仗助に双子の姉がいたらというもしも パート3 三部へ 作:蜜柑ブタ
原作よりさっさと終わります。
イランとイラクは、情勢が不安定なため、ルートを避け、カラチから、船でアラブ首長国連邦へ渡り、アブダビという都市へ。
「暑いよ~…。」
「我慢しなさい。」
「なんで姉ちゃんにこんな格好させるんすか?」
暑い国で、ミナミのみ全身を覆うような格好をさせられていた。
「宗教上の都合じゃよ。中東では、女性はこのように肌を見せてはならんのじゃ。」
「ジョースターさん、車買ってきたぜ。」
「また…車か…。」
「我慢してくれ。辛いじゃろうが…。」
そして車に乗って、豪邸が並ぶ道筋を進む。
20年前まではこの辺りも砂漠だったらしいが、オイル(石油)ショックによる莫大な利益により、夢のような都市に成長したらしい、っとジョセフが説明した。
そんな中、花京院が後ろを気にしていた。
「まだ誰かにつけられている気がするのか?」
「い、いや…、こう見晴らしが良い場所だ…。追っ手がついいれば分かるのだが…、つい……、誰かに見られているような気分がして振り返ってしまう。」
無理もないことである。
ほぼ毎日のように敵のスタンド使いと戦い続けていたのだ。警戒するに越したことは無いが、精神がもたない。
ジョセフが話題を変えた。
これからルートについてだ。
ここから北西へ、100キロのところにヤプリーンという村に行くのだが、砂漠と岩山があるので、道路がぐるっと回り込んでいるので、車だと3日はかかってしまうらしい。
そこで、まず村に行き、セスナを買ってサウジアラビアの砂漠を横断しようと言う。
今まで飛行機を避けていたのは、無関係な人達を巻き込まないためだったが、飛行機そのものを買ってしまえば乗るのは自分達だけだし、セスナの操縦はできるからとジョセフは言う。
しかし……。
「人生に3度も飛行機で落ちた男と一緒にセスナに乗りたかねーな。」
っと、承太郎。
ミナミと仗助も同意見だったため黙ったまま頷いた。
「…お前達……。……さっ、それでじゃ、その前にこの砂漠をラクダで横断してヤプリーンの村へ入ろうと思う。」
「ラクダ!? おい、セスナはいいが、ちょっと待ってくれ! ラクダなんて乗ったことねーよ!」
「同じく。」
「フッフッフッ。まかせろ、フッフッフッ、わしはよく知っておる。」
っと、余裕のジョセフ。
「な~んか、やな予感…。」
「同感。」
ミナミと仗助は、嫌な予感がしてそう呟きあった。
そして、嫌な予感は的中する。
砂漠の手前で、手配したラクダを前にして、ジョセフがお手本を見せようとするが……。
悪戦苦闘。
「おい、本当に乗ったことあるんだろうな?」
「わしゃあ、あのクソ長い映画『アラビアのロレンス』を3回も観たんじゃぞ! 乗り方はよーく知っとるわい! 2回は半分寝ちまったが。」
「それ、乗ったとは言わない……。」
「じじい…、ボケる前から、こんなキャラだったのかよ…。」
ミナミと仗助は、あちゃ~っと呆れた。
「けど、時間も無いし…、ねえ、座ってよ。」
そう言って、ミナミは、自分にあてがわれたラクダの首を撫でた。
すると、スッとラクダは、座った。
「やった! ありがと!」
「すげえな、姉ちゃん! じゃ、俺も、よーしよし、座ってくれよ。」
そう言って仗助もラクダを座らせた。
「…ふっ。動物の扱いは、伯父伯母の方が上みたいだな。」
「ウグググ! 悔しー!」
「今更だけどよぉ…。ミナミと仗助って、ジョースターさんの娘と息子ぉ? 承太郎の兄弟じゃなくて?」
「ああ。年の違う俺の母親の異母兄弟だ。」
「異母兄弟? ってことは…。」
「ポルナレフ…。あまり深く聞くんじゃない。こういうのは、その家庭の問題だから。」
花京院が、ポンッとポルナレフの肩を叩いた。
そして一行は、ラクダに乗った。ジョセフが一番遅かった。
「はいよー。」
「アハハハ、楽し。」
うろちょろしてしまうラクダを早々に乗りこなしたのは、東方姉弟だった。
やっと慣れた後、一行は、砂漠を進んだ。
