仗助に双子の姉がいたらというもしも パート3 三部へ 作:蜜柑ブタ
仗助がいるので、戦闘が一部オリジナル展開。
あと、タワー・オブ・グレーの本体の始末方法は、7人目のスタンド使い(カオスモード)を参照。
エジプト行きの飛行機に乗ったが……。
「…っちゃん、姉ちゃん。」
「うぅ…、仗助?」
「うなされてたぞ? だいじょうぶか?」
「今…、アイツが…。」
「アイツ?」
「うん…。見られてた。仗助は気づかなかった?」
「メッチャ熟睡してたから分かんなかった。」
「もう、にぶちんね。」
「なにを~。」
「ん? …っ!!」
ミナミがふと、気づくと、機内の椅子の至る所に鮮血色の根っこが生えていた。
乗客達は気づいてないようだ。
「やばい…、やばいやばい…!」
「や、やっぱ、止められねぇの?」
「む、無理…。」
「おい、あれが、お前のスタンドか、ミナミ?」
「は、はひ…。」
前の席に座ってた承太郎に尋ねられ、ミナミは噛みながら返事をした。
「早く引っ込めろ。」
「む、無理…。っていうか、私の意思に反して動いてるから…、もしかしたらこの機内に…。」
ブ~~ン
その時、羽音が聞こえた。
かなり大きな羽音なのだが、乗客達は気づいていない。
すでに何人ものスタンド使いと戦った経験で分かった。
スタンドだ、と。
「…どこだ?」
「しっ! 静かに。」
「……お前らやけに場慣れしてやがるな?」
「まあ…これでも、かなりの人数のスタンド使いと戦ったことがあるからね。仗助。」
「おう。」
その時、ミナミの頭の背後に大きなクワガタムシのようなスタンドが移動した。
「!」
「ドラァ!」
クワガタムシのようなスタンドから出たギザギザの串のような物がミナミを貫こうとした瞬間、ミナミの服の襟首からブルー・ブルー・ローズが生えてきて、ガード。その隙に、ミナミは、バッと下に頭を下げ、仗助のクレイジー・ダイヤモンドの拳がミナミの頭があった場所を打った。
クレイジー・ダイヤモンドの拳がクワガタムシのようなスタンドの後ろ足の先をちょこっと擦って、クワガタムシのようなスタンドは、とてつもないスピードで逃げていった。
「あ…ぶな…。」
「だいじょうぶか!?」
「はい…。オートでいつも守って貰ってるからなんとか…。あっ。」
ミナミは、どうやら先ほどブルー・ブルー・ローズがガードしてくれた際にクワガタムシのようなスタンドから奪い取ったと思われる赤い茎の青いバラの花を見つけた。
「……仗助。」
「おう。」
「あ~らら。さっきのクワガタムシの寿命が取れちゃった。これ1本辺り、1年分なんだよね。もし来年死ぬなら、今日死んじゃうかもね。返して欲しかったら出ておいで~。」
デカい声で歌うように言ってやると、ブーーン!っとクワガタムシのようなスタンドが現れた。
「やれやれ、安い挑発に乗るたぁ、小物だぜ。」
「気をつけろ! 人の舌を好んで食いちぎるスタンド使いがいるという話を聞いたことがある!」
「ミナミ、そのバラをしっかり握ってな。」
「うん。」
ミナミが握りしめている赤い茎の青いバラの花を狙い、クワガタムシのようなスタンドが動く。それを狙って、立ち上がった承太郎がスタープラチナを繰り出す。
「横ががら空きだぜ!」
さらにクレイジー・ダイヤモンドの連撃も加わるが、クワガタムシのようなスタンドは、すべての攻撃を避けた。
「し、信じられん! 弾丸を掴むほど素早く正確に動けるスタープラチナの拳と、それに勝るクレイジー・ダイヤモンドの拳を避けるとは!」
「どこだ…、本体はどこにいる!? 攻撃してくるぞ!」
スタープラチナの口を狙い、クワガタムシのようなスタンドが串を突き出した。スタープラチナの手を貫き、その口の中に突き刺さる。だが寸前で承太郎が歯を食いしばったため、食い止めることが出来た。
「承太郎さん!」
「やはり、奴だ…。タロットでの『塔のカード』、破壊と災害の暗示…。『タワー・オブ・グレー』!」
