ゼッテル[調合][道具][燃料] 材料:[植物]x3+中和剤
植物から作る紙。正確には、植物の繊維を集めて水を抜いて固めたもの。
植物はだいたい緑色をしているけど、そんな色の紙ができてはいけないので
色を脱色する漂白と言うプロセスを挟む。 品質を左右するのは、この漂白と水抜きの技術。
このレシピの最も重要なポイントは、いらないものを分離する……
つまり、捨てる技術といらないものをいるものに置き換える技術。
これの練習のための調合だよ。
失敗してもそう簡単に爆発しないし、完成品がちゃんとできたかもわかりやすいし、
ダメな紙ができても使いまわせて、完成品の使い道もいっぱいある。
練習するのに最適な条件がここまで揃ってる、すごいレシピだよ。
この技術の精度が錬金術の腕前を決めるから絶対に使いこなせるようになろうね。
──紙だけならまあこれ書いてる紙とか含めていろいろあるけど、
それでもわざわざ作るのはこういう意図があるよ。
いよいよ、安心して魔力をもって科学にできないことをやり始められる時が来たわ。
まあ、作るのは普通の紙なんだけど。
できるかどうかは特に心配してないけど、これから行っていくことは
クロロフィル抜いてセルロースやリグニンを生み出す、漂白剤使わずに脱色する、
そういった科学的に見たら何それとしか言いようがない意味不明なものであるということは覚えておくこと。
錬金術においては、よくわからないことをよくわからないまま動かそうとすると
だいたい爆発するってのはわかってるわね?
これ以降の、あらゆる調合は常に爆発の危険があるから、対策を考えておきなさい。
比較的安全に応用が学べる調合という特徴を生かして、
この機会にできた紙にどんな性質を持たせたいかも考えておくこと。
これは失敗して爆発してもそんなに威力ないから、いろいろな使い方を考えて試してみましょう。
──錬金術を教える側において最も大事なのは、作るものの順番を決めること。
教わる側において最も大事なのは、それを守ること。
間違うと危険だから。 あらゆる意味でね。
蒸留水[調合][液体] 材料:[水]x3+[燃料]+ゼッテル
水以外のものを単離し、それを魔力で水に変えることで純粋な水を作ろうとしたもの。
割とよく使う割に意外と時間がかかる調合の代名詞と呼べるもので、
ある程度以上の都会だと、これを作ることが仕事って人すらいる。
調合理論もいろいろあるのだけど、このレシピはその中でも標準的なもの。
水を熱して水蒸気にした後、それを冷やして液体にして集める。
だからこの工程は蒸発させて留めると書いて蒸留と呼び、できたものを蒸留水と呼ぶ。
この標準的な手順を守れば、下手な錬金術師でもそれなりのものが作れる。 だから標準。
当然限界はあるから、本当に純粋な水を必要とするなら自分で作るしかないけど
そんなレベルのモノを必要とするときは、別の方法で作ったほうがいいよ。
──ゼッテルは蒸発した後の残りと蒸発した水を分けるのに使うよ。
通常、このレシピで作る時は燃料にもゼッテルを使うんだけど、
燃料用のゼッテルと間違えて燃やしちゃう事故が結構あるよ。 気を付けてね。
古来より、モノを単離することはあらゆる人にとって重要だった。
この蒸留もその1つ。 水から不純物を取り除くという究極の命題を達成するためのもの。
この調合プロセスは科学でも普通にできるのだけど、錬金術で作ることで
空気を通さずに作ることができる。 これは空気中のごみを拾わなくて済むという意味。
結果、いい感じの純度の水ができるはずなのだけど、
容器に詰める過程で空気中と容器中のごみを拾っちゃうので特に意味はない。
蒸留という手段を使う限り、作るのは錬金術でも科学でも大変。
だから裏道をみんな探して、そしてよく失敗する。 失敗したものを売る奴もいる。
果たして、今目の前にある蒸留水というラベルの貼られた液体は信用できるのかしら?
──こう言うのを信用って言うのだけどね、これからあらゆるものづくりをやる時に
最も大事なものになるわ。 そしてこれは、社会で生きるのに最も重要なものよ。
他人に信用される人間になることね。 これ本当に大変だから忘れないこと。