当日
青ピはパン屋に下宿しているので少し歩いて寮まで来ていた。
「ここやね、依頼の場所は」
真人からもらった鍵を使いドアを開ける。
「すいませ~ん、真人さんから依頼受けたもんですが」
「あれっ?青ピもかにゃー?」
中にいた土御門が青ピが入ってきたのを見て驚く。
「あれ?ツッチーもこの依頼を受けたん?」
「まあいいにゃー。中に入って依頼の荷物が来るのを待つぜい」
真人が置いていた置手紙に部屋の中は何を使ってもいいと書いてあったので、冷蔵庫から飲み物を取り出しそれを飲みながら、ゲームやらで暇を潰しているとドアベルが鳴った。
「すいませーん。宅配便です」
「はいはいニャー」
「ここにハンコ押してください」
「ほいっと」
貰ったハンコを押し、荷物を受け取る。
「ありがとうだぜい」
「なんやねんそれ?」
「知らないにゃー」
その荷物は一抱えもある段ボールだった。
「そこの端に置いとく?」
「そうするにゃー」
荷物を端に置き二人はまた暇つぶしに戻る。
5分後
「すいませーん」
「はいはい」
「宅配便です」
「ほいっと」
「すみませーん」
「また来たぜい」
「宅配便(以下略)」
「すいま(以下ry)
これが何度も何度も繰り返された。
それなりに大きい部屋に、これを部屋にきれいに積んでいったのだがそれでも部屋がいっぱいになった。
「すいませーん」
「もうそこに置いといてくださいにゃー」
入れれなくなったので土御門が通路を指さした。
「すいませーん」
どんどん来る配達員を不審に思った青ピが下を見てびっくりする。
「って、宅配便屋さんの行列が出来てんよツッチー!?」
ありの行列ならぬ、同じような荷物を抱えた人の行列が出来ていた。
「何なんだニャーこれ?」
土御門はどんどん積まれていく段ボール箱を見て首をかしげていた。
こうしているうちに時間が過ぎ、やっと宅配便も来なくなった。
「なんだったんや一体・・・・」
「見てみるにゃー」
土御門がその段ボールを開けようとする。
「つっちー、やめるんや。これは真人さんの依頼や。だからそれを開ければ何かひどい事が起きるかもしれへん」
あの真人に送られてきたものに
「でも、見たいと思わないかにゃー青ピ?」
「それは見たいんやけど・・・」
青ピが迷った瞬間、土御門がサングラスを光らせる。
「じゃあ、いっせーのーでで二人で開けようぜい」
「・・・・おっしゃ、やったるでぇ」
覚悟を決めた二人が段ボールの蓋を持つ。
「「いっせいのーで!!」」
がばっと目をつぶりながら箱を開けた。
その瞬間、ドカーン、
なんてことはなかった
「・・・・・爆発は無い見たいやな・・・」
真人が何か仕掛けてある訳では無かったらしい。
「そうだにゃー、じゃあ目を開けて見てみるぜい」
ゆっくりと目を開けその箱の中身を覗き見た。
「・・・・・・・・・・・な、何だと・・・・・・・・」
「なんや、なんなんやこれ・・・・こんな事が許されるんか・・・・」
二人は泣きながらその場に崩れ落ちた。
箱の中身はぎっしりと詰まったいろんなラッピングを施されたチョコレートだった。
「そ、そうや・・・今日はバレンタインデーや・・・・」
「舞夏がとても喜んでいるの見てたから気が付かなかったぜい・・・・・」
おのおの写真集や義妹が喜んでいる姿に夢中で今日が何の日かを忘れていた。
「まっ、まさか・・・この箱全部がこれと同じなん・・・?」
「希望を捨てるな青ピ!!まだそうと決まった訳じゃ無いぜい!!」
二人がそう励まし合ったが一時間後には二人は真っ白な灰と化していた。
「まだ、外にあるのを調べただけなのに・・・何でみんなチョコなんや・・・」
「ぐふっ、これはかなり効くぜい・・・」
二人は血を吐きながらその場に倒れた。
学生寮の通路でチョコレートが詰まった段ボール箱と吐血し、倒れた男たちが真人の知り合いに撤去されるまで通路を塞いでいたという。