こあパチュクエスト3(東方×ドラゴンクエスト3) 作:勇樹のぞみ
「次はアープの塔だから、その前に世界樹の葉を取りに行きましょう」
スー北西縁辺部、そしてアープの塔の1、2階でどくどくゾンビに呼び出された場合に現れるゾンビマスターは1/256という低確率でだが世界樹の葉を落とす。
ホビットのほこらの南、四つの岩山の真ん中の位置にある世界樹からは、手持ちに世界樹の葉が無い場合にしか拾えないため、ここは先に行っていた方が良い。
「まぁ、仲間として呼び出される場合にしか登場しないモンスターは、あなほりの対象にはならないし、ゾンビマスターは腐った死体を呼び出したり、ベホイミやザオラルによる回復・蘇生、さらにマホトラでこちらのマジックパワーを奪いに来るから真っ先に倒さなくてはいけない相手。普通に戦ってドロップを狙うのも難しいのだから、そう警戒することも無いのだろうけど」
戦闘後にドロップされるのは、最後に倒したモンスターのものなのだから。
そういうことだが、いずれにせよ取りに行かなければならないことに変わりはないため、小悪魔のルーラでランシールへ。
とりあえずそこで5回だけあなほりをすると、
「ラックの種が出たわね」
パチュリーはラックの種をポリポリかじりながら船に乗り南下。
途中、痺れクラゲやらマーマンやらマリンスライムやらを蹴散らしながら進む。
マリンスライム、ガニラス、だいおうイカの群れは1ターン持ったが、それも次のターンには全滅。
日も傾いたころに上陸。
ホビットのほこらでエンカウントまでの歩数カウントをリセットし、森の中を南下する内に、時刻は夜に。
「これは逆に闇のランプを使って夜にしてから出発した方が良かったかしら?」
そうすれば、この時点で夜が明けるので、夜の森を歩くなどということをせずに済むだろう。
もっとも、この周辺で出現するモンスターの顔触れは昼でも夜でも変わらないはずであるので意味は無いか……
「クマさんです!?」
グリズリー3体に出合った!
現実でも北米大陸に生息する灰色熊、身を守るには最低でも.44マグナムが必要という相手であるが、
「攻撃力140、1/8の確率で痛恨攻撃を放ってくる相手よ!」
「なら、先に倒せば……」
と思っても、
「最大ヒットポイントは110、守備力は90よ」
「無理じゃないですかね」
という話。
なお、判断力が最低の0で勇者パーティの隊列を認識できず、完全ランダムで後列も襲って来るという難敵である。
まぁ、二人パーティで前衛職しか居ないパチュリーたちには関係無いが。
しかし、
「あなたはラリホーを覚えたでしょう。グリズリーは弱耐性しか持っていないから」
「なるほど!」
というわけで小悪魔は先制で催眠呪文ラリホーをかけるが、
「一匹しか眠りません!?」
そしてパチュリーの炎のブーメランが薙ぎ、大きなダメージを与えるものの、それだけでは倒しきれず、
「くっ!」
「あ痛っ!」
25ポイント前後のダメージを受ける。
「痛いでしょう!」
次のターン、パチュリーの炎のブーメランが先頭の一体を倒し、
「今度こそ!」
再び放たれた小悪魔のラリホーが、ようやく残り二体を眠らせる。
あとは二人がかりで攻撃して終了である。
「結構痛かったですけど、私もヒットポイントが100を超えましたから安心ですね」
とホイミで治療しながら言う小悪魔だったが、
「そうであっても、もし痛恨の一撃をもらっていたら、あなただと一撃死していたところよ」
と言うパチュリーに、ゾッとする。
そう、小悪魔のヒットポイントでは例えフル回復状態であっても、即死の可能性があるのだ。
そして、
「ま、またクマさんです!」
またしてもグリズリー3体に襲われ、悲鳴を上げる小悪魔。
前回とほぼ同じ展開で倒しきるが、
「怖すぎですよっ!!」
心臓に悪過ぎである。
「まぁ、これが最後のエンカウントでしょう?」
とパチュリーが言うとおり、世界樹の葉を拾って終了。
小悪魔のルーラで帰還するのだった。
アープの塔へ向かうため、小悪魔のルーラでジパングに跳ぶわけだが、
「ついでにジパングの洞窟から般若の面を回収しておきましょうか」
ということで、一度はやまたのおろち戦のために潜った洞窟へと足を踏み入れる。
「メタルスライムの群れよ!」
メタルスライム、ずらり8体の群れと遭遇。
ここはガルナの塔より出現頻度は低いが、出た場合にはこのように単独大量出現するのだ。
「対魔法防御に切り替えて、毒蛾の粉を!」
パチュリーはマジカルスカートと魔法の盾、小悪魔は魔法の鎧と魔法の盾に切り替えた上で、毒蛾の粉を使用する。
しかし、
「おかしいですよ、パチュリー様!」
