慈愛神の剣 作:タコスヘッド
今回の話はタグにはありませんでしたしキャラも技もクロスする訳ではありませんがとある作品とクロスしています。
どこの何がクロスしているか当ててみてください笑笑
ほとんどの人は分かると思いますが笑笑
では引き続き慈愛神の剣お楽しみください
豊饒の女主人で自身の弱さ、惨めさを思い知らされ勢い余って店を飛び出してしまった僕はそのままダンジョンに潜りモンスターを狩っていた。
あの日……おじいちゃんが他界しおとぎ話の英雄に憧れ、英雄になりたくて村を出てこの冒険者の街、オラリオにやってきた。
しかし、突きつけられたのは己の弱さだった。
シキさんに救われた僕は楽観的に今のままでもいつかは彼のような強者になれると思ってしまっていた。
そんな自分の情けなさのあまり店を飛び出してしまったのだ。
モンスターを狩り終えた頃にはもう早朝だった。
モンスターの返り血や傷のせいで血だらけになった身体に鞭を打ち神様の待つホームへと帰還した。
「ベルくん!こんな時間まで何を…………ってこの傷はどうしたんだい!?」
「ダンジョンに潜ってました……」
「ば、馬鹿っ!そんな格好のままでダンジョンに潜るだなんで!!どうしてこんなむちゃしたんだい?」
「…………」
「分かった……何も聞かないよ。」
「ごめんなさい……」
「なに、いいさ。治療の前にシャワーを浴びておいで」
「はい……神様」
「なんだい?」
「僕強くなりたいです……」
「……うん」
僕はシャワーを浴びた後傷口の治療しステータス更新を行った。
神様の指から垂れた一滴の血が背中に刻まれた恩恵に変化を示した。
淡く光る背中を見ながら神様が息を飲んだ気がした。
「神様……?」
「大丈夫だよベルくん。 聞いてもいいかい?」
「はい?なんですか?」
「最近、君に何があったんだい……?」
「……実は……」
僕はミノタウロスに襲われた日の事、豊饒の女主人での1件の事、僕に起きた出来事を全て打ち明けた。
神様の豹変に僕のステータスに何か異常でもあったのかと思いながら話していると
「ま、待ってくれベルくん……」
「神様?」
「君を助けた冒険者の名前をもう一度言ってくれないかい?」
「シキさんです。カナシロ・シキ。」
「…………」
神様は悲しげな表情を浮かべながら何かを考え込むように俯きながら黙っていた。
出会ってそんなに長くはないがいつも元気な神様とは思えないような反応に僕は何も出来ずにいた。
「あ、あの、神様?どうかしましたか?」
「え、あ、あぁ、ごめんねベルくん」
「いえ、それより僕何か不味い事言っちゃいましたか?」
「違うんだ……ただ……過去と向き合わなければならなくなっただけさ……」
豊饒の女主人での1件の翌日。
俺は今ヘファイストス・ファミリアまでやって来ていた。
「誰か居るか」
「何もんだ?入団試験はやってないぞ」
「ああ?ちげぇよ。ここの主神と話がしたい」
ヘファイストス・ファミリアの店の店員をしていた男にヘファイストスに繋げるように言うと店の奥から眼帯に赤い髪の女が歩いてきた。
「私に何か用かしら」
「あんたがヘファイストスか」
「ええ。そういう貴方は?」
「俺はシキだ。ファミリアは……まぁ、ほぼ抜けたようなもんだ。」
「……そう。それで何か用?」
「ああ。工房を貸してくれ」
「工房を……?」
「ああ。自分の装備は自分で作るが環境がねぇ。環境が悪くても作れねぇ事もないが急造品と変わらねぇから性能も耐久度も悪くて使い物にならねぇ。」
「分かったわ。ただし条件があるわ」
「なんだ」
「私とファミリアの1人に貴方の作業風景を見させてくれないかしら」
「……それくらいなら構わねぇよ」
ヘファイストスの有難い申し出を断る理由もないために承諾した。
工房を使う為に金を取られる覚悟もしていたが生粋の鍛冶師なだけあって俺の武器や防具制作法に対する好奇心が勝ったようだ。
俺は1度宿に戻ると今回武器や防具に使う鉱石や魔石を持って再びヘファイストス・ファミリアの店に訪れた。
「お主がフリーの鍛冶師か!」
「ん?あんたは……」
店に入ると早々に褐色にその豊満な胸をサラシで巻いた半裸の女が声張り上げながら俺に声をかけてきた。
「彼女は椿・コルブランド。このファミリアの団長であり、このオラリオ1の鍛冶師よ」
「そうかい。俺はシキだ。よろしくな。」
「おうとも!」
「あと俺は鍛冶師じゃねぇ。」
「……?」
俺の発言には俺を鍛冶師と呼んだ椿だけでなくヘファイストスでさえ疑問に思い首を傾げていた。
「俺は
俺はそれだけ伝えると無言で工房の中に入り鉱石や魔石といった素材を取り出した。
「これは……!!」
俺が取り出した素材のほとんどがミスリル、アダマンタイト、オリハルコンといった高価で更には希少な素材ばかりだった為に椿とヘファイストスは驚きを隠せずにいた。
「軽いな……このような鉱石は見た事がないぞ」
「ああ、それか。それはヴィブラニウム……俺が見つけたミスリル並に軽く、オリハルコン並に硬い新たな鉱石だ。」
「なんですって?どこでこれを?」
「ダンジョンだよ。詳しい場所まではわからん。」
「そう……」
ヘファイストスは驚き疲れたかのように肩を下ろし椿は面白いものを見るように笑みを浮かべていた。
俺はヴィブラニウムの塊を持つとそっと口を開いた。
「錬成」
その一言によって俺の魔力と共にヴィブラニウムは形をうねうねと変形させていく。
そこに魔石を加え熱を通し徐々に形作っていく。
そうして出来上がったのは黒塗りの義手だった。
「これは……義手か?」
「ああ。俺の義手だ。今使ってるのは粗悪品だよ。」
俺は今つけていた義手を取り外すと新しく作った義手を取り付ける。
神経が繋がる感覚を感じると義手の指を順番に動かしていく。
それから俺は持って来た素材を全て使い使用していた武器や防具といった装備の修復、作成をしていった。
その間の椿とヘファイストスの反応は面白いほどに変化していたいなかったとか。
工房での作業を終わらせ店を出る準備を済ませるとヘファイストスが俺に声をかけてきた。
「作業風景を見させてくれたこと感謝するわ」
「必要ねぇよ」
「貴方、私のファミリアに来ない?正直、貴方の作る武器や防具は椿の物を超えているわ。このオラリオ、いえ、世界でもトップレベルの物よ。」
「鍛冶の神にそこまで言われるなんて俺も捨てたもんじゃねぇな。だが断らせてもらうぜ。今更ファミリアに入るつもりはねぇからよ」
「そう。残念だわ……また何かあればいらっしゃい。」
「悪いな。じゃあ、邪魔したな」
「それにしても凄まじいものだったな」
「そうね……」
椿とヘファイストスは自身が見せられた武器や防具の数々の異様さに驚きを隠せずにいた。
これ程の腕の持ち主が今まで無名だった事やこの様な天才を生み出したファミリアの謎。
ヘファイストスはモヤモヤとする思考を振り払って店の中へ戻って行った。
我ながら書いていて大丈夫か不安になりましたがご感想、ご指摘頂けると嬉しいです!