とある科学の超人(リミットバースト)   作:はらしょ。

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何とか今日中にかけましたー。
まだ本編には繋がりませんが、もうすぐ主人公も本編に絡みだします。



とある夏休みの1日

「あー。昨日はとんでもない目にあったなー。」

夏休み初日。

昨日のこともあって今日は家から1歩も出たくない気分だったが、昼飯でも食おうと立ち上がったところで冷蔵庫に何も入っていないことに気づき、渋々家を出たところだ。

にしてもやかましいなぁ。

んだよリア充アピールですかコノヤロー。

お前らはいちいち騒がねぇと楽しさを表現出来ないんですかー?

「変質者発見、ですわ」

「うわぁっ!」

「人の顔を見てその驚きよう。失礼ですわね」

「顔じゃなくててめぇの登場の仕方に驚いてんだよ」

いやビビった。

「また懲りずに変態活動ですか」

「てか人を変質者扱いするのやめろよな。俺だってちゃんと白井って呼んでるだろ?」

「では貴船さん。あなたいったい何をしていらっしゃるの?」

「昼飯食いに来たんだよ。お前こそ夏休みだってのに制服で何してんだ?」

「パートロールですわ。」

「へぇー。夏休みまでパトロールとか面倒くさそうだなぁ」

「そうでもありませんわよ。しかしちょうど良かったですわ。実はあなたにお話があったんですの」

「ん、話ってなんだ?」

「あなた、風紀委員に入る気はありませんの?」

「えーやだよ。面倒くさそうだし」

「最初はそう感じるかもしれませんが、とてもやりがいのあるものですのよ」

「確かに退屈はしなさそうだけどよー」

「ま、強制はしませんし、考えておいて下さいな」

「気が向いたら連絡するわ」

「分かりましたわ。それでは」

そう言うと白井はテレポートでどこかへと消えてしまった。

風紀委員か。

柄じゃねーけど悪くないかな。

上司がアイツってのは気に食わねーが。

まぁでも、アイツも悪いやつじゃねーしな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼飯を食べに手頃なファミレスに入ったのは良いが…

居心地が悪い!

なんであの女子中学生たちはこっちをジロジロ見てるんですか?

ん?何か頭に変な花乗っけた女が立ち上がったな。

何かこっちに来てるような。

まぁ気のせいか。

あれ?やっぱりこっち来てるよね?

明らかに進行方向の先に俺いるよね?

やっべぇチラ見してんのバレた?

くっそー今財布にいくら入ってたっけ。

「あのう…」

「な、なんですか?」

「もしかて、貴船海翔さんですか?」

え、なんで名前知ってんの?

「そうですけど…」

「私、初春飾利って言うんですけど」

「初春?」

どっかで聞いた事ある名前だな。

「昨日は白井さんがお世話になりました」

あー思い出した。確かに白井のパートナーの初春って子か。

「あー白井のパートナーさんか。こっちこそ初春さんのおかげで助かったよありがとう」

「いえいえ、良かったらこっちの席空いてるんで一緒にどうです?」

「友達と一緒みたいだけど大丈夫なの?」

「いえいえ、みんな白井さんがお世話になったお礼をしたいと言っていたので大丈夫ですよ!」

「じゃあお言葉に甘えようかな」

よっしゃあ!

可愛い後輩と一緒にランチ。

わざわざ家からちょっと遠いファミレスまで来てよかったぜ。

「へーこの人が貴船さんかー。白井さんもなかなかやりますねー」

「黒子がお世話になったみたいで。ありがとうございました」

「いやいや、こちらこそ」

俺の隣に座ってる頭に花のっけた可愛い子が初春飾利ちゃん。

そして正面に座ってる短髪の可愛い子は御坂美琴ちゃん、その横の黒髪ロングの可愛い子は佐天涙子ちゃん。

うん、みんな可愛い。

「ところでなんで初春さんは頭に花乗っけてんの?」

俺がそう質問した瞬間、何か初春さんの周りの温度が少し下がったような気がした。

「えぇー。なんのことですか?」

「だからなんで頭に花乗っけ」

「なんのことですかぁー?」

「………」

怖ーよ。なんでニッコリブチ切れてんだよ。

そんな触れられたくねーなら外しこいそんなもん!