叫ぶ、小悪魔。
何がおかしいって、
「毒蛾の粉を包んだ袋を投げつけても効かなかったり、もう混乱している相手に当たったりして無駄になったりした場合、拾って再使用できますよ!?」
ということ。
毒蛾の粉は敵一体を混乱させる呪文メダパニの効果を持つ使い切りのアイテムだが、メタルスライムは弱耐性を持っているので効かない場合もあるし、運悪く既に混乱しているモンスターに当たると「ますますこんらんした」と表示されるものの、だからといって変化があるわけでもないので無駄撃ちとなる。
無論、これらの場合でも、消費されるはずなのだが、
「そうね、やっぱりこれ、ちゃんと効果が無い限り再び利用できる。減らないようになっているようね」
とパチュリーが言うとおりのことになっていた。
やっぱり、というのは前にガルナの塔で三匹のメタルスライム相手に使った時に気付いていたから。
その時はサンプル数が少なくて『要検証』として保留したのだが……
「スーパーファミコン版の公式ガイドブックのイラストでは、ファミコン版の時と違って、包んだ袋から粉が漂っているように描かれ、それをさらに包む布らしきものが下に敷かれているけれど」
パチュリーは考える。
「つまり外側の包みを開けたら中の袋のまま投げ、当たったら衝撃で毒の粉が舞うというもので、効果が無ければ再び回収して使用できるんでしょうね」
効果があれば、敵の足元に置きっぱなしで吸わせ続ける。
だから効果があった場合だけ消費されるとか。
この世界は携帯電話版から続くスマートフォン版、PlayStation 4、ニンテンドー3DS版の流れをくむものらしいが、特定の機種で見られる現象なのだろうか、事前に様々な書籍で情報を確認していたパチュリーも初めて知る現象だ。
そういうわけで、身に着けていた毒蛾の粉5個を使って5体のメタルスライムを混乱させたパチュリーたち。
最後の1体も逃げ出す前に倒せたお陰で5体分、一人10350ポイントもの経験値を獲得し、二人は一気に2レベル、レベルを上げた。
結果、ステータスは、
名前:パチェ
職業:しょうにん
性格:ごうけつ/タフガイ
性別:おんな
レベル:23
ちから:112
すばやさ:91
たいりょく:120
かしこさ:30
うんのよさ:44/94
最大HP:237
最大MP:61
こうげき力:237/169
しゅび力:135/125/115
ぶき:せいぎのそろばん/ほのおのブーメラン
よろい:ぬいぐるみ/マジカルスカート
たて:ふうじんのたて/まほうのたて
かぶと:ぎんのかみかざり
そうしょくひん:ごうけつのうでわ/しあわせのくつ
名前:こあくま
職業:ゆうしゃ
性格:セクシーギャル/タフガイ
性別:おんな
レベル:19
ちから:65
すばやさ:132
たいりょく:61
かしこさ:54
うんのよさ:47
最大HP:122
最大MP:108
こうげき力:132/105
しゅび力:178/171/168
ぶき:ゾンビキラー/はがねのむち
よろい:だいちのよろい/まほうのよろい
たて:ドラゴンシールド/まほうのたて
かぶと:オルテガのかぶと
そうしょくひん:ほしふるうでわ/パワーベルト
さらに小悪魔は魔法封じのマホトーンと、魔物除けのトヘロスといった呪文を覚えた。
という結果に。
そしてそのまま奥まで進み、宝箱から、
「般若の面を手に入れたわ!」
「恐っ!」
鬼女の能面であるそれに、小悪魔は思わず声を上げる。
「そう? でもこれ変身をあと1回残しているのよ」
「どこのボスキャラですか、それ!」
実際、
「『般若』の前段階の面が『生成』、そして『般若』がさらに蛇のような顔つきになった面を『真蛇』と呼ぶみたいよ」
「ヘビ……」
ともあれ、
「255という規格外の守備力を誇り、誰もが装備できる頭部防具だけれども……」
しかし、
「呪われた上、常時混乱状態になってしまうのよね」
というもの。
「使い道がありませんね」
と小悪魔は呆れるが、
「そうでもないのよ。混乱していても最後の一人になったら通常どおり行動できるから、一人旅などでは有効活用できる場面があるわ」
特にゲームボーイカラー版ではこの『混乱していても最後の一人になったら通常どおり行動できる』が破壊の剣や地獄の鎧の硬直、ついでに遊び人の遊びより優先されるため、より使い勝手が向上しているとも言える。
「ただし移動中も常に混乱しているから、これを装備した者は道具と呪文が一切使えなくなるけど」
そのため付けっぱなしで冒険を続けることはできないし、状況次第では詰んでしまうので注意が必要だ。
「でも守備力が255上がるなんて、どんなに硬くても、お面では、そうなりませんよね」