灼熱の太陽照りつける中、熱を遮る布などで顔を覆うなどして肌を守る。
しかしそんな中、花京院はしきりに後ろを気にしていた。
「おかしい…、やはりどうも誰かに見られている気がしてならない。」
花京院の言葉に、他の者達も後ろを見る。だが何もないし、何もいない。
「花京院、少し考えすぎじゃねぇか? ヤシの葉で足跡も消してるし、数十キロ先まで見渡せるんだぜ?」
「いや…、俺もさっきからその気配を感じてしょうがない。」
「承太郎さん、お願いします。」
そして承太郎がスタープラチナで双眼鏡を使い、周りを見回した。
しかし、本当に…何もいない。
「……なんだろう…、おかしくない?」
「ああ…、俺もそう思うぜ。あれ? じ…ジジイ! みんな!」
「どうしたんじゃ?」
「と、時計! 時計の時間!」
慌てる仗助に、全員がそれぞれが持っている時計を見た。
8時。
午後……。
だが太陽はいまだ沈んでいない。
「しまったぁ! うっかりしておった! 午後8時じゃとぉ!? なぜじゃ、なぜ太陽が沈んでいない!?」
「なんだ、温度計がいきなり60度になったぞ!? 沈むどころか、太陽が…、西からぐんぐん登って来やがる!」
「まさか、あの太陽が…!」
「スタンド!」
「まずい…、気温が、70度を超えちまった…。このまま俺達をゆでだこにでもするつもりか?」
「いや、そんなに時間はいらん。サウナ風呂でも30分入るのは危険とされている。」
「まずいっすよ、ラクダが熱でやられそうっす!」
「手っ取り早いのは、本体をぶちのめすことだが…。」
「本体……本体…、あれ? ブフッ!」
「どうした、ミナミ! ん? ぷっ…、オフフフ!」
「ダハハハ! そういうことかぁ!」
「おいおい! どうしたんじゃ!? 熱でやられたか!?」
「ふっ…ハハハ…、そうか、そうか。ミナミ、お前がいてくれてマジに助かるぜ。」
「オーノー! 正気なのはわしだけか!」
「ち、違うっすよ、じじい! あそこ、あそこ!」
「ん? あれは……、ブルー・ブルー・ローズの根っこ? むむっ! なぜ宙に生えておるんじゃ!?」
十メートル先くらいのところに、景色の中に不自然にニョロニョロと宙にからブルー・ブルー・ローズの根っこが1本生えていた。
「ナイスだぜ。ブルー・ブルー・ローズ。そのままそこに生えてな。オラァ!!」
次の瞬間、承太郎が近くにあった石をスタープラチナで投げつけた。
すると、ガシャーンという音と共に、ブルー・ブルー・ローズが生えていた場所の下辺りにヒビが入った。
そして、太陽が消え、夜の闇がおとずれた。
「やーれやれだぜ。こんな簡単なトリックでなぁ。」
「けど、そのトリックが、こういう見晴らしの良い場所じゃ有効だったんじゃないかな?」
そして一行は、穴が空いた場所へ向かった。
そこには車があり、鏡が前に設置されていた。ブルー・ブルー・ローズは、車の上から生えていたらしい。
なお、中で、太陽のスタンド使いだったらしい、男が気絶していた。
エアコンも水もあり、非常に快適な追跡旅をしていたらしい。
「えっ? ということは、こいつ、もうやっつけちまったってことか~~~? もう終わり、コイツの名前も、知らないのに? 太陽の暗示のスタンドは綺麗に片付いたのか~~?」
「まっ、そういうことだね。ふふふ。」
「いや、名前だけは分かったぜ。コイツ、律儀に免許証を持ってやがる。アラビア・ファッツって、いうみたいだぜ。」
「早いとこ砂漠を越えちまおうぜ。寒くってよぉ…、はっはーくしょん!」
夜の砂漠に、一行の笑い声が響いた。
太陽の暗示のスタンドは、これ以外に攻略法が思いつかなった。
7人目のスタンド使いみたいに、太陽自体を破壊するという手も考えたけど、それでも展開は似たような物だし……。
ブルー・ブルー・ローズが無機物から生えてくるという特性から鏡から生えてきて、教えたということにしました。
次回は、死神ではなく、7人目のスタンド使いに登場する……、虹村の父親らしき人物です。