こあパチュクエスト3(東方×ドラゴンクエスト3) 作:勇樹のぞみ
ネクロゴンドを目指し、小悪魔のルーラで跳んだアッサラームから船で南下する。
途中、ヘルコンドルに襲われ撃退すると、
「レベルが上がったわ」
パチュリーはレベル26に。
ちから+3
すばやさ+3
たいりょく+5
かしこさ+2
となり、さらに、
「力の成長上限値が上がって余裕が出たから、ストックしていた力の種を使いましょう」
と、いうことになったが……
「一体どういうことなの、小悪魔っ! 私を鎖でつなぐなんてっ!」
ジャラジャラとパチュリーの手足を拘束する鎖が鳴る。
「ふふふ、怖いですね、パチュリー様。怖いですから……」
小悪魔は嗜虐的な笑みを浮かべながら手錠の鎖を握る手に力を込め、ぐい、とパチュリーを引き寄せる。
「っ!?」
使い魔に力づくでいうことを聞かせられる、乱暴に扱われるという想定外のことに不意を突かれたパチュリーは、つんのめるようにして身体を泳がせる。
意図せず、小悪魔の胸元に飛び込むような形になったパチュリー、その耳元に、
「後でお仕置きしようとする気も起きなくなるくらい、徹底的に堕としてあげないといけないですね!」
とささやく小悪魔。
「くぅ……」
そうしてパチュリーが連れ込まれたのは、
「なっ!?」
木馬、磔台、滑車……
中世の拷問部屋かとも思えるような、様々な拘束具や責め具が並ぶ船室。
「なに、この部屋……」
今までその存在に気付いていなかったパチュリーだったが、
「どのような目的で使われたのか、興味深いですよね」
と妖艶に微笑む小悪魔に、ぞくりと背筋を震わせる。
この船はポルトガの王から託されたものだが、現実の歴史に照らし合わせてみれば想像がつく。
ジパング…… 日本への航路が開かれ、宣教師が派遣されていた時代、ポルトガルは奴隷貿易を行っていて、性的な目的で多数の日本人の奴隷の少女を買い取り自国に連れ帰っていたという記録さえ残されている。
ここはそういう用途のために作られた調教部屋、いわゆるプレイルームである。
「ぁ……こ、これ……」
これからたっぷりと自分の汗と悲鳴を吸うことになるだろう責め具の数々に、圧倒されたように震えるパチュリー。
「さぁ、パチュリー様」
「あっ!」
パチュリーは小悪魔に黒革の手錠とそれを繋ぐ鎖に拘束された手を引かれ、数々の淫具の中で場違いに可愛らしく思えるもの、ポニーサイズの革張りの馬に乗せられてしまう。
両手を戒める手錠の鎖をその首に通され、足首の鎖は馬の胴体に繋ぎ直されて、馬の背にまたがり、その首筋に縋りつきながら無防備に尻を突き出すという姿勢を強要させられる。
革の感触は悪くなく拘束感は少な目、苦しさも無いが、手足を繋がれているためまったく抵抗できない状況。
お馬さんに抱きついて、息をするのが精一杯。
そんな状態になってしまっている。
「ふふ……」
ほくそ笑む小悪魔。
こんなことをされてしまうの!? というような強いショックを与えて頭が真っ白になったところに素早くつけ込み、パチュリーが気付いた時にはどうしようもない状況に追い込んでしまう。
「でもパチュリー様も抵抗しなかったですよね?」という免罪符を同時に手に入れながら。
それが小悪魔のやり口だ。
パチュリーのように頭の良い者は、そう言われると効果的な反論ができない。
いや、無茶苦茶な言いがかりに、真面目に、理論的に反論しようとするからこそ、この手の偽計に乗ってしまうのだ。
「いい格好ですよ、パチュリー様」
小悪魔はそう笑うと自分の口に力の種を放り込み、その唇をパチュリーに合わせ、口移しに流し込む。
「くっ、はぁっ!?」
