の山の針に刺さった切断されたエシディシの手を蹴って回した。その際に波紋を流したので、エシディシの手は、蒸発して骨になった。

「性格、悪っ!」

「ここ十数日で分かってたはずなんだけどなぁ…。」

 っと、ミナミと仗助はジョセフの性格の悪さに呆れた。

「うぬううう! 貴様ぁぁああ!!」

「おっ! 怒るか? 怒ったか? どんどん怒りやがれ! 俺はもっと頭にきてるんだ! 心臓に埋め込まれた毒の指輪のおかげで、この3週間、夜もぐっすり眠れねー!!」

「う、ううう、…ううううう!!」

「ん?」

「なんか、変だよ…?」

「泣いてる?」

 するとエシディシが、ボロボロと顔を歪めて泣き出した。

 そりゃもう盛大に。気持ちの悪いぐらい。

「なんだ? いったい…泣いてるのか? 血管がビクビクで怒ってくると思ったが…、このエシディシの野郎、予想外!」

「なんかおかしいよ! 油断しないで!」

「分かってるっての! し、仕方ねぇ! トドメを刺すぜ!」

 そう言って、不気味がりながらも背中を向けて大泣きしているエシディシにトドメを刺そうとジョセフが動こうとしたときだった。

「フ~~~~、スッとした。」

「なに!?」

「俺は、カーズやワムウに比べて、ちと、荒っぽい性格でな。激昂してとち狂いそうになると泣きわめいて、頭を冷やして冷静にすることにしているのだ。」

「……な、なるほど。」

「り、理に適ってるっちゃ、敵ってるか?」

「あっ!」

「どうした、姉ちゃ…、って、ああ! ロギンズさんの腕を!」

「フン! ちょいと細めだが、そのうち一体化して、もとの太さになるだろう。ジョジョ。先ほど、「孫子」とかを引き合いに出したな? それなら俺も知っている。その昔中国に行ったこともあるのでな。『兵は詭道なり』! 戦いとは、詭道(あざむくこと)。敵を怒らせて、心を動揺させるのは、その力に隙が生じる。貴様がやろうとしているのは、それだぁ。その手には乗らん。しかし、ジョジョ…、貴様の成長には、驚愕している。貴様の波紋を讃美している! 久しく好敵手がなかったのでな。」

 

「な…、なんか…ヤバい流れ?」

「くっそ…射程外だぜ…!」

 クレイジー・ダイヤモンドの射程距離は、せいぜい、1~2メートル程度だ。それ以上だと届かない。(※ただし、仗助がプッツンしている時に限り、ちょっとだけ違う)

「私のブルー・ブルー・ローズなら、この島と隣の島まで覆えるけど……。」

 制御ができないのだ。出てきたとしても、間違いなく、ジョセフをも巻き込む。

「何も出来ないの…? こんな目の前で戦いが起こっているの…、何も出来ないなんて!」

「落ち着け姉ちゃん! あの野郎のテンポに乗せられたら終わりだ!」

「ジョースケ。お前だけは残しておく。ワムウがどうしてもお前を殺すと言って聞かないのでな。」

「っ!」

 こちらが何も出来ないのを見越して、エシディシが挑発するように言ってくる。

 嫌な汗をかく、ミナミと仗助。そしてジョセフ。

 ジョセフは、内心焦っていた。

 っというのも、これまで戦ってきた相手とは精神の在り方が違うからだ。

 これまでジョセフは、相手の感情を読み取り、心を利用してそこから策に嵌めてきた。だが、エシディシは、自らの精神の在り方を理解して、それを落ち着かせるやり方を知っており、これまでジョセフが相手をしてきた相手とはまったく異なった。

「うおおおおおおおお! クラッカーヴォレイ!!」

 ワムウとの戦いで披露した技の、さらに改良版を放つジョセフ。

 鉄球のついたヒモが自在に操られ、波紋を流しながらエシディシに向けられた。

 もちろんこのクラッカーヴォレイも、波紋伝導率を上げるため樹脂をたっぷりと仕込まれている。ハッキリ言って、ワムウとの初戦とは比べものにならない威力となっていた。

 だが…。

 スッと出したエシディシの手が真ん中で二つに割れた。自らの意思で割れたのだ。

 そこをクラッカーヴォレイが通過した。

 それを見たジョセフは、焦りの汗をかく。

「やはり恐怖したな。心の動揺で、焦りができ…、安易な方法で攻撃してきたのは、貴様の方だったな、ジョジョ。」

 そしてエシディシの手の爪が割れ、そこから、血管が触手のように出てきた。

「貴様にも血管針(けっかんしん)を突き刺して、グツグツのシチューにしてやる! くらってくたばれ、『怪炎王(かいえんのう)』の流法(モード)!!」

 そして、伸びてきた鋭い血管が、ジョセフの顔に命中し、ジョセフが吹っ飛んでいった。

「ジョセフさん!」

「……ちぃ! 味な方法で躱しやがったか。」

 吹っ飛んだジョセフは、空中で体制を整え、針山の上に再び立った。

 その波紋マスクがジリジリと焦げていた。

 どうやら波紋マスクで防いだらしい。

 ジョセフは、針を利用して火がついたマスクを強引に破壊した。

「なんて、血液だ! くっそ~、俺のセクシーな唇が焦げちまったじゃねぇか!」

 ジョセフは、ギッとエシディシを睨んだ。

「……フッ。ジョジョ? お前…今、減らず口をたたくフリをして、実は心の中で作戦を考えていただろう? ほ~ら、青ざめている。図星だろう? ずばり、当たってしまったか? なぁーーーーーー!?」

 エシディシは、そう言って笑う。

 

「やべえ…、圧倒的だ…、圧倒的な生物だぜ、奴はよぉ!」

「こんな生き物が…いたなんて…!!」

 

 二人は、針山の闘技場の端から、エシディシの脅威に震えた。

 

 

 

 

 




針山の上には、さすがにスタンド使いでも登れません。
場所が悪すぎる。
エシディシも、ワムウの腕をグチャグチャにしたのを見てるので、仗助のことは一応警戒はしている。なにせ、スタンドが見えないから。


柱の男達…、実際に見たら、メッチャ怖いだろうな……。
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