もう一人の勇者 作:大和
「邪魔。」
フルに身体強化をした俺は一撃で刀を一撃で首を飛ばす
「……ん。後どれくらい?」
「「……」」
「ん?どうした2人とも。」
「あの、大久保さん。えっと。」
「あぁ。俺ステータス隠してきたけどあのバカ2人かかってきても余裕で潰せるくらいには強いから。」
俺はそういうと先に進む
「……あの、それってハジメくん並に強いってことじゃ。」
「限界突破抜きでも体力は4倍と耐久、魔防の最大数値は多分ハジメの2倍はあるぞ。俺。」
「……えっ?」
「……素で半分くらいだし、体力に限ったら同じくらいだろうな。その分攻撃力が低いから。」
「…なんで魔人族と戦った時に大久保くんが無事だったのかよく分かるよ。」
するともう突っ込むのも疲れたのだろう
でも何で気配感知に引っかからないんだ?まるでアンデットを切っているみたいで怖いんだけど。
俺は黙り込むと何か嫌な予感がする
「……いや、これもしかして降霊術か?」
「えっ?」
「こいつら俺が斬っても何も手応えがないし、死者を操るスキルってこれくらいしかなくないか?確か俺たちのクラスにも1人いただろ?勇者パーティーの?確か降霊術が使えないやつだけど。」
「……えっと、確か中村恵里さんですね?確か魔人族との戦い時使えるようになったと。」
……ビンゴか
「裏切り者はそいつか。」
「嘘。」
「嘘じゃなさそうだぞ。これ。よう見たら見覚えがある奴が数人いるわ。」
俺はそういうと切り捨てながら俺は進んでいく
そしてシズ達が見えてくると。
……シズにとどめを刺そうとしている少女の姿だった
それを見た瞬間俺の中の何かが飛んだ
俺はそれを唱えた瞬間俺は瞬間的に移動しそしてメガネの少女の剣を弾き返した
「……えっ?球児?」
「……お前何で俺が毎回きたら死にかけているんだよ。」
俺が呆れるようにいうとメガネをかけた少女は俺を睨む
「お前、南雲のところに。」
するとその内の数枚がシズを刺す少女と中村の眼前に移動しカッ! と光を爆ぜた。バリアバーストモドキとでもいうべきか、障壁に内包された魔力を敢えて暴発させて光と障壁の残骸を撒き散らす技だ。
「サンキュー白崎。」
「うん。雫ちゃん!待ってて!直ぐに助けるから!」
「というわけで暗号の通りハジメ達呼んできた。ハジメは先生が攫われたからそれを助けに行ってる。姫さんは白崎のガードを頼む。」
「はい。」
「アンデットには回復魔法が効くっていうのが定石だ死ぬ気で白崎を守れ。俺はクラスメイトの救出をする。助けたやつから前衛組は後衛職を守って後衛職は1人ずつ魔法で目の前の奴を倒せ。」
俺はとりあえずシズの魔力杭を力任せに外す
「悪いけど痛むぞ。」
俺はシズに刺さった剣を抜きさすとポーションを傷口にかける
すると苦しそうにしながらも俺は次に天之河の魔力杭を外す。
「……動けるか?」
「あぁ。とりあえずどうすればいい?」
「まずはクラスメイトの救出。悪いがこのまま殺されたらかなり厳しいしとりあえず戦力になる奴らを出していく。」
「……あぁ。分かった。」
そう言った矢先だった
「ダメよ! 彼から離れてぇ!」
その言葉に俺と天之河は反射的に飛ぶ。でもシズが発した言葉は俺でも天之河に言った言葉でもなく
「きゃぁあ!?」
「あぐぅ!?」
姫さんの障壁が解け、そこに広がった光景は、殴り飛ばされて地面に横たわる姫さんの姿と背後から抱き締められるようにして胸から刃を突き出す香織の姿だった。
「……しら……さき。」
「香織ぃいいいいーー!!」
檜山は、瞳に狂気を宿しながら、香織を背後から抱き締めて首筋に顔を埋めている。片手は当然、背中から香織の心臓を貫く剣を握っていた。
「クソ。魔力撃。」
俺は2人に対しての道を開くために斬撃を放とうとしたら
癒しの魔法が白崎を中心に発動する
……あいつ死にかけでも結局魔法の詠唱を続けたのか?
