Fate/Select Advance “旧題:静謐が俺の鯖の件について”   作:ボロ刀(改)

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今回は説明回みたいな内容ですので短めにしました。


新規マスターの苦労の件について

 部長がドールのレオニダス召喚成功後、部長に俺と静謐のこと、FGOというアプリについての説明を終えると……

 

「まるで最近のラノベか何かだな」

「部長も読んだことあるんですか?」

「まあな。若者の流行りが気になって……ストレス社会は恐ろしいと感じたよ」

 

 部長が、ラノベ読んでるとか……読んでるシーンを想像してみるが、結構シュールで反応に困る絵面が脳内で出来上がる。

 

「私からしたら、あんなものが流行ることがわからなかったよ」

「それ、最近の若者にあまり聞かせない方が良いかも知れませんよ?」

 

 まあ、俺もわからない時があるので少しは部長の気持ちはわかる気がする。

 

「…………」

「しかし、ゲームにしかいない存在が現実に出るとはね……世の中、何が起きてるんだ?」

「それは俺も知りたいですよ」

「ところで、レオニダスだったよな? 何も喋らず歩くのが不気味だ」

「仕方ないですよ。あくまで部長の指示に従うだけの人形みたいなもんなんですから」

 

 びるの中を歩く中、部長はドールのレオニダスの不気味さについて文句というか怖がっているような言葉に、俺は仕様なので我慢してくれとしか返せない。

 確かに、レオニダスが何も喋らず歩くだけなのは迫力あるけど。

 

「それに、こいつ弱いじゃないか」

「それは部長のレオニダスのレベルが低いからです」

 

 実は説明の途中でスケルトン2体に教われたことがあったのだが、その時に部長は思わずビビったのかレオニダスに「なんとかしてくれ」と叫び、それを指示と受け取ったドール・レオニダスが立ち向かったのだが。

 その結果は、一言で言うと勝利はしたがかなり苦戦した。

 何で、ドール・レオニダスがスケルトン2体に苦戦してしまったのかといえば、単純な話になるが召喚されたばかりのレベル1で戦えばそうなる。

 因みに後で、またスケルトンに見つかった際は俺がドール・レオニダスを召喚……因みに、1体しかドールを出せなかった。

 それをスケルトンと戦わせてみたが、余裕で勝利していた。

 俺はこんなことになる以前はちゃんとレオニダスを強くしていたことので、そうなったのだろう……やはり新規マスターの部長が弱いのは仕方がない。

 なので、部長のレオニダスを優先で戦わせないとレベル上げに必要なQPが手に入らない。

 先に止めを差した奴がQPを手に入れられるとなっていたので、頑張ってもらおう。

 幸いにも、中身が変わったFGOのアプリ内では霊基再臨に必要な素材を必要としなくなっていたので、ドールに関してはQPさえあればどうにでもなるのは嬉しい情報だろう。

 

「ドールの強さは、後でどうにでもなるのはわかりました。ですが、自我がないサーヴァントは私からすると仕留めるのは容易い危うさがあります」

「命令の内容によっては難しいだろうけどね」

「一つの命令にしか従えないのなら、いくらでもやりようがありますが、マスターの言うように……例えばですが、私を狙えと命令されたドールの相手は、ドールによっては苦戦は免れないでしょう」

 

 そう、ドールは一つの命令しか従ってくれないという弱点がある。

 先にした命令は次の命令で上書きされ、前の命令の内容に従わなくなるのだ。

 次に、例えば「スケルトンを倒せ」と言えばスケルトンとしか戦わない……マスターの身を守る者がいなくなる。

 それに関しては「スケルトンを倒せ」から「マスターを守れ」に変えれば、マスターへ襲ってくる敵を倒してくれるようになるので、そうすれば問題ない筈。

 また、複雑な命令をすると急に動かなくなるし、単純な命令にしか反応してくれない。

 それと静謐が言うように、狙われても何らかの方法で命令の内容を変えてしまえば、あっという間に倒せてしまうらしい。

 これは補足として、ドールにもバトルサポートの機能の範囲内にあるので、それもやっていけばレベルが低くてもやりようはある筈。

 

「命令内容は、ちゃんと考えなきゃ駄目だな。という訳です」

「弱点はありますが、戦力になりますので心強いです……私はそもそも、暗殺者なので接近戦は得意ではありませんし、それをドールにやってもらいたいです」

 

 ドール解放が使えるようになるまでは、静謐一人で頑張ってもらっていたのだ。

 本来は、接近戦は得意ではないのに仕方なくだったりだったし、これからは基本的にドールに任せて静謐は俺の傍で護衛が中心となる。

 

「それと部長。QPは今、どの位貯まっていますか?」

「……5000位だ」

「では、レオニダスの強化に使いましょう」

 

 部長にやり方を教えつつ、ドール・レオニダスの強化をさせてみたところ……

 

 レオニダス(ドール) レベル13

 筋力:D 耐久:C+ 俊敏:E+

 魔力:E 幸運:C 宝具:C

 HP:75/100→155/230

 NP:55/300

 

 こんな表示なので、上がったのはHPしか明確にわからない。

 また、本来のレオニダスのステータスより低いのはまだレベルが低いからだろうか。

 因みに、静謐の場合は……

 

 静謐のハサン(英霊) レベル100

 筋力:C+ 耐久:C+ 俊敏:A++

 魔力:C 幸運:A 宝具:B+

 HP:1100/1100

 NP:100/300

 

 本来のステータスより、筋力・耐久・宝具が1ランク以上高く、俊敏・宝具にもプラス補正が付いていた。

 また、NPの総量が100以上になっているので宝具が今すぐにでも使えるのかと静謐に聞いてみると頷いてみせた。

 

「体を構成するエーテルとは別の魔力が霊核に溜まっている感覚があります。それを消費すれば、私の宝具は使用可能です」

 

 この辺りは、今までのFGO同様のルールらしい。

 

「しかし、外見的には、この子よりレオニダスが強そうなんだが……ステータスの差が凄いな」

「コツコツとやるしかないですよ」

 

 レベルを上げさえすれば、本来のレオニダスのステータスとなり単純な攻撃力なら静謐を越えるだろう。

 ここで補足として……

 

 レオニダス

 筋力:B 耐久:A 俊敏:D

 魔力:C 幸運:C 宝具:B

 

 これがレオニダスの本来のステータス表示であることを、念の為に出しておく。

 レオニダスは壁役に適した英霊だから、運用に難があるけど耐久戦に持ち込まれたら厄介な奴なので、FGOでは星2のレアリティでも優秀である。


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