こあパチュクエスト3(東方×ドラゴンクエスト3)   作:勇樹のぞみ

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サマンオサ南の洞窟(前編)異常経験、MPドレイン

「あと、行けるところといったら、サマンオサ南の洞窟だけね」

 

 真実の姿を映し出すというラーの鏡がある、サマンオサ南の洞窟へ向かうことにする。

 小悪魔のルーラでサマンオサに跳んだら、まずは東に。

 山地を抜けるところで、

 

「またメタルスライムが8匹!?」

 

 メタルスライムの群れに遭遇する。

 

「魔法耐性装備に切り替えて、毒蛾の粉を!」

 

 パチュリーは脱皮でもするかのようにネコの着ぐるみをその場に脱ぎ捨て、下に着込んでいたマジカルスカート姿になる。

 マジカルスカートの魔法的防御力はその上に別の鎧を着ると機能しなくなるため重ね着しても意味が無いのだが、素早く切り替えができるのでパチュリーは常用しているのだった。

 そして改めて魔法の盾を構える。

 

 小悪魔はというと、

 

「キャストオフ!」

 

 がばっと、大地の鎧の脇を開けて脱ぎ捨てると、

 

「プットオン!」

 

 魔法の鎧を着込む。

 

 勇者小悪魔が鎧を着脱するタイムは僅か数秒に過ぎない。では、着脱プロセスをもう一度見てみよう!

 

 というような具合で。

 一人で着用することが前提の冒険者の鎧は、現実世界で騎士が従者の手を借りて着ていたようなものと違って、このように素早い脱ぎ着が可能。

 軍隊が使うボディアーマーは負傷時、治療のため脱がすのが困難ということから着脱がより簡易なものに改められ、さらにはワンタッチで外せるクイックリリース機能が搭載されたが、それに近いものだ。

 こうして小悪魔は鎧を切り替えた後に魔法の盾を構え、準備は完了。

 毒蛾の粉を使用してメタルスライムを混乱させてやった結果、3匹を倒すことに成功する。

 これにより小悪魔のレベルが上がった!

 

ちから+2

すばやさ+1

たいりょく+5

かしこさ+2

うんのよさ+1

 

 ステータスは、

 

 

名前:こあくま

職業:ゆうしゃ

性格:セクシーギャル/タフガイ

性別:おんな

レベル:20

 

ちから:67

すばやさ:134

たいりょく:66

かしこさ:56

うんのよさ:48

最大HP:133

最大MP:109

こうげき力:134/107

しゅび力:179/172/169

 

ぶき:ゾンビキラー/はがねのむち

よろい:だいちのよろい/まほうのよろい

たて:ドラゴンシールド/まほうのたて

かぶと:オルテガのかぶと

そうしょくひん:ほしふるうでわ/パワーベルト

 

 

 という結果に。

 消費した毒蛾の粉をふくろから出して補充し、今度は南下。

 目的の洞窟は湖の上、毒の沼地に囲まれた場所にあった。

 しかし、

 

「私たちの船が浮いてますけど……」

 

 湖にはパチュリーたちの船が停泊しているが、しかし乗り込むことができない向こう岸にある。

 

「一応、ラーミアを手に入れたら乗ることもできて、この湖は海洋と同じ、痺れクラゲ、マーマン、マリンスライム、だいおうイカ、ヘルコンドルが出るという話よ」

「どういう理屈なんですか?」

「海水混じりの汽水湖なんじゃない? 汽水湖は開水路を通じて海水と交流がある場合がほとんどだけど、開水路がなく地下水を通じて海水と交流がある場合もあるわ」

 

 ということだった。

 そして橋を渡り洞窟へ。

 まず現れたのは、

 

「カメさん!?」

 

 カメの甲羅を持ったモンスター、ガメゴンが1体だが、

 

「ドラゴンの頭と尻尾が付いてますよ!?」

 

 という相手。

 しかしパチュリーが、

 

「まぁ、後の作品と違って、ドラゴンクエスト3ではドラゴン扱いされてないんだけれど」

 

 と言うとおりで、ドラゴンキラーのドラゴン系特効の効果も通じなかったりする。

 

「それより、シャドーも見逃さないでね」

「えっ? あっ、本当に居た!」

 

