希望の象徴 作:英雄願望
今回は入試編です。まぁ、この話で終わりますけど……
アドバイス、文句、アンチコメント、なんでもいいので感想お願いします。
商店街の事件……通称ヘドロ事件から7日が過ぎた。
出久は腕の罅はともかく背中の傷は殆ど治ってきた。医者曰く、出久は治りが早いとか。大怪我ならともかく、軽い擦り傷、切り傷程度なら2.3日程度あれば治るとのこと。寧ろ勝己の方が被害は大きかった。ヘドロ事件の時、
あの日から努力し続けた出久にとっては緊張も他者と比べて少なかった。それに、出久には今までの様々なヒーローの戦闘法が頭に入っている。出久自身、自信はある。ヒーロー科の入試方法は2つ。1つは、学科関係なく行われる筆記試験。そして、2つ目がヒーローに必要な戦闘を模した実技試験。実技試験では、個性の使用が許されている。しかし、サポートアイテムといった物は原則禁止である。発覚次第不正行為として失格となる。個性事情で、必要ならば願書提出と同時に申請しなければならない。出久は、“無個性”だが、サポートアイテムは不要だ。
そして、その当日は、朝5時に起き、日課の走り込みを終え、朝食を取って、雄英に行く準備が終わり、時間的にもそろそろ出ないと行けない。
「よし、忘れ物もないよね?」
そう、自分にいい、再度確認をする。リストバンドは置いていこうか悩んだが、ギリギリまで、自分を追い込もうと持っていく事にした。実技試験の時に、スイッチを切れば問題もない。そうして、出久は雄英に向かった。
雄英に着くとまずは大きな正門が建っていた。出久の中学よりも大きく、雄英の規模の大きさが分かる。緊張で足を取られることも無く試験会場へとむかった。
まずは、筆記試験。指示された席に着いて筆記用具を机に置き、担当の先生が問題用紙と解答用紙をくばり、チャイムがなると同時に一斉スタートではじまった。問題を見るとすぐにシャーペンを走らせ、解答欄を埋めていく。出久の成績は全国模試トップ。出久にとって筆記試験は難なく終わった。
そして、問題の実技試験。
試験について、ボイスヒーローのプレゼントマイクから説明をうける。簡単に言うとロボットの撃破。ロボは4種類いて、1P、2P、3P、0P。ロボを倒してポイントを稼ぐ。そして、0Pはお邪魔虫、妨害ロボとのこと。1人とても真面目なメガネが質問していたので間違いない。そして、動きやすいようにジャージに着替え、リストバンドのスイッチを切る。これでただの伸縮性のあるリストバンドでしかない。会場へは、専用のバスを使う。会場も複数あり、各々指定された会場へ向かう。試験会場では準備運動をして、今の重力に慣れさせる。試験本番で思い通りに体を扱えないとたとえ、強力でも意味は無い。そう慣らしていくうちにプレゼントマイクから開始の合図が下る
(そろそろかな?意識を集中させよう……)
出久は目を瞑り、耳を澄ませた。そして、時はやってくる。
「はい、スタート」
プレゼントマイクの軽い合図で出久は1番に飛び出した。他の受験者は覇気のない声で戸惑いつつ、プレゼントマイクの「匙は投げられてるぞ」と言うと発言で遅れながらもスタートした。出久は一番乗りでロボを見つけた。
「確か……1Pロボ」
ロボは出久を見つけると、そのままこちらに向かってくる。
「倒す……なら、これだ!」ドンッ!
出久はロボの勢いを利用しながらカウンターで反撃した。出久のはただの反撃ではない。長年のヒーロー研究で、ヒーロー達の技を真似るだけでなく、自分なりに改良していた。出久から放たれるカウンターは一撃にしてロボを破壊した。ロボは見つけ次第こちらに向かってくるのでカウンターを駆使するだけで倒せた。大半は1Pロボだが2P、3Pも倒していき、後半では40体以上を倒し、ポイントは60を上回っていた。
倒せた。大半は1Pロボだが2P、3Pも倒していき、後半では40体以上を倒し、ポイントは60を上回っていた。
そして、とある一室では……
「今年も例年通り凄いね!」
「あぁ、この実技試験はヒーローとしての基礎能力を測るためだからね」
「今年は豊作じゃないのか?」
「そうとも限らないぜ?真価が問われるのはここからさ!」ポチッ
そうして、1人の男が謎のスイッチを押した。
………………
…………
……
ガチャコン!!!