俺は熱くなった脳を一旦休ませることに成功する
そして脳をフル回転し
「……わりい。」
俺は魔力撃を使い永山と坂上への道を開く
そして急いで走り坂上のところに行きそして魔力封じの枷を解除する
「えっ?大久保?」
「悪い。助けられなかった。」
俺は一言呟くと他のクラスメイトのところに行き魔力封じの枷を解除していく
白崎が戦うって決めたんだ
俺も戦うって道を選択する
例え後から責められようが、あいつに殺されようがもういい
少しでも多くの人を救う
それがあいつの選択した道だったから
そして最後のクラスメイトの遠藤を救出したところで
「……一体、どうなってやがる?」
ハジメの声がやけに明確に響いた
その姿を見た瞬間、この世のものとは思えないおぞましい気配が広場を一瞬で侵食した。体中を虫が這い回るような、体の中を直接かき混ぜられ心臓を鷲掴みにされているような、怖気を震う気配。圧倒的な死の気配だ。
「……悪い。守れなかった。」
俺の言葉が冷たく響く
その言葉で全てが察したらしく、誰もが認識できない速度で移動したハジメは、轟音と共に白崎の傍に姿を見せる。轟音は、檜山が吹き飛び広場の奥の壁を崩壊させながら叩きつけられた音だった。ハジメは、一瞬で檜山の懐に踏み込むと白崎に影響が出ないように手加減しながら殴り飛ばしたのである。
「メイ! 頼む!」
「うん!」
「し、白崎さんっ!」
するとハジメの呼びかけに応えて、一緒にやって来たメイと龍が我を取り戻したように急いで駆けつけた。
「球児。」
するとメイの言葉が聞こえる
「後は任せて。絶対に死なせないから。」
すると断言するメイの言葉に俺は少し正気を立て直す
「アハハ、無駄だよ。もう既に死んじゃってるしぃ。まさか、君達がここに来てるなんて……いや、香織が来た時点で気付くべきだったね。……うん、檜山はもうダメみたいだし、南雲にあげるよ? 僕と敵対しないなら、魔法で香織を生き返らせてあげる。擬似的だけど、ずっと綺麗なままだよ? 腐るよりいいよね? ね?」
「メイ。助かるんだよな。」
「うん。少し時間はかかると思うけど。」
「ならいい。俺はメイのガードに入る。後は頼む。」
「あぁ、悪かった、俺の仲間が勝手な真似をして。」
「別に。……俺の力が足りなかっただけだ。」
俺はシズの元へ走る
「シズ。メイを守りきるぞ。どうやら白崎を蘇生できる方法があるらしい。」
「……えっ?」
「俺らにはあいつを信じるくらいしかできねぇよ。まだ俺たちは弱い。とりあえずできることをやるしかないんだ。」
俺はそうやってシズの手を握る
「頼む。力を貸してくれ。白崎を救うためにも」
俺はそういうと瞳に光が宿る
「信じていいの?」
「それはお前次第だろ?俺を信じてくれるかってことだ。」
「…当然でしょ。私の彼氏なんだから。」
するとシズは立ち刀を構える
「姫さん動けるか?」
「は、はい。」
「姫さん。メイと白崎を絶対に守りきれ。」
「は、はい。」
「辻は回復魔法を傀儡兵にかけ続けろ。俺とシズで確実に一体ずつ削っていく。前衛陣が防御に専念、遠藤は天之河を救出しろ。」
「「「了解。」」」
俺の声に全員が動きだす。
すると
「みんな伏せなさい。」
シズの言葉で俺たちは全員伏せると 龍太郎や永山が立ち尽くしているクラスメイト達を覆いかぶさる様に引きずり倒した。
直後、独特の回転音と射撃音を響かせながら、破壊の権化が咆哮をあげる。かつて、解放者の操るゴーレム騎士を尽く粉砕し、数万からなる魔物の大群を血の海に沈め、〝神の使徒〟が放つ死の銀羽すら相殺した怪物の牙。そんなものを解き放たれて、たかだか傀儡兵如きが一瞬でも耐えられるわけがなかった。
電磁加速された弾丸は、一人一発など生温いと言わんばかりに全ての障碍を撃ち砕き、広場の壁を紙屑のように吹き飛ばしながら、ハジメを中心に薙ぎ払われる。傀儡兵達は、その貴賎に区別なく体を砕け散らせて原型を留めない唯の肉塊へと成り下がった。
「……うわぁ。何ちゅう兵器作るんだよあいつ。」
「もう驚くのも疲れたわよ。」
「お主。これを。勇者に」
俺は龍から何か試験管みたいなものを渡され透明な液体が入っているのが確認できる
「サンキュー。遠藤。」
俺はそれを軽く投げると必中の能力が発動し遠藤の手にすっぽり収まるとそれを遠藤が天之河に飲ませる
これで多分大丈夫だ
するとハジメに向かって火球を飛ばしてくるやつがいる
「なぁぐぅもぉおおおー!!」
その霧散した火炎弾の奥から、既に人語かどうか怪しい口調でハジメの名を叫びながら飛び出してきたのは満身創痍の檜山だった。手に剣を持ち、口から大量の血を吐きながら、砕けて垂れ下がった右肩をブラブラとさせて飛びかかってくる。もはや、鬼の形相というのもおこがましい、醜い異形の生き物にしか見えなかった。
「…うるせぇよ」
ハジメは、煩わしそうに飛びかかって来た檜山にヤクザキックをかます。
ドゴンッ!
