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急いで書きましたので不備があったらすいません。あとから直します
それではどうぞ!!!!
濃霧の中を虎の亜人(名前はギルというらしい)の先導で進む。
カムのど忘れにより、十日経たなければ大樹に向かうことができないので、アルフレリックの言葉に甘え、フェアベルケンに向かっている。
南雲、ユエ、俺、ハウリア族、そしてアルフレリックを中心に周囲を亜人達で固めて進み、既に一時間ほど経過した。
しばらく歩いていると……突如、とある部分のみだが霧が晴れている場所に出た。
分かりやすく表現するのであれば霧のトンネルのような場所だ。よく見れば、道の端に青い光を放つ結晶が地面に半分埋められていた。そこを境界線に霧の侵入を防いでいるようにみえる。
その水晶に南雲が興味を示すと、アルフレリックが良い事を教えてくれた。
これはフェアドレン水晶といい、霧や魔物を寄せ付けない物なのだという。なんとこれが今向かっているフェアベルケンを囲んでいるおかげで街は霧がないらしい。ユエも霧を鬱陶しく感じていたらしく、喜んでいた
そして今、眼前には巨大な門が見えている。数十メートル程度はありそうな太い樹が絡み合ってアーチを作り、其所に両開きの扉が鎮座していた。
先頭を歩いていたギルが門番と思わしき亜人に合図を送ると、ゴゴゴと重そうな音をたてて門が僅かに開いた。周囲の亜人たちから俺たちに対して向けられた視線が突き刺さっている。嫌っている人間が招かれているのだ動揺しない方が無理って話だ
門をくぐると、そこは別世界だった。数十メートルは越えるであろう巨大な樹が乱立しており、その樹の中に住居があるようで、ランプの明かりが樹の幹に空いた窓と思しき場所から溢れている。
極太の樹の枝が絡み合い空中回廊を形成していたり、樹の蔓と重なり、滑車を利用したエレベーターのような物や樹と樹の間を縫う様に設置された木製の巨大な空中水路まであるっぽく、樹の高さはどれも二十階くらいありそうだ。
南雲とユエ同様、俺も美しい街に見惚れていると、ゴホンッと咳払いが聞こえて、ようやく立ち止まっていることに気がついた俺たちは歩を前に進ませる
「どうやら我らの故郷、フェアベルゲンを気に入ってくれたようだな」
俺たちの反応に、アルフレリックは嬉しそうにそう言い、他の亜人たちも誇らしげにしている
「ああ、こんな綺麗な街を見たのは始めてだ。空気も美味い。自然と調和した見事な街だな」
「ん……綺麗」
二人が感想を言い、俺もなんか良さげな褒め言葉を考えようとしたが、思い付かなかったので自分が思った感想を素直に口にすることにした
「……霧に隠されし国"フェアベルゲン"か……良い。それになんだあの秘密基地みたいな面白工夫は…… 左目が疼いてきそう」
二人のストレートな称賛に、少し驚きながらも嬉しそうに亜人達はケモミミや尻尾を動かしている。俺の一言には何故か微妙な顔して皆一様に首をかしげていた……なんか少し"深淵卿"入ってたけど……
そんなことを思いつつも、俺たちはフェアベルゲンの住人たちから好奇や憎悪、色々な視線を向けられながら、アルフレリックが用意した場所に向かった。
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「……なるほど。試練に神代魔法、それに神の盤上か……」
現在、南雲とユエ、そして俺は、アルフレリックと向かい合って話をしていた。内容は、オスカー・オルクスの住み処で得た情報である〝解放者〟のことや神代魔法のこと、次いでに俺たちがこうして七大迷宮を攻略しようとしている理由(自分が異世界の人間であり七大迷宮を攻略すれば故郷へ帰るための神代魔法が手に入るかもしれないこと等)も話した。
アルフレリックに、この世界の神の話をしたが顔色を変えたりはしなかった。特に思うことはないのだろう。
