仗助に双子の姉がいたらというもしも パート3 三部へ   作:蜜柑ブタ

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7人目のスタンド使いのネタバレ注意!


※これは、死神ルートではなく、飛行機を修理、あるいは赤ん坊(デス13)を治療した場合にのみ登場する、7人目のスタンド使いのオリジナルの敵です。


※原作中では、虹村の父親の名前は出ていないため、想像上の人物名でもあります。


※もしかしたら、虹村兄弟の父親ではないかもしれない。


それらを踏まえた上でお読みください。


虹村

 

 

 ヤプリーンという村に到着した一行は、宿で一晩過ごし、前日に手配していたセスナの飛行場へ向かった。

 花京院の顔色が悪く、だいじょうぶかと聞くと、夢見が悪かったと言っていた。

 ところが、ここで問題が。

 なんと買い取ったセスナの代金を返すから、セスナを諦めてくれと言われたのだ。

 これについてジョセフは、猛抗議。

 セスナの管理者は、病気の赤ん坊がいるから、そっちが優先だと言った。

 もう一機あるじゃないかと言うと、そっちは壊れていて使い物にならないという。

「あっ、それなら、俺に任せてくださいっすよ。ドラァ!」

「おー、弟よ、ナーイス。」

 あっという間に壊れた方をクレイジー・ダイヤモンドで直し、そのセスナを買い取って、出発した。

「うう~ん…。」

「どうしたんですか、花京院さん?」

「なにか…忘れているような気がして…。」

「気にしすぎっすよ。」

「…そうだね。」

 花京院はそう言って気を取り直した。

「ふーい、ここならさすがの追っ手も……。」

 

 ザザ… ザザザ…

 

「うん?」

 

『あーあー、テステス。』

「おい、無線機がおかしいぞ?」

「分かっておるわい! ぬうう…、こんなところまで追っ手が来るとはのう!」

 

『こちら、ザ・タイド。ジョースター一行、聞こえますかー?』

 

「ふざけんな! 出てきやがれ!」

「あっ! 外!」

 

 そこには、斜め後ろの方にもう一機のセスナがいた。

 

『自己紹介させていただきます。私は、虹村垓(にじむら がい)。』

 

 その名を聞いて、ミナミと仗助は驚愕した。

「に、虹村…!?」

「まさか…!」

 

『いきなりで申し訳ないが…、私のスタンド、ザ・タイドが、お前達を殺す!』

 

