「限定クエスト」
「〜だよな」「私もそのほうがいいと思うよ」
いつもと少し違うパパとママの会話でわたしは目覚めました。
「パパ!ママ!おはようございます!」
わたしは朝起きるといつものようにすぐに大好きなパパとママに朝の挨拶をしました。
「おはようユイ、毎朝えらいな」「おはようユイちゃん!」
パパは毎朝新聞を読んでいてわたしが挨拶すると頭をなでなでしてくれます。ママはキッチンで朝ごはんをつくっているはず…なのですが、今日はお二人とも真剣に話し合っているようすでした。
「パパ、ママどうかしたんですか?」
わたしは我慢しきれずに聞いてしまいました。
「あっ、ああなんでもないよ。アスナ朝食にしよう」
「そっ、そうだね〜。ユイちゃんお腹すいたでしょ!ちょっとまっててね!」
わたしはパパとママがなにか隠し事をしている気がしましたが、それは恐らくALOに追加アップデートされた世界【浮遊アインクラッド】の新層解放イベントのことだと思い聞きたい気持ちを抑えました。
パパとママはわたしにあまりSAO、ソードアート・オンラインでの戦いのことは話したがりません。
ソードアート・オンラインそれは【これは、ゲームであっても遊びではない】というコンセプトでつくられたVRMMOです。このコンセプトどうりこのゲームの中で死んでしまった人は現実世界でも死んでしまうという悪魔のゲームでした。
あの世界では約4000人ものプレイヤーが仮想世界、現実世界から亡くなっています。またパパやママはもちろん生き残った約6000人の人たちも心になんらかの傷をのこしています。
わたしはあの世界で「被害者」でもあり「加害者」でもあるのです。わたしはあの世界で【つくられた】のですから…。
「ユイちゃ〜ん、ごはんできたから運ぶの手伝って〜!」
「は〜い!ママいまいきますからね」
あの世界でメンタルカウンセリングプログラムとしてつくられたわたしはプレイヤーをモニタリングしている内に恐怖、絶望などの負の感情によってエラー蓄積していきました。
そんな中わたしはモニタリングしている中で他のプレイヤーとは全く異なった感情を示している2人のプレイヤーを見つけました。それがパパとママです。わたしはパパとママに会いたいがためにフィールドをさまよいました。
記憶をなくし助けられたわたしをパパとママは「娘だ」と呼び抱きしめてくれました。カーディナルによって消去されてしまったわたしをプログラムとして保存し、このALOで展開してくれたのもパパです。
つまりわたしはシステムにより消去されましたが、多くの人をくるしめたそのシステムの一部でもあるのです。
「…ちゃん、ユイちゃん。どうかしたの? もしかしておいしくない?」
考えながらママの手料理をたべていたわたしはどうやらなにも聞こえていなかったようです。
「そんなわけないですよ!ママのごはんが美味しくないはずないです!スキル熟練度もいまのところ料理スキルをコンプリートしているプレイヤーはママ含めて8人しかいません。それにママはユイのママなんですから!」
「ほんとうれしいこといってくれるわね、うちの娘は。」
「まったくだな!」
ママの言葉に隣にいたパパが頷きながら頭をなでてくれています。
そんな中わたしは昨日パパにたのまれた、レア片手用直剣入手クエストの情報を調べおえたことを思い出しました。
「ところでパパ昨日のクエスト情報の話しなんですけど、どうやらそのクエストはとても珍しい限定クエストでクエストを受けられる人数はプレイヤー中100人しか受けられないようです。あっでも…」
わたしが続きを言おうとしたところでママが目を丸くして
「ひゃっ、100人!?」と大きな声を出したのをきいて思わずわたしは口元を緩めてしまいました。
パパの場合は…う〜んこういう表情なんていうんでしょう?
喜んでるというか自信満々っていうんでしょうか?
とにかく悪そうな笑いかたしてます!
「あっごめん、ユイちゃん続きをいって」
すこしママが頬を赤めながらいうのを見てわたしは続きをしゃべりはじめました。
「でもそのクエストはなぜかパーティーメンバーのうちだれかが 結婚 していないと起動しないようなんです。だからそのクエストをうけられる人数は限りなく制限されていますし、これはユイが調べた最新の情報ですからまだ知っているプレイヤーも少ないと思われます」
わたしは自信満々でつい腰に手をあててしゃべってしまいました。すこしはずかしいですがパパがよくやってることなので気にしないでおきます。
「ユイ、それで内容はどういうものなんだ?」
パパが目をキラキラさせながら聞いてくるのをみて、「パパわたしより子供です」と思いながら答えました。
「すみません、わたしでもそこまで権限がなくて調べることはできませんでした。わかったことは55層の氷雪地帯のどこかにいる女性NPCから受けられるということだけです。」
わたしはすこし申しわけなさげにこたえましたがすぐにパパがわたしをもちあげて膝のうえにのせてくれました。
「それだけでも十分だよ、ありがとうユイ」
いきなりのことでびっくりしましたけど、パパの膝は気持ちがよくて、気がつくと微笑んでいました。
そんな姿を見ていたママが呆れたような様子でパパとわたしの食べかけのごはんを下げようとしたのをみてパパとわたしは慌ててごはんを食べました。
それをみてママはニコニコしてました。
朝食を食べおえすこしたつとパパがクラインおじさんやリズベットさんといったいつも方々にメッセージをおくっていました。
「よし!クラインたちにもメッセージ送ったら10時に55層に集合することになった」
それを聞いてママが返事をしました。わたしもそろそろこの姿からナビケーションピクシーの姿に変ろうとすぐに変身しました。
ナビケーションピクシーというのはALOでのわたしの役割です。名前のとうりプレイヤー、パパやママの情報における支援、マップ情報やプレイヤー情報(目の前にいる相手に限りますが)など普通のプレイヤーにはない権限があり見た目は小さな妖精さんです!
1時期この変身をみていたママやシリカさんから「プリキュアみたい」となかなか評判がよかったのですよ!ふふっ、わたしは現実世界のTVを知らないためわかりませんがとにかく 強い らしいです。
「わたしもプリキュアになりたいです〜。」と思わず口にだしてしまいあわてて口をおさえましたが遅かったようです。
「あはは、そうかユイは大きくなったらプリキュアになりたいのか。お〜いアスナ〜、ユイは将来プリキュアになるってさ〜」
「パッ、パパやめてください!」
「えっ、だめよユイちゃん、プリキュアは戦うのよ!?そんな危ないことママが絶対ゆるさないからね!!」
ママが真剣な顔で答えたのを見てパパは大笑いしていました。
「も〜うママまで…。そんなこと話してる間に約束の時間に遅刻しちゃいますよ!」
わたしこれでも恥ずかしがり屋さんなんです。あっでもさすがにプリキュアになりたいなんていうのは本心ではないですからね!
わたしは大きくなったらママみたいになるんですから!
「ほらユイいくぞ〜!」と玄関からパパがわたしを呼ぶ声が聞こえたのでわたしは元気よく答え55層に向かいました。
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どうもはじめましてロックンと申します。
ここまで呼んでくださった方いらっしゃるかどうかはわかりませんがありがとうございます。
この物語はサブタイトルが〜ユイの願いごと〜ということでキャラ視点では主にユイとキリトの視点で描くことを予定しています。
これから随時更新しますので読んでくださったら幸いです。
それでは…。