ずぅっとずっと、一緒だから。   作:にうに うに

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翡翠→幽霊。




第2話

 

「そういえば、翡翠って人間だったの?」

 

 

 

一緒に過ごすようになって一ヶ月。

 

私は素朴な質問を口にした。

 

 

 

『―――俺の話、聞きたい?』

 

 

少し間を開けて、翡翠は話し始めた。

 

 

 

 

 

▲▽▲▽▲

 

 

俺、前世は人間...普通の大学生だったんだけど。

 

その時さ、彼女がいてね。

 

すごくかわいかったんだ。俺はそんな彼女が好きで。

 

彼女も俺のこと、好きでいてくれて。

 

でもその彼女...

 

 

あれ、おかしいな...

 

俺、なんで覚えてないんだろ...

 

あんなに好きだったのに...

 

 

▲▽▲▽▲

 

 

翡翠はぼろぼろ涙を流しながら話してくれた。

 

 

 

「つらかったんだね、翡翠」

 

 

 

『うん...寂しかった』

 

 

 

「そういうときにはね...ほら、よしよし」

 

 

私は翡翠の頭を優しく撫でてやった。

 

 

 

『ごめん...』

 

 

 

「翡翠が謝ることじゃないよ。

変なこと聞いちゃってごめんね」

 

 

 

ぎゅっと抱きしめると、

翡翠は私の肩に顔をうずめて泣いた。

 

 

 

▲▽▲▽▲

 

 

次の日。

 

 

 

≪~♪≫

 

 

 

「電話だ」

 

 

 

男友達からの電話だった。

 

 

塾が同じで、今年はクラスも同じの奴だ。

 

男子の中では仲もいい方で、

話しやすいのでよく冗談を言い合ったりしている。

 

 

塾の宿題を聞いてきただけだったのに

雑談までしていたら電話が長引いた。

 

 

 

▲▽▲▽▲

 

 

『瑠璃、さっきの奴って誰?』

 

 

「ああ、友達だよ」

 

 

『男子だよね?』

 

 

「まーね」

 

 

 

翡翠の目がいつもと明らかに違う。

 

 

 

 

「...どうしたの?翡翠」

 

 

 

 

 

 

 

 

『瑠璃は俺だけ見ててよ』

 

 

 

翡翠は静かに言った。

 

 

 

 

 

 

『瑠璃は俺の事、好きだよね?』

 

 

 

「当たり前じゃん、今更そんなこと...」

 

『俺は』

 

 

 

 

『俺はまた大切な人を失いたくないんだっ!』

 

 

 

 

 

そう言いきると、翡翠はハッとした。

 

 

 

『思い出した』

 

 

 

 

 

▲▽▲▽▲

 

 

俺の彼女、自殺しちゃったんだ。

 

 

家庭環境に耐えられないとかで

精神的にやられてたんだ。

 

 

 

で、自殺する前に俺に言ったんだ。

 

 

 

 

 

<○○くんは私の分まで幸せになって>

 

 

 

 

 

 

俺、立ち直れなくて彼女のあと追って死んだ。

 

約束破っちゃったよ。

 

 

 

 

彼女が苦しんでる間、俺は何にもできなかった。

 

全部が怖くてさ。

 

 

 

 

 

彼女が死んでから、空っぽになっちゃって。

 

好きな人がいなくなるってこういうことなんだ

って思ったよ。

 

もっと二人で思い出作ったりしとけば

よかったな、とか後悔しかなくて。

 

 

俺は彼女を幸せにできなかった。

 

 

瑠璃もさ、そいつといて幸せなんだったら

それでいいよ。

 

 

俺は瑠璃に幸せになってほしい。

 

 

 

自分勝手押し付けてごめんな。

 

 

わがままだけど、お願い聞いてくれねぇかな。

 

 

俺に、翡翠に瑠璃を独り占めさせてくれよ...

 

 

 

▲▽▲▽▲

 

 

 

「...いいよ、翡翠なら」

 

 

 

翡翠は私の返事を聞いて

すぐに抱きしめてくれた。

 

 

 

 

 

 

苦しいほどに。

 

 

 

 

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