外道、フォドラに立つ〜召喚士と英雄の日常外伝〜   作:(TADA)

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お久しぶりの更新でございます

軽くジェラルトのネタバレかますのでお気をつけください


合コン

 「若い女の子と仲良くお話してぇなぁ」

シェイカーとセテスが二人で昼食をとっているところにやってきたジェラルトのセリフである。シェイカーとセテスが「こいつ何言っているんだ」と言う冷たい視線を受けて、ジェラルトは「まぁ、聞け」と言うジェスチャーを出す。

 「いいか? 俺はレア様から普段から嫌がらせのようにクソみたいな量の仕事を押し付けられている」

 「そうなのか?」

 「まぁ、確かにレア様は軽い仕事も『あ、これはジェラルトでいいですね』と言ってジェラルト殿に仕事を任せているが……」

シェイカーの問いにセテスが頷く。それを聞いてからジェラルトは言葉を続ける。

 「さらにレア様は俺の部下にガチムチマッチョしか配置しない。全方位どこを向いても筋肉祭りだ」

 「お前も男臭いからちょうどいいだろ」

シェイカーとジェラルトの胸ぐらのつかみ合いが発生したがガルグ=マク大修道院では珍しくもない。

とりあえずセテスが双方に水をぶっかけて落ち着かせてから会話を続ける。

 「さらにその部下も問題だ」

 「能力がないのか?」

 「そっちの方がマシだ!!」

シェイカーの言葉にジェラルトは机を力強く叩き、絞り出すように言葉を続ける。

 「全員が俺のケツを狙ってやがる……!!」

ジェラルトの嘆きにシェイカーとセテスは同時に顔を背ける。その表情は笑いをこらえていた。

 「お前らにわかるか? 遠征中に水浴びをしていたら部下が『団長、いいケツしてますね。掘らせてもらえませんか?』と言われる苦痛が。別の奴には『団長、俺ってなかなかいいケツしていると思うんですけど、どうです?』って聞かれる苦痛が……!!」

シェイカーは耐えられないとばかりに机をバシバシと叩き、セテスも肩が震えている。

 「ようやくガルグ=マクに帰ってきて可愛いベレスとお茶でも楽しむかと思ったらレア様が『あ、ジェラルト。次はこれお願いしますね』と言って次の仕事を押し付けられる日々……!! ああ、クッソ!! マジでレア様死んでくれないかなぁ……!!」

割とセイロス騎士団長として最悪なことを言っているが咎める者はここにいない。

なにせ一人はレアと同類。もう一人はジェラルト以上にレアに迷惑をかけられているからだ。

 「それだったらレオニーに稽古をつけたらどうだ? ジェラルトの弟子なんだろ?」

 「それはダメだ」

 「何故だ? ジェラルト殿を慕っているし付き合ってくれるのではないか?」

シェイカーの提案にジェラルトが即答すると、セテスが不思議そうにする。

それを受けてジェラルトは言いづらそうに口を開く。

 「小さい頃に教えたせいか女じゃなくて娘としてみちまう」

 「めんどくせぇなぁ」

 「はぁぁぁぁぁ!? 生徒として可愛いや綺麗な女の子を侍らせている奴が何を言いやがる!!」

 「グラーフ?」

 「よせセテス、そんな目で見るな。俺は生徒のことを生徒としてしかみていない。この万年発情期と一緒にするな」

ジェラルトの言葉にセテスが疑惑の視線をシェイカーに向けるが、シェイカーは即座に否定する。セテスも古い付き合いなのですぐにその疑惑の視線は消した。

 「と言うかジェラルト殿は亡くなったとは言え奥方がいた身だろう」

 「わかっちゃいない、わかっちゃいないなセテス殿」

セテスの最もな言葉にジェラルトは力強く口を開く。

 「俺は今でもシトリーのことを愛しているし、シェイカーと一緒に飲んだ時はシトリーの魅力を語り続けて睡眠薬を盛られることは指の数じゃ足りないくらいだ。だが、それでもなぁ……!!」

