仗助に双子の姉がいたらというもしも パート3 三部へ 作:蜜柑ブタ
プラス……?
オリジナル展開です。
クヌム神を若干強化。
一行は、砂漠をジープで横断し、アスワンにたどり着いた。
「だいじょうぶか? ミナミ。」
「……なんとか…。」
「…クソ犬、テメーのせいだぜ? 分かってんのかぁ?」
「ウウウ…。」
砂漠で、ゲブ神との戦いで消耗してしまったミナミの体調が悪かったのだ。
そのため、砂漠の横断を中止して、もっとも近かったアスワンで休ませることにしたのだ。
「ごめんなさい…。」
「いいんじゃよ。お前のスタンドのおかげで勝ったようなものじゃからな。」
「しかし、ここまで消耗するなんて…、いったいどういうスタンドなんだい?」
「けど、あれでもまだフルパワーじゃないんっすよ。」
「なんだってぇ!?」
仗助の言葉に、ミナミ以外の一同が驚愕した。
「姉ちゃんが、精神の全てを明け渡すときっすかね…。けど、消耗が激しすぎて、白髪が増えちまうんす。」
「そこまで…。」
「しかし、それだとホリィさんのように闘争心が足りないからスタンドが勝手をしているとは言いがたいな。強すぎる? ミナミの身には見合わない強すぎる力(スタンド)なのか…。」
「そして、自衛本能が強い。たぶんだが…、4歳の時にとり殺されなかったのは、本体が死ぬと自分が消えちまうからあえて本体を守る方向にした、ブルー・ブルー・ローズの意思だろうな。」
「……ぅう…。」
「だいじょうぶか? ホテルまでもう少しの辛抱じゃ。」
「いえ…、甘いコーヒーでも飲みたいなぁ…。」
「ああ、精神を司る脳の力が足りてないのかい? ジョースターさん、近くの喫茶店でも探して、そこで糖分を補給させましょう。少しはマシになるかもしれません。」
「…いいの?」
「もちろんだ。今は、君の体調の方が優先さ。」
「……もう時間が無いのに…。」
「このまま先を急いで、仲間が倒れる状況になるほうが良くない。だいじょうぶだから、気にするな。」
「そうだぜ、ミナミ。大人に甘えていいんだぜ?」
「……じゃあ、お言葉に甘えます…。」
喫茶店を探しに行くまでジープに乗っていたが、途中で、交通事故現場を見た。
酷いことに乗っていた客の一人が外に放り出され、近くの電柱に首が刺さって死んでいた。
イクナ
「? ……ブルー・ブルー・ローズか。」
「まさかこの先にも敵が?」
「だがそれでも行くしかない。ブルー・ブルー・ローズ…、お前の本体のためなんじゃぞ?」
しかし、それ以上ブルー・ブルー・ローズの声は聞こえなかった。
やがて、喫茶店についた。
「コーヒーと紅茶ください。あと、ミルクと砂糖もたっぷりと。」
「はい、お待ちを。」
少しして、コーヒーと紅茶が運ばれてきた。
ミルクと砂糖をたっぷり入れたコーヒーをミナミが、飲む。
「は~~~~…、ちょっと治ってきた。」
「よかったな。」
「あ、トイレ行ってくるっす。」
「おう。」
仗助が席を立った。
直後……。
道を挟んで隣の家が燃えだした。
タバコの不始末が原因の火災だった。
ちょうどまったりとタバコを吸おうとしていた、ポルナレフは、野次馬のその言葉を聞いて固まった。
すると……。
ゴオッ!と、炎が突如、喫茶店に向けて移動した。
「なにぃ!?」
「姉ちゃん、危ねぇ!!」
「仗助!」
窓もない喫茶店の中に炎が入り込むとき、仗助に引っ張られてミナミは、店の外に出た。
「マジシャンズ・レッド!」
しかし、その炎を炎を操るアヴドゥルが消し去った。
「ふい~、びっくりしたぜ…。なんだったんだ、今のは?」
「おかしい…。」
「ああ、不自然すぎる…。なぜ、炎が突然こちらに?」
「あれ? ミナミは?」
「さっき仗助が…。」
「あれ? 姉ちゃんは?」
そこへトイレから戻って来た仗助。
びっくりする一同の顔に、仗助は、首を傾げた。
「しまったぁ…! やられた!! ミナミを探せ!!」
「えっ? えっ?」
「ぼさっとするな、仗助! お前に化けた敵がミナミを連れ去ったんだよぉ!」
そして、一行は大急ぎで店の外にでて周りを見回した。
「う…、なんだ、砂? 風が…。」
「砂嵐だーーー!」
外にいた人間達が逃げ惑う時叫ぶ声が聞こえた。
風が吹いてくる方向を見ると、大きな砂嵐の塊が街に迫ってきていた。
「ば、馬鹿な…。この地形に砂嵐だと!?」
「風……、気流…? まさか…。」
「ザ・タイドか!?」
『フフフ…、ご名答。』
砂嵐の中に、ザ・タイドの姿があった。
「虹村!」
『砂漠の砂嵐の方向をちょいとばかり弄ったのだ。この砂の嵐の中…、ミナミを探し出せるかな?』
