引っ越したはいいんだけど部屋を整理したりバイト見つけなきゃいけなくてものすごく忙しくて…(ようやくバイト決まりました)
これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします
では本編どうぞ〜
「忘れ物はないな?」
「うん。準備完了だよ!」
「ほ、本当に準備出来てるのよね?お金は足りてる?ああお姉ちゃん心配だよぅ」
「姉上……」
どれだけ心配性なんだ
少し旅に出るってだけでずっと離れるってわけじゃないのに
「だ、大丈夫ですよ彩歌さん。それに旅が終わればちゃんと帰ってきますし」
「本当よね?お姉ちゃんを一人にしない?」
「母上と父上がいるではありませんか」
「彩歌はそろそろ弟離れしないとね」
「嫌です!そんなことしたら死んでしまいます!」
完全無欠の姉上の弱点が弟と義妹だなんてな……
少し出る間姉上は大丈夫なのか?
「彩歌の心配はいりませんよ。それよりこの国がどうなっているのかしっかりと自分の目で見てきてください」
「はい、もちろんです。それと馬に資金まで用意してもらってありがとうございます」
「そうそう、僕からはこれを。この先賊だって出てくるはずだろうし木刀じゃ物足りないからね」
「ありがとうございます、父上」
地図、資金、飲水、馬に剣
旅をするのには十分すぎるほどに整った
あとはぐずってる姉上をどうするかだけど……
「彩歌。わたくしたちと留守番をしていれば、今よりも成長した総雅を見られるのですよ?」
「うっ……」
「それに総雅の帰る場所としていられるのです。これ以上何が不満が?」
「わかりました……なら私が総くんと優ちゃんの帰る場所を守ります!」
さすが母上。姉上の使い方が分かっていらっしゃる
きっと父上も母上には頭が上がらないんだろうな
仲良くてイチャイチャしてるのはわかるけど
「それではそろそろ出発します」
「あなたの成長になると信じてます」
「世間を見る旅でも正しいと思った行動をするんだよ」
「ちゃんと帰ってきてよね?お姉ちゃんとの約束よ」
「わかってますよ。それじゃ行こう、優奈」
「うん。それでは行ってきます」
俺と優奈は、家族に挨拶をしてこの国がどのようになっているか見るための旅に出るため、馬を歩かせた
俺と優奈、共に初めてこの街と洛陽からの遠出になるんだ
街道を歩いているが、商人や旅人とは遭遇しない
やはり治安が悪いからか、みんな極秘の安全な道を行っているんだろうか
「それにしても、こうして二人だけっていうのも随分と久しぶりだな」
「いつもは彩歌さんがいたからね」
「気持ちはわかってくれて二人だけの時にしてくれるんだが、耐えられなくなって戻ってくるからな」
「でもとても好きって気持ちが伝わってくるのは嬉しいな」
確かに、姉上は十分すぎるほどに俺たちのことが好きって伝わってくる
正直言うと度が過ぎるんじゃないかって思うが、好意を持たれて嫌がるなんてのはない
「ねえ総雅くん。まずはどこに行くの?都からは離れちゃってるけど」
「まずは兗州に行き、曹操殿が治めてる陳留に行く。そこからは北に行き幽州に行ったら南に向う予定だ」
「西の方には行かないの?」
「益州や荊州の評判は確認するまでもない。涼州は馬騰殿がいるからな。父上が手紙のやり取りでどうなっているのか聞いたところ異民族の襲撃に備えたりで忙しいだろう。邪魔するわけにはいかない」
政をしつつ、異民族に備えるなんて想像するまでもなくめんどくせぇことだ
しかも馬騰殿は父上と同等に戦える人、もし目をつけられたらそれこそめんどくせ
「都には行くんだよね?賈充さんがいるんだし」
「ああ、あいつは向こうで仕事をしてるからな。その時に洛陽でどうなっているか、空丹たちのことについてもわかるだろ」
洛陽には俺の友人、賈充がいる
隠密に優れ、裏の裏のことまで知り尽くしてるからほぼ全ての情報が得られるだろう
「まだまだ兗州まで遠いとはいえ、あまり時間をかけたくないしな。少しだけ走らせるか──」
「そこの二人待ちな!」
何人かが街道の真ん中に立ち塞がる
身なりからして……賊か
「何の用だ。俺達は急いでいるんだ」
「上質な服を着てやがるからどっかのお坊ちゃんとお嬢ちゃんか?荷物を全部置いてけ!」
「はぁ……めんどくせ」
仕方ないから相手するため馬から降りる
この時点でもうやる気がしない
「優奈、すぐ終わらせるから乗ったままでいろよ」
「うん。あんまりやり過ぎないようにね?」
「わかってるって。……ほら、荷物が欲しいんなら俺を殺してからにしろ」
「命知らずとはこのことだな、やっちまえ!」
賊の頭?らしきやつが号令したあと、周りの手下共が全員束になってこっちに向かってくる
十……二十ぐらいか?どっからそんなに人を集められたんだか
だが人数は関係ない。素早く剣を振り鞘に収める
「峰打ちだから死んじゃあいないさ。これに懲りたら賊なんてやめろよ」
「はぁ?何言って……」
そりゃ何言ってるかわからないか
だってあいつらから見たら俺は剣を一振りしかしなかったんだから
言葉を発してる時に気絶したんだから、このことは覚えてないかもな
「お疲れ様。今のすごかったよ」
「本気の姉上と父上と戦ってたんだ。あれぐらいできて普通だ」
「ねえ、この人たちここに寝かしちゃってていいのかな?もし起きたらまた誰か襲っちゃうかも」
「何も出来ないようにちゃんと武器も壊したさ」
さっき気絶させるとき、同時に手に持ってた凶器となるものは全て壊しておいた
格下と戦い、何も出来なくさせるにはこれが有効だ
全てが終わったから、また馬に跨る
「さて、そろそろ行くか」
「うん」
これで街道をあまり使わない理由が完全にわかった
これからは賊と戦いつつ先に行かなきゃならないのか……めんどくせ
けれど優奈を守らなきゃならないんだ、そこは本気だぜ