こあパチュクエスト3(東方×ドラゴンクエスト3)   作:勇樹のぞみ

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サマンオサでゾンビキラーが買えない程度の財力

「ひぐぅああぁぁぁッ! あーっ! あーっ!」

 

 地下牢に響く小悪魔の苦鳴と、ジャラジャラと鎖が鳴る音。

 そうして、

 

「ようやく3ポイント越えを達成。星降る腕輪で倍化された素早さが100ポイントを超えたわね」

 

 というところでパチュリーは最後の鍵を使って小悪魔を拘束から解放。

 

「……あなたの喘ぎ声がうるさかったから、次は口枷を追加ね」

「ひどいぃぃ…… ひどすぎるうぅぅぅ……」

 

 小悪魔の抗議を他所に、パチュリーは探索を再開する。

 まぁ、どれだけ騒ごうと、脱走しようと、牢番の兵士は、

 

「私は眠っている。だからこれは私の寝言だ。確かに最近の王様はおかしい。だが王様にはさからえぬ。私はここから動けぬが噂ではこの地下牢には抜穴があるそうだ……」

 

 とヒントまで出して見逃してくれるのだが。

 隣の牢の剣士からは、

 

「真実の姿をうつすラーの鏡というものが南の洞くつにあるそうだな。そしてこの話を人にしたとたん、オレは牢に入れられたのだ。くそっ! どうなっているのだ!」

 

 という話を聞くことができる。

 

「つまり、それを使って王の正体を暴けってことね」

 

 ということ。

 そしてパチュリーたちの隣の牢には踊り子が捕らえられており、

 

「きっと魔物たちが人にとりつきはじめたのですわ。おおこわい……」

 

 と嘆いている。

 おそらく彼女は謁見の間で舞い続けていた踊り子たちの同僚。

 それは仲間が投獄されたら、

 

「王さまは、とってもりっぱなかたですわ。おほほほ」

「王さまのためだったら、私たちなんでもいたしますわ。おほほほほ」

 

 などと媚びを売るわけである。

 そして突き当りの階段を降りたその先には、

 

「だれかそこにおるのか? わしはこの国の王じゃ。なに者かが、わしから変化のつえをうばい、わしに化けおった。おお、くちおしや……」

 

 閉じこめられ、伏せっている本物の王の姿があった。

 変化の杖を奪われ、偽物に取って代わられてしまったらしい。

 

「そんな危険物を最高権力者の手元に置いておく、盗んですぐに使えるようになっているなんて、危機管理がなってないわね」

 

 この国のセキュリティって一体…… という話だが。

 王の枕元、床下には命の石が落ちているので回収して、反対側の牢獄の壁にある抜け道から脱出。

 こういった城にありがちな抜け道は、城下の墓地へと続いていた。

 そう、何かあると反応が出ていたのに、何も見つけることができなかったあの場所である。

 こうやって一度地下通路を抜けてしまえば、次からはこの階段を発見できるようになるのだ。

 

「だからこの墓場には墓掘人が居るわけね」

「はい?」

「ローマの地下墓地、カタコンベには地下道の長さが20キロに渡るものもあって、墓掘人はそれを掘削する専門の労働者であり技術者、職人でもあったわ」

 

 つまり、

 

「その技術を用いて、城からの地下脱出通路を掘り抜いたのではないかしら」

 

 そういうことなのだろう。

 

「さて、それじゃあ買い物をしましょうか」

 

 街と城の探索も終えたところで、お楽しみの買い物である。

 まずはモンスターから剥ぎ取った素材や不要になったアイテムを売って清算する。

 前回精算時の所持金は、

 

小悪魔:883G

パチュリー:36539G

 

「これに私があなほりで掘り当てた所持金の半額を足すと」

 

小悪魔:883G

パチュリー:55798G

 

「それでここまでに得た収入が24884ゴールドで、一人当たり12442ゴールドの配当だけど」

 

