魔法少女リリカルなのは 運命を変える者 2nd season   作:レイブラスト

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新暦66年

レイ「第13話です。ついに彼と接触します。どうぞ」



第13話

ドゥーエ

「じゃあ、そろそろ行くわよ」

 

望

「わかった」

 

翌日。俺はドゥーエと共に細い路地裏に来ていた。転移魔法を使うなら、こういった人目につかない場所の方が都合がいいのだ。

 

ドゥーエ

「転送開始」

 

端末を操作すると足下に魔方陣が現れ、俺とドゥーエの姿は消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スカリエッティアジト

 

ドゥーエ

「転送完了……着いたわよ」

 

望

「ここが、ジェイル・スカリエッティの拠点か」

 

スカリエッティ

「ご名答だよ」

 

望

「っ!?」

 

声のする方を見るとジェイル・スカリエッティと何人かの戦闘機人―――ナンバーズがいた。

 

スカリエッティ

「改めて自己紹介させてもらうよ。私がジェイル・スカリエッティだ」

 

望

「……平田望だ。そこにいるのは?」

 

スカリエッティ

「私が作った娘達だ。ほら、自己紹介しなさい」

 

トーレ

「No.3・トーレだ」

 

濃い紫のショートヘアーをした、厳格な感じがする少女が言った。

 

クアットロ

「No.4・クアットロよ。よろしくね、望ちゃん♪」

 

茶髪の眼鏡をかけた女性が楽しそうに言う。……どうでもいいが、何でちゃん付け?

 

チンク

「No.5・チンクだ。これからよろしく」

 

銀髪の小柄な少女が言った。

眼帯をつけてないのは……まだケガをする前ということか?

 

セイン

「No.9・セインだよ。よろしくね、望」

 

水色のセミロングの活発そうな少女が笑顔で言った。なんだろう、何か和む気がする。

 

ディエチ

「No.10・ディエチ。よろしく」

 

茶髪の、どこか無口そうな少女が言った。

 

ウーノ

「No.1・ウーノです。よろしくね、望さん」

 

最後に、紫のロングヘアーの穏やかな感じがする女性が言う。

 

望

「よろしくな、みんな」

 

スカリエッティ

「ふむ。自己紹介も済んだことだし、そろそろ話をしようか」

 

望

「話……ああ、ガイアメモリの件か」

 

スカリエッティ

「そうだよ」

 

望

「そのことだが……俺とアンタだけで、話したいことがあるんだ」

 

スカリエッティ

「え? どうしてだい?」

 

望

「ちょっとしたわがままさ。ダメか?」

 

スカリエッティ

「いや、いいよ。それじゃあ、隣の部屋に行こうか」

 

スカリエッティと共に、俺は隣の部屋に行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スカリエッティ

「……さて、それじゃあガイアメモリを見せてくれないか?」

 

望

「その前に聞きたいことがある」

 

スカリエッティ

「何だい? 君を実験台にするつもりはないよ?」

 

望

「そうじゃない……アンタは、メモリを使って何をするつもりなんだ? 何か目的があるんだろう」

 

スカリエッティ

「目的か。そうだねぇ……私達の力を、世界に認めさ「本当にそうなのか?」え?」

 

望

「その目的は、誰かに刷り込まされたものじゃないのか? そう―――最高評議会の連中に」

 

スカリエッティ

「……気づいてたのか」

 

望

「まあな」

 

俺がスカリエッティの情報を調べた時、当初は本人の名前とナンバーズ等の単語を並べたが、最後に鍵が2つかかってて読むことができなかった。どうすればいいか悩んでいると、ふと『警察に暗部があるように、管理局にも暗部があるんじゃないか?』と思い、最初に『管理局上層部』を追加した。すると、鍵が1つ外れた。そこで今度は、『管理局最高評議会』を追加した。そしたら、鍵が完全に開いたので中身を読んだが、俺はその内容に愕然としてしまった。そこにはスカリエッティの出生の謎や、管理局が裏でやってきたことがこと細かく書いてあったからだ。

