俺と雪ノ下の最初のポケモンがユキワラシなのはまちがっている。   作:リコルト

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グリムノーツ完走しました………。
4年間続けたゲームがサービス終了すると、悲しいものですね……。
ゲームで涙が止まらなくなるっていう初めての体験でした。


カンナの鍛練と更なる分断

 

 

「へぇ、カンナさんは陽乃さんと知り合いだけではなく、俺の親父とも知り合いなんですね」

 

 

「ええ、そうよ。比企谷重吾を知らないジムリーダーや四天王はカントーやジョウトにはいないわ。彼に息子がいるっていう話は陽乃からも軽く聞いていたけど、まさか陽乃の妹と一緒にいたとわね」

 

 

 葉山達との一騒動を解決し、夜を迎えた俺達はポケモンセンターで元・四天王であるカンナさんから俺の親父や雪ノ下の姉の陽乃さんから色々な話を聞いていた。

 

 ニビシティのポケモンセンターで一泊を過ごすため、先に来ていた葉山達に短い間の再会をすると思っていたが、一回も会わなかった。ジョーイさんに聞くと、付きっきりでフシギダネがいる集中治療室にいるのだとか。きっと、夜もそのままそこで寝泊まりするだろう。特に三浦は自分のポケモンだからひどく心配していたしな。

 

 今はあまり関わらず、明日になったら、すぐに出発するのが一番だろう。下手に関わって、また新たなトラブルを生みたくは無いからな。

 

 

「そうそう、八幡くんで思い出したわ。実は陽乃から八幡くん宛にあるものを預かっていたのよ。陽乃は昔、重吾さんに短い間弟子入りしていた事があってね。まだ幼い八幡くんをかなり可愛がっていたらしいわよ」

 

「へ、へぇ、そうなんすか」 

 

 衝撃のカミングアウトである。まさか、陽乃さんとも面識があったとは。しかも、姉と弟みたいに可愛がられていた様子。それを聞いた雪ノ下は何故か俺の方を睨むが、全く身に覚えが無い事案である。

 

「これは………?」

 

「進化の石ね。陽乃は昔からポケモンの進化に関わる石を集めるのが趣味なのよ。お姉ちゃんからのトレーナーになったお祝いだって」

 

 カンナさんから受け取った石。その石はまるで黒曜石のような黒い光沢がある石だった。雪ノ下がタケシさんから貰った水色の石とは対照的に素朴さというか渋さを感じる。

 

「ありがとうございます、カンナさん」

 

「礼なら陽乃に直接言ってちょうだい。私は偶然八幡くんがいたから渡しただけよ。今日、ニビシティに来た本題はそっちの娘にあるから」

 

 そう言って、俺からのお礼を簡単に受け取ったカンナさんは雪ノ下の方を見る。

 

「そう言えば、カンナさんはどうしてここに?陽乃さんがどうこうとか言ってましたが………」

 

 俺が確認するように訊ねると、カンナさんはコクコクと頷いてそれを肯定する。

 

「そうよ。陽乃が久しぶりに家に来たと思ったら、『雪乃ちゃんを私の代わりに鍛えてあげて』とお願いされてね。最初は断ろうと思ったけど、あいつ……すぐにシンオウ地方に旅に出掛けたらしくて。断ることすら出来なかったわよ」

 

 それは御愁傷様の一言に尽きる。あの人の自由奔放さと行動力はポケモンの世界でも変わらないようだ。しかも、四天王を振り回すとか………。

 

「でも、貴女は良い腕してると思うわ。特に最初のポケモンがこおりタイプのユキワラシを使っていることにセンスを感じる!あんなドラゴンタイプを最初のポケモンに選ぶ陽乃と同じ姉妹なのか疑いたくなるぐらいよ!」

 

 ここまでの会話を通して陽乃さんとカンナさんの仲が何となく見えてきた。恐らく、犬猿の仲なのだろう。確かにドラゴンタイプとこおりタイプは相性的にかなり悪い。水と油みたいな仲なんだな。

