「なんなんだ、てめえ? いきなり出てきて」
「我々には君の力が必要でね。手を貸してはくれぬか?」
「虚どもを使役してるやつに協力はできねえな」
「では力ずくで協力させてやろう」
虚たちが一斉に動き出す。
一護は虚たちを斬るが、疲弊しているため、捕まってしまう。
「一緒に来い」
どこかへ連れ去られる一護。
その頃、尸魂界に戻った新一とルキア。
「それじゃ、ルキア隊長が報告に行ってる間、俺は流魂街にでも」
「どうした? 流魂街に何か用事でもあるのか?」
「母さん探すんです。父さんがこっちにいるって言ってたから。どうせ報告以外のこともやって時間かかるでしょうしね」
「そうか。じゃ、後でな」
新一はルキアと別れ、一人流魂街へ。
「母さんどこだろう?」
新一は自らの母親の霊圧を探る。
「うーん……」
新一は流魂街の住人に聞いて回った。
ここ一年以内に母親の容姿に該当する人物が魂葬されてこなかったか。
「その女性なら、戌吊で見たってやつがいるよ。とても美人だったそうな」
「戌吊だな?」
「ああ」
新一は戌吊まで瞬歩で向かう。
戌吊で、若い女性がゴロツキに襲われていた。
「おい、お前」
「ああ?」
ゴロツキが振り返る。
「げ、死神!?」
ゴロツキは逃げていった。
「あ、ありがとうございます」
端正な顔立ちをした黒長髪のその若い女性は頭を下げる。
「気をつけなよ」
「はい」
新一は去ろうとした。
「待って下さい」
「あ?」
引き止められる。
「何かお礼を……」
「いや、いいって。それに俺、今、人を探してるから」
「人をお探しに?」
「ああ。渚っていうんだ」
「渚さん? そういえば半年前に虚に殺され、死神の夫に魂葬してもらったっていう方がそんな名前でしたね」
「居場所は?」
「生まれ変わるって言って、現世に降りて行きましたけど」
「え?」
「ですから、尸魂界にはいません」
「そうなのか……」
残念がる新一。
その時、新一の通信機から呼び出し音。
「はい」
「私だ」
「ルキア隊長!」
「用は済んだ。現世へ戻るぞ」
「わかりました」
新一はルキアと合流すると、現世の浦原の元へ向かう。
「やつらの正体、調べておきましたよ」
「何者なんだ?」
「やつらは、ミラーカントリー……鏡の中の住人です」
「鏡……?」
「はい」
「鏡って、光を反射するガラスのことか?」
「その通りです。鏡の中にはもう一つの世界があるのです」
「狙いはなんなのだ?」
「そこまではわかりません」
浦原は一呼吸すると、再び口を開いた。
「先ほど、黒崎さんの霊圧が消えました。恐らく、連れ去られたのかと」
「なに、一護が?」
「はい。私が気づいたときにはもう手遅れで」
「そうか……」
ルキアの表情が暗くなった。
「浦原さん、鏡の中にはどうやって入るんだ?」
「霊体の状態で飛び込めば、入れるはずかと」
「そんな簡単なのか?」
「ええ」
「ルキア隊長、行きましょう!」
「そうだな」
「でも、どこの鏡から入ればいいんだ?」
「どの鏡からでも大丈夫だと思いますよ。なんなら、うちの鏡でも構いませんよ」
「そうか」
新一とルキアは、浦原が用意した鏡の前に立った。
「行くぞ」
二人は意を決して鏡に飛び込んだ。すると、ガラスをすり抜け、鏡面世界へと入り込むことに成功した。