 

望

「……アンタは本当にそれでいいのか? 独りよがりな正義を語ってる奴らに利用され、そいつらの目的通りに動くなんて」

 

スカリエッティ

「いい訳がないさ。だから私は、彼らが望んでいた以上のことをしでかして―――」

 

望

「それこそ奴らの思うつぼだ。アンタがやってることは、所詮奴らが考えてることの延長線上のことでしかない。実際にそれを実行しても、奴らにとっては『少し驚いた程度』でしかないんだ」

 

スカリエッティ

「……!」

 

俺の言葉を聞いて、スカリエッティの表情が大きく変わった。……ようやく気づいたみたいだな。

 

スカリエッティ

「……だが、どうすればいいんだ? 他に方法なんて「ある」」

 

望

「1つだけな」

 

スカリエッティ

「どんな方法だい?」

 

望

「管理外世界にある違法研究所を潰すんだ」

 

スカリエッティ

「無理だ……研究所の数はかなりある。今の戦力じゃ間に合わないよ」

 

望

「大丈夫だ。戦力不足は、シュウト達に補ってもらう」

 

スカリエッティ

「異世界からの来訪者達か……」

 

望

「話を続けるぞ。それをしばらく続け、証拠になるものを集めていく。十分集まったところで最高評議会の姿と真実を全世界に伝えるんだ」

 

スカリエッティ

「全世界に? 凄いことを考えるな」

 

望

「とにかく、こうすれば最高評議会ら上層部の連中は晒し者にされ、アンタはお咎めなしになる……どうだ?」

 

スカリエッティ

「なるほど……確かに、悪くない提案だ」

 

望

「言っとくが、やるかどうかを決めるのはアンタ自身だ。自分の運命は、自分で変えることが大事だからな」

 

スカリエッティ

「…………」

 

しばし無言となるスカリエッティ。そして―――

 

スカリエッティ

「……やってみるよ。私と、君達の力を借りて」

 

望

「フッ、決まりだな」

 

表面上は冷静だが、内心ではホッとしていた。うまくいくかどうか、実は半信半疑だったんだ。

 

スカリエッティ

「あ、そうだ」

 

望

「どうした?」

 

スカリエッティ

「私の娘達のことなんだが、新たに稼働させる子達を含めて、全てが終わった後はどうしたらいい?」

 

望

「簡単さ。普通の人間として生活させればいい」

 

スカリエッティ

「普通の?」

 

望

「たとえ戦闘機人であっても、生き方さえ変えれば平和な日常を送ることができる……彼女達も、『人』だからな」

 

人が人であるのに、産まれも育ちも関係ない。生き方こそが大切なんだ。

 

スカリエッティ

「……そうだね」

 

望

「だからさ、今度から彼女達には『稼働させる』とかじゃなくて、『目が覚める』みたいな言葉を使ってほしい。その方が、人間らしいだろ?」

 

スカリエッティ

「慣れるのに難しそうだけど、やってみるよ」

 

望

「そうだ、今度は俺からなんだが」

 

スカリエッティ

「何だい?」

 

望

「ガイアメモリは一応渡すとして、俺はここに住み込むことになりそうだよな?」

 

スカリエッティ

「まあ、だろうね」

 

望

「さすがにずっとこっちにいるって訳にはいかないからさ、一週間ごとに行ったり来たりってのでいいか? 後、シュウト達も連れて来たいんだが」

 

スカリエッティ

「もちろんOKさ。君にも自由があるから、それを尊重しないとね」

 

望

「ありがとう。じゃ、戻るか」

 

スカリエッティ

「私はもう少しここにいるよ。先に戻っててくれ」

 

望

「わかった」

 

俺はガイアメモリを置くと、さっきの部屋に戻ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

望

「ふぅ……」

 

