バカ達と双子と学園生活 Take2   作:天星

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15 副代表の役割

 僕達がFクラス教室に戻ると同時に教室から鉄人が出てきた。

 

「げっ」

「吉井、それはオレに対して言ったのか?」

「い、いいやいやいや、そそそそんなコトは無いでゴザイマスよ?」

「……どうやらお前には後で国語の補習が必要なようだな」

「そんなっ! 横暴だ!!」

「真っ当は判断だと思うのじゃが……」

 

 秀吉からも裏切られた。これから僕は何を信じて生きていけば良いんだ!!

 

「ところで、西村先生は何故このような所に?」

「戦死した生徒を補習室に連れて行くだけだ」

 

 よく見ると鉄人の両肩には生徒が担がれている。

 あれ? 見覚えの無い生徒だけど……もしかしてBクラスの生徒?

 

「え、でも……こんな所で戦闘?」

「詳しくは中に居る空凪にでも聞いてくれ。俺は戦死者が出たから駆けつけたまでだ」

「……それもそっか」

 

 鉄人を見送ってから教室へと入る。

 すると中には剣と他数名が居た。雄二は居ないみたいだ。

 

「む? どうした貴様ら。逃げ帰ってきたとかホザいたらチョキでしばくぞ」

「いやいや、違うから」

「相手の代表は根本なんじゃろう? 教室が心配になって帰ってきたのじゃ」

「ああ~、うぅ~ん……杞憂だと言うべきか、何というべきか……

 確かに、教室は狙われた。そこは間違い無い」

「でも、特に荒らされたりとかはしてないみたいだね」

「ああ。先ほどBクラスの数名が先生を連れて教室に忍び込んできたが……返り討ちにしてやったよ」

 

 流石は剣だ。相手の狙いを読んだ上で完璧に対処したらしい。

 じゃなかったら貴重な戦力をこんな所で遊ばせているわけがない。

 

「あれ? 雄二はどこに行ったの?」

「Bクラスと協定を結びに行っている。もうじき帰ってくるだろう。

 正式に決まったら後で伝えるから……ああ、いや。まあいいか。

 明久、この場を頼めるか? 様子見も兼ねてお前の代わりに前線に行ってくる」

「え? うん、分かった」

 

 よく分からないうちに教室の守りを任された。

 まあいいか。戦わずに済むし。

 

 

 

 

 

 

 さて、ここいらで『オレ』の話をしよう。

 オレの名は……いや、言っても伝わらないか。とりあえず『伝令の人』とでも名乗っておく。

 んで、オレは今前線部隊に居るんだが……

 

 ……何か、隊長がどっか行ったと思ったら副隊長までどっか行きやがった。

 

『おい! 今誰が指揮取ってるんだ!?』

『よし、チャンスだ! 今のうちに殲滅しろ!!』

 

 指揮が取れてない部隊なんて烏合の衆だ。

 試召戦争は実際の戦争とは色々と異なるが、それでも指揮官の影響ってのは結構大きい。

 『指揮官の言うことに従ってれば良い。何かあったら指揮官のせい』っていう精神的な安寧の為とかにもな。

 自分の意志で動かなくてはならなくなるだけで、ほんの僅かな迷いだけで戦闘の効率は落ちる。

 

 ……はぁ、ホント面倒くさい。けど仕方ないか。

 ここで負けてあの悲惨な設備が更に悲惨になるのは避けたいからな。

 

「聞いてくれ! 今からオレが指揮を取る」

『何だと? 誰だお前!』

『何でお前みたいなよくわからん奴から指図を受けなきゃならないんだ!!』

 

 それを言うんだったら吉井だって代表の個人的な知り合いというだけなんだが……まあいいさ。

 

「まあ聞いてくれ。オレは『元副代表』だ」

『何だと? どういう事だ!』

「副代表ってのはなり方が2パターンある。

 1つはうちの代表が今の副代表にやったように『代表が指名』するパターン。

 もう1つは『順位から自動的に任命される』というパターンだ」

 

 と言うか、わざわざ指名で選ぶパターンの方が少数だ。

 副代表というのは代表が欠席してる時に代わりに代表になるから、なるべくやられにくくて点数が多い人を選ぶのが自然だ。

 だから、副代表は代表の次に点数のある生徒が自動的に選ばれる。その時に選ばれたのがオレというわけだ。

 

 ……代表がサラッと新副代表を指名したからアッサリとただの一般生徒に戻ったけどな。

 まぁ、それ自体は別に構わない。副代表とか面倒なだけだからな。

 それこそこういう時にしか役に立たない肩書きだし。

 

「というわけで、ただの一般生徒よりは多少は上の立場……だったのがオレだ。

 どうせ誰が指揮を取っても大した違いはあるまい。オレに任せてくれないか?」

『そういう事なら……分かった』

『頼むぜ元副代表!』

「そんじゃ、全員全力で目の前の敵を仕留めろ。

 あ、そこのお前は死にそうだな。お前代わってやれ」

『OK! 助かった!!』

 

 ……ま、本当の指揮官が来るまでは保つだろう。

 Bクラスが何か変な事を仕掛けてこなければ……

 

『ちょっと待ったっ! コイツを見てもらおうか!!』

 

 ……何か変な事を仕掛けてきた。

 『見てもらおうか』とか言われた方を見てみたら、どっか行ってた副隊長が捕まってた。

 本人は2人掛かりで拘束されており、召喚獣も武器を突きつけられた状態で地面に転がってる。

 

「くっ、このっ、放しなさいっ!!」

『お前ら、もし動いたらこの女が補習室送りになるぜ!!』

 

 ん~っと、状況を整理しよう。

 代表から言われてるFクラス全体の戦略は『BクラスをB教室内に押し込む』という事だ。

 それを遵守するなら人質なんざ無視してサッサと進軍した方が良い。

 うちのバカどもは女子を見捨てたってだけで士気が下がるかもしれんけど……その辺は必要経費だろう。

 だが……オレ個人の役割は現状維持でも十分だ。隊長も副隊長も不在の戦場なんだ。それだけやれば上出来だろう。

 

 ……よし。Bクラスの言う通り、動かないでおこう。あのアホな副隊長も戦死しないに越したことは無いし。

 

「んじゃ、全軍停止だ」

「丁度いいタイミングだな。貴様が臨時の指揮官か?」

 

 指示を出したその時、都合良く副代表がやってきた。







「筆者さんが後書きコーナーを書き忘れてた気がしたけどきっと気のせいね!」

「だな!
 ……さて、少々遅くなったが始めよう」

「今回は副代表についての詳細な設定が出てきたわね」

「ああ。副代表は原則としてクラス準位2位の奴がなる。
 どっかのDクラス副代表とかが良い例だな。Dクラスにしてはかなりの高得点だった」

「あくまでもDクラスレベルだったけどね」

「ああ。あとどっかのBクラス副代表も同様だな。
 点数調整ができるなら副代表になれる。
 一応リメイク前からあった設定だが……ようやく説明できた」


「では、次回もお楽しみに~」
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