もう一人の勇者   作:大和

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化け物になる覚悟

「勇者はあんたでいいんだよね? そこのアホみたいにキラキラした鎧着ているあんたで」

「あ、アホ……う、煩い! 魔人族なんかにアホ呼ばわりされるいわれはないぞ! それより、なぜ魔人族がこんな所にいる!」

と話始めると俺はこっそりと作っていたクナイに手を添える

そして一番弱い反応速度が弱いデブに狙いを定める

目線を逸らした瞬間を狙いそして

「はぁ~、こんなの絶対いらないだろうに……まぁ、命令だし仕方ないか……あんた、そう無闇にキラキラしたあんた。一応聞いておく。あたしらの側に来ないかい?」

「な、なに? 来ないかって……どう言う意味だ!」

「呑み込みが悪いね。君。そのまんまの意味だ。勇者君を勧誘してんの。あたしら魔人族側に来ないかって。色々、優遇してやるよ。」

「断る! 人間族を……仲間達を……王国の人達を……裏切れなんて、よくもそんなことが言えたな! やはり、お前達魔人族は聞いていた通り邪悪な存在だ! わざわざ俺を勧誘しに来たようだが、2人でやって来るなんて愚かだったな! 多勢に無勢だ。投降しろ!」

「……一旦落ち着け。」

俺は一回天之河の頭を叩く

「いつ。」

「冷静じゃなくなるだけ相手の思う壺だ。少し頭を冷やせアホ。」

俺はそうやって緊張感を少し解除すると

「……あんたは気楽そうね。」

「いや、一応警戒しているけどな。例えば。」

俺は何も見えないような空間にクナイを投げる。すると

「グゥァァァ。」

「キメラか。」

ライオンの頭部に竜のような手足と鋭い爪、蛇の尻尾と、鷲の翼を背中から生やす奇怪な魔物が叫びごえを上げる

「なんだこの固有魔法動いたら空間が揺らめいてしまうなど意味がなさすぎるだろ。もうちょっとちゃんとした隠密とれや。魔力だってただ漏れ出し。遠藤の方がいい隠密するだろ。」

「ちょっと近づいてきているよ。」

「知っている後ろだろ。」

そして身体強化を使って攻撃力特化にするとすると

グシャと音を立てキメラの頭を切り捨て

キメラが絶命した

「そんだけ?」

「……」

すると苦い顔をして1人の魔人族は怯む

「……待て。そいつが特別なんだ。お前はそいつを狙え。私が勇者を殺す。」

チッ。さすがに引いてくれないか。

「シズ、天之河。ここは俺が1人が引き受ける。お前らは一旦下がって体勢整えろ。」

「ちょ、球児。」

「ま、待ってくれ全員でかかった方が。いいんじゃ。」

「……キメラが見えないのに?」

俺がそういうと天之河が顔を歪める

「……この敵は相性がいいし、逆にお前らじゃ苦戦するだろ?ここは戦力を分散して弱い方から確実に叩け。生憎死ぬような真似はないだろうしな。」

「……私も残ろうか?」

「白崎は悪いけどあっちにいけ。その代わりポーションだけくれないか?普通の。生憎俺はシズとは違って耐久お化けだし限界突破使わないから体力の消費は結構抑えられるから。」