トーレ

「おい、どういうつもりだ?」

 

望

「ん?」

 

部屋を出てため息をつくと、トーレが厳しい口調で詰め寄ってきた。

 

望

「何が?」

 

トーレ

「さっきの話に決まっているだろう」

 

望

「これからの方針についてか。問題でもあったか?」

 

トーレ

「いや、ドクターが決めたことなら、私達は異論はない」

 

望

「なら「問題はその後だ」」

 

今度はチンクが割って入って来た。

 

チンク

「私達を普通の人間として生活させることだ。本気で言ってるのか?」

 

望

「そのことか。勿論本気だが?」

 

チンク

「……お前はバカなのか? 戦う為に作られた私達が、どうやって普通に暮らすというのだ」

 

望

「生き方を変えればいいって、俺は言ったぜ」

 

トーレ

「本当にそれで普通に暮らせるのか? 平和に馴染んだり、恋愛とかいうものをすることができるとでもいうのか?」

 

確かに、トーレの言ってることには一理ある。だけど―――

 

望

「心配ない。平和に馴染むというのは、そんなに難しいことじゃないからな。それに、恋愛だって問題はないよ」

 

クアットロ

「あら、どうして?」

 

そんなこと、決まってるじゃないか。

 

望

「だってみんな―――美人で可愛いし」

 

トーレ・チンク

「「なっ!?」」

 

セイン・クアットロ・ディエチ・ウーノ・ドゥーエ

「「「「「えっ!?」」」」」

 

いや、何でそこまで驚くの?

 

トーレ

「き、貴様! ほ、本気でそれを言ってるのか!?」

 

望

「冗談で言うものか」

 

セイン

「で、でも、美人で可愛いなんてさ……」

 

ドゥーエ

「ちょっと……ねぇ…?」

 

望

「俺が見た限りではそうだと思ったけどな」

 

そもそも彼女達を見て美人じゃないという人はいるだろうか? いないだろうな。

 

クアットロ

「な、何か恥ずかしいわね~」

 

ディエチ

「……照れる」

 

チンク

「だ、だがしかし……うぅ…」

 

照れるのは仕方ないな。俺だって面と向かってカッコイイとか言われたら照れるからな。あり得ないけど。

 

望

「あ、そうだ。今日から一週間ごとにここに住むことになったから」

 

セイン

「えっ!?」

 

望

「みんな、よろしくな!」

 

こうして、俺とスカリエッティ達との生活(?)が始まった。

 

スカリエッティ

(ほぅ、中々言うじゃないか。しかも彼女達の反応からいくと……フフ、これは面白くなりそうだね)

 

何だ? 何か変なことを思われた気がするが……気のせいか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セイン

「……ねぇ、みんな」

 

チンク

「どうした、セイン?」

 

セイン

「望って、不思議な人だなぁって思ってさ」

 

チンク

「……そうだな」

 

ドゥーエ

「私達に美人とか、可愛いとか言っちゃうくらいだものね」

 

クアットロ

「そうよねぇ……」

 

しばし考えるチンク達。

望は自分達に普通の暮らしができると言ってくれた。生き方さえ変えれば、馴染むことができると。それに―――美人で可愛いと。そしてそのことが頭から離れない。

 

ディエチ

「……っ」

 

胸が苦しくなり、心臓の鼓動が速くなる。顔が熱くなるのが感覚でわかる。

 

ウーノ

(これは……そういうことよね)

 

トーレ

(……私達は―――)

 

ウーノ・トーレ・ドゥーエ・セイン・チンク・ディエチ

(((((((望のことが……好きなんだ)))))))

 

彼女達が初めて抱いた、恋愛感情だった。




望「なんとかうまく行ったな」

レイ「ええ。色々とやらかしましたけど」

望「え? 何が?」

レイ「…………次回はちょっとした戦闘訓練になります。お楽しみに」
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