 

「本当はそっちの八幡くんもユキワラシを使うらしいから、鍛えてあげたいのだけれど、確か八幡くんは急がなきゃいけない用があるんだっけ?」

 

「はい……親父からカンナさんみたいに鍛えてくれる人物の紹介状を貰いまして……。シオンタウンとセキチクシティに行かなきゃいけないんすよ」

 

 俺はカンナさんに紹介状のこと、内容が白紙のこと、全てを話した。すると、それを聞いたカンナさんはあることを思い出したのか、顔に焦りの色が表れていた。

 

「待って……。シオンタウンって言ったかしら?」

 

「はい。まさか、何か思い当たりが?」

 

「う、うん。一人だけね。まさか、よりにもよってあの人に頼むかしら……?でも、重吾さんが信頼する実力を確かに持っているわね……」

 

「えっ……どんな人なんですか?」

 

「……むやみに名前を呼んだら、駄目なのよ。あの人は地獄耳だから。悪口を聞かれただけで、確実に呪い殺される気しかしないわ」

 

 いやいや、どんな人だよ!?名前を呼んだら、駄目って完全にヴォル〇モートじゃん!しかも、あの四天王が恐れるぐらいの人って。親父は一体誰宛の紹介状を書いたんだ!?

 

「いや、でも四天王だったカンナさんからも機会があるならば、鍛えてもらいたいし、先にカンナさんに鍛えて貰ってからでも良いのでは……」

 

「いえ、先にそっちに行くべきよ!というか、今から行っても良いぐらい!むしろ、私が原因で遅刻したみたいに報告されたら、私が呪い殺されそうだから全力でやめて!?」

 

 さっきまでの冷静さが嘘みたいに焦るカンナさん。その様子は曇った眼鏡で十分に分かる。俺はとんでもない人物を紹介されたようだ。

 

「なら……それはつまり……」

 

「ええ、そういうことになるわね」

 

 雪ノ下はカンナさんに確認する。やはり、この会話からいくと、そういうことなんだろうな。

 

 

………………………

 

 

 

……………………………………

 

 

 

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ー次の日の朝ー

 

 

「……俺はもう行くぞ。雪ノ下もカンナさんの元での鍛練頑張れよ」

 

「そっちも頑張りなさい。私も今より強くなって、比企谷君とすぐに合流するから」

 

 

 次の日朝、俺は雪ノ下とカンナさんに見送られる形でニビシティをクチバシティ方面に向けて出発しようとしていた。

 

 話の内容から分かっていたが、雪ノ下とはここで暫しのお別れだ。カンナさんも忙しい中来ていたわけだし、俺の用事を終わらせてから俺も鍛え直して下さいと言うのも図々しい話だしな。

 

 カンナさんもこの決断には納得していた。一応、カンナさんと雪ノ下の電話番号はポケギアに登録したからいつでも連絡できる状態だが、鍛練のために引き篭ると言っていたし、邪魔をしないように極力連絡しない方が良いだろう。

 

「また会いましょう、比企谷君。シオンタウンにいる例の人物は貴方をさらに鍛えてくれるわ」

 

「うっす、カンナさんもお元気で」

 

 

 こうして二人との別れを済ませた俺はディグダの穴を通過してクチバシティに向かうために2番道路へと歩みを進めるのであった。

 

 

………………………

 

 

 

 

………………………………………

 

 

 

 

………………………………………………………

 

 

「さてと、雪乃ちゃん。私達も移動するわよ。鍛練をする場所へ」

 

「はい……でも、鍛練する場所って?」

 

 

「ハナダシティの郊外。ハナダのどうくつよ!」

 

 

「えっ……!?」

 

 

 




ここで、一段落ですね。
しばらくは大学の用やバイトとかでまた忙しくなり、投稿するペースは遅くなるかもしれませんが、完成次第すぐに投稿しますので、楽しみにして頂けると嬉しいです!
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