「あ、あははは。それより、黒子は無茶してませんでしたか?アイツ普段こそちょっと変わったやつですけど、風紀委員のことになるどうも頑張りすぎちゃうんで」

「あいつのおかげで余裕で解決だったよ。確かにちょっと変なやつだけど俺、ちょっとあいつのこと尊敬してんだよね」

普段はムカつくやつだけどさ。

風紀委員の仕事やってる時はやっぱりちゃんとしてなって見直したぜ。

「風紀委員って入るなんて相当な覚悟がないとできないでしょ?自分の時間削って、大怪我するリスクだってあるのに自分から希望して入るなんて俺には理解出来なかった。でもアイツ見てたら凄いなーって。とてもちょっと前までランドセル背負ってたガキとは思えないよ。俺の中一のころとは大違いだ」

「そんなことないですよ。貴船さんだって昨日は大活躍だったそうじゃないですか」

「そんなのたまたまだよ。」

「謙遜しちゃって〜。あ、そうだ!貴船さん、運が良かったらもう少しで面白いものが見られます〜」

「面白いもの?」

「白井さんの意外な一面、ってやつです!」

「あー、確かにあれは普通の人が見たら驚くでしょうね〜」

「驚くと言うよりも引いちゃうんじゃないんですか〜」

「そこまで!?」

そこまで言われると気になるな。

白井の意外な一面、か。

ブラックコーヒーが飲めないとか?

それとも辛いものが苦手とか?

猫舌だったりもする?

フッ、やっぱりあいつもまだまだ中学生だったって訳だな。

「お、ね、え、さ、まっ♡」

「うわぁ、あんたこんなところでやめなさいってば!」

「あ、きたきた!」

俺が白井の意外な一面を約40通り目まで思いついたところで、御坂さんと佐天さんの間に割って入るように白井がテレポートして来た。

いやファミレスくらい普通に入れ。

「私、お姉様に早く会いたくて仕方ありませんでしたの!黒子の思い受け取って下さいまし!」

「しつこいのよ!暑苦しいわぁ!」

「か、い、か、んっ!」

「あぁーんお姉様〜。この黒子に!もっとお仕置きして下さいませぇ〜」

何かすっげぇ変態飛んできたんですけどー!

何あれあんなの俺の知ってる白井じゃねえよー。

あれか?また演算失敗しちゃってどっかの変態と脳みそ入れ替えちまったのかァ!

「あのー初春さん?あれはどうしたの?」

「あれが素です」

ただの変態じゃねェかァっ!

んだよ人を変態扱いしといてお前は生粋の変態じゃねぇか!

やだよこんなやつに学園都市の平和を任せるなんて!

ある意味俺の中一の頃とは大違いだわ!

「ちょっ、黒子あんたほんといいがげんにした方が良いわよ。周りをよく見なさい!」

「周りの目なんてどうだっていいではないですか!誰であっても黒子とお姉様の関係を邪魔することは…」

あ、目合っちゃった。

「なんであなたがここにいますのっ!」

「いや遅せーよ」

「あっはっはっ!お腹痛い助けてぇ」

いや全く面白くないから佐天さん。

俺さっきまでみんなの前でこいつのこと尊敬してるとか言っちゃったんですけど。

「ハッ!さてはあなたもお姉様を狙って…」

ハッ、じゃねえよ。

「あなたもってなんだよ。お前と一緒にすんな」

「隠さなくても良いんですのよ。お姉様の美しさ、老若男女全てに通じるものなので」

「いやだから」

「しかし、お姉様の露払いとしてあなたみたいな人をお姉様に近づける訳にはいきませんの」

お前の中での御坂さんは一体何者なんだよ。

ある意味ちょっと前まで小学生だったやつの発言とは思えねぇよ。

「いや話を、」

「問答無用ですの!お姉様に近づく狼は私が排除しますわ!」

「し、白井さん落ち着いて下さい!お店の中で暴れるのはまずいです!」

もう無駄だよ初春さん。

もうこいつ俺の後頭部目掛けてドロップキックしてるから。

「死ねやオラァァァッ」

へっ、何度目だと思ってんだいい加減学習してるっつうの。

「ちっ、避けやがりましたか」

「あはははっ!」

「お前ほんと落ち着けって!」

「あーもぉぉ…一緒に怒られるのは私なんですよぉ」

「いい加減に…シロォォッ!」

「アァァァァーンッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして俺たちはファミレスを追い出された。