気になったのか、南雲が驚かないのか聞いたところ……
「この世界は亜人族に優しくはない、今更だ」
と、答えが返ってきた。
神が狂っていようがいまいが、亜人族の現状は変わらないからということらしい。
俺達の話を聞いたアルフレリックは、フェアベルゲンの長老の座に就いた者に伝えられる掟を話してくれた。
簡単に言ってしまえば、この樹海の地に七大迷宮を示す紋章を持つ者がきたら敵対しない。その者のことを気に入ったのなら好きな場所連れてってやれという内容だった。
アルフレリックが話す
【ハルツィナ樹海】の大迷宮、その創始者リューティリス・ハルツィナが、自分が〝解放者〟という存在である事と、 その仲間の名前と共に伝えたものなのだという。
フェアベルゲンという国ができる前からこの地に住んでいた一族が延々と伝えてきたらしく、最初の敵対せずというのは、大迷宮の試練を越えた者の実力が規格外なのを知っていからこその忠告なのだろう。
そして、オルクスの指輪の紋章に反応したのは、大樹の根元に七つの紋章が刻まれた石碑があり、その内の一つと同じだったからだそうだ。
「それで、俺は資格を持っているというわけか……」
アルフレリックの説明により、人間を亜人族の本拠地に招き入れた理由がわかった。しかし、事情を知っているのはごく一部なので後から話し合う必要があるのだろう。それを思い浮かべてか、少し頭を押さえている。
「大変そうな所、悪いんだが……質問いいか?」
あまり重要な事ではないが、アルフレリックに質問したいことができたので声をかける。
俺の言葉にアルフレリックは構わないと答えようとしてくれたのだろうが「構わ……む?」と、言葉を詰まらせる。何やら階下が騒がしくなっているのでそのせいだろう
俺と南雲、ユエ、アルフレリックのいる場所は最上階で、階下にはシアを含めたハウリア族を待機させている。どうやら、彼女達が誰かと争っているようだ。俺たちは立ち上がると急いで彼女たちの下へ移動した。
心配だったので、一番に駆けつけると……そこには大柄な熊の亜人族や虎の亜人族、狐の亜人族、背中から羽を生やした亜人族、小さく毛むくじゃらのドワーフらしき亜人族がおり、剣呑な眼差しで、ハウリア族を睨みつけていた。
部屋の隅で縮こまり、カムが必死にシアを庇っている。シアもカムも頬が腫れている事から既に殴られた後のようだ。
南雲とユエも階段から降りてくると、彼等は一斉に鋭い視線を送った。熊の亜人が剣呑さを声に乗せて発言する。
「アルフレリック……貴様、どういうつもりだ。なぜ人間を招き入れた? こいつら兎人族もだ。忌み子にこの地を踏ませるなど……返答によっては━━んうぉあ!? な、なんなんだ? 長老会議にて━━ぐ……うおっ!?」
熊の亜人は話している途中に何もないところで二度も床にひっくり返る。それを不審に思ったようで、キョロキョロ見回すと青筋を浮かべて俺を睨んできた。どうやら少しにやけていたようでバレてしまったらしい
「そんなに睨み付けるなよ━━契約で十日後まで、ハウリアの安全は俺たちが保証している契約なんだ。手を出されて殺されなかっただけマシだと思ってくれ」
ピキッと青筋が増えた気がした。顔を真っ赤にしながら先程よりも大きく、そして苛立ったようにアルフレリックに声をかける。
「アルフレリック! そのガキが資格者って奴なのか?!」
「いや、資格者はその隣にいる者だ。資格者ではないからと、手を出すでないぞ? お前が二度も━━」
「資格者では無いなら掟には反していない筈だ! 貴様の実力を試してやる!」
そう言い、突如俺の近くに突っ込んでくると、微動だにしない俺に笑みを浮かべながら拳を振り下ろした。
この亜人の実力を知っているのであろう者たちは(シア含めたハウリア以外)俺がひき肉にでもなるものだと幻視し、いきなり殴りかかると思っていなかったアルフレリックは驚愕の声をあげる。
しかし次の瞬間、彼らは目の前にある光景をみて凍りついた
バチィッ!
