深淵卿に憑依しました   作:這いよる深淵より.闇の主人

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いや~昨日は日間のランキング入れて嬉しかったです。お気に入りも1400を越えました。とても嬉しいです!

少し時間をかけてしまいました。すいませんでした!


FGOの誘惑がありますが、きっちり書くのでよろしくお願いします!

それではどうぞ!


旅立ち

 深い霧の中、俺たちは大樹に向かって歩みを進めていた。先頭をカムに任せ、他のハウリア達は周囲に散らばって索敵をしている。一部を除き、全員もれなくコブか青あざを作っているのは自業自得なので気にしなくていいだろう

 

 

「酷いですよぉ~! コウスケさん~!」

 

 

 気絶から復活したシアは先程から恨みがましい視線と共に文句をたらたら言っている。元々はシアの一言が原因なので……

 

 

「正直言って鬱陶しい」

 

「鬱陶しいって、あんまりですよぉ。わ・た・し! 顔面から地面に激突したんですからね!」

 

「チッ……声に出てやがったか」

 激突したわりに目立ったケガが無いことに少し驚きつつも、自然と声が出ていたことに舌打ちする

 

 

「あ~! 今、舌打ちをしましたね! もうす━━」

 続きを話そうとするシアだったが、俺は影を操って口を塞いだ。まだ、ん゛~!! と喧しいがマシだと諦めた

 

 

「……つーかシア(アイツ)、遠慮なしの本気で俺の事をぶん殴る気でいたんだが……」

 

「……シアは私が鬼のように指導したから」

 

「……そうかい」

 

 

 

 えっへん! と、無い胸を張ってドヤァしながら南雲を見るユエ。南雲は、ため息をつきながらも頭を撫でる。ユエは気持ち良さそうだ。

 

「……!! ……ん゛ん゛~~!!」

 二人の様子を見て目を輝かせると、俺の手を取り自分の頭へと持っていこうとするシア。それが、あの日の夜の八重樫(彼女)と重なり……

 

 

「……チッ」

 振り払おうとした手は彼女(シア)の意思通りに頭に乗せられ、動揺からか、お喋りを封じていた影を解いてしまった

 

「……あれ?」

 てっきり振り払われると思った手で頭を撫でられている事に気付いたシアは顔を真っ赤にして、デレデレと頬が緩んでいる

 

「えへへへぇ~」

 

 あの日の事を想いながらシアの頭を撫でるのは悪いと思い、止めようとするがシアの幸せそうな顔を見てしまって、これはシアへのご褒美だと思うことにして少しの間ウサミミも堪能したのだった

 

 

 二組のカップル(俺は断じて違う)はイチャイチャ(何度でも言うが俺は違う)しながら進むこと十五分。カム含めたハウリア族のニヤニヤ顔を耐えきり、遂に大樹の下へたどり着いた。

 

 

 

 大樹を見た南雲の第一声はというと、

 

 

 

「……なんだこりゃ」

 

 

 

 という驚き半分、疑問半分といった感じのものだった。ユエも、予想が外れたのか微妙な表情だ。俺もフェアベルゲンで見た木々のスケールが大きいバージョンを想像していただけに、拍子抜けだった

 

 

 

 そう、実際の大樹は……見事に枯れていたのだ。

 

 

 

 大きさに関しては想像通り途轍もなく、明らかに周囲の木々とは異なる異様だ。周りの木々が青々とした葉を生やしているのに対し、大樹だけが枯れ木となっている。

 

 

 

「大樹は、フェアベルゲン建国前から枯れているそうです。しかし、朽ちることはない。枯れたまま変化なく、ずっとあるそうです。周囲の霧の性質と大樹の枯れながらも朽ちないという点からいつしか神聖視されるようになりました。まぁ、それだけなので、言ってみれば観光名所みたいなものですが……」

 

 

 

 俺達の疑問顔にカムが解説を入れる。それを聞きながら南雲は大樹の根元まで歩み寄った。そこにあったのは、アルフレリックが言っていた通りの石板が建てられていた。

 

 

 

