バカ達と双子と学園生活 Take2   作:天星

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19 勝負の結果

 全員が採点を終え、結果を使用人の人に手渡す。

 次は結果発表だな。

 

「お嬢様。どういった順番で発表しますか? やはり下の順位からですか?」

「…………ランダムでお願い。今回のシステムは下から2番目でも報酬がある。完全ランダムの発表の方が最後まで楽しめる」

「承りました。

 ではまず、木下優子様からです」

「アタシがトップバッターなのね」

「木下さん。自信はある?」

「そうね。いつも通りに解けた感じだけど……と言うか吉井くんはアタシのテストの採点したんだから点数知ってるでしょ」

「いや……点数の数字だけ分かってもそれが調子良かったのか悪かったのかまでは分からないから」

「……それもそうね。まさか普段のアタシの点数を把握してる訳でもあるまいし」

 

 概ねで良ければ僕も雄二も康太も把握してるけどな。Aクラスの五本指に入る強キャラの戦力把握を怠る訳が無い。

 ……まぁ、明久が把握している訳が無いというのは同意だ。

 

「では発表させて頂きます。

 優子様の選択科目は現国。点数は365点でした」

「大体いつも通りな感じね」

「流石は姉上じゃな。点数だけは優等生じゃのぅ」

「秀吉~? 何か言ったかしら~?」

「なな何でも無いのじゃ! 姉上はいつも綺麗じゃのぅ!」

 

 木下優子 暫定順位1位 っと。

 ……まだ1人目だから当たり前だが。

 

 

 

「では次の発表は宮霧伊織様です」

「オレかぁ……木下さんの後だと何だかなぁ……」

「選択科目は数学1A。点数は156点でした」

「…………えっ?」

 

 あれ? おかしいな。あいつの点数って100点超えてる科目は無かった気がするんだが。

 伊織……相当頑張ったんだな。

 

「やったじゃないの伊織! アンタ確かこの前は90点くらいだったわよね?」

「お、おう……純粋に驚いてる。そうか……頑張った甲斐があった」

「ちなみにだが150~175点がCクラス相当だ。あくまでも目安だが」

「そうなのか? 以外と低いんだな」

「木下姉みたいなのがちょっと異常なだけで、200点以上がAクラスの目安だ。

 そして100点の時点で既にEクラス下位レベルだから中間のクラスの目安は結構細かく区切られてる。

 ……あくまでも目安だけどな」

 

 何はともあれ伊織は暫定2位、暫定最下位だ。

 木下姉と比べたらそらそうなるって話だが。

 

 

 

「次は土屋康太様です」

「…………」

「選択科目は保健体育。点数は500点、満点だったようです」

「……土屋、封筒を2つ持って行っても良かったのに」

「…………工藤は1つしか持って行かなかった。俺だけ2つというのはフェアじゃない」

「えっ、そんな事気にしててくれたんだ。ありがとムッツリーニくん。

 ボクも回答欄は全部埋めたからからネ。勝負だよ!」

「…………望むところだ」

 

 康太は暫定……じゃなくて完全に1位確定だな。封筒を2つ以上持って行った人は居なかったはずだし。

 同率1位が居る可能性もあるが、その時はその時だ。

 

「……土屋は満点なのか……う~ん……」

「どした伊織」

「……ちょっと言いたくない。少し悩ませてくれ」

「?? 分かった」

 

 

 

「続いて、吉井明久様です」

「僕かぁ……全力は出せたと思うけど……木下さん、どうだった?」

「結果を聞けば分かる事でしょ? 大人しく聞きなさい」

「では発表させて頂きます。

 選択科目は日本史。点数は……201点です」

「…………ふぇ?」

「Aクラス相当ね。良かったじゃない」

「いやいやいやいや、何かの間違いじゃないの!? Aクラスレベルって!!」

「何? アタシの採点に文句でもあるの?」

「そういう訳じゃないけど! 本当に本当? 何か間違っている可能性は……」

「ふむ……明久様の解答を流し見してみましたが、特に異常な点は見受けられません。

 たまに妙な回答が混ざっていますが、ちゃんと不正解判定になっているようです」

「そういう事らしいわ。素直に喜びなさい」

「そ、そうだね……やった! 僕はやったんだ!!」

 

 明久の順位は暫定3位だな。

 現時点では4人の中の3番目なので下から2番目という扱いだが……発表が終わった時にどうなっているかが楽しみだ。

 

 

 

「次の発表です。島田美波様」

「ウチね。う~ん……アキには負けたくないわ。

 普段通りに取れてれば負けてないはずだけど……瑞希、どうだった?」

「え? えっと……発表を聞きましょう。すぐなんですから」

「……それもそうよね。お願いします!」

「選択科目は数学1A、点数は242点でした」

「ふぅ……良かった」

 

 明久を抜いて暫定3位だな。

 

 

 

「次は工藤愛子様です」

「お、ボクの番だネ!」

「…………」

「選択科目は保健体育。点数は康太様と同じく満点……」

「ちょっと待った!!」

 

 使用人の人の発表に口を挟んだのは伊織だった。

 そう言えばさっき何か悩んでる様子だったな。

 