急な攻撃に気がついていなかったと思われていた少年は、熊の亜人が放った拳を軽々と受け止めたのだ
「資格者じゃないからって……謎理論すぎだろ。まぁ、先に手を出したのはお前だからな、悪く思うなよ」
「なっ!?」
誰が漏らしたのか驚愕の声が上がる。熊の亜人はすぐさま俺の手を引き離しにかかるが、離れない
メキメキッ……グチャッ
「ぐ、うぉあぁぁ!?」
嫌な音と共に骨が折れ、痛みからか声をあげて膝をついてしまった熊の亜人、そんな隙など逃すはずもなく正拳のように拳を引き絞る
「破ッ!」
熊の亜人が咄嗟に両手でガードしていたのをものともせず、俺の拳は腹に突き刺さり、もの凄い勢いで吹っ飛んでいく。熊の亜人は悲鳴など上げる暇なく背後の壁を突き破って消えていった
誰もが言葉を失い硬直していると、「さて」という言葉と共に俺は長老達に脅しの意味を込めて殺意の視線を向ける。
「お前らもやるのか?」
俺の言葉に返答するものはいなかった
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その後、先ほどアルフレリックと話していた部屋で他の亜人の長老を四人加え、話し合うことになった。
俺たちの前方にに座っているのが長老衆でそれらと向き合うように座っている。
俺を真ん中として、傍らにはユエと南雲、カム、そしてシアが座り、その後ろにハウリア族が固まって座っている。
普通は南雲が真ん中だろうが、「話し合い遠藤にまかせるわ」と譲られてしまった
向かい合って相手方の様子を確認すると、長老衆の表情はアルフレリックを除いて緊張感で強ばっていた。長老クラスが一瞬で殺られた(注:殺してない)のだ。こうなるのも当たり前か
因みに俺の吹っ飛ばした亜人は、身体の所々の骨が折れたりでボロボロになっており、俺の八重樫道場で教わった衝撃透しの技術も使っての突きだったので、今頃は内蔵がしっちゃかめっちゃ掻き回されている用な痛みに襲われているだろう。
取り敢えずは任されたので俺から話を切り出す
「……俺たちは大樹の下へ行きたいだけで、それを邪魔しなければ敵対するつもりはない……だが、亜人族として意思を統一してくれないと、何かあった時に何処まで殺っていいのか分からないのは不味いだろ。生憎と殺し合いの中で手心を加えるほど俺たちは器用じゃないんでね」
一応は本来の目的と、敵対するなら亜人族全体とでも殺り合うことをチラつかせると、緊迫していた空気が更に悪くなった
「こちらの仲間を再起不能にしておいて、第一声がそれか……それで友好的になれるとでも?」
苦虫を噛み潰したような表情で抗議する虎の亜人……
「は? 先に殺意を持って仕掛けてきたのは熊の亜人野郎、俺は正当防衛しただけだ。自業自得だろ」
「き、貴様! ジンはな! ジンは、いつも国のことを思って!」
ジンとは熊の亜人のことで、様子を見るに親しい関係なのだろう
「国のためを思っている奴が……ましてや一つの部族を治める長老が冷静さを欠いてあんな行動とるかよ?」
「そ、それは! しかし!」
「あの熊野郎は俺が資格者じゃないからとか変な理由つけて殴りかかって来たんだぞ?
……どう考えても俺が被害者で、あの熊野郎が加害者。長老ってのは罪科の判断も下すんだろ? なら、そこのところ、長老のあんたがはき違えるなよ?」
「グゼ、気持ちはわかるが、そのくらいにしておけ。彼らの言い分は正論だ」
アルフレリックの諌めの言葉に、立ち上がりかけたグゼは表情を歪めて座り込んだ。そのまま、黙り込む。
「そっちの資格者の君は紋章の一つを所持しているし、そのお仲間の実力、報告であった見たことのない武器……僕は、彼を口伝の資格者と認めるよ」
そう言ったのは狐人族の長老、名前はルアというらしい。糸のように細めた目でハジメを見た後、他の長老はどうするのかと周囲を見渡す。
その視線を受けて、翼人族のマオ、虎人族のゼルも相当思うところはあるようだが、同意を示した。代表して、アルフレリックが言ってきた
「南雲ハジメ。我らフェアベルゲンの長老衆は、お前さんを口伝の資格者として認める。故に、お前さんらと敵対はしないというのが総意だ……可能な限り、末端の者にも手を出さないように伝える。……しかし……」
「絶対じゃない……か?」
「ああ。知っての通り、亜人族は人間族をよく思っていない。正直、憎んでいるとも言える。血気盛んな者達は、長老会議の通達を無視する可能性を否定できない。特に、今回再起不能にされたジンの種族、熊人族の怒りは抑えきれない可能性が高い。アイツは人望があったからな……」
「それで?」
アルフレリックの話しを聞いても南雲の顔色は変わらない。少しの間続きを待っているとアルフレリックが頼みを持ちかけてきた
「お前さんを襲った者達を殺さないで欲しい」
「……殺意を向けてくる相手に手加減しろと?」
「そうだ。お前さんの実力なら可能だろう?」
「あの熊野郎が手練れってんなら出来るだろうよ。だが、殺し合いで手加減をするつもりはない。あんたの気持ちはわかるけどな、そちらの事情は俺にとって関係のないものだ。同胞を死なせたくないなら死ぬ気で止めてやれ」
奈落の底で培った、敵対者は殺すという価値観は根強く南雲の心に染み付いている。殺し合いでは何が起こるかわからないのだ。手加減などして、窮鼠猫を噛むように致命傷を喰らわないとは限らない。その為、アルフレリックの頼みを聞くことはなかった。
いきなり話すのが南雲になっちまった。これがカリスマ? いや、違うか……資格者だからっていう理由と、コイツが一番ヤバイってのを分かってるからか?