小悪魔:13325G

パチュリー:68240G

 

「す、凄い。凄いお金ですね、パチュリー様!」

「エジンベアで得たスーツにドレス、あとはアサシンダガーなんかの売却で得られた収入が大きかったわね」

 

 ということだが、

 

「ここからあなたは諸刃の剣の売却価格3750ゴールドと、さっき拾った命の石の売却価格600ゴールドの半額300ゴールド、あなたに使った素早さの種二つに、賢さの種、ラックの種の売却価格の半額142ゴールドを私に払う必要があるわ」

「そうでしたー!」

 

小悪魔:9133G

パチュリー:72432G

 

「逆に私はスタミナの種、力の種二個、風神の盾の売却価格の半額、合計513ゴールドをあなたに払う」

「え? たったそれだけなんですか?」

 

 呆然とする小悪魔に、パチュリーは告げる。

 

「風神の盾の売却価格は577ゴールドよ」

「何ですそのお値段ーっ!」

 

 風神の盾はメチャクチャ安いのだ。

 ともあれ、そうやって精算をすると、

 

小悪魔:9646G

パチュリー:71919G

 

「お互いこの所持金の範囲内でお買い物ね」

 

 サマンオサの武器店ではゾンビキラー、魔法の鎧、ドラゴンシールド、鉄仮面などが売られている。

 

「私は鉄の斧を下取りに出して、ゾンビキラーを買うとして」

 

 商人であるパチュリーに使えるのはこれだけなのだ。

 一方小悪魔は、

 

「あ、ああ…… ゾンビキラーが、ゾンビキラーが買えません」

 

 ゾンビキラーの売値は9800ゴールド。

 小悪魔の所持金では手に入らない。

 そもそも教会にレベル×30ゴールドを払って諸刃の剣の呪いを解いてもらわないと装備できないのだし。

 

「あなたが購入すべきは、まずブレス耐性のあるドラゴンシールド、次に魔法耐性のある魔法の鎧、その次がゾンビキラーで、鉄仮面はムオルに行けばオルテガのかぶとが手に入るから要らないわ」

 

 と、購入の優先順を教えるパチュリー。

 

「ドラゴンの角、鱗、革を張り合わせて作ってあるというドラゴンシールドは守備力32。炎、吹雪両方のブレスのダメージを3/4に軽減するものよ」

「装備できるのは勇者、戦士、盗賊ですか」

「そうね、そしてオーガシールドなど、これ以上の守備力を持つ盾も多くあるのだけれども、耐性の面でドラゴンシールドの方が有利であって、戦士、盗賊には最強の盾となるわ」

「私は……」

「勇者にしても、勇者の盾入手前はこれが一番よ」

 

 ということ。

 価格は3500ゴールドである。

 

「ミスリルで造られているという魔法の鎧は守備力40、攻撃呪文のダメージを2/3に軽減するわ」

「これに魔法の盾の耐性を合わせれば……」

「2/3×3/4=6/12=1/2。つまり攻撃呪文のダメージを半分に減らせることになるわね」

「ダメージ半減ですか!?」

 

 これはかなりのもの。

 

「勇者、戦士、僧侶、賢者が装備可能なんですね」

「ええ、そしてこれ以上に硬い大地の鎧や刃の鎧には耐性が付いていないから、バラモス戦まではこの鎧が最強となるわ」

 

 ただし、

 

「まぁ、攻撃呪文を使ってこないボストロールに対して大地の鎧を使う、同様にヤマタノオロチに大地の鎧、もしくはボストロールを先に撃破して進めてしまえば入手できる刃の鎧を使うというのはアリでしょうけど」

「価格は5800ゴールドですか……」

 

 さすがに高いが、それでも、

 

「あなただと、これで不要となる鋼の鎧とマジカルスカートをそれぞれ1800ゴールドと1125ゴールドで売れば差し引き2875ゴールドで入手できるわ」

 

 以上から、

 