パチュリーの身体に走る、筋力を短期間に増強させるための、筋肉痛を凝縮したような痛み。
そこに加えられる、小悪魔の淫猥なマッサージ。
パチュリーの敏感で感じやすい身体の中で、いつ果てるとも知れない被虐と悦楽の宴がおごそかに始まった。
痛みと、快感。
二つの性格の違う刺激が加えられる悦虐は、パチュリーの中で一つに混ぜ合わされ、知ってはいけない快楽を生じさせ、意識を真っ白に染め上げて行く。
「あ、かはっ、く……っ」
パチュリーは自分が拘束された革張りの馬…… 馬拘束台と呼ばれる責め具、その首筋に自分から抱き着くようにして耐えることになる。
「あらあらパチュリー様、そんなにそのお馬さんが気に入りましたか? 自分から胸をすり潰す様に、腰を擦りつけるようにして抱き着いちゃって」
小悪魔はパチュリーを嬲るように、耳元に熱い吐息交じりの言葉を吹き込む。
人が聴覚などへの刺激によって感じる、心地良い、背筋がゾワゾワするといった反応、感覚をASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)と呼ぶ。
自律感覚絶頂反応とも訳されるこれを利用した催眠音声作品などが幻想郷の外の世界では作成されている。
ヘッドフォンやイヤフォンなどで聞くと、あたかもその場に居合わせたかのような臨場感を再現できるというバイノーラル録音を使って、まるで耳元でささやかれているような感覚を与えることから『バイノーラル催眠音声』などと呼ばれているものだが……
小悪魔に、これを直に、生で味あわされてしまったパチュリーは、ぞわぞわと、背筋がむずがゆくなるような刺激にイヤイヤとでもいうように首を振るが、もちろん拘束された身体は逃げられない。
それゆえ揶揄されようとも小悪魔の責めに耐えるため、ますます馬の首に、背に縋りつくことになってしまう。
どこかに行ってしまいそうになる
それを繋ぎとめるために。
「ふふふ、安心感が凄いでしょう、この馬拘束台」
子馬、ポニーサイズではあるものの、どっしりとした、自分より大きなものに縋りつくことができる、身体を預けることができる安心感は、今、この瞬間は何物にも代えがたい価値を持っているように感じられる。
ゆえに、
「心置きなくプレイに集中できますものね」
と、小悪魔が言うとおりの効果を与えていた。
反論しようにも、それを封じるかのように快楽のツボに指を差し込まれ、
「お、おお……」
舌を突き出して、痙攣するように喘ぐパチュリー。
「それに無様なアヘ顔を晒したとしても私からは見えませんし」
背中越しに言われた言葉に、はっと顔を上げたパチュリーは見た。
惰弱に、許しを哀願するかのように潤み切った瞳に、無様に引き攣り崩れた口元。
それが壁面の鏡に映っている様を。
「あ、ああ……」
しかし小悪魔はそれに気付いた様子はない。
そう、偶然か、それとも意図的にそうなっているのか、鏡は拘束され、責められているパチュリーだけにしか見えない位置と角度に固定されていた。
まるで安心して無様を晒す自分に興奮して良いのだと、精神的な自慰にも等しい自虐にふけって悦ぼうとも、小悪魔にも、いや誰にも知られることはない、見とがめられることは無いのだとでもいうように。
(こ、こんなのず、るい……)
ヒトは誘惑に弱いものだ。
他人にばれないという状況下で、飴を差し出されてぐらつかない者はまれだ。
そして……
「うぁっ、あ、ぁぁぁぁ……」
痛みと快楽に耐えるため、馬に縋りついていたパチュリーだったが、それがいつの間にか快楽を得るためのものにすり替わっていないだろうか?
胸の先を、下腹部を、自分の身体を慰めるために、押し付けてはいないだろうか?