「これは……オルクスの扉の……」

 

「……ん、同じ文様」

 

 

 

 石版にあった模様は、オルクスの部屋の扉に刻まれていたものと全く同じものだ。南雲は確認のため、オルクスの指輪を取り出す。指輪の文様と石版に刻まれた文様の一つはやはり同じものだった。

 

 

 

「やっぱり、ここが大迷宮の入口みたいだな……だが……こっからどうすりゃいいんだ?」

 

 

 

 南雲は大樹に近寄ってその幹をペシペシと叩いたりしているが、当然変化などなかった。カム達に聞いてみたりしてみたが、返答はNOだった。直感で今は(……)この迷宮には挑戦できないと分かっている。それは原作知識とも一致しているので確かだ。

 

 

「南雲~この迷宮は駄目だ。直感で分かったが挑戦できないとよ」

 

 これは早速貸しを取り立てるべきか? と悩み始めていた南雲だったが、俺の言葉に此方を向くと一言

 

「マジかよ……」

 

 

 その時、石板を観察していたユエが声を上げる。

 

 

 

「ハジメ……これ見て」

 

「ん? 何かあったか?」

 

 

 

 ユエが注目していたのは石板の裏側だった。そこには、表の七つの文様に対応する様に小さな窪みが開いていた。

 

 

 

「これは……」

 

 

 

 南雲が、手に持っているオルクスの指輪を表のオルクスの文様に対応している窪みに嵌めてみる。

 

 

 

 すると……石板が淡く輝きだした。

 

 

 

 何事かと、周囲を見張っていたハウリア族も次第に集まってきた。しばらく、輝く石板を見ていると、徐々に光が収まると、代わりに文字が浮き出始める。そこにはこう書かれていた。

 

 

 

 〝四つの証〟

 

 〝再生の力〟

 

 〝紡がれた絆の道標〟

 

 〝全てを有する者に新たな試練の道は開かれるだろう〟

 

 

 この四つは、迷宮に挑戦するための条件……手順だったか? まぁいい……確か一つ目は四つの迷宮をクリアすればいい筈だ。再生の力は神代魔法の一つだったな……紡がれた絆の道標は確か、案内人の亜人族が必要……三つ目はともかく、この場所以外の迷宮を三つクリアしてこなければいけないのだ。

 

 

「……どういう意味なんだこれ?」

 

「……四つの証は……たぶん、他の迷宮の証?」

 

「……再生の力と紡がれた絆の道標は?」

 

 

 

 頭を捻る南雲にシアが答える。

 

 

 

「う~ん、紡がれた絆の道標は、あれじゃないですか? 亜人の案内人を得られるかどうかって事じゃないですか?」

 

「……なるほど。それっぽいな」

 

「……あとは再生……私?」

 

 

 

 ユエが自分の固有魔法〝自動再生〟を連想し自分を指差す。

 

「違うな……多分だが他の迷宮の再生に関する神代魔法

 なんだろう。それで枯れ果てた大樹を甦らせれば試練を受けられるんじゃないか?」

 

 

「なるほどな……はぁ~、ちくしょう。今すぐ攻略は無理ってことかよ……面倒くさいが他の迷宮から当たるしかないな……」

 

「ん……」

 

 

 

 ここまで来て後回しにしなければならないことに歯噛みする南雲。ユエも残念そうだ。しかし、大迷宮への入り方が見当もつかない以上、悩んでいても仕方ないので、気持ちを切り替えて先に三つの証を手に入れることにする。

 

 

 

 

 

「集合!」

 号令をかけると、ハウリア族は一瞬で俺たちの目の前に現れ、綺麗に膝をつくと頭を下げる。

 

「聞いていただろうが、俺達は、先に他の大迷宮の攻略をしにいくことになった。大樹の下へ案内するまで守るという契約も破棄される。しかし、お前達ならば……もうフェアベルゲンの庇護がなくても、この樹海で十分に生きていけるだろう。そういうわけで、ここでお別れだ」

 

 取り敢えずこんなもんか……と、シアに別れをするんなら今だぞ? と目で促す。

 シアは頷き、カム達に話しかけようと一歩前に出た。

 

