もう一人の勇者   作:大和

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異世界召喚

光が治ったと思えば俺は急に体の感覚が研ぎ澄まされた様に感じそして何かにお祈りしている人が目の前に見える

……うわぁ召喚系か

ライトノベル好きの俺にとってこの展開は見覚えがあるんだけど巻き込まれるとはな

隣には南雲がいるし、奥にはさっきまで天之川と一緒に飯を食べていた八重樫とメイもいる

「……あっ球児。」

するととことこと俺の方にかけてくるメイ。

「これって。異世界召喚だよね?」

「あぁ、たくシャレになってねぇぞ。」

「……そう?私は結構ワクワクしているけど。」

「ワクワクってお前な。」

俺は呆れたようにメイを見るとかすかに震えているのが分かる。

……こいつ、

「とりあえず話を聞かないと始まらないだろ。先生全員いるかまず点呼取らないでいいのか?」

「えっ?」

「今の状況で必要なのは安否確認と誰がいて誰がいないのか確認することだろ?昼休み中だったのもあるし、まだこっちに来ていない奴もいるかもしれない。」

「いえ。全員いるわよ。」

すると八重樫が俺に告げる。

「……誰一人かけることなく全員いるわ。」

「……ん。サンキュー。」

俺はそして思考を研ぎすませようとした時だった。

とある老人がは手に持った錫杖をシャラシャラと鳴らしながら、外見によく合う深みのある落ち着いた声音で俺達に話しかけた。

「ようこそ、トータスへ。勇者様、そしてご同胞の皆様。歓迎致しますぞ。私は、聖教教会にて教皇の地位に就いておりますイシュタル・ランゴバルドと申す者。以後、宜しくお願い致しますぞ」

 

俺たちは落ち着けないだろうからと別の部屋に移され他の部屋に移されたんだが、その場所は明らかに豪華な部屋で漫画やゲームで王族が食事をするような部屋だった。

逆に落ち着けないと思うんだけど妙に冷静な自分に気づく

……おそらくスキルとかが関係しているんだろうけど、それでも妙に思考がはっきりしている

どうやら話を聞くに3行でまとめると

この世界はトータスと呼ばれておりエヒトという神に召喚された

魔人族に人間族の滅ぶ可能性があるので力の与えた俺たちに戦ってほしい

この世界にいる人間族の九割以上が創世神エヒトを崇める

ってことだけども

それってただの言いなりってことだよな?

俺はそれに従っているこの全ての人類に軽く不気味に覚える

そして、それに反応するのも当然いて

「ふざけないで下さい! 結局、この子達に戦争させようってことでしょ! そんなの許しません! ええ、先生は絶対に許しませんよ! 私達を早く帰して下さい! きっと、ご家族も心配しているはずです! あなた達のしていることはただの誘拐ですよ!」

と愛子先生が怒り俺たちはいつものことなのでほんわかとその人をみているが

「お気持ちはお察しします。しかし……あなた方の帰還は現状では不可能です」

場に静寂が満ちる。重く冷たい空気が全身に押しかかっているようだ。誰もが何を言われたのか分からないという表情でイシュタルを見やる。

「ふ、不可能って……ど、どういうことですか!? 喚べたのなら帰せるでしょう!?」

愛子先生が叫ぶけど

「いや、喚ぶと還すじゃ多分術式が違う。それに俺たちを喚んだのはエヒトっていう神だろ?人間に異世界に干渉するような魔法は使えないってことだ。」

「……そこの少年のいうとおりです。あなた方が帰還できるかどうかもエヒト様の御意志次第ということですな。」

「そんな……」

愛子先生が脱力したようにストンと椅子に腰を落とす。周りの生徒達も口々に騒ぎ始めた。

帰れないとかそんなことを言い出しパニックになりだすが

「とりあえず今は従っておくしかないんじゃないのか?戦争に参加するとかしないとかは別にして、とりあえずはこの世界を生きなければ帰る手段もなくなる。」

「そうだな。、ここでイシュタルさんに文句を言っても意味がない。彼にだってどうしようもないんだ。」

するとやっぱり天之川は乗って来やがった。これには俺も少しだけホッとする。

とりあえず今は恐怖を取り外すことが必要だ

「……俺は、俺は戦おうと思う。この世界の人達が滅亡の危機にあるのは事実なんだ。それを知って、放っておくなんて俺にはできない。それに、人間を救うために召喚されたのなら、救済さえ終われば帰してくれるかもしれない。……イシュタルさん? どうですか?」

「そうですな。エヒト様も救世主の願いを無下にはしますまい」

「俺達には大きな力があるんですよね? ここに来てから妙に力が漲っている感じがします」

「ええ、そうです。ざっと、この世界の者と比べると数倍から数十倍の力を持っていると考えていいでしょうな」

「うん、なら大丈夫。俺は戦う。人々を救い、皆が家に帰れるように。俺が世界も皆も救ってみせる!!」

計画通り。とりあえずここは従っておくってことがまずは大事だ

俺はニヤリと笑うとするとメイが呆れたようにしている

「へっ、お前ならそう言うと思ったぜ。お前一人じゃ心配だからな。……俺もやるぜ?」

「龍太郎……」

「今のところ、それしかないわよね。……気に食わないけど……私もやるわ」

「雫……」

「え、えっと、雫ちゃんがやるなら私も頑張るよ!」

「香織……」

と感激を受けているところ悪いがそれは全部操られていることをしらないのだろう。八重樫なんか俺をジト目で見ているし

「性格悪。」

「うっせ。まぁ物事の本質を気づかないうちに意識を逸らした方がいいだろうよ。」

「……球児は気づいたの?」

「戦争ってことは多分そうだろうよ。ただ一旦現実逃避も口実を作っただけだ。」

ハジメの言葉に俺は否定をしない

俺とハジメは気がついていた。イシュタルが事情説明をする間、それとなく天之川を観察し、どの言葉に、どんな話に反応するのか確かめていたことを。

そして話のやり方をイシュタルは表のリーダーである天之川に狙いを定め影響力のあるものを探していたんだろう。

俺の要チェックリストにイシュタルが加わるのは、言うまでもない

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