もう一人の勇者   作:大和

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ステータス

俺たちが戦争参加を決めるとまず王宮に来て晩餐会を行なった後

「……ふぅ」

自分の部屋で一息入れていると

コンコンとノックの音がする

「ん。空いているぞ。」

俺がそうやって声を掛けるとするとやはりと言うべきかパジャマ八重樫が扉を開けていた

「よっ。」

「あんた相変わらずお気楽ね。」

「お前らが怯えているのを見るとさすがに冷静にもなるさ。まぁスキル関連に状態効果無効化とかあるんだろうけど、この世界に入ってから結構考えることが多いんだよ。相変わらず扱いやすい駒は簡単に動いてくれたし。」

「……ほんといい性格しているわね。」

八重樫は少し苦笑したけど

「でも色々腑に落ちないことは多かったけどな。でも常識とかさっぱりの俺らは今は従うしかないだろ?例え人を殺せって言われているとしても。」

俺は本質を見抜いていた。戦争とは何か利害があり進行しているので何かを求めて戦争をしているわけであり、

そしてそこには人が死んでいるのも確かだ

「……やっぱり。そういうことなの?」

「戦争って言われた時に魔人族だけじゃなくて亜人族については説明はなかっただろ?多分魔人族程度の戦争じゃないけど多分戦時中だろうな。それに元々ここは国だ。他の国がないってわけじゃない。八重樫も気づいていたのはちょっと驚いたけどな。」

「……今は二人しかいないしいつも通りでいいけど。」

まぁそれなら

「了解。まぁシズは気づいているかもしれないけど、今はあいつに依存させているだけ。それだけで自殺志願者が出ないだけマシだろ。」

俺は声を崩しているが結構真剣な話をしていることに気づいているんだろう

「依存って。」

「愛子先生の案を通してもいいんだけど、俺のラノベ読んでいるシズなら少しはわかるだろ?……今日1日で犠牲者が出る可能性があったってことも。」

戦争に参加しなかったから誰かを犠牲にし脅して俺たちを屈服させるってことは十分ありえたはずだ。

「…しかもそれに気づいているのが南雲、メイ、お前の3人いたことが奇跡だよ。」

「南雲くんも?」

「あぁ、あいつと俺だけは最初から警戒していたからな。やっぱりこういうお約束には強いんだよ。」

と一息入れてから

「とりあえずまずは自分の実力を確かめなくちゃいけないし、俺はしばらく従う方向性で。シズは?」

「私もそうするつもり。少しどうするかは考えるけど。」

「……まぁ、とりあえず考えろよ。それと、ちょっとこっちに来い。」

「……」

すると首を捻りながらもこっちに来るシズに俺は少しだけ笑い

「頑張ったな。」

俺は軽く頭を撫でる

「えっ?ちょっと。」

明らかに動揺を見せるシズに俺は呆れてしまう

「無理しているの丸わかりだっつの。今は二人っきりだし、少しくらい泣いとけや。」

俺はある事情により家にあんまり未練はないんだけど、こいつは家族などの大切に思っている人がいるはずだ。

「……気づいていたの?」

「家同士の付き合いがあったからもう13年間お前といることになるんだぞ。幼馴染のことは大体は分かるって。」

「……そう。」

「知っているからな。精神的にも強いってことも知っているけど。それでもいつかは限界がくる。辛くなったら俺の部屋にこい。泣き止むまで黙っておくから。」

「……ありがとう。でもできれば。」

「泣き顔は見ないでほしいだろ?背中貸してやるから。」

といい俺は背中を向ける

「ありがと。」

と小さな声が聞こえた後やがて泣き始めたのか背中に小さな雫が落ちる

……せめて君だけは雫を守ってやってくれ。

一度そんなことをシズの父親から頼まれたことがある

そんなこと言われなくても分かってますよ

俺は

 

