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それでは、どうぞ
言われた事にカム達は弁解しようとするが、虎の獣人の視線がシアを捉えると目を大きく見開かせる
「白髪の兎人族の女……貴様らが報告に上がっていたハウリア族だな? 忌み子を匿い続けた亜人族の面汚し共め! 今度は人間も招き入れるとは」
"気配遮断"を使って首もとに短刀をやり、脅しにでもいってやろうか……と歩を進めようとするが、南雲が手で進行を妨害した。仕方ないので大人しくしているとする。
「反逆罪が! もはや弁明など不要! 生きては帰さんぞ! 全員この場で━━」
ドパンッ!!
虎の獣人が攻撃命令を下そうとした瞬間、銃声と共に一筋の光が隊長であろう彼の頬を掠め、その背後にある樹を抉り飛ばした
反応できない速度にあり得ない破壊力、それを目の当たりにした虎の獣人は呆然とした表情で硬直している。追い討ちをかけるかのごとく南雲は"威圧"使って話す
「言っておくが今の攻撃は、刹那の間に数十発単位で連射できる。それに、周囲に潜んでいるヤツらも把握済みだ。……意味はわかるな?」
「なっ……詠唱がっ……」
詠唱いらずでとんでも破壊力の攻撃を連射できる上、尚且つ潜んでいる仲間のことを把握していると言われて唖然とする虎の獣人。現に南雲はとある方角にシュラークの銃口を向けると、あきらかに動揺した気配がある。
「殺り合うってんなら容赦はしない。約束が果たされるまで、こいつらの命は俺たちが保証しているからな……ただの一人でも生きて帰れると思うなよ」
威圧感だけでなく南雲は濃厚な殺気を放つ。その殺気を真っ正面から受けた彼は、見るからに冷や汗を大量に流し気付いているかは分からないが僅かに足が震えているのが分かる。
「だが、この場を引くというなら追いもしない。敵でないなら殺す理由もない。さぁ選べ。敵対して無意味に全滅するか、大人しく家に帰るか」
「……その前に、一つ聞きたい……何が目的なんだ?」
返答次第では死ぬことになっても戦う。そう覚悟を決めたような顔で南雲を睨み付けながら質問をする虎の獣人。
「樹海の深部、大樹の下へ行きたい」
「た、大樹の下へ……だと? 何のために?」
自分たち亜人を奴隷にするつもりだと思っていたらしく面を食らったように困惑しながら何のようで大樹に行きたいのかを聞いてきた。南雲は続ける
「そこに、本当の大迷宮への入り口があるかもしれないからだ。俺達は七大迷宮の攻略を目指して旅をしている。ハウリアはその案内のために雇ったんだ」
その言葉を聞き更に困惑の表情を濃くしながらこの樹海こそが迷宮であると答えるが南雲はそれは違うと断言する。理由もしっかりと話しているが理解できていないようだ。
どうやらこの問題は自分の手に余ると判断した虎の獣人は一つの提案をする
「……お前が、国や同胞に危害を加えぬというなら、大樹の下へ行くくらい構わないと、俺は判断する。部下の命を無意味に散らすわけにはいかないからな」
その言葉に後ろで控えている三人の獣人、そして周囲で取り囲むように潜んでいるお仲間がざわざわと動揺している気配を感じる。
「だが、一警備隊長の私ごときが独断で下していい判断ではない。本国に指示を仰ぐ。お前の話も、長老方なら知っている方がおられるかもしれない。お前の目的が本当にそれだけなら、伝令を見逃し、私達とこの場で待機しろ」
先ほど同様に冷や汗をだらだら流していながら、しかしそれでも瞳には強い意思を宿しながら睨み付ける虎の獣人。
南雲は少し考えるような仕草をした後
「……いいだろう。さっきの言葉、曲解せずにちゃんと伝えろよ?」
「無論だ。ザム! 聞こえていたな! 長老方に余さず伝えろ!」
それに答えるように「了解!」と返事をするとザムと呼ばれた獣人だろうか、一つの反応が遠ざかっていく。
それを確認すると構えていたドンナー・シュラークをホルスターに納めて、"威圧"を解いた。その場の空気が少し軽くなりホッとしている様子だが、それと共にあっさりと警戒を解いた南雲に訝しそうな眼差しを向ける虎の獣人。
「お前等が攻撃するより、俺の抜き撃ちの方が早い……なんなら試してみるか?」
「……いや。だが、下手な動きはするなよ。我らも動かざるを得ない」
「わかってるさ」
周りに潜んでいるお仲間たちは出てくる気配がなく、包囲はそのままだが、居心地が悪そうな視線を受けながらもカム達ハウリアは安堵の吐息を漏らす。
しばらく、重苦しい雰囲気が周囲を満たしていたが、ユエが南雲にちょっかいをかけ始めた。この雰囲気に飽きてしまったらしい
敵陣の真ん中でイチャイチャしてんなよ。といつも通り呆れていたが、急にキョロキョロしだしたシアは俺を見つけると、こちら側に駆け寄ってきた
「どうしたシア?」
話しかけるが、もじもじしているだけで話さない。少ししてやっとで答えた
「え、え~と……ハジメさんとユエさん、楽しそうですね!」
え、そんなこと? 少し驚きながらもちゃんと返事を返す
「あぁ……そうだな、あのイチャイチャはデフォルトだし、俺をもう少し気づかって欲しいよ」
アイツらがイチャつくと、俺なんて空気になるからな……元々そうだってか? 泣くぞ?