という爆音じみた衝撃音が響き、檜山の体が宙に浮いた。
そして、ハジメは、宙に浮いた檜山に対して、真っ直ぐ天に向けて片足を上げると、そのまま猛烈な勢いで振り下ろした。まるで薪を割る斧の一撃の如き踵落としは、檜山の頭部を捉えて容赦なく地面に叩きつけた。地面が衝撃でひび割れ、割れた檜山の額から鮮血が飛び散る。勢いよくバウンドした檜山は既に白目を向いて意識を失っていた。
うわぁ。かなりブチギレているよ
既に誰が見ても瀕死の檜山。バウンドして持ち上がった頭を更に蹴り上げ、再び宙に浮かせる。絶妙な手加減がされていたのか、その衝撃で檜山は意識を取り戻した。ハジメは、宙にある檜山の首を片手で掴み掲げるようにして持ち上げる。宙吊りになった檜山が、力のない足蹴りと拳で拘束を解こうと暴れるが、ハジメの人外の膂力は小揺ぎもしない。
「おま゛えぇ! おま゛えぇざえいなきゃ、がおりはぁ、おでのぉ!」
「人間とは、ここまで堕ちる事ができるんだな。」
俺はぽつりと呟く。俺もシズも憐れみの視線を送ってしまう
「俺がいようがいまいが、結果は同じだ。少なくとも、お前が何かを手に入れられる事なんて天地がひっくり返ってもねぇよ」
「きざまぁのせいでぇ」
「人のせいにするな。お前が堕ちたのはお前のせいだ。日本でも、こっちでも、お前は常に敗者だった。〝誰かに〟じゃない。〝自分に〟だ。他者への不満と非難ばかりで、自分で何かを背負うことがない。……お前は、生粋の負け犬だ」
「ころじてやるぅ! ぜっだいに、おま゛えだけはぁ!」
「ころせねぇだろ死ぬからな。」
俺はクナイで喉元を切り裂く
「……いい加減見苦しいんだよ。」
するとハジメは少し驚いていたが
「魔力検知に反応がある。次来るぞ。」
俺がそういうとするとハジメは気づいたらしい
そして俺は一番魔力の濃いところに向かって魔力撃を放つ
ドンビシャ
すると現れた魔物がすぐに一線されさらに魔力の伸び縮みするおかげかおよそ半分の敵を蹴散らすことに成功する
「なっ。」
「おぉ。やっぱよく切れるな。これ。」
「あんた不意打ちとはいえやっていること南雲くんとそこまで変わらないわよ。」
シズからのツッコミに俺は苦笑するが
「まぁ結果オーライだろ。これでしばらくは転移を防ぐことができるし、対処も取れる。」
「貴様。」
すると
「ハジメくん。固定はできたけどしかし、これ以上は……時間がかかるよ……出来ればユエの協力してほしい。固定も半端な状態ではいつまでも保てない!」
「……っ。」
「ほぉ、新たな神代魔法か……もしや【神山】の? ならば場所を教えるがいい。逆らえばきさっ!?」
魔人が、ハジメ達を脅して【神山】大迷宮の場所を聞き出そうとした瞬間、俺が魔力撃を放つ。
今欲しいのは時間であり早くこの戦争を終わらせることだ
あいにくこいつに構ってられる時間がもうないのだ
咄嗟に、亀型の魔物が障壁を張って半ば砕かれながらも何とか耐える。魔人は、視線を険しくして、周囲の魔物達の包囲網を狭めた。
「どういうつもりだ? 同胞の命が惜しくないのか? お前達が抵抗すればするほど、王都の民も傷ついていくのだぞ? それとも、それが理解できないほど愚かなのか? 外壁の外には十万の魔物、そしてゲートの向こう側には更に百万の魔物が控えている。お前達がいくら強くとも、全てを守りながら戦い続けることが……」