それに気づいて思わず腰が、身体が離れようとする瞬間、
「あ゛ぅん……」
見澄ましたかのように小悪魔の指先が快楽のツボを抉り、パチュリーの身体はまた馬へと縋りつくことを強制させられる。
「どうしました…… 疼くんでしょう?」
「へあぁぁっ、あ、へっ……」
無様な鳴き声が、流れる。
自分の物とは信じがたいほど、知性のかけらもない、獣のような鳴き声が。
「ふふふ、パチュリー様、感じるたびにまるで愛しいものをしめつけるかのように、きゅっ、きゅっ、って太ももと、その奥が絞まっちゃってるのが分かりますよ。自分が縋っているお馬さんの頼りがいのある逞しさに、無意識に身体が媚びている、欲しがっているんですね?」
分かります、とでも言うように小悪魔はしたり顔で主を弄る。
「でもパチュリー様、このままお馬さんにしがみついたまま気持ちよくなってしまったら、困った癖が付いてしまいますよ」
「……っ?」
「お馬さんの身体を見ただけで、この快楽を思い出してエッチな気分になってしまうかも」
「な……っ!?」
「どっしりとした筋肉、引き締まった馬の身体に欲情して、その背にまたがっただけで達してしまう身体になってしまうかも」
「い…… いや……」
小悪魔の、普段なら一笑に付して片付けてしまいそうな戯言。
しかし、既にこの瞬間、パチュリーはこの作り物の馬の背から離れられないようになっている。
達してしまいそうな身体、屈してしまいそうな
それに耐えるため、まるで怖い夢に怯えた幼児がお気に入りのぬいぐるみに抱き着くことで安心感を得ようとするかのようにしがみつき、そのしっかりとした存在感に依存しきってしまっている。
例え…… 手足の拘束が外されたとしても、縋りついてしまうだろうというくらいに。
ゆえに今、この瞬間のパチュリーにとって、小悪魔の示唆した可能性はどこまでもリアルな未来の自分であった。
(だめ、そんなおかしな癖、付けられたら、付けられたら……)
その先が考えられない。
ただひたすらに破滅的な予感に全身が総毛立つだけで、何も考えられない。
「
ぱちり、とパチュリーの中で不可逆のスイッチが入れられた……
「いかがでしたかパチュリー様。マッサージ、とても楽に受けることができたでしょう?」
パチュリーの拘束を解きながら、小悪魔は邪気無く笑う。
「クイックマッサージ専用のマッサージチェアを参考にしたんですけど」
クイックマッサージは寝台に寝そべらなくとも受けられるもので、上半身を預けられる専用の椅子に座って前のめりにもたれ、そのまま首、肩を中心に揉み解していくというもの。
簡単にできるし、うつ伏せになるのが苦しいという者…… パチュリーのように豊満な胸を持つ者にとっては非常に嬉しいものだ。
この船に付属していたプレイルームで発見した馬拘束台に目を付けた小悪魔は、これで代用できないかとパチュリーに持ち掛けたのだ。
パチュリーが抵抗感を示した拘束もまた、身体を固定して楽にするためのものであって、それ以上のものではない。
車のシートベルトは体勢を維持することができるため、付けた方が身体が楽になると言われているが、それと同様の効果を狙ったものだ。
また、クイックマッサージの専用台は上半身を主にマッサージするためのものだったが、馬拘束台に固定すれば、全身に施術することができるということもある。
というわけでプレイルームに置かれた数々の責め具、そしてその一つに主であるパチュリーを拘束してその身体を揉みたてる……
そんなシチュエーションに酔ってしまい、パチュリーが晒した痴態のせいもあって悪魔としての種族の本能が抑えきれずに多少、暴走したところもあるが。
健全なマッサージの範疇から外れたことはしていないし、今この時は、ちゃんと自制しているとおり小悪魔に悪意は無い。
そして、
「確かに体勢は楽だったけど……」
とつぶやくパチュリー。
SMプレイでは苦しい姿勢、屈辱的な姿勢を取らせたり、それこそ三角木馬のように苦痛を味あわせたりしがちだが、この世界ではともかく、本来は喘息持ちで無理の効かない彼女には不向き。
その点、受け手が楽で長時間の拘束プレイに向く馬拘束台は、そういうエッチな話抜きにマッサージ台として利用するにもパチュリー向きな器具ではあったのだが。
そうではあるのだけれど!