そこで虎人族のゼルが口を挟んだ。
「ならば、我々は、大樹の下への案内を拒否させてもらう。口伝にも気に入らない相手を案内する必要はないとあるからな」
俺と南雲、ユエは一瞬訝しげな表情になった。何故なら案内はシア達ハウリアにさせるつもりで、フェアベルゲンから案内を貰おうとは思っていなかったからだ
察してか、ゼルが続けて言う
「ハウリア族に案内してもらえるとは思わないことだ。そいつらは罪人。フェアベルゲンの掟に基づいて裁きを与える。何があって同道していたのか知らんが、ここでお別れだ。忌まわしき魔物の性質を持つ子とそれを匿った罪。フェアベルゲンを危険に晒したも同然なのだ。既に長老会議で処刑処分が下っている」
ゼルの言葉に、シアは泣きそうな表情で震え、カム達は一様に諦めたような表情をしている。この期に及んで、誰もシアを責めないのは情が深いから故だろう
「長老様方! どうか、どうか一族だけはご寛恕を! どうか!」
「シア! 止めなさい! 皆覚悟はできている」
「でも、父様!」
「お前にはなんの落ち度もない。そんな家族を見捨ててまで生きたいとは思わん……我らハウリア族はどんな時でも一緒だ」
感動的な場面なのだろうが、コイツら忘れてないか? と思いながら横目で隣をみると、南雲もため息をつきそうになっている
「大樹に行く方法がなくなったわけだが、どうする? 運良く辿り着く可能性にかけてみるか?」
おちょくるように言うゼルに呆れながらも、間違いを正すために口を開く
「お前、俺たちの話聞いてたか? 俺らが大樹の下へ向かう為にハウリアを雇った。その案内人であるハウリア達を処刑するというのなら、俺たちの邪魔するってことだろうが」
俺の言葉にゼルを含め、他の長老たちは驚いているようだ……いや、全員気づけよ
「あぁ、俺たちの邪魔をするってんなら等しく敵だ。覚悟してもらおう」
アルフレリックの視線で察した南雲も俺と同じ意見だと言う
「フェアベルゲンから案内を出すと言ってもか?」
アルフレリックの提案に南雲は黙る……どうやら俺が答えろと言うことらしい。なんで?
「残念だが、俺たちの案内人はハウリアなんでな。諦めてくれ」
「大樹に行きたいだけなら案内は誰でも良いはず。なぜそこまでこだわる?
案内人を変えるだけで我々と争わずに済むのだ。問題なかろう」
「案内するまで助けるって約束したからな……いい条件が出たからって途中で投げ出すなんて……格好悪いだろう?」
「何をいっても無駄か。ならばお前さんの奴隷ということにでもしておこう。この国の掟では奴隷として捕まり、樹海の外へ出ていった者は、死んだものとして扱っている。
掟により、ハウリア族は死亡したものとする。すでに死亡したものは処刑できん」
「なっ!? 屁理屈にも程が━━」
「ゼル、わかっているだろう。この者達が退くことはない。ハウリア族を処刑すれば敵対する。どれだけの犠牲が出るか想像できぬわけではなかろう?」
「ぐっ━━」
俺の戦闘を見ただけでなく、南雲の武器についても話し合いが始まる前に亜人同士で話し合って知っているようなので、どうやら反論できないようだ
結果、俺たちはフェアベルゲンや周辺の集落への立ち入りを禁止されたわけだが、ハウリア達には手を出させないことを約束させることができた。
よし!(開き直り)
次からハウリア強化パートだぜ!
また次のお話でお会いしましょう!
それでは!
さて、続きは8/18の夜には投稿できるかもしれません
お楽しみに
やべぇ、雫のポジションが原作の香織ポジになりそう……ま、何とかするけどね!
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香織ポジでもいいんじゃね?
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第一ヒロインは無理やりでも雫
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好きに書けばいいんじゃないか?
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続き頑張れ