と言う小悪魔。
「そうね、だからこのお面は精神と身体、両方に働きかけ、装着者をまさに鬼に変えてしまうもの、とも言われているわ」
仮面をかぶって「おれは人間をやめるぞ!」して「おれは人間を超越するッ!」してしまうような話だ。
そして、
「確かに、お正月、お賽銭の少なさにキレた霊夢さんがこんな……」
「止めなさい!」
鬼巫女…… 厄ネタに触れそうになる小悪魔を止めるパチュリー。
まぁ、そういう世界線もあるのかも知れないと感じるほど、博麗神社は参拝客が少なく寂れてはいるのだが。
リレミトで洞窟から出た二人は、今度は船で東へ。
マリンスライムやマーマンを蹴散らしながら進み、大陸に突き当たったら北へ。
そうするとアープの塔が見えてくる。
日も傾いてきたところで到着。
「山彦の笛があるってお話でしたよね」
塔の内部は広く、入り組んでいて長い距離を歩かせられるため、敵との遭遇は避けられない。
やはりパチュリーたちの前にも、2人組の男が、
「また覆面パンツですか!?」
悲鳴を上げる小悪魔。
そう、その場に現れたのは「俺を見てくれーっ!」とばかりに覆面マントに、ぴっちりと張ったビキニパンツだけを身に付けた筋肉男、エリミネーターたちだった。
「そう言えば、アープの塔はアメリカ西海岸に相当する位置にあって、命名も西部劇で有名なワイアット・アープに由来すると言われていたけど」
とパチュリー。
「アメリカ西海岸にはLA(ロサンゼルス)のベニスビーチ、通称「マッスル・ビーチ」とも呼ばれるボディビルダーのメッカがあるっていう……」
「何ですか、その筋肉地獄な海岸は!」
しかし、このアープの塔での筋肉男、エリミネーターの出現率は非常に高く、同様にひしめき合っていると言っても過言ではなかったりする。
「……それとアカイライね」
エリミネーターの濃すぎるインパクトで忘れそうになるが、鳥の頭から直接足が生えているような化け物、アカイライ2体が同時に登場していた。
「アカイライのバギが鬱陶しいから先に倒して!」
「はい!」
アカイライは火炎系の攻撃呪文に完全無耐性なので、小悪魔は雷の杖を振り上げ攻撃。
そこにパチュリーが炎のブーメランを投げれば、アカイライは全滅する。
エリミネーターはのけ反り気味に、左腕で髪をかき上げるかのようなアクションからその手を振り、突き出した手のひらから3/8、パーティの先頭メンバーのレベルが30以上無ければ逃げないため3/7という割と高確率で唱えるマホトーンの呪文を放つ。
「わぷっ!?」
魔法の発動と同時に何か飛沫が飛んだようで、それを顔に受けてしまった小悪魔は、呪文を封じられてしまう。
「な、何ですかこれ……」
顔をしかめる小悪魔に、パチュリーは説明する。
「エリミネーターは暗色の肌をしているけど、これは色を塗っているからって説があって、マホトーンのモーションで腕を振るのは、汗で流れ落ちるそれを相手に向け飛ばしてるって話が……」
現実でもボディビルダーのあの濃い肌の色はカラーリング、皮膚に色付けをすることで再現されているが、専門の業者以外は絶対禁止というルールがある。
これは、色落ちするようなものを使うと汗と共に飛び散り会場を汚し、出禁になったり高額の清掃費用を請求されたりするからで、皮膚をテカらせる目的で使われていたワセリンもまた同様の理由で現在では使用が禁止されているという。
リメイクのスーパーファミコン版で攻撃モーションを付けたスタッフは、これを考慮したという説がある。
そう、『使用禁止』という『概念』を持つ飛沫を触媒、媒介として呪文と共に浴びせることで、相手の呪文を『使用禁止』にするわけである。
「~~っ!?!?!?!?!?」
その、あまりの気持ち悪さに七転八倒する小悪魔。
……確かに呪文を唱えるどころではなく、封じられていると言っても良いか。
一方、パチュリーはエリミネーターが片手に構えた斧により攻撃を受けるが、
「その程度?」
9ポイントのダメージに終わる。
これでも攻撃力はファミコン版の75から増強されて83まで上がっているのだが、パチュリーの守備力もまた素早さの種の投与により、小悪魔ほどではないにしろ上がっている。
1/8の確率で痛恨攻撃もしてくるが、パチュリーのヒットポイントなら食らっても問題ないのだし。
そして小悪魔はというと、
「もう怒りました!」
エリミネーターは炎の呪文に弱耐性を持っており3割の確率で無効化するため、鋼の鞭で確実にダメージを積む選択をする。
「call me queen!!(女王様とお呼びっ!!)」
と、覆面パンツの筋肉男をしばき上げる小悪魔!