騒音をたてながら建物が破壊されてゆく。おかしい事に巨大なアームが建物を掴んだ為に壊れていく。その正体は0Pロボだ。
「…嘘だろ?」
よくよく考えたら、0Pは各会場に一体。他のロボと同じ大きさなら邪魔にはならない。だから、2つの可能性が考えらた。1つ、他よりも戦闘に長けている。2つ、単純に大きい。そして、答えは後者だった。会場にいる全員がパニックを起こして逃げようとしている。
「に、逃げろ〜!」
「うわぁぁぁぁ!!!」
「こんなの死んじまうよ!!」
出久も残り時間を
「いったぁ〜……」
声が聞こえる方向へ振り返ると1人の女子生徒が0Pロボが破壊した建物の瓦礫に足が下敷きになってしまっている。
ヒーロー科の入試であり、彼女も死にはしないだろう。もしくは別の人が助けてくれる。自分は“持っていない”からなりふり構っていられない。
そう、自分の中で自己完結して、進行方向へ視線を戻そうとした。
しかし……
彼女と、目が合ってしまった。今の彼女はヒーロー志望の生徒じゃない。0Pから逃げ遅れた中学生だ。
今、助けなかったらヒーローになれない。
そんな気がした。そこからの出久の行動は早かった。名も知らない彼女の元へと向かい足の上の瓦礫を退けた。
「大丈夫ですか!」
「……アカンよ、はよ逃げて!私は大丈夫だから!」
しかし、怪我しており、0Pロボの速度ではすぐに追いつかれる。
どうしよう……彼女を背負ってここから避難する?
いや、ダメだ。そうすれば、彼女の足の怪我を悪化させてしまう。
なら、倒すか?そんなのできるのか?“無個性”なのに……
いや!“無個性”を理由に逃げるな緑谷出久!
方法はある。倒すこと自体は可能だろう。しかし、今の距離と0Pロボの移動速度から考えて、行動不能は無理だ。なら、リストバンドを0Pロボに付けて重力負荷を与える。0Pロボの質量は数十トンそれを考慮して、リストバンドのMAX負荷100倍にすれば、倒せなくとも、行動不能にはできるだろう。
でも、そうすると僕は不正行為で不合格は確実。
あ〜こんなことならちゃんと申請しとけば良かった。
……けど。泣き言言ってる暇はない。他校のヒーロー科を受けるか、最悪、来年受験し直せばいい。それよりもまず彼女を救ける。
出久は0Pロボに向かって走り出した。
そして、0Pロボにリストバンドを付ける事だが、そう簡単ではない。リストバンドは伸縮自在とは言っても、限度がある。リストバンドに1部を通さねば、意味は無い。唯でさえでかいのにリストバンドを通せる場所は限られてくる。出久が見つけたのは0Pロボの頭部。即ち、1番高い所は小さな凸があった。今の出久の身体能力では、昇るのは、簡単。出久はあっさりと、登りリストバンドのスイッチを起動させ、凸部分に装着させる。負荷をMAXに設定して。
次の瞬間、思惑通り0Pロボの体勢が崩れ始めた。
しかし、誤算が生じてしまう。重力負荷によるロボの崩壊で出久がたっている、0Pロボの頭部にも影響が出る。それを考慮しておらず、体勢を崩し落ちてしまった。
やばい……この高さから落ちたら死ぬ。どうする……
受け身は?
ダメだ。地面に叩きつけられる勢いで受け身をとっても衝撃は殺しきれない。
どうしよう。破壊に成功しても死んだら意味がない。
5点着地ならどうだ?衝撃を5つに分ける。最悪骨折はするが死にはしない。来年受けるなら十分治る時間がある。
出久はすぐに5点着地の姿勢を取った。あとは、足と地面との接地を待つだけ。どんどん地面との距離は近くなり、あと5秒掛からないところまで来た。
そして、3……nバチンッ!
え?