 同時に影のようなモンスター、シャドー1体が現れていたのだが、

 

「シャドー、見にくいですね」

 

 小悪魔が見落としそうになったように、その姿は洞窟内の背景に紛れやすく、一見、ガメゴンが単体で現れたかのようにも見える。

 影のモンスターということでトルネコシリーズでは特別な対策をしない限り見えないようにされていたが、リメイクするにあたり戦闘時に背景グラフィックが表示されるようになったスーパーファミコン版で、それを逆輸入したのかも知れない。

 何しろシャドーはこのサマンオサ南の洞窟にしか出ないモンスターなので、常に洞窟内の背景に紛れ込んでしまうからだ。

 

「魔法耐性装備に切り替えて、魔封じの杖を!」

 

 パチュリーはシャドーが3/8の確率で放ってくる氷結魔法ヒャダルコを警戒し、小悪魔に指示を出す。

 小悪魔は魔封じの杖を振りかざすが、

 

「効きません!?」

 

 効果無し。

 一方、パチュリーは、

 

「3/8の高確率で使って来る甘い息で眠らされるのが一番怖いのよね」

 

 と、守備力200を誇るガメゴンに正義のそろばんを繰り出し、一撃で沈める。

 まぁ、常時バイキルトをかけた勇者状態の攻撃力を持つパチュリーだからできることで、そうでなければ弱耐性しか持たないラリホーで眠らせるか、使い手が居るならザキ系で即死を狙うかバシルーラでぶっ飛ばした方が良い。

 草薙の剣や呪文で守備力を下げようにも、ルカナン、ルカニ系には強耐性。

 攻撃呪文を使おうとしても勇者のデイン系に対し弱耐性となっている以外はすべて強耐性持ちだし、ニフラムで光の彼方に消し去ろうとしても完全耐性を持っているし。

 ニフラムに完全耐性を持っているということは、ゾンビキラーの守備力無視の追加ダメージも発生しないしということで、使える手が限られるのだ。

 

 そしてシャドーの攻撃だが、

 

「物理攻撃なら痛くないわ」

 

 殴られてもダメージは小さい。

 そして、

 

「残り一体なら!」

 

 と、ゾンビキラーで斬りかかる小悪魔だったが、

 

「倒しきれない!?」

 

 もし彼女が諸刃の剣を装備していたなら倒せたのかもしれないが……

 しかし、

 

「問題無いわ」

 

 パチュリーが正義のそろばんを振るってお終いである。

 そして下りの階段を発見。

 降りた先、地下二階には、

 

「つづらがつづらっとならんでいる!?」

 

 かねがね金がねえ小悪魔は並ぶ宝箱に目の色を変えるが、

 

「待ちなさい、こぁ」

 

 と、まずはついでに5回だけあなほりをするパチュリーに止められる。

 

「鋼の剣が出たわね」

 

 これは骸骨剣士が1/128の確率でドロップするアイテム。

 975ゴールドで売却できるものだ。

 

「慌てる何とかはもらいが少ないと言うでしょう? まずは……」

 

 南側に見えている落とし穴に向かい、

 

「ほら」

 

 と小悪魔を道連れにダイブするパチュリー。

 

「ひああぁぁぁっ!」

 

 慌てて悪魔の翼を伸ばし、落下速度を落とすことで地下三階に軟着陸。

 そこは地底の泉の中にある島で、目の前には宝箱があり開けてみると、

 

「ら、ラーの鏡です!?」

「目の前の宝箱に惑わされなければ、すぐに手に入れられたってことね」

 

 そしてまた落とし穴に落ちて、そこから階段を上がって元の3階、先ほどの島を目の前にした岸側へと出る。

 

「鉄兜が出たわ」

 

 パチュリーはフロアが切り替わるたびに5回だけついでにあなほりをしているのだが、今度は鉄兜を掘り当てる。

 これはガメゴンが1/64の確率でドロップするアイテム。

 750ゴールドで売却できる。

 

 そして昇りの階段を見つけるが、

 

「宝箱、ありますね」

 

 と、その向こうに小悪魔が宝箱を見つけたので階段を昇り降りしてエンカウントまでの歩数カウントをリセットしてから回収に行く。

 宝箱から得られたのは、

 

「ぬいぐるみです!」

 

 パチュリーが着ているネコの着ぐるみと同じものだ。

 普通にプレイしていたらこの時点でようやく手に入るアイテムで、パチュリーが未だこれに頼っているように優れた守備力を持つ。

 商人のあなほりの有用性が分かるだろう。

 

 そして階段のところまで戻ろうとする二人を、奇妙な仮面をかぶった4つの人影が襲った!

