僕の妻は世界一可愛い!   作:深き森のペンギン

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第1話  妻との邂逅

僕には妻がいる。

まぁ、ゲームの中でなんだけど。

 

僕の生活の半分を費やしているのが、「ネオファンタジーオンライン」通称NFOである。

そのゲームで最近追加されたシステムがある。

 

それが、結婚システムである。

 

このシステムが追加され、数日。

僕は同時期に始めて偶然出会ってから、毎日一緒にプレイしているパーティメンバーに、結婚を申し込まれた。

 

僕はそれを受けて、そのパーティメンバーと夫婦になった。

 

『今度の日曜日、このパーティでオフ会しない?』

『いいね~、やろうよ!どこでやるの?』

『駅前のカフェはどうかな?』

 

僕の妻であるRinRinがオフ会をやろうと言い出した。

以前からの会話で3人とも近くに住んでいることは分かっているので、オフ会自体はそんなに難しくない。

 

ただ、僕の妻がどんなおっさんでも、仲良くはするつもりだ。

それなりに長い付き合いだしな。

 

そして、オフ会当日。

 

少し憂鬱な気分で家を出た僕は、のんびりと歩きだした。

 

「おーい、そーにぃ!どこ行くの?」

「ちょっと知り合いと待ち合わせで駅前のカフェにな」

「実はね~、あこも駅前のカフェに行くんだ!」

 

後ろから声を掛けてきたのは隣に住む女の子の、宇田川あこだ。

相変わらず元気だな、と思いながらもあこと一緒にカフェに向かう。

 

「そーにぃ聞いて!あこね、今からゲームでの仲間とのオフ会なんだ!」

「そうなのか、奇遇だな。僕もそうなんだ。ゲームって、何ていうゲームなんだ?」

「NFOっていうゲームだよ!」

「プレイヤーネームを教えて貰えるかな?」

「聖堕天使あこ姫だよ!」

「実は僕のプレイヤーネームは、ソーって名前なんだ」

 

まさか、うちのパーティメンバーのあこ姫さんじゃあないだろうな。

いや、このプレイヤーネームは一人しかいない。

 

「そーにぃがソーだったんだ。そんなことならもっと早くいってよ~」

「まさかあこがあのあこ姫だったなんて思いもしないだろ」

「それもそーだよね~」

 

お互い驚きながら、少し話しているとカフェに到着した。

カフェのドアを開けると、同じクラスで、僕と同じ図書委員である白金燐子がいた。

 

偶然クラスメイトがいた事に少し驚いたが、良くあることだろう、と納得して僕とあこは席に着いた。

 

RinRinが集合時間になっても来ない。

すると、RinRinからチャットが来た。

 

『もうカフェに来てる?』

『ああ、もう着いてるよ。服装は赤色のパーカーを着てる。そしてツインテールの女の子と一緒にいるから』

『わかったよ。今から席行くね』

 

すると、白金さんがこっちに近づいてきた。

え、嘘だろ?

まさか、な。

そして、肩を叩かれる。

 

「ソー君?、であってますか?四条さん」

「そっちこそ、RinRinであってる?」

「はい。ということは、あなたは、あこちゃん?」

「そうだよ!りんりん!」

 

まさか皆知り合いだったとは。

変な心配して損した。

 

「じゃあ、改めて。僕がソー、こと四条奏真です!皆、改めてよろしく」

「白金燐子です。改めてよろしくね、皆」

「宇田川あこだよ!よろしくね!」

 

それから、少し3人でカフェで寛いだ。

そして、あこがあることを提案した。

 

「ねぇねぇ、ネカフェ行かない?」

「そうだね」

「じゃあ、そうしようか」

 

結局、オフ会で集まったもののすぐにNFOを始めてしまう僕達だった。

5時間ほど狩りをして、少しレベルが上がったところで、日が落ちてきて、お開きの時間となった。

 

「じゃーね!りんりん、そーにぃ!」

「バイバイ、あこちゃん」

「バイバイ、あこ」

 

あこは家の中に入っていった。

流石にもう遅い時間なので、白金さんを送っていこう。

 

「もう遅いし、送ってくよ」

「ありがとう、ソー君。いくつか話があるの。いいかな?」

「ああ、いいよ」

 

話?

なんのことだろう。

 

「私のことは燐子って呼んでくれないかな」

「いいけど。どうしてなんだ?」

「せっかく、今日仲良くなったんだし。それと、夫婦だから、かな」

「なるほど、わかった。燐子、僕の事も奏真でいいよ」

 

白金さん、もとい燐子が頬を赤らめながら言った。

燐子って、前から思ってたけどめちゃくちゃ美人だな。

ただ、その燐子の仕草に、僕は心を奪われた。

 

「奏真君、大好き」

 

歩いていると、燐子が僕の腕に抱きついて、そう言った。

さっきからドキドキさせられっぱなしだ。

 

「どうしたんだ、いきなり」

「私達って夫婦でしょ?」

「そ、そうだな。NFOの中ではだけど」

「今はそうだけどね。でも、そうじゃないようにしたいの。奏真君がいいなら、私と付き合ってくれませんか?」

 

待ってくれ。

状況が一切整理出来てない。

とりあえず少し待って貰おう。

 

「待ってくれ、燐子。僕は今この状況が飲み込めてないんだ。僕に時間をくれないか?」

「いいよ。奏真君が、返事をくれるまでいつまでも」

「絶対に、返事はするから」

 

とりあえず、少し頭を冷やそう。

ちょうど燐子の家に着いたようで、燐子は僕に手を振って家に入っていった。

 

僕は、家に帰ってから、今日の出来事を考え続けてしまい、今晩は一睡も出来なかった。




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