アヴドゥルが敵の正体を見破ったようだった。
タロットカードの暗示を持つスタンド使い、塔のカードのタワー・オブ・グレーは、事故に見せかけて大量殺戮をやってのけるスタンド。
例えば飛行機事故、列車事故、ビル火災など、最近ではイギリスでの300人死亡の飛行機事故も、コイツの仕業と言われているらしい。
おそらく、DIOの命令でこちらを狙ってきたのだろうと見ていた。
「オラオラオラオラオラ!!」
凄まじいラッシュをスタープラチナが放つが、すべて避けられた。
『くっそ…、寿命を奪うだとぉ!? そういえばそんな奴がお前達の中にいたことは聞いていたが、しっかり把握しておくんだった…!』
「今日に死ぬことになってるなら、あと何時間かな?」
『ち、ちくしょう! このアマ~~!!』
「承太郎さん! そのスタープラチナの口にあるのって、野郎の針の先ですよね?」
「ああ、そうだが?」
「コイツを…。こう! ドラァ!」
仗助は、缶ジュースのアルミとタワー・オブ・グレーの針の先端を合わせ、鋭い形をした追尾弾を作りだした。
「てめぇの一部は、てめぇに返るんだぜ! この狭っ苦しい機内でどこまで逃げ切れるかな?」
『なんだと~~~!? おおおおおおおおお!?』
ピュンッと飛んできた追尾弾から、タワー・オブ・グレーは、逃げるが、追尾弾の速度に負け、口から頭部に刺さった。
「ぎゃあああああああああ!!」
「今のは…本体か。」
口を押さえ、頭から流血して悶絶する老人の舌には、クワガタムシの入れ墨があった。
「どうします?」
「適当にふん縛って…。ん?」
その時、飛行機が傾きだした。
「まさか? 傾いておる…!」
「お客様、この先は操縦席で立ち入り禁止です!」
「知っておる!」
「お、お客様!」
「どけ、アマ。」
「おっと。失礼。女性を邪険に扱うなんて、許せない奴だが、今は緊急事態なんだ。許してやってください。」
「仗助! 出番かも!」
「おう!」
ミナミも仗助も操縦席へ急いだ。
そこで見たのは、舌を抜かれて死んだパイロット達と、破壊された自動操縦装置だった。
「う…。」
「こ、こいつは、ひでぇ…。」
「あのクワガタ野郎、すでにパイロット達を殺していたのか! 自動操縦装置も破壊されている、この機は墜落するぞ…。」
『ぶわはははは! ぶわろろろ~! ベロオオオ! わしは事故と旅の中止を暗示する「塔」のカードを持つスタンド! おまえらは、DIOさまの所へは行け…。ゲブバハッ!?』
「…念のため縛っておいたが、引きちぎるとはね。私のハイエロファントグリーンは、引きちぎられると悶えるのだ、喜びでな!」
ハイエロファントグリーンによって縛られていたタワー・オブ・グレーの本体が、ハイエロファントグリーンから自動で放たれたエメラルドスプラッシュで穴だらけになった。
「あ~あ、結局返そうと思ってたのに、結局本当に死んじゃったね。」
「うげぇ…。」
タワー・オブ・グレーの本体は、最後に聞いたミナミの言葉に、思わず彼女が持つバラの花に手を伸ばそうとして息絶えた。
「自動操縦装置が壊れてるだぁ? なら…ドラァ!」
「おお! ナイスじゃ、仗助! よしこのまま香港に着陸じゃ!」
「えっ? エジプトは?」
「このままでは、罪の無い乗客が巻き込まれてしまう。…それにな、わしゃあのう…、人生で三度目じゃ。飛行機で墜落を体験するのは…。」
「……ああ。」
「二度とてめーとは、一緒に乗らねぇ。」
タワー・オブ・グレーという刺客のせいで、飛行機でのエジプト行きは断念せざる終えなかった。
飛行機を香港で降ろしたのも、7人目のスタンド使いを参照。
ネタバレですが、仗助モードでやるとそうなるんです。
罪の無い乗客が何人も舌を抜かれて死んでないので、微妙にモブ達が生存しています。
ミナミは、特にDIOからの視線を強く感じていた。それ意味することは……?