「ち、ちくしょう、視界が!」
細かい砂粒により、視界は恐ろしく悪くなった。
『アスワンから出てしまえば、お前達といえども、追跡は困難…。ハーミットパープルで、地図を描いたとしてもな。一足先に、ミナミだけは、カイロまで連れて行かせてもらう。』
「く、くそ…たれ…! ……?」
承太郎は、あることに気づいた。それは、仗助も気づいたらしい。
二人は、悪くなる視界の中、目を合せて、頷き合った。
そして走り出す。砂嵐に背を向けて。
『? 闇雲に探しに行く気か?』
砂嵐の中にいるザ・タイドが不思議がった。
「おい、アヴドゥル! マジシャンズ・レッドであの野郎を燃やせねぇのかよ!」
『無駄だ、無駄。私を倒したとて、この自然の力である砂嵐そのものを消すことはできんよ。私は、ただ、自然界に発生した砂嵐を軌道を描いてここへ導いただけに過ぎない。アスワンの比較的近くで砂嵐が発生していた不幸を嘆くがいい。』
「……承太郎…、仗助…頼むぞ…!」
ジョセフは、砂嵐の中、二人がミナミを取り返すことを祈るしかなかった。
***
「ウヘヘヘヘヘ!! 上手くいったぜ!!」
「やったね、兄ちゃん!」
ミナミを肩に担いだ、仗助…、否、敵が、小柄で、大きな本を抱えた男の子と合流した。
「しっかし、たまげたなぁ! 砂嵐まるまる移動させてくるなんてよぉ…。」
「兄ちゃん、早く早く! トト神の予言だよ!」
「分かってるって。ボインゴ。」
そう言って、ボインゴという少年に急かされて、偽の仗助が、近くにあった車に気絶しているミナミを乗せた。
「ククク! ジョースター一行もたまげただろうな! この俺、オインゴの、変身するスタンド、クヌム神にはな!」
クヌム神を解いたことで、素顔と本来の服になったオインゴ。
トト神。クヌム神。それぞれ、エジプト9栄神の暗示を持つスタンドだった。
「兄ちゃん!」
「分かってるって、そんな急かさなくて…も……、!?」
「グレート…。なーるほどなぁ。そんな能力があるとはな。」
「追いついたぜ。」
「ば、馬鹿な!? ど、どどどど、どうやってここに!」
「コイツが導いてくれたぜ。」
そう言って承太郎が自身の左腕の袖を見せた。
そこには、ブルー・ブルー・ローズが生えており、根っこの先で、承太郎の胴体の服を引っ張っていた。それは、仗助も同様であった。
「覚悟は、できてんだろうなぁ!?」
「ひっ!」
「ま、待ってくれ! 俺達は、戦闘型のスタンドじゃねぇんだ!! ま、負けたよ…。だ、だから…、弟だけは…見逃してくれ!」
「兄ちゃん…。」
ボインゴは、涙で顔グシャグシャにして、オインゴの足にしがみついた。
「お…お金はいらないから! 兄ちゃんをいじめないで!」
「ボインゴ、離れろ! お前だけは逃げろ!」
「やだよぉ! このままじゃ兄ちゃん殺されちゃうよ!」
「トトの予言か!?」
「ううん、違う…、まだ出てない…。」
「とと? それがそっちのガキの能力か?」
「ぼ、僕の…トト神は…、ち、近い未来しか分からない…。だ、だだ、だだだだ、だから…、ミナミを車に乗せるまでしか…。」
「なーるほど…、未来が分かるスタンドかぁ…。すげーな。」
「悪いが…。オラァ!」
承太郎が、気絶したミナミが乗せられている車の車輪を破壊した。
「ま、念のためだ。ミナミは、返してもうらぜ。そして、俺達の前に二度と現れるな。いいな?」
「わ、分かった…。誓う! 誓うから!」
「あっ!」
「なんだ?」
すると、ボインゴが、本を開いた。
「……僕も、誓います。二度と…皆さんの前には…現れません。」
「その本が、トト神か?」
「そうです…。」
「ほんじゃ、約束はしたからな? 二度と来るなよな?」
仗助は、ミナミに肩を貸しながら、車から出てきた。
『こうして、オインゴとボインゴは、ジョースター一行の前に現れないことと誓って、承太郎と、仗助に見逃してもらいましたとさ。めでたしめでたし。』
やがて砂嵐は消えていき、それとともに、ザ・タイドも姿を消した。
7人目のスタンド使いじゃ、仗助編だとアスワンには寄りません。病院行きの人がいないので。
オインゴとボインゴ、コンビじゃ、まず勝つ手段がないので、虹村垓にもう一回登場してもらいました。ホル・ホースも考えたけど、誘導弾じゃあ、ジョースター一行を止めようがないので、やめました。
ザ・タイドで砂嵐を持って来たのは、完全に捏造です。ここまで出来るかは分かりません。
とりあえず、オインゴとボインゴは、このネタ中、唯一無傷で…、生還?