翌日から訓練と座学が始まった

まず、集まった生徒達に十二センチ×七センチ位の銀色のプレートが配られた。

なんだこれ

不思議そうに配られたプレートを見る俺達に、騎士団長メルド・ロギンスが直々に説明を始めた。

「よし、全員に配り終わったな? このプレートは、ステータスプレートと呼ばれている。文字通り、自分の客観的なステータスを数値化して示してくれるものだ。最も信頼のある身分証明書でもある。これがあれば迷子になっても平気だからな、失くすなよ?」

気楽に話しかけてくるメルドさんが伝えるとステータスプレートについて説明が始まる

魔方陣に血を垂らすと自分のステータスが登録されるらしくレベルは人間族は100が限界

レベルがあがるとステータスがあがり魔力んや日頃の鍛錬でレベルは上昇するらしい。

そして天職というものがあり、いわゆる才能と呼ばれるものでその天職を見るとその天職においては無粋の才能を発揮するらしい

俺は聴きながら早速やってみようと思い針を手に当てステータスをみると勇者と書かれた文字が

「……」

バンと大きな音を立て俺はそのステータス欄を閉じてしまう

「ん?どうした。」

「い、いえなんでもありません。」

俺は内心冷や汗を垂らしながら俺はもう一度ステータスをみる

 

大久保球児 17歳 男 レベル:1

天職 勇者

筋力 100

体力 1000

耐性 500

敏捷 300

魔力 100

魔耐 500

技能 全属性適性・全属性耐性・状態効果無効・物理耐性・魔法耐性・痛覚耐性・魔力操作・複合魔法・剣術・剛力・縮地・先読・高速魔力回復・気配感知・魔力感知・限界突破・言語理解

固有技能 上限突破 影の支配者 天才肌

 

なんでやねん

心の中でそう呟く。いやこれさすがにおかしいとしかいいようがない

これ攻撃通るのか?

魔耐と耐性がひどい数値になっており多分これタンクよりの数値。それもかなりの数値がいかれている

てかパニック状態にならなかったのって状態効果無効が関わっているのか?

平均が10ってことなので最低値である筋力や魔力にかんしては通常の人の10倍。体力においては多分野球で増やした体力が異世界補正で高くなっているのだろう。

問題は固有スキルの方なんだけど

上限突破は多分ステータスの限界、つまり俺に関してはレベル100以上に上げられるということ

影の支配者は……まぁ今の状態のことを指しているだろう。

問題はこの天才肌ってことである

天才肌ってどう言う効果なんだ?

何かと疑問は多いがわけがわからず俺は首をかしげると

「ほお~、流石勇者様だな。レベル1で既に三桁か……技能も普通は二つ三つなんだがな……規格外な奴め! 頼もしい限りだ!」

「いや〜あはは。」

と天之川も勇者が天職だったらしく試験官の賞賛に照れたようにしているのだが

……レベル1で4桁あるんですけど。

俺これ見せたらやばいことになるんじゃないのか

と内心冷や汗だった。

「……球児どうかしたの?」

メイが俺の方を向く。さっきからおかしいのは分かっているだろうしメイにはいいか

「……ステータスがチートなんだよ。」

「えっ?」

「ほら。」

俺は少しメイにステータスを見せると一瞬でメイの表情が固まる

「……うわぁ。天職勇者にステータスも勇者(笑)よりずっと高い」

「お前今天之川のこと勇者(笑)っていっただろ?」

「いやこのステータス見たら……そう思うでしょ。」

確かにである

「そういや、お前は。」

するとステータスを見せてくると

 

速水芽衣 17歳 女 レベル1

天職 弓手

 

筋力 30

体力 40

耐性 30

敏捷 80

魔力 80

魔防 50

 

技能 弓術 短剣術 魔法弓生成 罠感知 製薬 家事 

 

「……普通だな。」

「普通でいいよ。軽く球児のステータス人間やめているし。」

「俺もそう思う。せめて隠蔽があれば多少はごまかせるけど。」

「…これじゃあ無理そうだね。」

席の順番からいくとハジメの次は俺である

そして地獄の時間はどんどん進んでいくと

するとハジメの番になると試験官の表情が「うん?」と笑顔のまま固まり、ついで「見間違いか?」というようにプレートをコツコツ叩いたり、光にかざしたりする。そして、ジッと凝視した後、もの凄く微妙そうな表情でプレートをハジメに返した。

