鬼夜叉と呼ばれた男   作:CATARINA

78 / 128
ネタとシリアスの共存(戦争)

書き終わって無いけどもう我慢ならなかった。
後悔してる。

人によっては少しショッキングなシーンもあります。
ご了承ください。


兵士

マシュ!マツタケの二人!

 

「ぐっ…数が多過ぎます…」

「待ってマスター、それってもしかしなくても俺たち?」

「集中しろ卯松!遊んでる場合じゃないよ!」

 

これが長政さんの言っていたレイシフト直後の災難か。

荒野___恐らくはアメリカの何処かにレイシフトした私たちは何故か目の前に居た

古風な装備に身を包んだ軍団に取り囲まれてしまった。

 

『オンナダ!』『犯セ!』『コロセ!』

 

「誰が女だァー!?」

「いや、ボク達全員でしょ……というかもう父さんに認知してもらったしそれ必要有る?」

「…………そうだった!」

 

どうやら私のサーヴァントの片割れは鳥頭のようだ。

父親のよく分からない聡明さは遺伝しなかったか?

????「にゃー!!!!!!」

誰だ今のは。

 

「というかさーだったら兄貴もその喋り方止めろよー!人の事言えないだろー?」

「ボクはいいんだよボクは「父上とシた時はあんなに…」あぁぁぁ!?」

「兄貴はいっつも一人だけクールなフリしてるけど、実際むっつり?だからなぁ。」

「黙れ小僧ッ!!!何の根拠があって!?」

 

「だって時々母上と父上が致してる時に覗きに行ったり。」「ウッ…」

「父上から貰った刀を寝る時も一緒に抱いてるし。」「ヴッ…!」

「寝室の畳の下に大量の恋文(to長政)隠してるし?」「( 。∀ ゚)」

 

「やっぱり兄貴はむっつりなんだな!」「…ちょっと待って気付いてたの!?何時!?何時から!?」

 

コイツらは真面目にやれないのか?立香は訝しんだ。

なんか長政のあまり良くない所ばかり引き継いでいる様な…

とはいえ血筋は血筋(鬼と軍神の子)。これだけの軽口を叩きながらも既に百余りの屍を築いていた。

 

問題はマシュの方だろう。

武器が直接的な殺傷能力と範囲殲滅力に欠ける盾である事と、デミサーヴァント故の出力の低さ。

この二つがネックとなっていた。

 

「スキアリィ!!!」

「キャァァア!?」

 

マシュが疲労した一瞬を狙われ、立香が捕えられてしまう。

「先輩ッ!!!」

 

「マスター!………ああクソッ!邪魔だ邪魔だ!どんだけ数居るんだよ!」

「言ってる場合か!ぐっ…雑兵共がァ!!!」

窮地に陥り、父親譲りの粗雑な口調が思わず漏れ出る程の敵。

少なく見積もっても残り二百程は居るだろう。

 

「ッ…!離せ!離せってば!」

「オンナ…オンナァ!!!」

攫った男は力任せに立香の服を引きちぎった。

結果、同年代のソレと比べてやや豊満な肢体が露わになる。

「ひっ!?」

その絶景に群衆のボルテージも激昴する。

 

経験はなくとも今自分が置かれている状況と服越しに押し当てられているモノから

流石の立香にもこの後の展開は予想出来た。

 

「嫌ッ!嫌だ!離せ、離せ!……離してよ!」

 

反射的に腰に下げられていたナイフを男の股間に叩き込む。

『そうだなぁ…サーヴァント相手じゃなきゃ、悶絶死するだろうよ。』

と、言われていたナイフを。

 

長政によって調合された毒は傷口を一瞬にして壊死させ、その醜いモノを腐り落とした。

また、刃筋は鋸のように荒く刻まれており、傷口を治療不可能にする。

こんな危険物を易々と少女に預けるなと言われそうなモノだが、少なくとも役には立った。

 

ブツを切り落とされた男は悶え苦しむ…が、同時に激昴した。

苦痛の怒りをそのままに立香にぶつけたのだ。

「ゴハッ!」

全力を込めた拳が顔に命中する。

重い一撃はそれだけで立香の意識を半分刈り取る。

もし、もう一発食らえば意識を保つことは不可能に近い。

このまま、立香達は男共に嬲り殺しにされるだろう。

立香の行動はほんの数秒その運命(Fate)を先延ばしにしただけである。

だが、立香は諦めなかった。最後の最後まで諦めない心を先祖から引き継いでいたから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

故に、その数秒が運命を分けた。

 

立香の上に跨り次なる一撃を叩き込もうと拳を振り上げた男。

しかしその拳が振り下ろされることは無く…代わりに水風船のように頭部が弾け飛んだ。

遅れて銃声。超音速の弾丸は容易く音を超えるが為に音を置き去りにする。

 

吹き出した臓物と血飛沫を頭から浴びる立香だが、その嫌悪感は次なる光景の衝撃にかき消された。

一発、また一発と、銃声と共に敵…特にやや派手な装飾をした者が頭部を失って倒れていく。

同時に小高い丘の上から何かが爆音を響かせながら飛び出してきた。

その車はスピードを一切緩めず(寧ろ加速して)群衆に突っ込んで行く。

多くの人々を挽肉に変えながら漸く止まった車から何やらボヤきながら降りる人影。

 

「OH MY GOD!!!なんてこった!今夜はハンバーグかよ?」

「仕方ねぇだろ!隊長が『歩道が広いでは無いか…行け。』って言ったんだしよ!」

「歩道この時代なんかあるかよ!あーふざけんな!この車のメーカーはもっと安全な車を作るべきだ!違うか!?」

「……だーれが上級国民だ…仕事だ。さっさと終わらせるぞ。」

「先輩方?…勿論隊長も。後で始末書提出して下さいね?」

 

毒を吐きながら車から降り立つ四人。

この時代には余りにも似つかぬ近未来的な装備を身にまとっていた。

 

「……まぁ良い。02~04は広域殲滅。05はそのまま敵小隊長を狙って狙撃しろ。」

「「「『…ウィルコ。』」」」

 

「…こちら兵士(ソルジャー)。作戦行動を開始する。




だからあそこでナイフを渡す必要が、あったんですねぇ~(RTA走者風)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。