「また……」
パチュリーはマッサージ中のように背後から耳元に、ささやくように言う小悪魔の呼びかけに、ぞくりと背筋を震えさせ、
「やりましょうね、パチュリー様」
そう、言い募る小悪魔の言葉を拒むことが……
否定することができない。
できないのだった。
こうして力を種で+3された結果、パチュリーのステータスは、
名前:パチェ
職業:しょうにん
性格:ごうけつ/タフガイ
性別:おんな
レベル:26
ちから:131
すばやさ:98
たいりょく:139
かしこさ:36
うんのよさ:46/96
最大HP:278
最大MP:73
こうげき力:256/188
しゅび力:139/129/119
ぶき:せいぎのそろばん/ほのおのブーメラン
よろい:ぬいぐるみ/マジカルスカート
たて:ふうじんのたて/まほうのたて
かぶと:ぎんのかみかざり
そうしょくひん:ごうけつのうでわ/しあわせのくつ
ということに。
また、
「私もレベルアップしてました!」
小悪魔のレベルも上がっていた。
ちから+5
すばやさ+3
たいりょく+6
かしこさ+2
うんのよさ+4
ステータスは、
名前:こあくま
職業:ゆうしゃ
性格:セクシーギャル/タフガイ
性別:おんな
レベル:23
ちから:80
すばやさ:148
たいりょく:82
かしこさ:62
うんのよさ:58
最大HP:166
最大MP:124
こうげき力:147/120
しゅび力:186/179/176
ぶき:ゾンビキラー/はがねのむち
よろい:だいちのよろい/まほうのよろい
たて:ドラゴンシールド/まほうのたて
かぶと:オルテガのかぶと
そうしょくひん:ほしふるうでわ/パワーベルト
さらにベギラマの呪文を覚えた。
という結果に。
そしてオルテガが落ちたとも言われる火口にガイアの剣を投げ入れると火山が噴火し、川が溶岩で覆われて内陸部へと進めるようになった。
「……勝手に火山を噴火させたりしていいのかしら?」
周囲に人が住んで居ないのが幸いか。
また、
「なんでこんなものを火口に落とす!? これでは地上が寒くなって人が住めなくなる! 火山の冬が来るぞ!」
と小悪魔が言うように、大規模な噴火では巻き上げられた塵により気候が寒冷化するという問題もある。
まぁ、その内容はともかく、
「また何かのネタ?」
小悪魔のセリフの元ネタを知らないパチュリーには、また変なものに影響を受けてる、としか感じられなかったりする。
ゆえに聞き流して大陸の奥へと進んでいくと、
「ギズモの大群ですけど……」
「フロストギズモよ! 3/8の確率で冷たい息を、同じ確率でヒャダルコを使って来るわ!」
残り2/8が通常攻撃だ。
それが5体。
「ラリホーには弱耐性しか持っていないから7割の確率で効くけど、逆に言えば3割の確率で効かないとも言える」
そして、
「最大ヒットポイントは80で守備力47。私の炎のブーメランだけでは倒しきれず、雷の杖のベギラマを重ねても最後の1体は倒しきれない、か……」
それでも小悪魔にラリホーを唱えさせるよりは、攻撃を受ける確率は減るか。
「必ず攻撃を受けるはずだから、防具を耐魔法装備に切り替えて!」
ヒャダルコを警戒し、小悪魔には魔法の鎧と魔法の盾を。
パチュリーはマジカルスカートと魔法の盾を装備して戦いに挑む。
小悪魔にブレス耐性のあるドラゴンシールドを装備させるという手もあるが、冷たい息はパーティ全体に9~20ポイントのダメージを与えるもの。
ヒャダルコの全体に55~65のダメージに比べれば、優先順位は低い。
「まずはこれです!」
小悪魔が雷の杖を振りかざし、発生した火炎がフロストギズモを包み込む。
次はパチュリーだが、
「先制された!?」
それより先にフロストギズモの一体が冷たい息を吐くのが先だった。
パチュリーの素早さは98。
フロストギズモの素早さは51。
大抵は先攻できるが、リアルラック次第でこういうこともある。
しかし、
「この程度なら!」
十数ポイントのダメージ程度、ヒャダルコを唱えられるよりはマシである。
しかも、
「これでどう!?」
パチュリーの炎のブーメランがフロストギズモの群れを薙ぎ、5体中、4体までを倒しきる。