「ああ、その、なんだ。錬成師というのは、まぁ、言ってみれば鍛治職のことだ。鍛冶するときに便利だとか……」

「……あぁ、あいつ非戦闘職当たったのか。」

俺はなんとなくだが察してしまう

ここで戦争するのに対して非戦闘職はかなりいらない子扱いされているんだけど

ステータスも多分かなり低いなこれ

俺はさすがに同情してしまうがただ鍛治師ってことだけは本当に良かったと思う

まだフォローできそうだし

 その様子にハジメを目の敵にしている男子達が食いつかないはずがない。鍛治職ということは明らかに非戦系天職だ。クラスメイト達全員が戦闘系天職を持ち、これから戦いが待っている状況では役立たずの可能性が大きい。

檜山大介が、ニヤニヤとしながら声を張り上げる。

「おいおい、南雲。もしかしてお前、非戦系か? 鍛治職でどうやって戦うんだよ? メルドさん、その錬成師って珍しいんっすか?」

「……いや、鍛治職の十人に一人は持っている。国お抱えの職人は全員持っているな」

「おいおい、南雲~。お前、そんなんで戦えるわけ?」

檜山が、実にウザイ感じでハジメと肩を組む。見渡せば、周りの生徒達――特に男子はニヤニヤと嗤っている。

「バカかお前らは。」

俺は呆れたように呟くとそれが聞こえていたのか

「は?」

「前線に行って戦わなければいいだけだろ。鍛治師なんだし。戦い方は色々ある。」

「……どういうこと?」

ハジメは首を傾げているのでここからはずっと俺のターンだろう

「……ハジメお前って結構現代日本における武器やゲームに出てくる武器とか結構詳しかったよな?」

「うん。ゲームをやっていたから詳しいけど。」

俺はニヤリと笑い

「それを作ることってできるか?」

「「「……」」」

するとハッとしたようにする王宮の教官たち

異世界の武器というのはかなり魅力的でもしかしたらこの世界にない武器の可能性だってある

「えっとスキルによるけど。材料さえあれば大体のものは。」

「そうだな。それに武器を作らなかったって飛行機や車など、山から降りた時は全くなかったここは科学については地球より発達してないと見た。もしかしたら電気という代わりに魔力という優れた文化が発達しているせいだろうな。だから電子機器のエネルギーを魔力と変換した場合。」

「あっち側の生活用品が作れるってこと?」

「あぁ。そういうこと。つまりお前は文明として一歩先の道具を作れる可能性があるってこと。」

するとおぉと一気に教官の心を鷲掴みしたらしい。

戦闘職だけが全てじゃない

「非戦闘職にも十分活用方法はあるだろ?戦闘ばっかに気を取られていると非戦闘職のありがたみが分からなくなるぞ。」

「……ちっ。」

舌打ちして居心地が悪そうにさっきまでニヤニヤしていた男子は下を向く

一応ステータスが低かった奴の言い訳を考えていたんだけど、こんなに簡単に片付けられるとは思わなかったな

「そういえば俺のステータス見せてなかったよな。」

「あぁ。お前で最後だ。」

「ん。了解。」

俺はまぁこの空気だったらいいかと思いステータスを出すと

「「「「……」」」」

教官たちは声を失っている。というよりも俺とステータスを何度も見直しそして息を呑む

「あっステータスについて何も言わないで。……話したら協力しねぇぞ。」

最後の部分は人には聞かれないように小さな声で軽く殺気をだしながら俺は警告する

「あ、あぁ。」

さすがにこのステータスを失うわけにはいかないのであろう

俺にステータスを返すと俺は自分の席に戻る

そして講義が始まりその間俺はのんびりと授業に明け暮れるのだった

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