すると今度はハジメの〝宝物庫〟から拳大の感応石を取り出した。訝しむ魔人を尻目に感応石は発動し、クロスビットを操る指輪型のそれとは比べ物にならない光を放つ。
猛烈に嫌な予感がした魔族は、咄嗟に、ハジメに向けて極光を放とうとする。しかし、俺の魔力撃の牽制で射線を取れず、結果、それの発動を許してしまった。
――天より降り注ぐ断罪の光。 そう表現する他ない天と地を繋ぐ光の柱。触れたものを、種族も性別も貴賎も区別せず、一切合切消し去る無慈悲なる破壊。大気を灼き焦がし、闇を切り裂いて、まるで昼間のように太陽の光で目標を薙ぎ払う。
キュワァアアアアア!!
「……さすがに引くわ。」
主に高速レーザーが街並みを破壊しえげつない破壊力を見せた
「愚かなのはお前だ、ド阿呆。俺がいつ、王国やらこいつらの味方だなんて言った? てめぇの物差しで勝手なカテゴライズしてんじゃねぇよ。戦争したきゃ、勝手にやってろ。ただし、俺の邪魔をするなら、今みたいに全て消し飛ばす。まぁ、百万もいちいち相手してるほど暇じゃないんでな、今回は見逃してやるから、さっさと残り引き連れて失せろ。お前の地位なら軍に命令できるだろ?」
この時点で俺はハジメがこの規模の攻撃はないことが分かるがさっきから白崎をチラチラと見ていることからそれほど余裕がないことも分かる
「……この借りは必ず返すっ……貴様だけは、我が神の名にかけて、必ず滅ぼす!」
しかしそれを冷静に見れなかった魔族は中村を白龍に乗せると空間魔法らしきなにかでどこかへと消えた瞬間俺も脳内を戦後処理に切り替える。
同時に、ユエとシアが上空から物凄い勢いで飛び降りてきた。
「……ん、ハジメ。あのブ男は?」
「ハジメさん! あの野郎は?」
あっちはあっちでどうにかしてくれるだろう。
「姫さん俺たちは救助に向かおう。」
「えっ?でも疲れているんじゃ」
「一応俺は姫さんにクラスメイトを救ってもらった恩がある。元々俺たちを心配してくれたことも、異世界に来た俺らを何よりも真剣に向き合って来たこと。今回だって先生だって助けてくれたし、ハジメがこっちに来てくれるようになったのも元々は姫さんのお陰だ。返せないくらいの恩がある。……だから少しでも恩を返させてもらえねぇか?」
俺は正直王国で信用できる人物はいないと思っていた
勝手に呼び出し勝手に戦場におくり正直くそったれと最初は思っていたくらいだ
でもこいつは違う
ちゃんと俺たちのことを見て、そして今回も教会という敵を持ってさえ俺たちを救ってくれた
白崎のことは俺には何もできないし、あいつらに任せることしかできないけど姫さんのためなら少しくらいはなんとかなるだろう
すると驚いたようにしていたのだが
「えぇ。それじゃあ南部地区の方をお願いします。」
「了解。」
俺は頷く
「……私も手伝うわ。」
するとシズが俺の方へ歩いていく
「……いいのか?」
俺が言いたいことは分かるのか頷く
変わったな
少しいい意味で変わったような気がする
「それじゃあいくぞ。」
俺はそして真剣味を帯びてそして気配感知を広範囲に使う
復興への道を着々と進んでいくのであった