 

「ゾンビマスター! こちらのマジックパワーを奪って、いやらしいことをしてくる相手よ!」

「えっ、エッチな攻撃を!?」

「そういう意味じゃないから!」

 

 シャーマンの上位種であり、サマンオサの周辺とサマンオサ北東部、そしてこのサマンオサ南の洞窟にのみ出現する。

 ファミコン版では一度に2体までしか現れなかったが、スーパーファミコン版以降のリメイクではこのように4体でも現れるようになった。

 通常は打撃攻撃を行わず、マホトラ:2/ベホイミ(自分に)/ベホイミ(他へ)/ザオラル/仲間を呼ぶ(腐った死体)/逃げるという行動を取る。

 ただし仲間が倒されている場合は優先行動でザオラルを使う。

 もっともマジックパワーは20しか無いため、消費マジックパワー10のザオラルは連発できず、切れたらマホトラでマジックパワーを確保して、という具合になるのだが。

 

「でもこれってサポート行動ばっかりですよね? 他のモンスターと一緒に出ず、しかも4体で現れたらこれ以上、出現枠が無いので仲間を呼ぶこともできませんし、大したこと無いのでは?」

 

 と考える小悪魔だったが、

 

「ゾンビマスターの判断力は1、モンスターレベルは29。モンスターは判断力が0でない限り、先頭キャラのレベルとモンスターレベルの差が6以上ないと逃げないから」

 

 そして判断力1ならモンスターの行動はプレイヤーと同じくターン開始時に決定され、最初のターンでは治療対象が居ないため、ベホイミ、ザオラルは選ばれない。

 

「あれっ?」

 

 そうなると残った行動は、

 

「マジックパワーが減ってもいないのにマホトラを唱えてくるんですか? 4体とも?」

 

 吸収量は5~10程度だが、こちらには必ず効くので4発食らえば20~40ものマジックパワーが奪われることになる。

 

「これが判断力が最高の2だったら自分に行動順が回って来た時点で行動を選ぶから、先にこちらの攻撃で傷ついたり倒されたりした仲間の治療を行ってくれるんでしょうけど」

 

 判断力1ではそれが無い。

 判断力の高さと厄介さは比例しないということだった。

 

「幸い炎の呪文には弱耐性だけれども、それでも最大ヒットポイントは120あるから」

 

 弱耐性、と言っても3割の確率で無効化されることを忘れてはいけない。

 またそもそも、パチュリーの炎のブーメランと、雷の杖のベギラマのダメージを足しても、120には届かない。

 小悪魔が鋼のムチを使っても同様。

 ゆえにラリホー、マホトーンといった行動阻害系呪文に強耐性を持っていて、70パーセントの確率で無効化されてしまうと分かっていても、

 

「これしか無いですね!」

 

 小悪魔は魔封じの杖を振るい、運良く2体の呪文を封じる。

 パチュリーは正義のそろばんで確実に1体を倒すことを狙うが、幸運にもその対象は、呪文が封じられなかった相手だった。

 残ったゾンビマスターはマホトラを唱える。

 

「あひぃぃぃぃぃぃ!? す、吸われっ、あぁぁぁああぁっ!? 私の大事な魔力がぁぁぁぁぁっ!? う、奪わないでぇぇぇぇぇっ!?」

 

 ドレイン系の攻撃を受けるヒロインピンチものみたいな媚態を披露する小悪魔に、

 

「……無駄に涙目になって艶めいた仕草を作らなくてもいいから」

 

 頭痛を覚えるパチュリー。

 まぁ、それも呪文を封じられていない1体が小悪魔からマジックパワーを奪えただけで終わる。

 そして次のターン、

 

「call me queen!!(女王様とお呼びっ!!)」

 