「とうさ「ボス! お話があります!」……あれぇ、父様? 今は私のターンでは……」

 

 

 

 シアの呼びかけをさらりと無視してカムが立ち上がり、一歩前に出た。ビシッと直立不動の姿勢だ。横で自分の娘が「父様? ちょっと、父様?」と声をかけているのにも関わらず真っ直ぐ前を向いたまま見向きもしない。

 

 

 

「あ~、何だ?」

 

 

 

 父様? 父様? と呼びかけているシアを無視する方向にして南雲はカムに聞き返した。カムは、シアの姿など見えていないと言う様に無視しながら、意を決してハウリア族の総意を伝える。

 

 

 

「ボス、我々もボスのお供に付いていかせて下さい!」

 

「えっ! 父様達も私たちの旅に付いて行くんですか!?」

 

 

 

 カムの言葉に驚愕を表にするシア。

 

 

「我々はもはやハウリアであってハウリアでなし! ボス……そして(Load)の部下であります! 是非、お供させて頂きたく!」

 

「ちょっと、父様! 私、そんなの聞いてませんよ! ていうか、これで許可されちゃったら私の苦労は何だったのかと……」

 

「ぶっちゃけ、シアが羨ましいであります!」

 

「ぶっちゃけっ!? 父様がぶっちゃけちゃいましたよ! ホント、この十日間の間に何があったんですかっ!?」

 

 

 

 カムが着いて行きたい旨を声高に叫び、シアがツッコミつつ話しかけるが無視される。そんな状況に少し動揺しつつも南雲が答える

 

 

「却下だ」

 

「なぜです!?」

 

 

 南雲の当然すぎる返答に身を乗り出して理由を問い詰めてくるカム。他のハウリア族も気付けば間近に迫っていた。

 

 

「足でまといだからに決まってんだろ」

 

「……し、しかしっ!」

 

「調子に乗るな。俺の旅についてこようなんて百四十日くらい早いわ!」

 

「具体的!? ですが、そこをどうか━━」

 

「んじゃあこうしようぜ。次に大樹に来た時までにカム達は鍛練して己を鍛え、それで使えるようなら部下として手伝わせる。でいいんじゃないか?」

 

 

 

 食い下がろうとするカム達に向けて一つ提案する。このままだと隠れて着いてきそうな勢いなので、妥協案として条件を出した。ついでにヤオ達に目配せしておく

 カムは納得顔で頷くと、瞳をギラつかせて俺の言ったことを確認してきた

 

 

「……そのお言葉に偽りはありませんか?」

 

「ないよ……南雲もそれでいいだろ?」

 

「……まぁ、いいか。次来たときに使えるようなら考えてやらんでもない」

 

「……わかりました。おっしゃあ! 聞いたかお前ら! 次にボス達が来た時までに、今よりも強くなって絶対にお供するぞ!」

 

「「「「「「ウオオオオォォォ!!」」」」」」

 

 

 早速鍛練だ! と、去っていくカム達(教え子達)、それを頬を引きつらせながら見守る南雲。すると、俺の目の前に二人のハウリア族が現れた。ヤオとラナだ

 

「お前ら……鍛練を怠るなよ。それと、南雲の二つ名(例のアレ)頼んだぞ」

 

「はい! どうかお任せください! ハウリア族総出で事にかからせて頂きます!」

 

 

「一体何を頼んだんだ?」

 

 例のアレについて気になったのか南雲が聞いてきた

 

 

「ハウリア族の士気を上げる為に少々……な」

 

 

「それでは失礼します」

 

 シュバッ! タッタッタッ! と走り去っていく二人……というかラナは何をしに来たんだ? 何か言いたがっていたようだが……

 

 

「ぐすっ、私のお別れの言葉も聞いてくれない……旅立つっていうのにあんまりですぅ」

 

 

 

 流石に可哀想なので、体育座りでイジけているシアに近づくと「ドンマイ」と一言だけ慰めの言葉をかけた

 

 

 

