仗助に双子の姉がいたらというもしも パート3 三部へ 作:蜜柑ブタ
死神編ですが……?
マニッシュ・ボーイ、原作じゃ生きてたけど……、このネタでは……。
その赤ん坊は、生後11ヶ月だというのに、チッと舌打ちをした。
離乳食を食べ始める頃の赤子だというのに、牙のような犬歯が生えており、見る者を不気味がらせる。
その頭脳は、下手な大人に匹敵するほど発達しており、すでに自分のスタンドを認識し、そしてDIOの刺客としてジョースター一行を倒せば一生働かなくていいだけの報酬金が手に入ることすら理解していた。
マニッシュ・ボーイ。死神の暗示のカード。デス13(サーティーン)というスタンドの使い手。そう呼ばれている。
彼の予定としては、ヤプリーンという村で、熱を出した状態で医者のいる集落までセスナでジョースター一行に連れて行ってもらうときに全員を始末する予定だった。
だが想定外だったのは、故障していたセスナを仗助が修理し、そのセスナを買い取って出発してしまったことだ。結果、自分は残されてしまい、夢を通じてスタンドで暗示をかけた女によってジョースター一行が向かった集落に遅れて到着することになった。
ジョースター一行は、生きているらしいことは理解した。どうやら自分が失敗したときの保険として出撃したもうひとりの男は失敗したのだろう。
つくづく使えないっと、まともにまだ言葉を喋ることはできないが、頭の中で悪態を吐く。
マニッシュ・ボーイは、DIOから、東方ミナミという娘だけは生かしておけと命令されており、一行の始末に失敗してもミナミだけを引き離してDIOのところへ運ぶことに成功すればそれはそれで多額の報酬が受け取れる状態だった。
ザ・タイドのスタンド使いが失敗した今、自分にできることは、東方ミナミという娘に、自身の夢を操るスタンドで夢を通じて暗示をかけ、こっそりと東方ミナミという娘を、奪い取ることだけだった。
暗示をかけた人間にジョースター一行がいるホテル付近まで連れて行かせ、なんと運良く、ひとりで転た寝しているミナミを見つけた。
早速だとばかりに、デス13を使い、ミナミの夢の中に潜り込む。
『ラリホ~~~。』
自分にとってお決まりとなっている言葉を言いながら夢の中に、死神とピエロを会わせたようなスタンドを出現させる。
しかし、そこは、暗闇だった。
自分が作り上げたデス13のスタンドの世界、遊園地とはほど遠い……気持ちの悪い暗闇だった。
しかし、徐々に目が慣れてくると、ただの暗闇ではないことに気づいた。
鮮血色の……根っこ。
それがまるで放流のように渦巻いている異常な世界。
しまった!っとデス13ことマニッシュ・ボーイは、自分の迂闊さを呪った。
デス13のスタンドは、夢のスタンド。つまり、無防備な睡眠状態を包み込みスタンド使いを封じ込めてしまうという力を持っていた。
だが弱点はある。
それは、スタンドを出した状態で眠られてしまうことだ。そうなってしまうと、スタンドの封じはできず、夢の中にスタンドを持ち込まれてしまうのだ。
そういえば、東方ミナミという娘は、自らのスタンドを制御ができないと聞いていた。
制御ができないということは、出せないのでなく……、常時スタンドが出ているような状態であることだったのだ。自分の意識に反して。
しかし、マニッシュ・ボーイとて、夢の世界で限定であるが圧倒的な力があるとは自負していた。
だが、実際はどうだ?
夢を支配するスタンドをも圧倒する、この異常な夢の世界。
大雑把には聞いていたが、東方ミナミという娘のスタンドの名は、ブルー・ブルー・ローズといい、植物の形をしているとは聞いていた。
おそらくだが、この放流のように渦巻く根っこは、ソレだろう。
ジョセフ・ジョースターのようなハーミットパープルみたいに脆弱じゃなく、まるでレベルが違う。
なぜ、こんなスタンドを十代半ばの娘一人が抱え込めるんだ?
夢を支配するスタンドを持つが故に、マニッシュ・ボーイは、滝のような冷や汗をかき、止まらない疑問を持つ。
まさか…、まさか!?
違う、何か大きな見落としをしたのではないか!?
そもそも制御できないのは、単に精神力が足りてないからじゃない…。東方ミナミという娘は……違う。
うぅぅぅぅううううおおおぉぉぉぉおおおぉぉ
『あ…、ああ…。』
夢の世界は…、無防備な世界。
それゆえに、せき止める物が…ない。
振り返るんじゃなかった。
だが振り返らなくても結果、同じだっただろう。
なぜ自分は、こんなことに足をツッコんでしまったのだ?
欲に目がくらまなければ……、たった11ヶ月しか生きていないのに…、死よりも恐ろしい目に遭わずにすんだ……はずなのに…。
『うわああああああああああああああああああああああ!!』
町一つ分くらいの巨大な骸骨に鮮血色の植物の根っこが絡みついた怪物が、口をぱっくり開けたのを最後に、マニッシュ・ボーイの意識は、すべて永遠の暗闇に飲まれた。
***
「姉ちゃ~ん、うお!?」
「うわ、なんじゃこりゃ!? 青いバラの花が!」
夕食を食べに行こうと呼びに来たら、部屋は、青いバラの花で埋め尽くされるようになっていた。
テーブルと椅子の上で、くうくうっと、ミナミは、寝ていた。
そしてジョースター一行の目に映ること無く……、ホテルとホテルの間の隙間に、籠に入った状態の赤子が入っていたと思しき、籠だけが残されていた。その中身は何も入っていなかった……。
自力で制御できないのは、常時スタンド出しっぱなしにしているのと同じ。
しかもブルー・ブルー・ローズは、普段は、ミナミの恐怖心で蓋をしているので、それが無くなる無防備状態となったら……?
なお、夢に侵入してきたデス13に対しての攻撃は、ミナミの意思ではありません。ブルー・ブルー・ローズのオートガードが発動しただけです。
死神編は……、こんな感じなりました。
色々と期待された方がおられたと思いますが、ブルー・ブルー・ローズという制御不能のスタンドを持ったミナミがいる時点で勝負は見えていました。
実は、ジョースター一行も夢の世界で、ミナミのスタンドの全容を一部垣間見るというイベントを考えてましたが、マニッシュ・ボーイが一行を一網打尽にする機会がないので、ミナミだけを狙わせました。
死神の暗示を出した方が良い?
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Yes
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NO