バカ達と双子と学園生活 Take2   作:天星

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01 Bクラスの宣戦布告

 私……御空零に友達と呼べる人は居ない。

 Bクラスの他の女子はどうなのかって? う~ん、何というか彼女たちは……手駒? 一緒に仲良く遊ぶような関係とは言い難い。

 

 強いて挙げるのであれば空凪くんは一応友達と呼べるかもしれない。でもあのヒトの場合は友達と言うよりはライバル……いや、ライバルも違うな。何かこう、『敵』と『ライバル』の中間くらいのニュアンスの言葉は無いだろうか? そんな感じだ。

 お互いの目的、主義主張、それらはどこまで行っても混ざり合う事は無く、いずれ衝突する事になるだろう。

 

 空凪くんを抜いて、一番友達に近い存在は……うちの代表になるのかな。

 

「どうしたんだ御空。緊張してるのか?」

「ん~ん。そっちこそ代表としてシャキッとしなさいよ」

「ああ勿論だ。俺が代表になってからの初めての宣戦布告だ。堂々とやり遂げてやるさ」

「……愚問だったみたいね。それじゃあ行きましょうか。Fクラスに」

 

 前回の戦争では私はほぼ参加しなかった。

 さぁ、見せてもらいましょうか。Fクラスの実力を!

 

 

 

 

 

 

 

 

 先ほど御空に対して『緊張しているのか?』とか質問したが、よくよく考えるまでもなく緊張しているのは俺の方だ。

 今から俺たちはFクラスに対して宣戦布告する。

 Fクラスの現在の教室は合宿の時の戦争で奪い取ったC教室だ。負けてもリスクは割と低いが、勝っても得る物は何もない。そんな戦いに今から挑む。

 何故わざわざそんな事をするかというと……それはまた今度話すとしよう。

 

「失礼する。坂本は……」

「サッサと席に着きやがれこの中二病……って何だ根本か。こんな時間に何の用だ?」

 

 入るなりいきなり暴言を吐かれたが、どうやら誰かと……と言うか空凪と間違えられたようだ。

 確かに、教室を見まわしてもあの目立つ姿は見あたらないようだ。一体何をしてるんだ?

 ……まあいいか。用事があるのは副代表じゃなくて代表だ。問題ない。

 

「坂本、よく聞け。俺たちBクラスはお前たちFクラスに試召戦争を申し込む!」

「……は? 何だと? お前も小山と同じようにトチ狂ったか?」

「合宿が終わって少ししたら挑もうってのは前から決めてた事だ。

 安心してくれ。友香みたいに30分後なんて急な事はしない。明日の9時に開始とさせてくれ」

「随分とのんびりした話だな。普通は遅くても今日の午後とかだろうに」

「こっちにも事情がある。どうする? 開戦時刻に要望があるなら一応聞くぞ?」

「……いや、異論は無い。明日の9時からだな?」

「ああ。それじゃあまた明日」

 

 こうして賽は投げられた。

 今さら俺にできる事は少ないが……精一杯明日の準備をして、そして、Fクラスに勝ってやる。

 

 

 

 

 

 

 

 宣戦布告がされた以上、開始時刻をゴネる事はできても拒否はできない。

 オレも働くか。面倒くさいけど。

 

「代表、どーすんだ?」

「どーするったってなぁ。何とか倒すしか無いだろ。

 ……しかし妙だ」

「何がだ?」

 

 副代表であれば代表の一言で察する事ができるのかもしれないがオレにそんな期待はしないでくれ。

 分からない事があれば聞く。それがオレの模範回答だ。

 

「全部だ。わざわざBクラスがランクの低い教室に攻めてくるのも妙だし、開戦時刻も遅すぎる」

「確かに。何か準備があって遅れるとか?」

「だったら宣戦布告を遅らせればいいだけの話だ」

「それもそうか……」

 

 とにかく何も分からない事がよく分かった。

 そういう小難しい事は代表たちに任せてオレは兵隊になるとしよう。

 ……そう言えば副代表遅いな。いつもはオレが着く頃には教室で偉そうにしてるのに、遅刻なんて珍しいな。いや、いつもより遅いだけで決して遅刻ではないが。

 そんな事を考えていたらちょうど扉が開いた。

 

「ちぃーっす。おはよう諸君」

「遅ぇぞ剣。どうしてこういう日に限って遅刻しそうになってやがる」

「目覚ましの電池が切れる事を予見して電池交換したが、どうやら不良品を掴まされたようだ」

「電池に不良品なんてあるのか。いや待て、電池切れを予見するなよ」

「フッ、予見くらいは楽勝だ。昨日までうちの目覚まし時計は1日に2回しか正しい時刻を示さなくなったからな!」

「…………それ、止まってるって意味じゃねぇか! 予見できてねぇ!!」

 

 代表どものツッコミ所満載の会話もそれはそれで面白いが、このままだと話が進まない。

 普段の戦争より開戦が遅いとはいえ時間は有限だ。サッサと進行してもらおう。

 

「代表、戦争の件をサッサと言ったらどうだ?」

「おっとそうだった。こんな事してる場合じゃねぇ。

 剣、戦争が始まる。相手はBクラスだ」

「ほぅ? 貴様から宣戦布告したというわけでは無いだろうから……連中がわざわざ攻めてきたのか。

 ヒマそうで羨ましい限りだな」

「全くだ。何だってわざわざ下位のクラスに戦争を仕掛けるんだって話だな」

「代表、副代表。理由考えるよりまずは作戦考えてくれ。

 無駄に教室のランクを落としたくは無いぞ」

「そりゃそうだ。

 んじゃ、俺は1コマ目の授業中に作戦を練っておく。ノートにまとめておくから剣は2コマ目から添削してくれ。

 宮霧は授業をしっかり受けててくれ。授業中に俺が指名されたらカンペを渡してくれるとありがたい」

「カンペ? そんなの他の奴に頼んで……いや、何でもない」

 

 姫路さんを除けばオレが一番適任だな。今日の1コマ目は国語だから土屋も島田さんも得意科目じゃないし。

 

「分かった。ただ、間違ってても恨まないでくれよ?」

「明久並の珍回答じゃなけりゃあ構わん!」

「……なら楽勝だな。安心した」




「視点がコロコロ変わるな。
 御空・根本・宮霧の順だな」

「やっぱりBクラス視点は書きにくいのかしらね。
 非公開にしてる情報が結構多いし」

「戦争の動機とか、戦術とかな。
 本章は今後もコロコロと視点が変わるかもしれんが……なるべく読みやすいようにしてほしいものだな」 


「では、次回もお楽しみに!」
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