「馬車に乗っている時も何度かありましたもんね」
そうそう、そんなイチャイチャバカップルに君は第二の嫁さんとして割り込まないと駄目だってのに……なんで俺のとこ来るんだよ
その後、「こんな奴いたか?」みたいな視線を向けられて落ち込んだが、無視することにしてシアとの他愛ない話をして一時間が経過、急速に此方に近づいてくる気配を感じた。
場には先程までの少し緩い空気はなくなり、再び緊張が走る
霧の奥からは、数人の新たな獣人……(いや、よくよく考えたら亜人か)亜人たちが現れた。彼等の中でも特に目を引くのが初老の男だ、流れる美しい金髪に碧眼そして尖った長耳だ。彼はどうやら
俺とて男だ。初めて会う森人族が女性でないのにがっくりとしながらも、雰囲気的に彼こそが"長老"と呼ばれる存在なのだろうと予想をつける
「ふむ、お前さんが問題の人間族かね? 名は何という?」
「ハジメだ。南雲ハジメ。あんたは?」
南雲の言葉遣いに、周囲の者達が何て態度を! と憤りを見せるが、それを片手で制して森人族の男性も名乗り返した
「私は、アルフレリック・ハイピスト。フェアベルゲンの長老の座を一つ預からせてもらっている。さて、お前さんの要求を聞いているのだが……その前に聞かせてもらいたい。"解放者"とは何処で知った?」
目的ではなく、解放者という単語に興味を示すアルフレリックに南雲は奈落の底にあるオスカーオルクスの隠れ家で知ったと話す。
その時、微かに動揺していた。他のものは何だか分かっていない顔をしていることを考えると上の存在……長老やその側近しか知らない案件なのだろう
「ふむ、奈落の底か……聞いたことがないな……証明できるか?」
そう言われて難しい表情をする南雲に俺は指輪の事を提案する
「南雲、指輪あったろ? あれでいいんじゃないか? それか奈落の魔物の魔石とか」
「あー成る程、というか
早速"宝物庫"から地上の魔物ではあり得ない質の魔石を取り出し、アルフレリックに渡す
「こ、これは……こんな純度の魔石、見たことはないぞ……!?」
アルフレリックは声に出さず呑み込んだ言葉を隣の虎の亜人が驚愕の表情で声をあげる
「後はこれだ。オルクスの付けていた指輪なんだが……」
そう言ってオルクスの指輪をみせると、アルフレリックは指輪に刻まれた紋章を見て見開くと息を吐く。
どうやら認められたようで、フェアベルゲンへの滞在をハウリア共々許し、客人として迎え入れるとの言葉に周囲から猛烈な抗議の声が上がる。
アルフレリックが周囲の亜人を徐々に黙らせていく中、それを見計らってか南雲は。
「なに勝手に俺の予定をきめているんだ? フェアベンゲンには用はない、問題ないなら大樹に向かわせてもらう」
「いや、お前さん。それは無理だ」
「なんだと?」
無理だと言われ、やはり邪魔をするのか? と目で訴えるが、アルフレリックは逆に困惑した様子で理由を説明する
「大樹の周囲は特に霧が濃くて亜人族でも方角を見失う。一定周期で訪れる霧が弱まった時でなければならん。次に行けるようになるのは十日後だ。……亜人族ならば誰でも知っているはずだが」
その言葉に南雲は振り向き、カムを睨む。しばらくポカンとした表情をしていたカムだったが、青ざめた表情で「あっ……」と声を漏らす
「……おい、どういうことだ?」
その目には微かな怒りを宿しながら問い詰める
「え……いや、なんと言いますか……色々ありましたし、つい忘れていたというか……その……」
そこまで言うと急に後ろに振り返り、仲間たちにビシッと指を指し
「ええいお前たち! なぜ途中で教えてくれなかったのだ!」
「な……父様、逆ギレですか!?」
そう、シアが講義した通り、逆ギレである。シアに続き、他のハウリアも文句を言うが南雲には関係ない。皆等しく頭に拳骨を喰らわせる。その姿を見て呆れた表情をしたアルフレリックに仕方なく案内を頼み、フェアベルゲンへと向かうのだった
今回ハウリア達の強化入りたかったんだけどなぁ
次の話に持ち越しってことで!それと明日からコミケに行ってくるので、1日1話投稿ができなくなるかもしれません!なるべく書くのでお許しください!
雫ちゃんのグッズ買ってくるぜ!それではまた次の話で会いましょう!
遅くなりましたが、今夜には出そうかと思っております(8/13)
投稿と展開が遅いと思う?
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(投稿速度)が遅い
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(展開)が遅い
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待ってま~す
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畑山愛子先生っ!!すっきぃぃ!!
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園部好き!