いやー見た?あのホールのお姉さんの顔。

人間ってあんなに冷たい目出来るんだね。

「流石は超電磁砲。俺レベル5に会ったの君が初めてだけどやっぱり桁違いだわ」

「いやいや、ていうか知ってたんですか?」

「まぁ有名だしなー。この前俺の学校の授業でも名前出てたし」

「えぇー。何かちょっと恥ずかしいですね…」

御坂美琴。

学園都市中でも7人しかいないレベル5のうちの第3位。

レベル1からレベル5になったという話は有名で、学校の授業なんかでも努力でレベル5に登りつめた例として、名前を聞くことが多い。

一時期俺も彼女に憧れて自分がレベル5になるなんていう夢を見たものだ。

今はただの妄想だけどな。

あと一つ何だけどなぁ。

「いやいや、誇っていいだろー。レベル1からレベル5まで上げるなんて凄いことじゃん」

「与えられたカリキュラムをこなしてきた結果ですよ。誰でも出来ることをしただけです」

誰でも出来ることかー。

俺もまだまだ努力が足りないってことですかねぇ。

「それに、超電磁砲なんて大層な肩書き背負ってるくせに出来ることなんて何も無い…」

「え、それってどういう」

「なんでもないです!それより貴船さんの能力ってどんな能力なんですか?」

何か不自然な話の逸らし方…まぁ言いたくないなら別にいいけどよー。

「俺の能力は体内に蓄えたエネルギーを色んなエネルギーに変換する能力だ。まぁ便利だけど使いすぎたら動けなくなっちまうから頼りすぎる訳にもいかないけどな」

「いいなぁ能力者様たちはー。私も早く能力者になりたいなー」

「別にレベルが高いから偉いってわけじゃないって。初春さんだってその情報処理能力で風紀委員を支えてるわけだし」

「まあ佐天さんの気持ちも分かるなー。俺は小学校1年の時から学園都市に来たんだけど中二になるまでレベル1だったからな。小学生でも凄いやつはレベル3だっていたし、焦って周りが見えなくなって、小学校の時の俺のあだ名しってる?懐中電灯だぜ?」

「7年間…」

「懐中電灯…ふふっ」

初春さァん?そこ笑うとこじゃないからァ。

「気にするなって言われても学園都市はそういう街だからなぁ」

「でも佐天さんは能力開発始めたの中学からでしょ?焦るのはまだ早いって!」

「そーそー。断言はできないけどこうゆう例があるってのを知ってたらちょっとは楽になるだろ?」

「あはは、さっきのは軽いジョークですよー。私は私らしく能力が目覚めるまでのんびり待ってまーっす」

それが彼女の本心かは知らねーけど大したもんだよ、本当に。

俺なんかコンプレックスと周りへの嫉妬心でしょーもないことばっかやってたなぁ。

「あなたも苦労人ですのね」

「まあなぁ」

「はい!何しんみりしちゃってるんですかっ!せっかくなんですしここは白井さんの奢りでパァァっと遊んじゃいましょう!」

「なんでそうなりますのっ!?」

「あんたのせいでファミレス追い出されたんだし当然でしょう?」

「なっ、元はと言えばこの変質者がいけないんですの!」

「だから変質者じゃないっつーの。お前腐ってもレベル4なんだし金は結構貰ってんだろ?」

「腐ってないですの!だいたい高校生がJCにたかるなんて人間性を疑いますの」

「お嬢様がケチケチすんじゃねぇよ。お前のせいで俺たちまで変態扱いされてんだ」

「そーですよー。このことが固法先輩の耳に入ったら私まで怒られちゃうんですからね!」

そうして俺は白井の奢りで好き勝手遊び回った。

「あんまりですのぉ…」

「お、おい。泣くことねえだろ…」

「黙らっしゃいッ!だいたい1番はしゃいでお金を使ったあなたが何言ってますの!?」

「分かったって。俺も半分今日の金出してやるから」

なんか気づいたらすげえ金使っちまってたからなぁ。

それにほんとにJCにたかるってのはまずいよなぁ。

「どういう風の吹き回しですの?」

「人の好意には黙って甘えとけ」

「貴船さん男前〜!」

「で、いくらなんだ?」

「覚悟してくださいませ」

「お、おう」

白井は持っていたメモ帳に今日かかった金額をメモして俺に見せた。

「お、おい」

その金額約7万。

あの後佐天さんおすすめのパンケーキ食ってゲーセン寄っただけだろぉ?

一体どこに7万も消えちまったんだぁ?

「そのうち約6万はあなたのせいですの」

ほとんど俺じゃねえか!

「何を驚いていますの?ゲームセンターのゲームを何周もプレイして、クレーンゲームに約1時間張り付いて結局何も取れず、勝手に腹を立ててその後また各ゲームを何十周もプレイしていたではありませんの」

な、そんなにやったっけ俺!?

そりゃあこいつも泣くわ。

もし俺が白井だったら俺をぶっ殺すまである。

「悪かったな白井。今日は俺の奢りってことにさせてくれ」

「え、良いんですの?」

「そりゃあさすがに中学生に3万5000なんて出させられねぇよ。ほぼ俺が使った金だし」

「私もほんとに奢らせたら引いてましたよー」

「まぁその代わり今度飯でも奢ってくれ」

「ま、まぁ私が暇であればよろしいですわ」

それにしてもゲーセンとパンケーキで約6万ってどーやったらそんなに使えんだよ俺。

「それじゃあそろそろ解散にしますか!」

「あぁそうだな」

もうすぐで完全下校時間ということもあり、周りの学生のほとんどが駅の方へと歩いていた。

「私たちは門限がありますので急ぎますわ。それでは」

「じゃあ私たちもこれで」

「じゃあなー」

俺たちは各々の帰路へと向かう。

この1日、疲れたけど楽しかったなー。

なんだろう、オッサンが金出してJKと遊ぶ気持ちも今なら分かる気がするな。

 

 

 

 




今回も読んで頂きありがとうございます。
とあるシリーズは設定が多くておかしいところがないか確認はしますがそれでもおかしいところがある場合はどんどんご指摘下さい!

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