「お~、やっと来たね代表。待ってたよ~」
「……お前も登ったんだよな。コレ」
「うん」
グラウンドから屋上まで登るとか、言葉にすると簡単に見えるが……いや、言葉にしても簡単に見えないな。
とにかく、寿命が縮むような思いをしてここまで辿り着いた。
「それじゃあ大島先生。召喚許可を」
「うむ。承認する!」
Fクラスの戦力をBクラス前に引き付け、そして敵の本陣のほぼ直上に居る俺たちがするべき事は決まっている。
敵本陣への強襲、そして逃げ出すであろう敵代表の撃破。
その為には2手に分かれる必要がある。大島先生だけでは心許ない。
故に、もう1人の『強襲に付いてこれそうな先生』を呼び出す必要があるわけだ。
「それじゃ、悪いけど犠牲になってね。
大丈夫。戦争はそう長引かないから、補習もすぐに終わるわ」
『勝って下さいよ! 副代表、代表!
予め待機させておいて、ロープを垂らしたり砂袋を降ろしたりする作業をしていた生徒のうち1人に召喚させ、そして自殺させる。
10秒ほど数えた所で鉄人こと西村先生がやってきた。
これもFクラスに学んだ裏技だな。
「戦死者は補習!!」
『すいません! 自主的に行くので代表たちの話を聞いて下さい!!』
「……いいだろう」
さっきFクラスから学んだとは言ったが、これはFクラスには真似できないだろうな。
首脳陣はともかく一般生徒の精神的な意味での質が悪すぎる。何か話しても一蹴されて連行されていただろう。
「西村先生。この屋上から4階に降下した上でフィールド張りたいんで手伝ってください。科目は現国で」
「正気か? まさかBクラスがFクラスみたいな発想をするとは。窓は開けてあるのか?」
「廊下の窓の鍵は全部開けておきました。窓自体も半分以上は全開にしておいたので多分開いてます」
Fクラスとの最初の衝突……空凪単騎で抑えられていたが、その時に接触できた窓の鍵は全部開けておいた。
ただ、風が吹き込む等の理由で閉じられてしまう可能性も考えられる。そういう時の為に鍵だけを開けた窓も用意してある。
生徒の下校後ならまだしもこの時間帯に流石にわざわざ施錠まで確認はしないだろうという読みだ。
それすらも閉められていたら……運が悪かったと言う他無いな。
「大島先生に担当して頂く教室側の窓は不明ですが……クーラーも無い部屋だし窓は多分開いてます。
もし開いてなかったらできるだけ接近した上で空中で召喚します」
「分かった。安全確認はしっかりしろよ」
「当然です。それじゃあ始めましょう! Fクラスに気付かれる前に!」
鉄人を呼ぶ前にできる準備は一通り済ませてある。
あとは鉄人が降下用の装備を装着すれば完了だ。
「代表、絶対に勝ちなさいよ!」
「ああ!」
そして屋上から飛び降り……開いていた窓から4階廊下に侵入した。
『Bクラス御空零が、Fクラス代表に召喚勝負を挑みます!!
廊下にまで響いてくる御空の声。そして慌しくこちらに向かって駆け出す音。
フィールドの展開は既に済んでいる。後は、真っ先に飛び出してくるであろう坂本に勝負を挑むだけだ。
扉が開くと同時に、俺は可能な限り早口で叫んだ。
「テメェに勝負を挑む!
「なんっ!?」
坂本の間抜け面を拝むこと3秒。強制召喚された召喚獣に、俺は武器を振り下ろした。
「以上、私たちの裏視点その2でした!」
「今回少々短いか。よし、後書きコーナーで頑張って水増ししよう」
「……どうなのかなそれ。本編を水増ししようという気は……無いのか。
……まいっか」
「今回と、あと前回の裏視点回はリメイク版で加筆された箇所だったな。
まぁ一応解説くらいはあったが」
「そうなるわね。あの時期は確か隔日投稿とかしてたからかなり切羽詰まった状態で書いてたのよね。
だから余計な事を書く時間が無かったっていう」
「そう言えばそうだったなぁ……うちの駄作者がプロットすら練らずに自転車操業で回してた時期だった。
……よく書けてたな。アレ」
「ホントよね……」
「……ちなみに、社会人になって自由時間がバカみたいに少なくなった今はまず無理だそうだ」
「でしょうねぇ!」
「あの時期の話を読み返してみると読み返したくなくなるくらいにはクオリティが低いとの事だ」
「……私が大活躍する初めての章のはずなんだけどなぁ……」
「……まぁ、そういう心残りがこういうリメイクを書くきっかけになってるわけだな。
「さてと、これでとりあえず戦争は終了かしらね。
後は戦後交渉か」
「ちなみにだが、交渉の結末はぼんやり見えているがその過程は結構曖昧な状態らしい。
まぁ、筆者にはよくある事だな」
「……よく書けるよね。ホント。
それじゃ、次回もお楽しみに!」