フローレスとラクリアが、ヌルという新たな敵に敗れた――。それは、エンにとって他人事ではなかった。フォースネストにある自分の部屋に引きこもったエンはベッドで横になり、自分の無力さを嘆いていた。
(あの時、無理をしてでもフローレス様のそばにいたら…!もっと力が…俺にもっとあの人を守れる力があれば…!)
しかし、いくら自分から力を望んだところで飛駆鳥のように超将軍へ"怒りの転身"ができるわけではない。ならば今、自分はどうすればいいのか――。
そんな時、誰かがエンの部屋に誰かが来た。
「ミルロか。どうしたんだ?」
「隊長、話はフィクルから聞きました。フローレス様が…。」
副隊長の目は涙で滲んで、今にも泣きそうだった。
「…分かってる。慰めてやるよ。」
エンは副隊長を自分のベッドの隣に入れてあげた。そして、副隊長はエンの腕の中で泣き出した。
(ミルロ…お前の気持ちは俺とて同じだ…。寄り添ってくれてありがとう…!)
エンはリンドウの花言葉が「あなたの悲しみに寄り添う」だったことを思い出しながら自然に眠りについた。
-これが、俺の欲しかった力なのか!?-
エンは、両腕が異形と化したK9カスタムのコックピットから、火の海と化した戦場を眺め自分の力に戦慄していた…。
「うわあっ!」
エンが悪夢から覚めると、副隊長はいつの間にか眠っていた。どうやら泣いている内に寝てしまったようだ。
「隊長~!エスタニアエリアで中華饅頭買ってきたっすよ~!これを食べたおじいさんが『うまいぞ~!』と叫んでたから絶対うまいはずっす!それに、フローレス様の事はさっき聞いたっす。だから元気だしてほしいっす!」
「私からもお願い!」
「みんな…!ありがとう…!」
副隊長やリーブ、そしてフィクル。仲間達に励まされ、エンは思わず涙を流した。
翌日、エンはどうすれば強くなれるか考えた。
強くなるために必要なことと言えば…"修行"だ。エンは早速修行にうってつけの相手を探した。
「これだ!」
エンはその相手を見つけたのか、すぐさまフォースネストから飛んでいった。
エンがたどり着いたのは、どこか穏やかな草原だった。
「たのも~!お前が噂に聞く"ルシ子"って奴だよな!俺はフローレスの仲間のエンだ!隠れているなら出てこーい!」
エンが叫ぶと、どこからかガンダムシュバルツリッターとリボーンズガンダムが飛んできた。この二人がフォース[パラダイス・ロスト]のルシ子とアイディだ。
「ジャジャーン!そうでーす!あたしがルシ子よ!私と戦いたいってことは…それなりの覚悟があるってことだよね?」
「覚悟なんかどーだっていい!それよりも勝負だ!」
エンはルシ子に宣戦布告した。
「ルシ子サマ、イイのデショウカ?」
ルシ子の隣にいたアイディは少々心配気味だった。
「心配いらないよ。今回もあっさり片付けちゃうし!それにもしフローレスの仲間でも、それほどたいした人じゃないはず!」
「ソウデスカ…では、今回はルシ子サマの応援だけをさせてもらいマス。」
こうして、エンとルシ子の勝負は幕を開けた。先手をとったのはルシ子だ。エンはルシ子の攻撃を受け止めながら、その強さを実感した。
「さすがだな…こりゃ"魔王"という肩書きは伊達じゃないってか?」
「これでもぜ~んぜんホンキじゃないよ。今は小手調べってことでちょーっと手加減しているんだよ!」
"この強さ"でホンキじゃない!?それに、あえて手加減しているなんて明らかに俺をナメている…!チョヅきやがって…!エンの闘志は、怒りに燃えつつあった。
「だったら、そのホンキとやらを見せてみろ!」
命知らずなエン…、彼女がホンキを出せばどうなることか…。エンはどうやら自分がナメられたと思っていたが、彼は逆に彼女の本当の強さをナメていたようだ。
「そこまで言うんだったら…そんじゃホンキ、出しちゃいますか!」
すると、ルシ子のシュバルツリッターは今までとは違う挙動を見せ、激しい攻撃を仕掛けてきた。
「うわわわわっ!なんだあの動きは!?さっきとはまるで違いすぎる!!」
これでエンはようやくルシ子の本当の強さを理解し、そして心の中で少し後悔した。あのフローレスですら苦戦したホンキのルシ子は、今のエンではまったく敵わない相手であった。
「さて、このままサクッと倒しちゃいますか!」
「まだだ!無理をしてでもアンタに追い付く!それが諦めが悪い俺の悪あがきだ!」
"Full-Drive-Phase"!!