そして最後の1体が、先ほど先制で冷たい息を吐いた個体だったので、これ以上の攻撃は無い。
そう、この勝負、決して運は悪くない。
そして、
「これで止めです!」
といきり立ちゾンビキラーを振り下ろす小悪魔だったが、
「あれっ!?」
フロストギズモはそれをひらりとかわす。
フロストギズモの回避力は1。
まれにこちらの攻撃をかわすことがあるのだ。
しかし、
「無駄なあがきね」
パチュリーの正義のそろばんにより倒される。
そして、
「一人2675ポイントの経験値!?」
小悪魔が驚くように、フロストギズモは1070ポイントもの経験値を持つ。
それが5体であるから当然だろう。
さらにフロストギズモは宝箱を持っていた。
「諸刃の剣です!」
「売れば3750ゴールドの収入ね」
ファミコン版では1/128の確率でドロップしたものだが、スーパーファミコン版、ゲームボーイカラー版ではすごろく券を1/32の確率でドロップするよう変更され。
そしてスマートフォン版、PlayStation 4、ニンテンドー3DS版においては、すごろく場が無くなったために、すごろく券をドロップするモンスターはドロップ品をファミコン版と同様のものに差し戻したのだけれど、ドロップ率を戻すことを忘れていた、というもの。
極楽鳥もそうだったが、やはりスーパーファミコン版、ゲームボーイカラー版ですごろく券を落としていたモンスター全般が戻し忘れているということらしかった。
つまり、
「お…… おいしーっ! おいしさ大爆発ですーッ」
経験値もお金も美味しいという相手だった。
しかも、
「これで炎の呪文に耐性がまったく無いから、イオラとベギラマを使うだけで確実に倒せるのよね」
「それはいいですね! 私たちにイオラは使えないのが残念ですけど……」
魔法使いがレベル23で覚えるイオラは、勇者の場合レベル31にならないと使えない。
しかし、
「この先のネクロゴンドの洞窟ではイオラが使える稲妻の剣が手に入るから」
つまり稲妻の剣と雷の杖があればマジックパワーの消費ゼロで倒せるのだ。
「それさえ得れば、ざぁこ確定ですね」
ざぁこ、ざぁこ、ざこギズモ♪ ざこギズモなんかに負けませんよ。
などと口ずさむ小悪魔を連れ、さらに進むと、
「あ、幽霊船でイキってた悪魔です」
と小悪魔が言うとおり、幽霊船でも登場したミニデーモンが現れる。
あの時は単体だったためパチュリーの正義のそろばんに殴られて終わりだったが、今回は4体の群れである。
「半分の確率で撃たれるメラミが厄介だから耐魔法装備で!」
と引き続き魔法に耐性を持つ装備で迎え撃つ。
その他に1/4の確率でパーティ全体に9~20のダメージを与える冷たい息を吐くが、ここは単体呪文だが52~62のダメージを与えるメラミへの対策が優先だ。
「最大ヒットポイント80、守備力45の相手。睡眠、魔封じに対しては強耐性、火炎呪文にも弱耐性」
氷結呪文のヒャド系、風のバギ系、ついでに勇者の雷撃呪文デイン系には無耐性だが、パチュリーたちには使えない。
「ならここは確実にダメージを積んだ方が良さそうですね」
そんなわけで小悪魔は、
「call me queen!!(女王様とお呼びっ!!)」
鋼の鞭でしばき上げる。
しかし続くパチュリーは、
「先制された!?」
メラミ二連発に、冷たい息。
ミニデーモンの素早さは55なのだが……
しかし、
「そこまでよ!」
怒りに燃えたパチュリーの炎のブーメランが炸裂し、ミニデーモンは全滅した。
「いたたたたた……」
「治療が必要ね」
スマートフォン版、PlayStation 4、ニンテンドー3DS版では『さくせん』メニューの中に『まんたん』コマンドがあり、パーティ全員のヒットポイントが全快するまで回復呪文を唱え続けてくれる。
これを使って小悪魔のホイミで回復する。
「まぁ、今回は運が無かったけど、炎のブーメランと鋼の鞭で全滅させられるって分かったのは収穫かしら」
とパチュリー。
先を急ぐことにする。
そして、
「これは……」
以前にも対戦したトロル2体に、ミニデーモンが2体。
どうするかだが、
「これで!」
小悪魔は眠りの杖をトロルに振りかざした!
