カーテンの隙間から溢れている陽の光によって俺は目を覚ました。今日は学校も無いしもっと長い間寝てても良いと思ったが朝食を作らなくてはならない為俺は重い身体を起こして...
あれ...
本当に重い...動かないんだけど
これはなんだろう。まだ起きたくないとかの気持ち的な面では無くて物理的に...
俺は唯一動く首を動かして周りを見渡すとすぐ横から寝息と共にその犯人を発見した。
「すぅ...う...んん...」
「こ、琴里...」
そこには俺の体のすぐ横に寝息をたてて寝ている琴里の姿があった。それも完全に俺の体にへばりついて。これじゃ確かに動けないわけだな。無理に起こす必要も無いし、もう少しこのままでも良いかと思い、抱きつかれた中から片腕だけ脱出させて、その手で琴里の頭を優しく撫でてやった。
「ん、ふふん....おにー...ちゃ~ん.....」
琴里はそんな寝言を言いながらすやすや眠っていた。いつもならこの時間だったら既に起きているが今日は特別いつもより長い間眠っている。
「大好きぃ~」
「ああ、ありがとな。俺も大好きだぞ。琴里」
俺はそんな寝言と会話しながら引き続き頭を撫で続けていた。
「ん...んん...あぁ...?」
そんな事をしていると琴里も目を覚まし始める。起きた事に気づいた俺は一度動かしていた手を止めた。
「起きたか、おはよう」
「おにー...ちゃん...おはよう...?」
「ん?何かあったか?」
「おはよう?...お兄ちゃん?」
「どしたんだ?」
起きたばかりでまだ思考が安定していないのか繰り返し同じ言葉を発言して何かを考えている。
「お兄ちゃん...お兄ちゃん......士道!?」
「うわっ!な、なんだ...琴里!?」
何故かいきなり大きな声を出して来る琴里に驚いてしまった。一体なんなんだ?
「なんで士道が...私の部屋に...?」
「...は?」
なんでって...そもそもここ俺の部屋だし、それに、
「まだ寝ぼけてるのか?昨日一緒に寝たじゃないか」
「は!?そ、そんな訳...」
「.......」
「.....そういえば、そうね」
あ、ようやく思い出してくれたらしい。昨日は琴里の方から一緒に寝ようと言ってきて、それを承諾して今の形に至る。たまにあんな風に甘えてきてくれるのが可愛いし、何だか嬉しい。
「良かった良かった。変な誤解産まなくて」
「そうね...って言いたい所なんだけど私より早く起きてたみたいだけど変な事してないわよね?」
「そんなまさか、隣で寝てる可愛い妹の頭撫でてただけだよ」
「っ!?.....ほ、ほんと、シスコン兄よね。それも嬉しいから別に気にしないけど.....」
「ははっ俺はそれでいいさ」
妹からシスコンと言われたけど事実だし嫌じゃない。正しい事言われてるから俺も肯定の返事を返した。
「全く、いやらしい兄ね、こんなのと一緒に寝てよく大丈夫だったわね私」
「琴里の嫌がる事はしないよ」
「そ。それで?今何時なの?」
琴里は寝ていたベッドから起き上がり近くの時計を見た。
「え!?もうこんな時間なの!?いつもより1時間近く寝ていたのね...」
「そうらしいな。それに俺もつい5前に起きたところだから朝食もまだだから少し待っててくれ」
「分かったわ」
そう言いベッドから降りる琴里。そのまま歩いて俺の部屋の扉へと歩いて行った。扉を開けて出ようとする。
「こんなに安心して寝れたのは士道と一緒だったからかしらね」
「何か言ったか?」
「いえ、なんでもないわ」
そうして琴里は俺の部屋から出て行ってしまった。
◇◆◇
朝食を取り終えて琴里はフラクシナスへ行こうとしていた。
「ちょっと顔出さなくちゃ行けないから、行ってくるわ」
「また何か問題か?」
「多分そういう物じゃないわ、士道はこっちの心配はいいから、誰かデートに誘って士道は士道の役目をしなさい」
「あ、あぁ、そうか。分かった。そうするよ」
「...そう...ならいいわ」
なんだか少し表情が一瞬変わった気がするが、どうかしたのか...
「じゃあ少し出てくるわね」
.......
「琴里」
「どうかしたの.....きゃっ!」
こっちを振り向いた琴里を自分の方へ抱き寄せた。ほんの少し力が入ってしまったのが落ち度だったな。
「な、何してるわけ!?」
「心配しなくてもいいから」
「は、はぁ!い、いきなりこんな事して、何が心配するなよ!」
「ちゃんと好きだから」
「え.....」
「デートはするけど、俺にとっての1番は琴里だから」
「.....あ、ありがとう、...」
「ああ」
やっぱり予想した事は当たっていた。琴里は司令官として当たり前の事を言ったのだろうけど、羨ましいなどの琴里個人としての気持ちが出たのであろう。だからちゃんと自分の気持ちを俺は伝えた。
「ほんと、バカ士道ね」
「それで少しでも明るくなってくれるならいいさ」
「似たような事朝も聞いたわね」
「ははっ」
そうして今度こそ出ていこうとする琴里。
「それじゃあ本当に行ってくるわ」
「あぁ」
「...士道」
「どうした?」
「私も...大好きだからね」
そう言って走り去っていく琴里だった。中々の不意打ちを食らった俺は少し呆然としていた。
「ありがとな」
そう一人でボソッと呟いた。
ちょっと短かったね。せめて3000文字は書こうよ作者...
次回はもっと沢山仲良くさせられたらなと思いますんでよろしくお願いしますね