こあパチュクエスト3(東方×ドラゴンクエスト3)   作:勇樹のぞみ

19 / 88
バキバキに硬くなってますっ! いざないの洞窟突破

「ほこらがあるわね」

 

 さらに進むと小さなほこらがあるので入ってみると、そこには老人が一人で暮らしていた。

 

「お若いの、魔法の玉はお持ちかな?」

「はい」

「ならば、いざないの洞窟にお行きなされ。泉のそばのはずじゃ」

 

 そう勧められる。

 このほこらからは、住居精霊(ヒース・スピリット)たちが持っていた精霊の隠し財宝、小さなメダルとキメラの翼が手に入った。

 あとは本棚からムチやブーメランについて書かれた本を見つけた。

 

 ムチ、ブーメランは1度に多くの敵を攻撃できる武器だ。

 ムチはグループに。

 ブーメランは敵すべてにダメージを与えるであろう。

 たとえ今より攻撃力が落ちようともそちらの方が得という場合もある。

 考えて使うべし。

 

「ブーメランは商人のパチュリー様でも使えるんですよね?」

「そうだけど、この世界は携帯電話版から続くスマートフォン版、PlayStation 4・ニンテンドー3DS版の流れをくむものでしょう? すごろく場が廃止されて入手タイミングが遅れるから」

 

 その辺、ゲームバランスもまた変わってくるわけだ。

 

 老人の勧めに従って北に見える泉に向かうと、言われたとおり、そのそばに入口があった。

 しかし階段は石壁で封じられている。

 

「ここで魔法の玉を使えばいいのね」

 

 パチュリーは魔法の玉を壁に取り付け、導火線に火を付ける。

 そして安全のために遠くへ離れた。

 魔法の玉は大爆発を起こして壁を吹き飛ばしてしまった。

 

「び、びっくりしました」

 

 目を瞬かせる小悪魔。

 パチュリーもまた、

 

「……火薬多過ぎ」

 

 と、こんな危険物を何の注意もせずに渡した老人に恐怖を覚える。

 

「そう言えばアリアハンの宿屋には、魔法の玉を作ろうとして大けがをした男の人が寝ていましたね」

 

 そう言って小悪魔もぶるっと身体を震わせる。

 ともあれ、破られた壁の先にあった宝箱を開けてみる。

 蓋の裏には、何やら文字が刻まれていた。

 

『アリアハンより旅立つ者へ。この地図を与えん! 汝の旅立ちに栄光あれ!』

 

 中には世界地図が入っていた。

 

「これさえあれば、どこへでも行けそうですね」

 

 小悪魔がそれを見て言った。

 そして階段からいざないの洞窟内に潜入する。

 通路には裂け目がいくつも広がっており、ぐるりと回り道をしないといけない。

 

「最初の宝箱は毒消し草だから取りに行かずに無視して進みましょう」

 

 この先、階段を降りるか、地面の裂け目から飛び降りるかして地下三階に行くと毒持ちのバブルスライムが出るし、旅の扉から転送された先のロマリアのフィールドでは毒ガエル、ポイズントードが出るため役立つものだが、毒消し草のストックはあるのでここはスルーする。

 

「床に穴が開いてますね、間違って落ちたら……」

 

 ぶるりと身体を震わせる小悪魔。

 

「どの穴から落ちても、その先はひとつながりのフロアになっていて、そこから出るための唯一の階段は、最初に降りてきた階段のそばにつながっているから」

「また最初からやり直しってわけですか、意地が悪いですね」

「……そうとばかりも言えないんだけど。逆に救済措置みたいなものよ、これ」

「それは?」

「途中で死人が出たり、マジックパワーや薬草が切れたりして、にっちもさっちも行かなくなった場合、それまで進んできた道を延々と歩いて引き返さなくても、地面の裂け目から飛び降りればショートカットして入り口まで戻ることができるの」

「ああ、ナジミの塔でも使った『飛び降リレミト』ってやつですね」

 

 これに気付くと、いざないの洞窟への挑戦の難易度は格段に下がるのだった。

 小悪魔がなるほどと感心したところに、モンスターが現れる。

 

「おばけありくいとアルミラージです!」

「とにかくアルミラージを倒して!」

 

 幸い一匹ずつの群れだったので、アルミラージに集中攻撃をかけることにする。

 パチュリーは鎖鎌で斬りつけるが、

 

「さすがに一発では倒せない!?」

「ならこれで!」

 

 小悪魔の追い打ちで倒しきることに成功!