「来るか!?」

「ま…。」

「姉ちゃん、やるっきゃねぇ! それからだ!」

 一行はスタンドを出し、飛行機の外へスタンドを出した。

 直後、ザ・タイドらしき、人型スタンドがセスナから飛んできた。

 その形状は、どこか見覚えがあるものだった。

『間違いねぇ…! あんた、虹村の親父さんか!』

『? 貴様…何を言っている?』

『来るぞ!』

『先手必勝! エメラルド・スプラッシュ!!』

『ぐぇっ!』

 エメラルド・スプラッシュを食らい、ザ・タイドがセスナの方へ逃げていった。

『な~んだ、見かけ倒しじゃねぇか!』

「あーあー、こちらジョースター。虹村君と言ったか、今のうちに逃げるなら逃げなさい。深追いはせんよ?」

『くっくっ…。馬鹿め、お前達はすでに我がザ・タイドの術中だ! 気流は我が味方だ!』

「な…、なっ!? 操縦が!」

「じじい! 操縦桿をしっかり操れ!」

「セスナの軌道が…、まさ、か…! 貴様ぁ!?」

『その通り! 我が、ザ・タイドの力は、気流を自在に描くこと! このまま墜落の気流の流れに沿ってしまえ!』

『や、やられた…! ジョースターさん踏ん張ってください!』

「で、できんから、嫌な汗をかいとるんじゃ…!」

『ついでに、コレも返してやる。』

 すると先ほど発射したエメラルド・スプラッシュがこちらに向かって飛んできた。

『なに~!?』

 たちまち、セスナの翼に命中して、穴が空く。だが墜落するには至らなかった。

『もって、10分というところか。それまで墜落の恐怖を味わうがいい。』

『ど、どうする!? 敵は遠距離型だぜ!? 俺の剣じゃぁ届かねぇ!』

『頼みの綱は、ハイエロファントグリーンのエメラルド・スプラッシュだけか…。』

『だが、気流を描かれ反射されてしまったら、こちらがやられてしまう!』

『いいや、それでもやるしかんねぇんだ。花京院! 仗助は、セスナの修理に集中しろ!』

『はいっす!』

『……分かった。』

 花京院は、意を決し、エメラルド・スプラッシュを発射した。

『ハハハハ! 無駄だ無駄!』

『ようは、気流を描く必要があるんだろ? その際に、テメーは、こっちは接近してくる!』

『ぬっ!』

『そこを突けばいい。』

『馬鹿か…、そんなのことも分からないほどアホだ思ったのか?』

 するとザ・タイドが接近してきた。

『へん! 言いながら接近して来やがったじゃねぇかよ! ホラホラ~~!!』

『ふっ。』

 しかし放たれたシルバー・チャリオッツの剣戟は、すべてあらぬ方向へ流された。

『この飛行機の速度の気流の中で、しかも墜落寸前の不安定な状況で接近戦をする方が無謀だとは思わないか?』

『く、くそ!』

『そして先ほどの切り裂く空気の流れを…。』

『イデェ!』

『仗助!』

 クレイジー・ダイヤモンドに切り裂かれるように鋭くなった空気の層が襲いかかり、クレイジー・ダイヤモンドの表面が切れた。

 飛び散った仗助の血が割れたセスナの窓から、外へ流れ出て、敵のセスナの前の窓に数滴当たった。

『ハハハハハハハハーハハハハハ! 空中においては、私に勝てるモノはいない! あともって、2分か? よく耐えたが、お別れだ。』

『……いいや。』

『?』

『むしろ…幸運だったぜ。俺を狙ったことがな。』

 すると仗助は、セスナ内に散らばったガラスの破片を集め、握りしめた。

 自らの血と共に…。

『食らえ…、自動追尾弾だぜ!! ドラァ!!』

 クレイジー・ダイヤモンドの力で血の塊を埋め込まれたガラスの塊となった弾が、敵のセスナの窓ガラスに付着した仗助の血に向かって飛んでいった。

 そして前の窓が割れ、虹村垓が乗るセスナが大きく揺らいだ。

『今っす!』

『トドメだ! エメラルド・スプラッシュ!!』

 最大出力で放たれたエメラルド・スプラッシュが、敵のセスナを穴だらけにして、エンジンに着弾したのか火を上げた。

『ぐあああああああああああああ!!』

 火を噴きながら敵のセスナは墜落していった。

 同時に、こちらのセスナの軌道が戻った。

「よくやったぞ、仗助!」

「それより…、さっきの奴のところに行ってください!」

「なぜじゃ?」

「いいから! もしかしたらあの人が、私達が探していた虹村さんかもしれないんです!」

「そ、そういえば…そんなことを言っておったな。分かった…。」

 そしてセスナを降ろし、墜落現場に向かった。

 そこには、セスナの残骸しか無かった。死体はない……。

「どうやら脱出したようじゃな…。」

「……くそっ!」

「そんなぁ…。」

「…今、SPW財団が虹村という人物を追っておるはずじゃ、必ず見つけてみせる。」

「……すんません。」

「いいんじゃよ。未来で、肉の芽を植えられた者が、そのような酷い状態になると知らずに、DIOを倒したわしらにも非があるじゃろう。」

「いえ…。」

 ミナミと仗助は、落ち込んだ。

 

 

 結局、自分達は、未来の友人の父を救えなかったのだと…、自分自身を責めた。

 

 

 




実は、肉の芽を抜く展開を最初は書いてました。

でもそれだと、形兆が作り出すスタンド使い達が現れず、また康一もスタンドに目覚めるきっかけがないため、友人にならないという可能性が出てきたため、ボツに。


何かを得ようと思えば、何かを犠牲にしないといけない……、よくできた物語ですよね。
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