バカ達と双子と学園生活 Take2   作:天星

119 / 183
第6章 吊り橋を駆ける恋愛心理
兄と姉の休日編 プロローグ


 ある休日、午前9時より少し前。

 僕は本屋の前に居た。

 

 今日は素晴らしい日だ。人気のコミックが一度に大量に出る!!

 ある平凡な少女が好きだけど、6人の女神様に言い寄られるせいで上手く行かない少年の物語、ドタバタラブコメディーの傑作、『恋して!? 女神様!!』

 天使と少年少女が手を取り合い、悪しき神へと挑むアニメのコミカライズ、学園コメディーの傑作、『God Beats!!』

 第二次世界大戦時の米軍の軍艦や戦車を萌え擬人化し、日本軍やドイツ軍を圧倒的物量で蹴散らすゲームのコミカライズ版、萌えミリタリーの傑作、『米帝これくしょん』

 『大富豪』が囲碁や将棋並にメジャーな競技になった世界で、妹と和解する為に仲間とともにインターハイを勝ち上がる、超能りょ……本格大富豪バトルの傑作、『照-Teru-』

 デスゲームの黒幕をやっているはずなのに参加者が予想以上にぶっ飛んでいるせいで発生する様々なハプニングに翻弄される、デスゲームものと分類して良いのかも怪しい傑作、『彼女は勝利を確信した』

 アイドルの女子とゲーマーの男子が悪魔や天使に翻弄されながらも互いに手を取り合い生き残る道を模索する、ラブコメ風でありながらミステリーな傑作、『イリスの歌姫』

 

「フフフ、一度に6冊も発売されるなんて……なんと素晴らしい日だ!

 フハハハ、フハハハハハハ!!!」

 

『ママー、あのひとわらってるよ~。たのしそうだよ~』

『シッ、見ちゃいけません!』

 

 ハッ、これだから素人は。この僕の喜びが理解できないとは。

 まぁいい。あの程度の脇役を気にする必要など無い。注意すべきなのは最速のタイミングで店に入り最速でブツを確保するという事だけだ。

 

 

 時計の、針が、進む。

 そして、今日という日が始まってから時計の秒針が540周したその瞬間……

 僕は駆け出していた。

 そして……

 

ガンッ!

 

「いてっ!」

 

 そ、そんなバカな。午前9時開店の店で午前9時に開かないなどという横暴が許されるというのか……!?

 この世の大いなる矛盾に呆然としている僕の目の前で、ようやく自動ドアが開いた。

 

「らっしゃーせー。あれ、お客さん大丈夫ですか?」

「……ククッ。ノープロブレムだ」

「そ、そっすか」

 

 どうやらこの店員が使っている時計はほんの数秒遅れているようだな。

 本来なら店に火を放つレベルの大問題なのだが、ここは寛大な心で許してやろうじゃないか。

 今はそんなどうでも良い事より大事な事……新発売の商品を確保するという重大な使命が僕を待っている。

 いざ、突入!!

 

 

 まず1つ、確保! 2つ目、確保!

 3つ目も4つ目も5つ目も確保! 6つ目……

 僕が手を伸ばし、掴むと同時に別の手が同じ本を掴んだ。

 ここは綱引きで勝負を決する……などという事はしない。本が痛んでしまうからな。どんな手段を取るにしても交渉はほぼ必須。僕の邪魔をしてくれやがった愚かな客の顔を拝んでやるとしよう。

 

「……って何だ。貴様か。木下優子」

「剣くん……奇遇ね。こんな所で会うなんて」

「ああ奇遇だな。それよりその手を離してはくれまいか」

「それはこっちの台詞よ。レディファーストって言葉を知らないのかしら?」

「ハッ、男女平等という言葉を知らんのか。その程度でAクラスを名乗ろうとは片腹痛いな!!」

「そういう言葉があるのは当然知ってるわ。でもその言葉は『男性優先』じゃなくて『平等』よ!

