鬼夜叉と呼ばれた男   作:CATARINA

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君の魂の中にある英雄を放棄してはならぬ。 ニーチェ


人理の盾

メンドクセェ!!!

アサシンとランサー。

どっちも厄介だがランサーから目を離しゃ、マシュちゃんが押し切られる。

かと言ってアサシンをほっぽくワケにもなぁ。マスターちゃんと所長ちゃんが危ねぇ。

 

火力が足りんなぁ。後手に回るのは良くない流れだ。

負けやしないが長引いちゃ面倒なこった。

 

後一人火力担当を……

メタ的にはセイバーかキャスター(相性有利な奴)を……

その時、火球がアサシンを弾き飛ばした。

 

どうやらキャスターのようだ。協力してくれると。

正直有り難い。手数が足りねぇからな。

 

 

 

 

かくして、アサシンとランサーを仕留めた俺達。

キャスターとは取り敢えずの協力関係になった。

取り敢えずってのは完全に信用する訳にも行かないからな。

 

「おっ、アンタ。いい槍だな!貸してくんねぇか!?」

 

ん?ああ、構わんよ。

 

「サンキュ!……って重ッ!!!日本の槍か。随分と面白い作りだなぁ!」

 

突けば槍、払えば薙刀、引けば鎌……って言うらしいぜ。

正直な所柄が木製の奴とか折れそうだがな。

俺は結構薙ぎ払うモンだから柄は改良済み(総鋼鉄製)なんだが。

………アンタも中々構えが様になってんな。

成程、最適性はランサーと見た。違うか?

 

「おうよ。だがなぁ、この姿じゃ筋力がな…」

 

基本的にキャスターってのは筋力が低いらしいしな。仕方ねぇよ。

 

????「御仏の加護見せてあげる!でぇーい!『五行山・釈迦如来掌』!!!」

 

ウッ、頭が………何だ今のは………

 

 

 

 

なあ、キャスター。提案があんだが…一枚噛まねぇか?

マシュちゃんの事なんだが。

 

「おっ、何だ何だ?…………成程、任せな!」

 

 

 

 

 

 

 

「マシュちゃ~ん!マスターちゃ~ん!ちょっとこっち来てくれ!」

 

「どうしたの長政さん?キャスターも。」

 

うん、まぁまぁな広さだ。うんうん。動きやすくていいねぇ。

 

刹那、長政の姿が掻き消える。

否、人間には消えたように映った速度で()()()()()切りかかる。

凶刃が立香に命中する直前で何とか反応したマシュの盾が刀を弾き返す。

 

「何をするんですか!?止めて下さい長政さん!」

 

悪くない反応だ、いいね。

じゃ、続けようか。

 

そう言うと長政は返す手に持つ槍を叩き付け、マシュを怯ませるとそのまま盾を踏み付けて跳躍。

マシュを飛び越えて立香を直接狙う。

辛くも振り返る事に成功したマシュが立香を巻き込みながら回避し事なきを得た。

が、回避の際マシュは腹部に蹴りを喰らい、呻き声を上げる。

 

「マシュ!止めて!止めてよ長政さん!」

 

悪いねマスターちゃん、そういうワケにも行かないんだよ。

 

さてと、マシュちゃん……いや、マシュ・キリエライト。構えな。

お前が本当に英霊に相応しくなりたいと言うのなら、

お前が本当にマスターを守りたいと言うのなら。

見せてみな、お前の覚悟をな。

 

苦悶の表情を浮かべながらマシュは立ち上がる。

 

………良いぞ、そうこなくっちゃな。

 

 

 

 

数分後、マシュはボロボロになりながらも立ち続けていた。

 

「……もう止めてよ!マシュを傷付けないで!」

 

ふぅん?だったらお前が代わりに受けるか?

 

「ッ………まだです!まだ倒れません!先輩は、わたしが守ります!」

 

よく言った。ならコイツを受けきってみろ。

 

第二宝具解放。

 

『悉く簒奪せし鏖魔』

 

ダサい?吉に付けさせるよかマシだろ。

 

にしても、この街戦争でもあったんかね?

普通に戦闘機が落ちてるよ。勿体ない。

ま、気兼ねなく使わせてもらうかな。

 

戦闘機の格納庫を破壊して中の武装を引きづり出す。

 

JM61A1。

 

流石に手持ちで使うのは初めてだがまぁ、撃てりゃ問題無ぇ。

さあてと、俺が言えた口じゃないけど、

死ぬなよ。

 

ハハハハハハハハハハ!!!!!!

 

 

 

射撃音……というより重厚な芝刈り機のような音が迫る。

もし自分が防げなくば、一般人である立香はひとたまりもないだろう。

 

(守らないと……使わないと、みんな死んでしまう、偽物でもいい、今だけでもいい。

わたしが、わたしがちゃんと使わないとみんな死んでしまう____!)

 

「ああ___あぁああ!!!!!」

 

 

 

………少女の宝具は主を守りきり、確かに宝具を防ぎ切った。

魔力の消費で倒れ込む少女と、慌てて支える主の姿を見て、

 

「やるじゃないの、嬢ちゃん。ちょーっと時間かかったがな!ハハハハ!」

 

にこやかに微笑んだのだった。

 

 

 

 




話は進む、されどお気に入りは減る。

本編知らない人は厳しいよねこの書き方。
どうしよう。

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