 しかし、

 

「うぐっ!」

 

 小悪魔はおばけありくいの攻撃で3ポイントのダメージを受ける。

 

「連続で受けると痛そうね」

 

 おばけありくいは狙いを一人に集中させ、対象を死ぬまで攻撃し続ける集中攻撃の習性を持ち合わせており、多数現れた場合にはかなりの脅威となるのだ。

 ターゲットになった者は次のターンから防御すると良いのだが、最悪アルミラージに眠らされて、何もできないまま集中砲火に沈むという場合も……

 

「しかもヒットポイントが高いです!」

 

 小悪魔の攻撃だけでは倒しきれず、

 

「ファミコン版だと最大ヒットポイントが17、魔法使いの初級グループ攻撃魔法ギラで一掃できる程度だったけど、スーパーファミコン版以降のリメイク作品だと21に増強されているから」

 

 パチュリーが追い打ちをかけることでようやく倒す。

 

「アルミラージからは肉と毛皮、お化けアリクイからは、おおありくいと同じく、毛皮と肉、爪が採れるわね」

 

 鎖鎌の刃で手早く解体する。

 

 さらに奥に進むと、

 

「キャタピラーよ!」

「芋虫さんって、おち〇ちんに似てますよね」

 

 小悪魔、いきなりのセクハラ発言。

 

「それは芋虫はそういったものの暗喩、メタファーに使われることも有るけど、直に言ってしまっては身も蓋もないでしょう!?」

 

 ストレート過ぎるという話である。

 そして二人の目の前で、

 

「いきり勃つー!?」

 

 ぐぐっと身体を伸ばし守備力を元の値の50%上昇させる防御力アップ呪文、スクルトを唱えるキャタピラー!

 小悪魔はトゲのムチを振るうが、

 

「硬ぁい……」

 

 10ポイント以下のダメージしか出せないことにため息をつく。

 

「バキバキに硬くなってますっ! パチュリー様も試してみて下さい」

「一々エッチな言い回しで報告しなくていいから!」

 

 パチュリーは顔をしかめて鎖鎌で斬りつけつつ、

 

「どうしてこの子は……」

 

 と嘆く。

 まぁ、以前ライチを食べていた時に、

 

「ライチの食感って、おち〇ちんの先っちょに似てるって話、どう思われます?」

 

 と聞かれて盛大にむせたことに比べれば今回はマシな方か……

 

 それはさておき、

 

「リメイク版以降だと使うのよね、スクルト」

 

 と状況を分析する。

 ファミコン版でもデータ上は設定されていたが実際には使われなかったというもの。

 リメイク版以降ではそれがアクティブになっているのだ。

 

「まぁ、地獄のハサミが使うインチキスクルトよりはマシだけど」

 

 モンスターが使って来るスクルトには二種類あり、地獄のハサミのスクルトは敵全体の守備力を元の値と同じだけアップさせるというぶっ壊れ性能なものなのだから。

 

「唱えるのは1回だけ。1回で増えるのは12ポイントで実ダメージで3しか減らない。むしろ一回攻撃を休んでくれるからサービス行動に近いんだけど」

 

 ただし、

 

「ヒットポイントも増強されてるからしぶといのよね」

 

 ファミコン版の40から10ポイント上がって50が最大ヒットポイントだ。

 次のターン、小悪魔が先制するが、

 

「何とか10ポイント越えのダメージを叩き出しましたが……」

 

 当然のように倒しきれない。

 さらにはパチュリーの追撃にも耐える。

 そしてキャタピラーの反撃だが、

 

「ぐっ!?」

 

 パチュリーは9ポイントのダメージを受ける。

 

「わ、私より固いはずのパチュリー様でそれですか!?」

 

 小悪魔なら二桁ダメージを食らっているところである。

 3、4発もらったら死亡だ。

 

「ファミコン版より攻撃力もアップしてるのよ」

 

 ということだった。

 

「それでも次の攻撃で!」

 

 小悪魔のトゲのムチが唸り、何とか倒しきる。

 

「この芋虫は、絹糸腺が高く売れるのよね」

 

 また鎖鎌を使って絹糸腺を剥ぎ取るパチュリー。

 

「絹糸腺?」

「何でも、それから特殊な糸が作れるみたいよ」

 

 現実でもテグス糸はそうやってクスサンの幼虫の絹糸腺から作られるものだったが、この世界では虫型モンスターから取った素材で作るらしい。

 

「次の宝箱は聖なるナイフだから資金源にするために取りに行くわね」

 

 ということで寄り道するが、宝箱まであと少しというところで、

 

「人面蝶とアルミラージです!」

「一匹ずつなのは幸いね。アルミラージから倒すわよ」

 

 集中攻撃でアルミラージを撃破する。

 しかし、

 

 人面蝶はマヌーサを唱えた!