小悪魔:3271G

パチュリー:63994G

 

 ということになる。

 二人のステータスは、

 

 

名前:パチェ

職業:しょうにん

性格:ごうけつ

性別:おんな

レベル:15

 

ちから:75

すばやさ:27

たいりょく:83

かしこさ:19

うんのよさ:20/70

最大HP:169

最大MP:38

こうげき力:157/117/114

しゅび力:93/83/73

 

ぶき:ゾンビキラー/チェーンクロス/やいばのブーメラン

よろい:ぬいぐるみ/マジカルスカート

たて:ふうじんのたて/まほうのたて

かぶと:けがわのフード

そうしょくひん:ごうけつのうでわ/しあわせのくつ

 

 

名前:こあくま

職業:ゆうしゃ

性格:セクシーギャル

性別:おんな

レベル:13

 

ちから:43

すばやさ:102

たいりょく:34

かしこさ:27

うんのよさ:28

最大HP:67

最大MP:53

こうげき力:158/83

しゅび力:139/132

 

ぶき:もろはのつるぎ/はがねのむち

よろい:まほうのよろい

たて:ドラゴンシールド/まほうのたて

かぶと:てつかぶと

そうしょくひん:ほしふるうでわ

 

 

「はい? 諸刃の剣を装備した私の攻撃力と、パチュリー様の攻撃力が1ポイントしか違わないんですか!?」

 

 愕然とする小悪魔。

 しかしパチュリーは二本の指を立てて顔前にかざして見せると、

 

「このドラクエ3の世界では力の種を使うたびに攻撃力が3ポイント増すわ…… その力の種をあと二つ私は残している…… その意味がわかるわね?」

「っ!!」

 

 パチュリーには力の能力値の成長上限に引っかかる可能性があるため、使用を控えてストックしている種があるということ。

 さらに言えば、

 

「ゾンビキラーってアンデッドに効くって言われているけど、実際には二フラム耐性に合わせて追加ダメージが与えられる、というものなの」

 

 ボスキャラは大抵ニフラムに完全耐性を持っているので、追加ダメージはゼロになるが。

 一般のモンスターの内、手強い相手に関してはニフラムが効くものが多く、有利となるわけである。

 

「この追加ダメージは聖水を戦闘中に道具として使った場合のダメージとほぼ同じ。ファミコン版とリメイク以降では聖水のダメージも処理が違って来るのだけれど」

 

 ファミコン版ではニフラムに耐性を持たない敵には100パーセントの確率で16~32ポイントの追加ダメージが発生し、ニフラム耐性が高くなるごとに追加ダメージの発生率が下がる。

 スーパーファミコン版以降のリメイク作では、完全耐性を持つモンスター以外には必ず追加ダメージが発生するが、耐性が強まるごとにダメージが減る。

 どちらも耐性を持たない敵には100パーセント効き、完全耐性持ちにはまったく効かない、というのは同じである。

 また、この追加ダメージは敵の守備力では減らないため、相対的に硬いモンスターには大きな効果を持つとも言える。

 

 ゆえに、現状でもニフラムに完全耐性を持っている敵以外には、パチュリーの方が強くなっているということだった。




 地下牢からの脱出、そしてサマンオサの街で待望のお買い物でした。
 まぁ、お金が無い小悪魔には酷なことになっていますが。

 次回は小さなメダルが溜まったのでインテリメガネなどと引き換えて売却……

「あー、待って下さい。一晩、一晩で良いんです。そのメガネを付けたまま私を虐めてください! 眼鏡越しの視線で私を蔑んで下さい!」

 それから雷の杖を回収するためにスーの村に行って、

「TS、性転換ですか!? それとも男の娘キャラがドラクエ3に!?」

 となる予定です。
 ……小悪魔の妄言は気にしないでください。

 ご意見、ご感想、リクエスト等をお待ちしております。
 今後の展開の参考にさせていただきますので。
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