「伊織様、どうなさいました?」

「いや……工藤さんの採点をしたのはオレなんだけど……一ヶ所だけ判定に凄く悩んだ所があるんだよ。

 結局は概ね意味が通じるから良いかなと思って〇にしたんだけど……土屋が満点となると優劣をハッキリさせた方が良かったかな……と」

「伊織くん。どの問題なのそれ?」

「確か……ここ。『性徴』って書くべき所が『生徴』ってなってる」

「うわぁ……本当だ。これはバツだよ」

「……すまん工藤さん。ぬか喜びさせちゃって」

「ううん。ボクが間違えただけだから。本番でやらかさないように気を付けるよ……」

「では、愛子様の点数は499点となります。

 後で康太様の回答も合わせて精査すべきかもしれませんね」

 

 これで工藤の順位は暫定で2位。多分最後まで2位だと思うが。

 

 

 

「次は空凪光様です。

 選択科目は数学1A、点数は425点でした」

「特にいう事は無いわね。吉井くん、採点ミスしてないでしょうね?」

「勿論! って言いたいところだけどさっきのを見た後だとちょっと自信は無いよ。

 数学の回答で漢字ミスってそうそう無いと思うけどさ」

「一応後で確認してみようかしらね」

 

 何も言う事は無いな。光はいつもの光である。

 

 

 

「続けて、坂本雄二様です」

「ようやくか。待ちくたびれたぞ」

「選択科目は数学1A、点数は295点です」

 

 あっ、やっぱり雄二死んだな。

 

「雄二……まさかカンニングを!」

「んな訳無ぇだろ。正真正銘俺の実力だ!

 そもそも隣の奴とは問題自体違うだろ。多分」

「それは……ほら、カンペを忍ばせるとか」

「そんなもん眺めてる暇があったら問題を解いた方が効率が良いに決まってる」

「あっ、確かに」

 

 これで雄二の順位は……えっと、いくつだっけ?

 もういいか。最後にまとめよう。

 

 

 

「次は姫路瑞希様です」

「私ですか。良い感じで解けたと思いますけど……」

「選択科目は数学1A、点数は465点です」

「あれ? 思ったよりもできたみたいです。もう少しで満点に届いたかもしれませんね」

「瑞希の採点をしたのはウチだけど……そもそも不正解が殆ど無いのよね。さすがは瑞希だわ」

 

 

 

「次はお嬢様の点数の発表です。お嬢様だけはハンデで30分テストでしたね」

「ハッ、いくら翔子でも試験時間が制限されてたら怖く無ぇ! さぁ、発表してくれ!」

「お嬢様の選択科目は物理。点数は412点です」

「……………………はぃ?」

「412点です」

「僕が採点したから間違いない。412点だ。

 霧島、どうだった?」

「……後で教えてあげる」

「そうかそうか。じゃあ楽しみにしておこう」

「おや? 次が空凪剣様のようです。発表させて頂きますね。

 選択科目はお嬢様と同じく物理。点数は410点です」

「……やっぱり負けたか」

「……やろうと思えばもう少し点数が取れたはず」

「おいおい、貴様が30分でペンを置いたんだ。僕も同じようにするのが筋ってもんだろ」

「……一応感謝しておく」

 

 もう忘れているかもしれないが、Aクラスとの試召戦争で止めを刺したのは僕と霧島の『物理テスト5分間対決』である。

 あの時負けたのが相当悔しかったんだろうな。まさか短時間勝負であっても僕に勝つまで鍛え上げているとは。

 流石にそんなのはこの科目だけだと信じたいが……この科目だけでも十分過ぎるくらい脅威だな。1時間テストなら600点を超えるくらいはあるはずだ。

 

 

 

「次で最後ですね。木下秀吉様」

「むぅ……あまり自信が無いのじゃが……」

「選択科目は現国。点数は101点です」

「……最下位、じゃな」

「一応Eクラス相当だな。一応」

「……もう少し頑張らないといかんのぅ……」

 

 

 

 という訳で順位が決定した。

 

康太 500点

工藤 499点

姫路 465点

光  425点

霧島 412点(30分テスト)

剣  410点

優子 365点

雄二 295点

島田 242点

明久 201点

伊織 156点

秀吉 101点






「以上で採点回終了。長かったわね……」

「リメイク前では全員が30分テストとかいうトリッキーな事をやっていたが、今回は霧島だけだな。
 あの時は30分テストの換算をわざわざやってたっけなぁ……」

「あったわねぇ……やたら複雑な数式に当てはめて大体0.6倍になるみたいな結論を出して」

「今回はそんな必要が無く、上限も500と決まっていたので割とスルスルと書けたそうだ」

「アレに比べたらそりゃ楽でしょうね」

「そうそう、発表順の『ランダム』というのは本当にランダムに決定した。
 正確にはエクセルの乱数生成を使って数字が高い順に発表した」

「その割には霧島さんの直後にキミが来たりと綺麗に繋がってるけど……」

「正真正銘の偶然だ。
 康太と工藤の順番とか、雄二と霧島の順番とかといい本当に運が良かった」

「冗談じゃなくて本当にランダムだったのね……」

「あとは……そうだな、工藤の漢字ミスというのは実体験……ではないが、似たようなことがあった事は思い出したそうだ。
 筆者の中学時代の思い出だが、数学のテストで漢字ミスで減点を喰らって100点を逃した事があるそうだ」

「数学で漢字? かなり珍しいような……」

「座標とかの問題で『原点』って書くべき所を『元点』と書いてしまったらしい。
 意味的にはあんまり変わらなそうなのにな……」

「……回答としては間違ってるわね……

 それじゃ、次回もお楽しみに!」
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