 パチュリーは幻に包まれた!

 小悪魔には効かなかった!

 

「くっ、当てられない!」

 

 パチュリーの攻撃はミス。

 

「人面蝶に誑かされた人は現実と妄想の区別が付かなくなってしまうって話ですからね。妖しい夢幻の世界に引きずり込まれたパチュリー様にはもう逃れるすべもなく……」

「その言い方は語弊があると思うのだけれど」

 

 確かにマヌーサは深い幻で包みこんで通常攻撃の空振りを誘う、命中率を半分にする呪文であり、戦闘中に解除する方法は無いので「逃れるすべもなく」というのもそこだけ切り取れば間違いではないが……

 そして、

 

「ここは任せてください!」

 

 マヌーサの効果を回避できていた小悪魔の攻撃が、人面蝶を倒した。

 

「まぁ、素早さの高いあなたが一撃で倒せるのだから、ここは無理せず防御しておくのが正しかったのかもね」

 

 ということか。

 そしてようやく宝箱に手をかけるが、

 

「これが聖なるナイフですか」

 

 邪悪を退ける純銀で作られているという呪的装備。

 

「咲夜さんが使っているやつですよね」

 

 紅魔館のメイド、完全で瀟洒な従者、十六夜咲夜は銀の投げナイフを多用する。

 彼女は二十間(約36メートル)離れた場所に居る、頭上にリンゴを載せた妖精メイドの『額』に当てることができるほどの腕前を持つ上、時を止める能力を持つ。

 

「銀は滅菌と浄化作用を併せ持ち、銀の武具に傷つけられた者は同時に魔術的な力を奪われるためダメージを受けることになると言われているわ。また別の説では銀は月神の金属であるが故に夜の生き物に効くのだとも」

「だからナイフなのに攻撃力が高いわけですか」

 

 聖なるナイフの攻撃力は14。

 鎖鎌の16よりは低いが、銅の剣の12より高いのだ。

 ただ、

 

「魔法使いも装備できるこれが、ここにあるのは意味深いわね」

 

 何よりの特徴は全職業で使えること。

 まぁ、武闘家はこれら普通の武器を身に着けると攻撃力が下がってしまうのだが。

 

「いざないの洞窟はアリアハン脱出の道で、それなりに長い。つまり魔法使いは後半、マジックパワー切れを起こしやすいけど、ここで聖なるナイフが手に入れば、それを使って援護の攻撃ができるようになるってわけね」

「私たちのパーティみたいに魔法使いが居ない場合は?」

「次のロマリアの街で売り払って買い物の資金源にするのにいいわね」

 

 そういうことだった。

 そしてさらに進むと、

 

「階段です!」

 

 ようやく階段にたどり着く。

 それを降りて進むと、旅人の扉が。

 

「これが他の場所へと続いているという旅の扉ね」

 

 運が良いのか、あっけなく到着。

 

「ホイミも薬草も1回も使うことなくあっさりと突破できたわね……」

 

 普通、いざないの洞窟というとアルミラージやおばけありくいの群れと当たってボッコボコに殴られ、治療を繰り返しながら突破するというものなのだが。

 

「難易度が下げられてるのかしら? それとも運がいいだけ?」

 

 首を傾げるパチュリーだったが、

 

「さっそく行ってみましょう、パチュリー様!」

「あっ、こら、押すな!」

 

 小悪魔に押され旅の扉に入ると、うにょーんと世界が歪んで、パチュリーたちはロマリア近くのほこらへと飛ばされていた。

 

「ううっ、何か酔っちゃいました」

「私でも少しくるものがあったわ……」

 

 ともあれ、これでアリアハンは脱出。

 ほこらを出て北上すればロマリアの街である。




 本当、こんな簡単に突破できてしまうなんて私にも想定外なんですけどスマホ版って難易度下がってます?
 逆に言えば経験値もお金も稼げていない状態でロマリアの敵と戦えるのか不安だったり。
 まぁ、次回ロマリアの街を探索してみて、どれだけお金が溜まっていて装備を追加購入できるかがポイントなんでしょうかね?
 こんな調子だったら、ピラミッド直行で魔法の鍵を取ってしまえそうでもあるのですが……

 みなさまのご意見、ご感想等をお待ちしております。
 今後の展開の参考にさせていただきますので。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。