魔法少女リリカルなのは 運命を変える者 2nd season   作:レイブラスト

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新暦71年

レイ「新たな人物が登場する第29話です。どうぞ」



第29話

数日後 管理外世界

 

ケタロス

「ここの研究所も、これでお終いだな」

 

残骸を踏みつけ、ケタロスが言う。

 

キュアサンシャイン

「いつものことながら、ホント切りがないよね」

 

キュアムーンライト

「しかも管理局がやってるというのが、余計に腹立つわ」

 

グリーンメテオ

「管理局って正義の味方じゃないんですか……?」

 

エターナル

「真面目に働いてる人もいるし、純粋に悪を許せないって人もいる。ただ、裏でしていることが一生懸命頑張ってる人達の努力を踏みにじってるんだ」

 

チンク

「複雑ということか……」

 

ファム

「どうしたらいいのかな……」

 

カリス

「ところで、そろそろ証拠も十分集まって来たと思ったが、まだ早いって言われたな」

 

ブレイド

「関係ないところも混じってるせいだな。ま、どっちにしろ潰せるから一石二鳥だけど」

 

エターナル

「とにかく今回は終わったし、もう帰ろう」

 

クアットロ

「そうね。早いとこおさらばしちゃいましょ」

 

手元の端末を操作し、エターナル達は姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エターナル

「……嘘だろ」

 

絶句してしまった。転移したと思ったら、俺はまったく別の場所に来てしまった(何故かクアットロも)。

 

クアットロ

「壊れてるみたいね、これ」

 

エターナル

「マジかよ……そういや今日、何度か魔力弾食らったからな……」

 

内部がいかれてしまったのか。仕方ないと言えば仕方ないな。

 

エターナル

「クアットロもそうなのか?」

 

クアットロ

「私は、自分なりに改造してたらこうなったみたい」

 

エターナル

「バカだろ……」

 

改造した挙げ句壊れたら、意味ないどころじゃないぞ。

 

クアットロ

「心配ないわよ。ちゃんと直すから」

 

エターナル

「じゃなきゃ困るわ。……ところで、お前って移動しながら直せれたっけ?」

 

クアットロ

「できるけど、どうして?」

 

エターナル

「……直るまで時間がかかるなら、最悪野宿しなきゃいけなくなる。そうならない為に、人がいるかどうか探すんだ」

 

クアットロ

「なるほどね。わかったわ」

 

こうして俺とクアットロは、端末が直らない時の為の宿を探しに向かった(特に当てとかはないが)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クアットロ

「あ、あれ村かしら?」

 

エターナル

「適当に歩いてたらあったよ……」

 

ここ別の惑星なんだよな? 地理とかまったく知らなかったが…歩いた価値があったか。

 

エターナル

「何はともあれ、泊めてもらえるか聞いてくるか」

 

クアットロ

「ち、ちょっと待って!」

 

突然クアットロが焦ったような声を上げた。

 

エターナル

「どうした?」

 

クアットロ

「私達、泊まるのよね? その……2人で」

 

エターナル

「それが何……あ」

 

なるほど、そういうことか。

 

エターナル

「変身を解除しろってことだな」

 

うっかり忘れるとこだった。危ない危ない。

 

クアットロ

(違うのに!)

 

望

「他に何かあるのか?」

 

クアットロ

「……もういい。早く行くわよ(この鈍感)」

 

不機嫌になって先に行ってしまった……変なこと言ったかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歩き続け、村の間近に来た。

 

クアットロ

「何かしら、あれ?」

 

望

「え?」

 

クアットロが指した方向を見ると、村人らしき人達が何やら集まっていた。その視線は、1人の少女と1匹の龍(!?)に向けられていた。

 

望

「(あの子、見覚えがあるんだよな。まさか……)クアットロ。シルバーカーテンを頼む」

 

クアットロ

「潜入するの?」

 

望

「嫌な予感がするんでな」

 

クアットロ

「仕方ないわねぇ」

 

シルバーカーテンの効力で透明となり、物音を立てないよう静かに近づいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

望

(何を話しているか聞き取れるか?)

 

クアットロ

(もちろん)

 

さすがにバレるとまずいので、イヤホンを装着する。

 

?1

「……すまない。本当に、すまないと思っている………」

 

いきなり穏やかじゃないし。あの爺さん……長老かな? この際長老でいいや。

 

長老

「じゃが、わかってくれ。過ぎた力は、村の存在を脅かす。それだけは何としても避けなければなるまい」

 

?2

「……はい」

 

少女が暗い声色で呟いた。あの、本当に何があったの? てか何が起きるの?

 

長老

「これから先、苦労することがあるじゃろう……じゃが、お前は黒き火竜の加護を受けている。精一杯生きるのじゃぞ―――キャロ」

 

望

(っ!?)

 

今……キャロって言ったのか? てことはここは、ル・ルシエの里か!

 

望

「(だとしたら大変だ)今すぐ止めに行くぞ」

 

クアットロ

「え? どうして?」

 

望

「あの女の子―――キャロはそこに浮かんでる龍の真の力をまだ制御できてない。そのせいで村を追放されそうになっている」

 

クアットロ

「だから止めるのね」

 

望

「そうだ(改心してくれる確率は、低いと思うが)」

 

俺達はシルバーカーテンを解除し、歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長老

「……何者じゃ?」

 

長老は、いや村人全員は驚いていた。いきなり自分達の前に2人の人間が現れたからだ。

 

望

「俺達が何者かは後で説明する。それより、アンタ達は何してるんだ?」

 

長老

「……関係ないこと「その子を追い出すつもりじゃないだろうな? 力を抑えることができないからって」なっ!?」

 

自分達しか知らないことを余所者が知っている。その事実に尚更村人達は驚いた。

 