エンは無理を押してまでフルドライブフェイズを発動した。これならたった数秒だけでも互角とはいかないが充分戦えると見たからだ。
「あたしに無理矢理追い付こうなんて…キャハハ!なんだか面白くなってきた!」
一方、アイディは二人の激闘の眺めながら、のんきにお茶をしていた。
「フウ…イッタイイツまでツヅクのデショウカ…。」
そして、エンとルシ子の戦いは佳境を迎えていた。エンのK9カスタムSはフルドライブフェイズを長時間使ったことで限界を迎えつつあった。ビームキャノンやハイパー・シールドが外れ、動きやすい状態になったのはいいのだが…。
「くそう、ならば最後の最後までっ!」
エンは機体の最後の力を振り絞ろうとした。たとえ今の自分では敵わないと分かっていても、"ホンキ"で挑まなければ相手に失礼だからだ。
「なかなかやるねー、それじゃあ決着、つけちゃいますか!」
二人はお互い一定の距離を取り、そして睨みあい…最後の突進!果たして勝敗は!?
ガキッ!ドスッ!
エンとルシ子の対決は、ルシ子の勝ちという形で終わった。エンはルシ子に対して無理をしてしまったが、そのこともあってかエンのK9カスタムSはルシ子のシュバルツリッターの左肩にランスを突き刺していた。
「あ~楽しかった!こんなバトルは久しぶりだよ。」
"楽しかった"?ルシ子はあのバトルを、心から楽しんでいたのか?だとしたら…!
エンはようやく、ルシ子がなぜ圧倒的に強いのかという理由が分かった。それはガンプラバトルを、心から純粋に楽しみたいという彼女の気持ちから出ているものだと…。それはエンが強くなることに躍起になっていて忘れかけていたことだ。エンはどうやら、戦いの中で彼女と"言葉無き対話"の末に分かり会えたようだ。
「ルシ子…俺にガンプラバトルを心から純粋に楽しむことを思い出させてくれてありがとう。そうだ、俺と…友達になってくれないか!?」
「もちろん!またバトルしようね!エン!」
二人はグータッチをした。こうして、エンという一人の少年はかつて夢の世界で魔王と呼ばれたルシ子という少女と友達になるのであった。
「ワタシも、ワスレナイデクダサイ。アナタがルシ子サマのオトモダチなら、ワタシもオトモダチに…。」
「あっ、アイディ。いいよ、この際だから一緒に友達になろっ!」
こうして二人と友達になり、自信もついたエンは、今回の戦いで思い出したことを忘れないように心に誓うのであった。
To be continued…!
エン
「今週も始まるぞ!エンと!」
フィクル
「フィクルの!」
二人
「playback to the episode!」
フィクル
「まさかルシ子達に会って、しかも友達になっちゃうなんて…!」
エン
「勝負には負けたけどな…。まぁ、俺があんまり勝ちすぎてもそれはそれで無粋すぎるし…。」
フィクル
「正直ルシ子の強さはちょー圧倒的だからね…さすがミカ子の妹なだけあるよ。私なんかアイディに一瞬でやられたよ…。」
エン
「もしかしてアイディもエスの妹だったりするのか!?とすれば…。」
フィクル
「あのちょー圧倒的な強さは姉譲り、ということ?」
エン
「二人共々、そうかもしれないっ!というわけで次回はなんと、天宮の"二大将頑駄無"の元で特訓だ!」
フィクル
「二大将頑駄無の元で…って大丈夫?無理しないでね…。」
エン
「次回、『合宿である!』お楽しみに!」
~作者の部屋~
「ご無沙汰してます!作者でぇ~す!実はね、今回のエピソードは『いつかシュバルツリッター買って組んだら書こう!』ておもってたのヨ。それにsideF第31話の展開が皮肉にもこちらにとって好都合な事になってしまい、絶対書くっ!!って意思が強くなったワケ。それでシュバルツリッターを買って組み、後はエピソード製作だけで良かったのにこれが難航してねぇ…で、やっと完成したのはいいけどまだ構想中のエピソードが山積み。これもとりかからないとね。さて、次回はやっと撃鱗将頑駄無を買うことができたのでやっと書くことができるっ…!果たして、エンは撃さんの地獄の特訓を経て強くなれるのか!?お楽しみにっ!」
今後、本編で登場してほしいMS・MAは?
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Zガンダム
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ガンダムX
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龍装劉備ガンダム
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フォースインパルスガンダム
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シャア専用ゲルググ
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ヤクト・ドーガ(ギュネイ機)
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ジェガン(J型)
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ジムクゥエル
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パワードジム
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ジムキャノン(空間突撃仕様・青)
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