仗助に双子の姉がいたらというもしも パート3 三部へ 作:蜜柑ブタ
暴走したスタンドは、やがて本体を殺す。
それは、穏やかな性格のホリィや、まだ子供だった頃の仗助にはあまりにも重たい呪縛だった。
しかし、幸運だったのは、ホリィとこの時代の幼い仗助は、呪縛の原因となっているDIOさえ殺せば助かるということだった。
制限期間は、わずか50日。
暴走したスタンドがもたらす高熱によって、ホリィはすでに意識を失うほどだ。大人の彼女でさえ、この状態なのだ。おそらくすでに幼い仗助の方も倒れていると思われる。
「君だけは難を逃れたと聞いているが…?」
アヴドゥルがミナミに聞いた。
「なにせ、この歳になるまで…存在にすら気づきませんでした。それは、たぶん…、私のスタンドが普段から勝手に動くスタンドだったからだと思います。」
「勝手に動くスタンド?」
「私のスタンドは、自力で制御は出来ません。」
「それは…暴走していると言えないかね?」
「まあ、そうとも言えます…。」
「しかし、本体である君自身に危害を加えないのだね?」
「1回だけありました。でも、この期間ではありません。」
「その1回だけとは、いつ?」
「この歳になって、ちょっと、色恋沙汰でもつれがありまして……。」
「っつても、姉ちゃんは、俺の時と違って高熱はなかったけど、ほとんど意識不明だったっす。なんていうか…、スタンドに意識を乗っ取られていたみたいな状態で…。」
「スタンドに意識を持って行かれるとは…、相当なことがあったのだな?」
「ええ…。」
ミナミは、でかいため息を吐いた。
これは、聞いたらいけないと、アヴドゥルは、深くは聞かないことにした。
まさか、殺人鬼の男性とお付き合いしかけたとは、口が裂けても言えなかった……。
「あっ、涙が…。」
「姉ちゃん! もう忘れようぜ!」
「す、すまない! 思い出させてしまって!」
「こりゃー! お前達、ミナミを泣かせるとは何事か!」
「あ、ジョースターさん! これは、その…。」
「落ち着け。」
「まあまあ、それどころありませんよ?」
「ううむ…。そうじゃ、再度聞くが、ミナミ、仗助、お前達はどうするんじゃ? できることならこれからの旅の力になって欲しいとは思うが…。」
「行くっすよ。」
「行きます。」
「そうか…。ありがとう!」
ジョセフが辛そうに顔を歪め、だが感謝の言葉を述べた。
未来のとはいえ、実の娘と息子を連れて危険な旅へ連れて行くのは気が引けていたのだろう。話だけで、15、16年もほったらかしにしていたという罪悪感もあって。
「ひとつ確かめさせろ。ミナミ。」
「えっ?」
承太郎が急にミナミを見て言った。
「おまえのスタンドは、どういうスタンドだ?」
「それ…は…。」
「内容によっちゃ、足手纏いになる可能性がある。ただでさえ時間がねぇんだ。さっさとだしな、スタンドを。」
「それは…、できない…。」
「なに?」
「姉ちゃんのスタンドは、自力で制御が出来ないんっす! 勝手に出て勝手に消えちまって…。」
「なるほど…。そいつは、とんだポンコツだな。」
「承太郎!」
ジョセフとアヴドゥルが咎める。
「けど能力だけは、言っておきます。」
ミナミは、意を決して語り出した。
「私のスタンド、ブルー・ブルー・ローズは、形は、鮮血の色のような木の根っこのような形をしています。物質同化型で、無機物から無差別に生えてきます。有効範囲は、約町一つ分くらいの範囲。そのためか、普通の人にも見えるし、触れます。能力ですが、根っこは、傷つけた生命の寿命を365日分奪い、青いバラの花に変えるスタンドです。青いバラの花に変えられた寿命は、他人に与えることも、持ち主に返すこともできます。それによって、寿命を減らしたり増やしたり出来ます。もし…、残り寿命が1年以内で花を奪われた場合は、どうあがいても死にます。」
「姉ちゃん…。」
仗助が心配そうに見ている。
承太郎達は、ブルー・ブルー・ローズのスタンド能力に言葉を失っていた。
「私を連れて行ってください。私は、私のやるべきことのためにこの時代に来たんだと思ってます!」
「……そうか。なら、勝手にしな。」
「はい!」
承太郎の言葉に、ミナミは力強く頷いた。
双子の星の、片割れ…の娘…。その青いバラの花は、この先に待つ悲劇の運命を真に変えられるのか…。
ミナミ、花京院達を救うため、そして虹村の父親を救うために同行するため、自分が嫌悪している力のことを明かす。
承太郎は、単にミナミのスタンドを確認したかっただけですが、この時期の彼は口が悪いので責めているような感じに?
次回は、飛行機内でバトル?