CERO年齢区分が全年齢対象のA区分、幼児もプレイするゲームに入れるには酷い、酷すぎる絵面が展開される。
ゆえに、
「そこまでよ!!」
とパチュリーの炎のブーメランがその場を終わらせるのだった。
その後は敵に会わず、階段を昇る。
3階から上は外周に足場と階段があるだけの吹き抜けになっており、パチュリーたちはそこを一気に最上階である5階まで上り、
「あら、命の木の実が掘れたわね」
フロアが切り替わるついでに5回だけやっているあなほりで命の木の実をゲット。
それから吹き抜けのフロアに、あみだくじのように張り巡らされたロープを伝って宝箱を回収。
博愛リング、小さなメダルを手に入れる。
ちなみに南東の宝箱は人食い箱だ。
パチュリーは博愛リングを手に取って見定めた。
「博愛リングは装飾品のようね。身に着けている人は博愛精神が宿って優しい気分になれそうよ」
装備すると性格が『やさしいひと』に変わるアイテムだ。
賢さを+15上昇させる効果もあるが、装飾品による賢さ上昇はマジックパワーに影響せず、呪文の習得にのみ影響する。
アープの塔とルビスの塔から、計2つ手に入る限定品だ。
「『やさしいひと』はダウン補正が少なくて、あまりクセのない使いやすい性格なのだけれど」
と、『やらしいひと』である小悪魔を見るが、
「セクシーギャルの完全下位互換の性格ですから、私たちには関係ありませんよね!」
洗脳調教に怯える彼女は虚勢交じりにそう叫ぶ。
「そう、関係無いんです。私たちは二人っきりのパーティで、私は最初からパチュリー様を愛しています!」
「何を……」
言い出すのかという話だが、小悪魔は退かずに、
「つまり博愛精神が有ろうと無かろうと、唯一のパートナーであるパチュリー様を愛するという気持ちには変化は無いのだから、関係無いのです!!」
そう宣言する。
何だかよくわからないが、勢いに押されたパチュリーは、
「お店に持って行けば495ゴールドで売れるわね」
と、売り払うことにするのだった。
そしてパチュリーはロープ上から、小悪魔を道連れにダイブ……
「ひああぁぁぁぁっ!?」
前回、ガルナの塔にて繰り返された拘束状態でのダイビングでトラウマになっているのか、絶叫する小悪魔!
「で、デビルウィーング!!」
それでも何とか悪魔の翼を展開し、自分とその手をつかんでいるパチュリーの身体を支え落下速度を緩める。
「お、降りるなら一言、言ってからにして下さい! 怖すぎですっ!!」
3階の僅かな足場にランディングしながら抗議するが、パチュリーは、
「ふぅ、何とか無事着地できたわね」
と取り合わずにコメント。
失敗するとさらに下に落ちて、昇り直しになるのだ。
ここの宝箱から山彦の笛、小さなメダル、命の木の実、552ゴールドを回収。
小悪魔のリレミトでアープの塔から脱出するのだった。
毒蛾の粉が効果を上げない限り減らない現象、私はiPhoneつまりiOS版で確認しましたが、みなさんご存知でしたか?
スーパーファミコン版、ゲームボーイカラー版では確かに減っていたはず……
こういう新たな発見があるのが面白いですね。
次回はサマンオサ南の洞窟へ。
ここでラーの鏡を拾ったら、いよいよボストロールへの挑戦ができるようになりますね。
ご意見、ご感想、リクエスト等をお待ちしております。
今後の展開の参考にさせていただきますので。