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 樹海の境界でカム達の見送りを受けた俺たちは、現在、俺とシアは影で作ったバイクに、南雲とユエは魔力駆動二輪に乗って平原を疾走していた

 

 

 

 やたら胸を背中に押し付けながら抱きついているシアが背中越しに質問する。

 

 

 

「コウスケさん。そう言えば聞いていませんでしたが目的地は何処ですか?」

 

「ん? あぁ、そういえば言ってなかったな……次の目的地はライセン大峡谷だ」

 

「ライセン大峡谷?」

 

 

 

 俺の告げた目的地に疑問の表情を浮かべるシア。現在、確認されている七大迷宮は、【ハルツィナ樹海】を除けば、【グリューエン大砂漠の大火山】と【シュネー雪原の氷雪洞窟】だ。確実を期すなら、次の目的地はそのどちらかにするべきでは? と思ったのだろう

 

 

「一応、ライセンも七大迷宮があると言われてるんだ。シュネー雪原は魔人国の領土だから面倒な事になりそうだから後回し、取り敢えず大火山を目指すのがベターなんだが……どうせ西大陸に行くなら東西に伸びるライセンを通りながら途中で迷宮を一つクリアしちゃおうかなと」

 

「そ、それって……ついででライセン大峡谷を渡るってことなんですが……」

 

 

 どうやら"ついで"感覚でライセンを通る事が信じられないようだ。不安そうに抱き締めている腕の力を少し強くした。

 

「……シア、お前はもう少し自分の力に自信を持て。今のお前なら此処らの魔物ぐらい問題なく対処できる。それにライセンは放出された魔力を分解する場所だ。身体強化に特化したお前は何ら問題なく動ける……言わば独壇場だ。南雲とユエは知らんが、俺はシアに期待してるんだからな?」

 

 

「……はいぃぃっ! 頑張りますぅ!」

 

 

「おう、ヘマしてもちゃんと助けてやるから安心しろよ。お前はもう立派な仲間なんだし」

 

 

 俺の言葉に無言になったかと思えば何故か慌てて質問してきた

 

「~っ! そ、そういえば今日は野営ですか? それともこのまま、近場の村か町に行くんですか?」

 

 

「いや、色々やることあるし南雲が町にしようって言ってな。俺らが向かってる方角に町があるらしい。まともな料理が早く食いたいぜ」

 

 

 買い物するには金銭が必要だが、俺らは無一文。しかし素材は南雲が宝物庫へ大量に収納しているので、それを売って金にするから問題なし……問題なのは向かってる町にサーモンサンドがあるかどうか……

 

 

 

「はぁ~そうですか……よかったです」

 

 

 

 俺の言葉に、何故か安堵の表情を見せるシア。気になったので「どうした?」と聞き返す。

 

 

 

「いやぁ~、ハジメさんとコウスケさんのことだから、ライセン大峡谷でも魔物の肉をバリボリ食べて満足しちゃうんじゃないかと思ってまして……ユエさんもハジメさんの血があれば満足でしょうし。お二人はまともな料理も食べるんですね!」

 

「当たり前だろ! 美味しいからって食べてる訳じゃねぇのによ。全く俺らの事をなんだと……あ、そうだ首輪を」

 

 

「ちょ、なんですかそれ!? どっから出したんですかっ、その首輪! ホントやめてぇ~そんなの付けないでぇ~」

 

 

 

 

 

 

 数時間ほど走り、そろそろ日が暮れるという頃、前方に町が見えてきた。奈落から出て何ヵ月かぶりの町に自然と頬が綻ぶ、わくわくした気持ちを抑えつつ、ステータスプレートの隠蔽をしなければいけない事を南雲に伝えた

 

 

 

 




よぉーし、頑張って続き書くぞ~!(徹夜確提)


この先の展開が自分の中で決まってきたので、ペースを上げて書けるように頑張ります!


次回、シアとのデート!(嘘)お楽しみに!

投稿と展開が遅いと思う?

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  • (展開)が遅い
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  • 畑山愛子先生っ!!すっきぃぃ!!
  • 園部好き!
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