「……」

シズは少し悲しそうにするがそれが最善の策だと分かったらしい。

「それなら私のポーション。」

「アホか。前衛がポーション手放してどうする。」

「……それなら私のも少しだけど使って。」

すると辻が俺にポーションを渡してくる。

「いいのか?」

「うん。私の分もあるから半分しか渡せないけど。」

「それじゃあ私も半分。」

すると白崎も俺にポーションを半分渡してくる

俺は今まで取ってきた魔石を全部捨てるとポーションを入れ替える

「ん。それじゃあまた後で。」

「……ちょっと待て俺は納得。」

「お前はみんなを殺す気か?」

俺はまだ文句があるような天之河の強制的に発言をやめさせる

「俺が支えている間お前はこっちにいるのか?てめぇがやることはクラスメイトをまとめることだろうが。」

「……」

「いいかこれからは一手間違っただけで誰かが死ぬぞ。……ここは日本じゃないんだよ。いい加減そのことを理解しろや。」

「……分かった。」

すると渋々ながら俺たちの方針が決まったしちょうどいいか

「あら話し合いは終わったかしら。」

律儀にも待ってくれたらしく俺は苦笑してしまう

……チッ踏まなかったか

設置型の魔法トラップを無詠唱で唱えていたんだがひっかからないか

「……まぁな。」

「それじゃあ。」

「始めようか。」

武装をしき俺が剣を構えた瞬間

俺の仕掛けたトラップを発動させたのだった

トラップを発動させるともくもくと煙が出てくる。その隙にクラスメイトはこの部屋から出ていくのを俺は確認していた

「なんだ?」

「俺特性の煙玉トラップ。あんたらが踏まなかったのはこれだよ。まぁ多少痺れ毒が入っているけど俺には効かないしな。」

ついでに風魔法でクラスメイトにかからないように調整している

「……ちっ時間稼ぎってことかい。」

「生憎ここで戦うには彼奴らは早すぎるんでね。それに。」

俺は笑いそして

「やっと本気で暴れられるしな。」

「……」

すると殺気を全開にし俺は限界突破を使用しない限りでの最大の強化を行う

さっきの話し合いの時間にクリアマインドという約10分は身体強化を使う時にコストをなくなるの身体強化を使っていた

1日一回という制限はあるものの俺の最上位の扱いに当たる魔法だ

そして同じく効果時間拡大Ⅶでおよそ7倍のコストを払えば7倍発動時間を持つのでコンボとしてかなり凶悪なコンボとなる

なお、この時の最大ステータスは

筋力 1500+800

体力 14000+65000

耐性 7500+21000

敏捷 5550+5000

魔力 1500+800

魔耐 7500+21000

と馬鹿げたものになっている

まぁほとんどが元にステータス依存の物が多いせいかこうなっている

しかし筋力が低いのは察しの通りだけど

「……さてとまずはそいつらからだな。」

俺は剣を魔力撃を込みで切り捨てると三体の魔物の首が飛ぶ

声もたてずに絶命していく

「……なっ。」

「悪いけど経験値稼ぎに付き合ってもらうぞ。どうせ魔法陣にも魔物がいるんだろ?生憎ここにいる奴が全滅するまで付き合ってやるから少しは楽しませろよ。」

「……化け物め。」

「悪いけどあいつを守る為に化け物になる覚悟も人殺しになる覚悟もとっくの前にしているもんで。」

そして魔力を込め

「さぁ、殺し合いをしようじゃないか。」

俺は笑いながら剣を構える

煙が途切れて後ろに誰もいない

すると1人の魔人族が動き出しクラスメイトの方へ向かう

「追わないのかい?」

「いや、追ったらどうせモンスターを魔力の限り召喚するだろうし。それなら全滅させてから殺した方がいいだろうな。」

「……」

すると諦めたように魔人族は俺の方を見る

「お主本当に人間か?」

「人間じゃねーよ。お前もさっき言っていただろうが。」

俺は笑って

「元人間の化け物だ。」

といい俺は剣を振るい始めた

 

そして開戦からもう何時間たっただろうか

「……はぁ。やっと終わった。」

魔物がいなくなると俺はさすがに座り込んでしまう

さすがにくたびれ、ポーションも元から持ってきたやつは全部使い果たしもらったものもほとんどがから瓶となっている

魔人族は思ったよりも簡単に殺せたのは良かったもののなぜかそいつを殺した時にモンスターが大量発生してしまったのだ

……流石に少し思うことはあったのだが

「……さすがに疲れたな。」

俺はあくびをすると少しフラフラとしてしまう

魔力が身体強化のために大半を費やし、火力と魔力撃にかなり費やすものとなったからである

レベルアップとともに体力と魔力が全回復とはいかないか。

「……」

さてどうするか。

これからクラスメイトを助けに行くか、一度睡眠をとり魔力を回復させるか

どちらも利点があり、どちらもリスクがともなう

「……まぁ、やることは決まっているんだけどな。」

助けに行かないという選択肢は俺にはない

俺はそうやって気配感知を使うと

「……なっ。」

思ったよりも最悪だった

「……ちっ。」

上層への階段へ急いで走る

気配の色が小さく死にかけているものが多すぎる

……あいつほっといたのは悪いけど普通なら倒せるくらいの強さだぞ。

「……」

いや、だからか

……少しだけ走るスピードを上げる

俺みたいに覚悟を決められるはずないか

ちょっとだけ後悔する

人をいきなり殺せって言っても無理難題か

ほんとクソ甘いよなお前ら

 

 

 

甘すぎて本当に使えない

 

 

 

そう思いながらも俺は上層へ走る

階段も一段飛ばしで急ぎ足で走っていくと反応が近づいていくのが分かる

というのも俺たちが作戦会議を使った洞穴付近ってことが確認できただけでも十分だった

そして俺が走っていくとそこには

死にかけていて肩越しに振り返り背後で寄り添い合うシズと白崎がいた

「……ちっ。」

今日何度目の舌打ちだろうか。

今日何度目の後悔だろうか

知っていたはずだ

あいつが弱いことは

それでも責任感が強く自分よりも他人を優先することも

怖がりの癖に

近くにモンスターが近づいてきている

そして後少しというところで

「助けて球児。」

シズがそんなことを言い出す

確かに聞こえた声に俺はこんな危機的状況であるけど笑ってしまった

「了解。雫。」

俺はそして魔力撃を飛ばすと斬撃がモンスターに直撃する

「……えっ?」

「よう。助けに来てやったぞ。」

「……球児?」

ドォゴオオン!!と音が響くと上から岩が落ちてくる。

するとさっきまでシズを襲っていたモンスターに落石が降り注ぐ

「……相変わらず仲がいいな、お前等」

そこに現れた白髮、義手の男性はただ微笑ましそうに見てる

俺はあっけにとられてしまう

声も姿も全く違うが分かってしまう

「……アホ。登場がオセェよ。」

俺がそう呟くとすると白崎も分かったのか涙目になっている

「ハジメくん!!」

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