疲れた(語彙力崩壊)
摩玖主大本尊。
不死身の巨人。
されど神は討ち取られた。
毘沙門天の化身たる軍神、神討つ魔王、異形なる鬼。
そしてカルデアのマスターによって。
「何故だ!それではまるで!貴様こそが……」
ストップだ、吉。お前に殺される名誉はコイツには惜しいよ。
なんせコイツはタダの人間だからな。
何だよ、そんな怯えた目で見るなよ。傷つくぜ?
んじゃ、お疲れちゃん。
嘲笑うかのような顔で首を撥ねた。
おっと、マスターちゃんには刺激が強すぎたかな。
そしてそれは、特異点の崩壊を意味するのであった。
んまぁ、気付いてたがね。
この特異点をぶっ壊すなら全部の吉を殺さなきゃならない。
つまりだ、
少なくとも信長はここから出る事が出来ないと。
幾人かのサーヴァントの退去が始まる。
吉、お前はあの娘に挨拶してこいよ、仮にも相方だろ?ハハッ。
さてと、お別れだなぁ、マスターちゃん。
「えっ…長政さんも残るの?」
勿論、アイツを殺す役割だけは譲れんからなぁ。
何より俺が居ないと寂しがるからね。ハハッ。
おっとマスターちゃん、いや、マスター。そんな顔すんなって。
可愛い顔が台無しだぜ?ほら、俺にみたいに笑えっての。
「よくやったぜ、マスター。正直見直した。という訳でだ、これでマスターを一人前と認めて、俺の事を夜叉と呼ぶ事を許そうじゃないの!誇っていいぜ?俺をこう呼べるのはホ~ント数えられるくらいの奴なんだからな?ハハッ!!!」
ほらほら、笑えっての、んじゃあな、マスター。
「うん…!ありがとうございました!夜叉さん!」
さてと、森君。お前はマスターのとこ行ってこい!
「…でもよ、夜叉の兄貴。俺みたいのが居たら迷惑じゃないか?」
心配すんなよ、吉が居れる環境ならお前は寧ろ常識枠に入れるさ。
行ってこい行ってこい。あのマスター少~しだけ心配だからな。
「……仕方ねぇ、夜叉の兄貴に言われちゃあな!んじゃ、兄貴!大殿に宜しくな!」
おう、任された。頼んだぜ勝蔵。じゃあな。
んで、残ったのは俺達の四人か。いやぁ、懐かしい顔だこと。
「おっと、長政様、それには及ばぬ故。私も御三方の邪魔をする程無粋では無いので。」
お、気が利くな。まぁ、そこら辺の農民に竹槍で突いてもらえよ。
「成程…それは盲点でしたな。では、信長様、長政様、さらば。」
あ~あ、何だかんだジョークを分かる奴だったからな、アイツ。
立場が違えば仲良くできたろうに。
さてと、結局最期はこの三人なワケか。笑えるねぇ。
「いっそ市や濃姫も居ればよかったのかもしれぬなぁ。」
いや、お前人の嫁さんを道連れにする気かよ。
よろしい、ならば戦争だ。
「むぅ、惜しいですねぇ、今回呼ばれて居ないのに市ちゃんに一人勝ちされた気分です。」
まぁ、仕方ないでしょ。
ほら、俺嫁さん大好きサーヴァントだからさ。
「ほう?では
「夜叉君?どういう事デスカネ?返答しだいでは…事デスヨ?」
さぁ、何の話だか。
「クハハ、儂は先に言質取ったからの~?」
「ヤシャクン?」
ああもう!昔の話を掘り返しやがって!
「おおっと!ノブナガ選手一点リード~!」
「算術からやり直しなさい!同点です!」
ハァ、何してんだか……
「随分と楽しそうじゃなお主。こんな昼ドラ厶ーブで。」
「安心しろ吉、焼け落ちる寺の中で撮影する昼ドラなんか無ぇから。」
「何より実際楽しいしな、いやぁ、心中最高。道連れも悪かないな?」
ケラケラと笑いながら問い掛ける。
「う~ん、儂らが言うことじゃないけど、夜叉も結構独占したがるよね。」
「……これは中々。良い物を見れました。」
そりゃあな。お前らに良いとこ見せたいからあんなにやったワケで?
まぁ、結局死んだけどな!!!
「う~ん。このトチ狂った感じ。やっぱり狂戦士じゃよねコイツ。」
さてと、そろそろ世界諸共おっ死ぬ時間なワケで。
寺は崩壊寸前。
んー吉、せっかくだからアレやってくれよ。
「ふむ?成程。本能寺でやるなら最高の芸じゃの。」
「何が始まるんです?」
「第三次大戦だ。」キリッ
のぶなが の ふしぎなおどり!
ながまさ と かげとら の MP が へった!
「いや、まだやっとらんし。誰の踊りがふしぎなおどりなのじゃ。」
言う程変わらんよ。ったく。
ー思へばこの世は常の住み家にあらず
草葉に置く白露、水に宿る月よりなほあやし
金谷に花を詠じ、榮花は先立つて無常の風に誘はるる
南楼の月を弄ぶ輩も 月に先立つて有為の雲にかくれり
人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり
一度生を享け、滅せぬもののあるべきか
これを菩提の種と思ひ定めざらんは、口惜しかりき次第ぞー
「一応私信心深い方なんですがねぇ……」
え!今からでも助けてくれる神様が居るんですか!?
…なんてな。
「いや、まぁ、そうですけど……あはははは…」
「いやぁ、全くじゃ…くくくくく…」
「ん?何かおかしかったか? ハハハハハ…」
崩れ行く、本能寺。
その只中、英霊達は…
「あははははははははははははははははははははは!!!!!!」
「クハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!」
「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!!!」
「「「『是非も無し!!!』」」」
ただ笑い続けたのだった。
これにて鬼夜叉と呼ばれた男、初期構想段階まで終了です。
玉葱の次回作にご期待下さい。
ああ、疲れ…うわっ!何をする、やめ
????「浅はかな、何が終わったというのです?」