 小悪魔は鋼のムチを振るう。

 ゾンビマスターはザオラルで仲間を蘇らせるが、ザオラルではヒットポイントが最大値の半分しか回復しないため、パチュリーが放った炎のブーメランでまた倒される。

 他のゾンビマスターもザオラルを唱えるが、呪文は封じられている。

 そして小悪魔の鋼のムチが、パチュリーの炎のブーメランが再び唸り、全滅させるのだった。

 

「レベルが上がったわ」

 

 とパチュリー。

 ゾンビマスターはうざったい相手だが、集団で現れ、673ポイントという高い経験値を持つ。

 その上、呪文で復活させられた敵は経験値、ゴールド共に再カウントされるため、5体倒したことになっているのだ。

 

ちから+2

すばやさ+3

たいりょく+6

かしこさ+2

うんのよさ+1

 

 となり、さらに、

 

「力の成長上限値が上がって余裕が出たから、ストックしていた力の種を使いましょう」

 

 と、力を種で+3する。

 小悪魔にも、拾ったぬいぐるみを着せて。

 

「あー、そこいい」

 

 筋力を短期間に上げるための、筋肉痛を凝縮したような痛みを、肉球ハンドでモミモミされることで癒されるパチュリー。

 

「違う! これ違いますっ!」

 

 と主張する小悪魔を他所に、肉球マッサージを堪能するのだっだ。

 

 結果、ステータスは、

 

 

名前:パチェ

職業:しょうにん

性格:ごうけつ/タフガイ

性別:おんな

レベル:24

 

ちから:117

すばやさ:94

たいりょく:126

かしこさ:32

うんのよさ:45/95

最大HP:252

最大MP:64

こうげき力:242/174

しゅび力:137/127/117

 

ぶき:せいぎのそろばん/ほのおのブーメラン

よろい:ぬいぐるみ/マジカルスカート

たて:ふうじんのたて/まほうのたて

かぶと:ぎんのかみかざり

そうしょくひん:ごうけつのうでわ/しあわせのくつ

 

 

 という結果に。

 

 

 

(魔力を吸われるのって、そんなに気持ちがいいのかしら?)

 

 小悪魔が見せた媚態に、ふと考え込んでしまうパチュリー。

 普通ならそこで終わる話だが、ザオラルで蘇ったゾンビマスターも、ヒットポイントが半分しか無いにも関わらず倒せばまた673ポイントという高めの経験値が再カウントされる。

 それで自身がレベルアップしたことで気付いてしまう。

 

「これ…… 自分たちに吸収されるマジックパワーがある限り、安全に経験値稼ぎができるんじゃないの?」

 

 ゾンビマスターは通常、攻撃はしてこないモンスター。

 そしてパチュリーたちには、マジックパワーを空にされても相手を倒しきれるだけの力がある。

 そう、身の安全を完全に確保しつつ、経験値稼ぎができるか試すという名目で体験してみることができるのだ。

 

 マジックパワーを空になるまで吸い尽くされる。

 自ら望んで魔力を抜かれて絞りカスにされていくという現実ではあり得ない、許されることのない被虐の体験を……

 

「……こぁ」

 

 パチュリーの、自分の使い魔に提案するその声は、かすかな震えと…… 潤みを帯びていた。

 

 

 

 まぁ、実際にはザオラルの無駄撃ち等、ロスが多過ぎて効率が悪いのだが。

 やはり経験値稼ぎならガルナの塔でメタルスライム狩りをした方が早いのだった……




 サマンオサ南の洞窟の攻略ですが、長くなりすぎたので前、後編の二部構成でお届けさせていただきます。
 しかし、普通にプレイしているとガメゴンを倒すのに手間取っている間に眠らされて死亡とか、ゾンビマスターのマホトラでマジックパワーをすっからかんにされ、ヒイヒイ言いながらプレイすることになるのですが、やはり問答無用の一撃死が狙えるパチュリー様の正義のそろばんは正義ですね。

 次回は商人のもう一つの特技『おおごえ』で呼び寄せることができる旅の宿屋を利用したプレイ、
『サマンオサ南の洞窟(後編)旅の宿屋、この場限りの快楽』
 をお届けする予定です。

 ご意見、ご感想、リクエスト等をお待ちしております。
 今後の展開の参考にさせていただきますので。
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