望

「どうなんだ?」

 

長老

「……その通りじゃ。彼女は、キャロ・ル・ルシエは召喚士として最高の腕を持っておる。しかし、それ故に村に災いを呼ぶと考え、苦心の末に村から出すことにしたのじゃ」

 

望

「なるほど………言いたいことはそれだけか?」

 

長老

「何じゃと?」

 

望

「それだけかと言っている。たったそれだけの理由で、こんな小さな子を追い出すと言うのか? それに苦心の末だと? だったら苦心して制御する方法を考えればいいじゃないか!」

 

長老

「お前に何がわかるのだ!? いつ滅されるかもしれない恐怖が、それも村の子供によるということが、どんなに恐ろしいことか……お前にわかるのかぁ!?」

 

望

「わかる訳がない。子供を見捨てるような奴らのことなんか、わかりたくもない」

 

そう言うと、望はキャロと傍に飛んでいる龍を引き寄せた。

 

望

「この子達は、俺達が保護する」

 

キャロ

「えっ!?」

 

驚き、望を見上げるキャロ。

 

長老

「……力が制御できないのは、どうする?」

 

望

「制御する……つまり龍を落ち着かせればいいんだろ?」

 

望は端末を操作し通信―――通話機能は壊れてなかった―――し、連絡を取った。

 

望

「もしもし?」

 

シュウト

『望さん!? 今どこに―――』

 

望

「それより大事な話だ。俺がいる場所はわかると思うが、そこである人物を送ってくれないか?」

 

シュウト

『いいけど、誰を?』

 

そこで望は一呼吸すると、次のように言った。

 

望

「熱気バサラだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分後

 

バサラ

「つまり、この龍……フリードがでかくなって暴れるから、歌でどうにかしてほしいってことか?」

 

望

「ああ。巨大化による暴走は、一種の混乱状態によるものだと思う。落ち着かせる為にも、歌が必要なんだ」

 

バサラ

「そういうことなら、お安いご用だ!」

 

マイクとスピーカー、そしてギターを用意する。本来ならシェリルとランカにも手伝ってほしかったが、生憎予定が入ってるとのことなので、バサラ1人に頼んだ。

 

バサラ

「そろそろいいぜ」

 

望

「よし、始めてくれ」

 

キャロ

「あ、あの……本当に、いいんですか?」

 

不安そうにおろおろするキャロ。暴走してしまうことを懸念しているのだろう。

 

望

「心配するな。俺達を信じろ」

 

そんなキャロを安心させるように望が言う。

 

キャロ

「……わかりました。やります!」

 

ついに、キャロは決意した。

 

キャロ

「蒼穹を走る白き閃光、我が翼となり、天を駆けよ。来よ、我が竜フリードリヒ、竜魂召還!」

 

呪文と共に魔方陣が発生し、フリードが巨大な姿に変化する。

 

クアットロ

「お、大きいわね……」

 

ぽかんとした顔でクアットロが見上げる。とその時―――

 

ゴォッ!

 

突然フリードが炎を放って来た。

 

キャロ

「やっぱり、ダメ……! どうして暴れるの!?」

 

望

「暴走か。バサラ!」

 

バサラ

「熱いサウンドを響かせてやる! 行くぜ、『PLANET DANCE』!!」

 

~~♪

 

フリードに向けて、バサラの歌が鳴り響いた。

 

フリード

「…………! ……」

 

歌を聞いたフリードは、徐々におとなしくなっていった。

 

長老

「おお!」

 

クアットロ

「本当に制御しちゃった……」

 

望

「さっきも言った通り、力を解放して興奮してるのを歌で落ち着かせたんだ。今後は、もう暴走することはないだろう」

 

キャロ

「あ…ありがとうございます!」

 

望

「言ったろ? 俺達を信じろって。バサラもサンキューな」

 

バサラ

「俺の歌はどんな奴にも必ず伝わるんだ。それだけさ!」

 

制御を終えたところでフリードを元に戻し、長老と向き直った。

 

望

「制御が無事済んだことだし、そろそろ帰らせてもらう」

 

言い終え、キャロを見つめる。

 

望

「どうする? 俺達と来るか?」

 

その問いに、キャロは何度か戸惑いを見せた。そして、

 

キャロ

「……一緒に行きます」

 

望

「いいのか?」

 

キャロ

「はい。皆さんは、私達の力になってくれましたから……だから―――」

 

望

「……わかった。今日からキャロは、俺達の仲間だ」

 

長老

「…………」

 

望

「文句は言わせないぞ。アンタ達は、キャロを切り捨てようとしたからな」

 

何も言えなくなった村人達に背を向け、望は端末を操作しようとした。

 

バサラ

「おっと、忘れてた。シュウトが聖王教会に来てくれって言ってたぜ」

 

望

「聖王教会に? 何で?」

 

バサラ

「食べ物を持ってくとか、そんな話を聞いたな」

 

望

「そういうことか」

 

そこで一旦キャロを見る。

 

望

「キャロ。少し寄り道するけど、いいかな?」

 

キャロ

「いいですよ。えっと……」

 

言葉に詰まるのを見て、望は自分の名前を教えてないことに気づいた。

 

望

「望だ。平田望」

 

キャロ

「はい、望さん!」

 

クアットロ

「座標は変更しといたわ。行きましょう」

 

バサラ

「またな、望!」

 

望

「アンタもな、バサラ!」

 

望達はキャロとフリードを連れ、バサラが持ってきた予備の転移端末で聖王教会へと向かった。





望「バサラの歌はやっぱ凄いな」

レイ「こういうのもありかと思いまして」

望「ふうん」

レイ「次回は聖王教会である人物と出くわします。お楽しみに!」
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