 『平等』の言葉と『女性優先』の言葉が両方あるんなら総合的に見て女性優先であるべきよ!!」

「……さて、茶番はこんなもんにしておくか」

「…………そうね」

 

 相手が顔見知りなのは助かった。どうとでもなるからな。

 

「とりあえずこの本を買う。

 その後2人で別の店に移動して同じ本を買う。これで良いか?」

「……わざわざ2人で行くのって凄く無駄だと思うけど」

「その代わり凄く平等だ。ある意味一番丸く収まる」

「そうかもしれないけど……まあいいわ。そうしましょう」

 

 どちらが本を得るかという不毛な争いを繰り広げるよりはマシである可能性が無きにしも非ずだ。

 

「さて、近くの店は……弥生書店が近いか」

「あそこって10時開店じゃなかったかしら?」

「そうなんだが……他の9時開店の店は遠い。

 幸い、僕も貴様も別の本を買う予定のようだし、暇つぶしには困らんだろう」

「う~ん……アタシは本は家でじっくり読む派なんだけど」

「……まぁ、その内容なら確かに外で読むには向かんか」

「んぐっ! な、ななな何の事かしら!?」

 

 おやおや、適当にカマかけたら面白い反応が見れたな。

 まぁ、そっとしておいてやろう。人間誰しも隠したい事はある。

 

「ま、適当に雑談してりゃ1時間なんざすぐだろう。

 近くの公園にでも行くぞ」

「……ええ。そうしましょうか。

 ……剣くん、この本の事を言いふらしたりでもしやがったらただじゃおかないからね?」

「ハハッ、貸し1つな」

 

 そんな感じで、しばらくの間木下姉と行動を共にする事となった。






「……楽しそうね」

「ああ。すぐに玲さん編に行くのもどうかと思ったんでリメイク前と同じようなシチュエーションで書き進めてみた代物だ。
 序盤の数行はリメイク前のコピペ……を少々手直ししたものだったりする」

「ああ、通りで見たことある気がすると思ったら」

「僕が買おうとしているコミックのうち前4つはほぼコピペ、後ろ2つは加筆分だな。
 え~……ここに駄作者からのメモがある」


  ※
 前4つは当時投稿してた小説(準非公開投稿含む)の原作が元ネタです。
 追加分は現在投稿されている小説のステマ……と言うよりダイマですね。
 それぞれの元ネタは以下の通り(自分で考えたい人向けにあぶり出しにしておきます)

 『God Beats!!』 → 『Angel Beats!!』
 『米帝これくしょん』 → 『艦隊これくしょん』
 『照-Teru-』 → 『咲-Saki-』

 『恋して!? 女神様!!』 → 『恋して!? 神様!!』 → 『神のみぞ知るセカイ』
 (これだけ無駄に一捻り加えてあって連載作品『神のみぞ知るセカイ』の読み切り版タイトル『恋して!? 神様!!』を持ってきています)

 『彼女は勝利を確信した』 → 『超超高校級の78期生』
 (天星作の二次創作 原作:ダンガンロンパ)

 『イリスの歌姫』 → 『もしエルシィが勾留ビンを使えなかったら』
 (天星作の二次創作 原作:神のみぞ知るセカイ)

 (追加分2作は内容から適当にタイトルを付けてます)


「……以上だそうだ。読者の皆さんは果たしていくつ分かっただろうか?」

「確かリメイク前の時点の感想だと恋神が分かり辛かったって反応が多かったわね。『ああっ、女神様!』と誤認したとか」

「恋神以外の既存分はタイトルが似てるからそこそこ分かったんじゃないかと思う。
 追加分についても読んでいたら間違いなく分かるタイトルにしたとの事だ」

「読んでなかったらまず分からないでしょうけどね……」

「イリスの歌姫の方は結構な長編なんで読破は面倒だが、確信の方は比較的短い。
 原作のネタバレから入るんで原作未プレイ者にはお勧めできない……と言うか読ませたくないが……そうじゃないなら是非とも読んでみて欲しいとの事だ」


「では、次回もお楽しみに!」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。