ジェラルトは右腕で机を叩き、力強く言い放つ。

 「それはそれで、今を生きる男のリビドーは止まらねぇんだ……!!」

 「シェイカー、ジェラルト殿の頭は大丈夫なのか?」

 「百年以上生きているくせに性欲を捨てきれていないのが逆にすげぇよな」

シェイカーがジェラルトの割と重大なネタバレをかましたが、特にセテスは気にしない。なにせ「あ、グラーフとレアのどちらかが何かやったのか」程度にしか思わないからだ。

セテスのシェイカーとレアに対する信頼は厚い。

 「なぁ、シェイカー。お前のところの生徒と合コン組んでくれよ。俺、若い女の子と楽しくおしゃべりしたいんだよ」

 「別に構わないが、いいのか? 俺の生徒だぞ?」

 「あ、やっぱりなしで」

シェイカーの言葉に即座に前言撤回するジェラルト。ジェラルトの中で『シェイカーに教えを受ける=頭がおかしくなる』と言う方程式があるからだ。

大きく間違ってはいない。

 「うふふ、楽しそうなお話を聞いちゃいました」

 「ドロテアか」

シェイカーに背後から寄り添いながら会話に入ってきたのはその美貌で男を手玉にとって大量に貢がせている悪女・ドロテアであった。

 「ジェラルトさん、なんだったら私が合コン組んであげましょうか?」

 「本当か!?」

ドロテアの言葉に嬉しそうに言うジェラルト。それにドロテアは妖艶に笑う。

 「ええ。ジェラルトさんとおじさん、それにセテスさんにピッタリの合コンを組んであげます」

 「シェイカー、何故か私達まで巻き込まれていないか?」

 「諦めた方がいいだろうな」

純粋に喜ぶジェラルトと愉悦の表情を浮かべるドロテアを見ながらセテスとシェイカーは会話をするのであった。

 

 

 

 

合コン当日。ガルグ=マク大修道院にある酒場にシェイカー、ジェラルト、セテスの三人がやってきていた。

 「しかし、ドロテアちゃんもやるな。俺たちのために酒場を貸し切ってくれるとは」

 「なんでもここのマスターの弱みは握っているらしくてな。融通がきくそうだ」

 「前から思うが何故シェイカーが教えると道を踏み外すんだ?」

ジェラルトの言葉にシェイカーが説明するとセテスが冷たい視線でシェイカーを射抜く。それにシェイカーは平然と答えた。

 「そんなこと言っていいのか? なんだったらメーチェに俺にとって楽しくなることを教え込んでもいいんだぞ?」

 「教団の未来を人質にとるな鬼畜クソ外道がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

現在の大司教がクソであるためにメーチェの存在はセテスにとって希望である。その希望を平然と人質にとるためにシェイカーはどこまでもクソであった。

 「まぁまぁ。時間も迫っているから行こうぜ」

セテスに首を絞められながらも煽ることをやめないシェイカー達を宥めてからジェラルトは酒場の扉を開く。

店内にいたのは三人の女性。

 「あ、遅かったですね!! 先に始めてますよ!!」

上機嫌で酒を煽っているレア。

 「うん? ああ、先生や父さん達もようやく来たのか」

すごい勢いで料理を食べ漁っているベレス。

 「あら!! お兄様達遅いですわ!!」

レアとベレスに料理を取り分けていたフレン。

 「何故だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」

 「い、いや!! これは違うんだフレン!! これはジェラルト殿に無理やり誘われてな!!」

三人を見た瞬間に崩れ落ちて魂の慟哭をあげるジェラルト。フレンに必死に弁解するセテス。シェイカーはドロテアの愉悦の笑いが聞こえた気がした。

 「お父さ……じゃなかったお兄様。ダメですのよ」

 「ああ、いや、すまない」

フレンの前に座って素直に頭を下げるセテス。

 「せっかくお兄様にはジェラルトさんって素敵な相手がいるのに女の子に目移りしちゃいけませんわ」

 「セイロス!! グラーフ!!」

セテスの言葉をサッと顔を逸らすレアとシェイカー。そしてセテスはフレンに必死に弁解を始めたが、腐女子フレンはそれを華麗に聞き流している。

 「ほれ、ジェラルト。せっかくの合コンなんだからちゃんと女子の接待しろよ」

 「そう言ってベレスの前に座らせるのはどう言うことだこの鬼畜クソ外道ぅぅぅぅぅ!!」

ジェラルトの言葉にシェイカーとレアはハイタッチ。一人でも最悪なのに二人揃ってさらに最悪である。

 「なぁ、父さん」

 「な、なんだベレス」

真剣な表情でジェラルトに問いかけるベレス。顔が引きつって冷や汗を流しているジェラルト。そんなジェラルトを見て祝杯をあげるシェイカーとレア。

そしてベレスは重々しく口を開く。

 「合コンってなんだろうか?」

合コンの場で娘に合コンについて教えなくてはいけなくなったジェラルトは頭を抱えるのであった。

 




ジェラルト
ガチムチホモにケツを狙われる日々

セテス
妹の性癖に頭を抱える

ベレス
説明を受けても合コンのことは理解できなかった

フレン
ジェラルト×セテスが至高

シェイカー&レア
ジェラルトとセテスが困っているのを見て酒が美味い

ドロテア
当然のように合コンの場を隠れて見ていて大爆笑




お待たせしております。久しぶりに更新でございます

ガチムチマッチョホモにケツを狙われて精神がスリ切っているジェラルト。癒しを求めて合コンを組んでもらったらさらなる地獄が待っていたの巻。

勘違いしないでいただきたいのはこの作品のジェラルトは今でもシトリーを愛しています。でもそれはそれとして女の子とお話はしたいってこと。結婚している人がキャバクラに行く心理ですかね。

次回もいつ更新が未定ですが気長にお待ちください。
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