頬に強い衝撃が走った。足でなく頬。おそらく、ビンタされた。そして、3秒経っても地面との距離は縮まらない。おそらく、ビンタした彼女の“個性”だろう。ロボの残骸の上に乗りそれを浮かせて出久も浮かせたのだろう。お陰で助かった。彼女に感謝しなくては。
「か、解除。……うっ!……オロオロオロオロオ」
そう言いながら両手を合わせると浮力が無くなり地面との距離が一気に縮まる。彼女のお陰で簡単に着地出来た。
「終了〜!!!!」
そして、プレゼントマイクの合図で試験が終わる。
怪我なく無事に試験を終えることが出来たが、助けてくれた彼女はまさかのキラキラを口から出していた。これは、決して、“個性”では無いだろう。恐らく、“個性”の反動と言ったところだろう。
「えっと……大丈夫ですか?」
そう言いながら彼女の背中を摩っていた。しかし、彼女はキラキラを止めない。キラキラが収まったので、取り敢えず残骸から日陰に移動させておく。
暫くして、お婆さんがきて、彼女を診てもらった。負傷した足を治して、出久にハリボーを上げて他の人のところへ向かってしまった。ナルシストのような受験生が言うには、雄英の養護教諭のリカバリーガールだとか。名前は聞いた事あるが、生で見るのは初めてだった。
その後、彼女も目覚めて無事みんなで試験会場を後にする。
数日後、雄英の合否通知が届いた。
「どうせ、不合格なんだから、見る必要無いよね?態々送ってこなくてもいいのに」
出久は見るのを躊躇っていた。
当然だ。不正行為をして合格するはずもない。それに、不正をしたという罪悪感が半端ない。
「……けど、送られてきたってことは見た方がいいのかな?」
出久は渋々封筒の中を開ける。すると、立体映像で白い鼠?みたいなのが映し出された。雄英はプロヒーローが教鞭を取っている。映像に映るのはヒーローでは無い。それもそのはず、映し出されたのは校長先生だ。
「やぁ、僕は校長さ!」
「緑谷出久君。筆記試験は満点。凄いね。例年筆記上位でも、満点はそうそうないよ。今年も満点は君1人だ。」
それはよかった。しかし、問題は……
「実技試験のことが気になるかい?」
え?……これって録画映像だよな?
「勿論これは既に撮り終わってる映像だよ。それで実技の方だけど」
……え?なんで?読まれてる?嘘?
「まず、実技試験は2つの項目で審査している。1つ目は
改めて、緑谷出久
レスキューポイント60
トータル128
素晴らしい成績だよ。入試トップだ。
けど……君は不正行為をしたね。」
はい、しました。ごめんなさい。
「それによって、君の実技ポイントは0にする。不合格だよ。」
中期は何処に受けようか?士傑に行こうかな?あ、でも、中期も取ってたっけ?
「でも、まだ諦めるのは早いよ」
映像は終わりではなかった。まだ続いていた。
「普通科に来ないかい?」
え?普通科?どうして?
「戸惑っているね?なぜ、自分が普通科に行くのか?って」
え?怖い。ここまで読まれてると怖いよ。何者なの、校長って……
「実技試験は0点しかし、それは不正行為のせいであって君の戦闘技術は素晴らしいかった。それに、合格を天秤にかけてまで救ける自己犠牲の精神。とても“無個性”とは思えないよ」
でも、普通科に行ったところでヒーローに成れなきゃ意味が無い。
「普通科の生徒でも、成績次第でヒーロー科編入も可能なのさ!」
え?嘘!!!!!!
「本当だとも。君が良ければ普通科に来ないかい?」
「よし、なら、普通科に行こう!!!」
「送った封筒の中に書類諸々入ってるよ!では、また学校で会えるのを楽しみにしているよ!」
え?なんでわかんの?怖いんだけど……え?怖いよ!校長って何者だよ!
「僕は校長さ!」
そうして、本当に立体映像が終わる。ヒーロー科に落ちたが普通科に入れた。しかも、成績次第でヒーロー科に編入可能。これは大きい。そして、必ずヒーローになる!
こうして、出久は雄英高校普通科への編入が決まる。
次回からは普通科編。心操君やオリキャラも出す予定です。更新は遅くなると思いますがよろしくお願いします。
ヒロイン誰にする?
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麗日お茶子
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オリキャラ
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作者に任せる
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その他(希望があればコメ欄にて)
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ヒロイン?要らねぇよ!