甘い香りが敵を包む。
しかし、
「1体だけしか眠りません!?」
「弱耐性持ちだから、3割の確率で効かないのよ」
パチュリーは正義のそろばんでミニデーモン1体を確実に仕留める。
残ったトロルの反撃と、ミニデーモンのメラミが痛いが、装備を耐魔法に切り替えているお陰でメラミのダメージは半減している。
「くっ、トロルが目を覚ました!?」
眠ったトロルがターン中に回復。
次のターンも同じ作戦で行き、やはり1体しか眠らないトロル。
パチュリーの攻撃は残ったミニデーモンを仕留める。
トロルの反撃が痛いが、
「いいわ、ここからは守備力重視の装備で!」
ミニデーモンが全滅したので魔法に対する備えから、物理攻撃に対する防御に切り替え。
次のターン、小悪魔の眠りの杖で、もう一体も眠る。
そこにパチュリーが炎のブーメランを放ちダメージを積む。
後は、炎のブーメランと雷の杖でダメージを与えつつ、トロルが目を覚ましたら眠りの杖で眠らせる。
これの繰り返しで終了だ。
しかし、
「ホイミで治療するためのマジックパワーがかさみますね」
特に今回使っている『まんたん』コマンドは、ほんの少しのダメージにも回復を行ってしまう無駄の多いものだし、今は小悪魔のホイミしか無いから良いが、この後、他の回復呪文を覚えた場合には、必ずしも最高のマジックパワー効率で回復するわけではないというものでもあるし。
しかし、
「そこは何とでもするからフル回復させておいて」
とパチュリーが言うので、回復させる。
次に現れたのはベホマスライムを先頭にしたフロストギズモ5匹。
「これはまずいわねぇ」
とりあえず、前回フロストギズモを相手にした場合と同じ戦法で行くが、
「また先制された!?」
フロストギズモのヒャダルコと冷たい息が連続で二人を襲う。
まぁ、耐魔法装備に切り替えていたお陰でヒャダルコのダメージは半減しているのだが。
その上、ベホマスライムにまで先制を許してしまい、フロストギズモの一匹をベホマで回復させられてしまう。
「ったく!」
パチュリーの炎のブーメランでベホマスライムは倒されたが。
しかしフロストギズモは3体も生き残ってしまう。
それでも、
「ここまでだけれども」
次のターンで止めを刺して終了するのではあるが。
この辺りの敵は攻撃は強力だが、麻痺や催眠等、いやらしい攻撃をしてくる敵が居ない分、安心できるし、何より倒すと経験値がかなり美味しい。
経験値稼ぎには向いている場所かも知れない。
トロルの痛恨の一撃を食らうと危ういが、ラリホーという対抗策もあるし。
治療を施し、そしてとうとうネクロゴンドの洞窟へ到着した。
そこでパチュリーはふくろから不思議な帽子を出して被ると商人の特技『おおごえ』を使う。
『おおごえ』の消費マジックパワーは15ポイントだが、不思議な帽子の効果で3/4(端数切捨て)+1されて12ポイントに軽減されるのだ。
「ネクロゴンドの洞窟では使用不能だから今のうちにね」
この『おおごえ』だが、フィールドマップの他、基本的にはダンジョン内でも有効だが、ここ、ネクロゴンドの洞窟を含む特定のダンジョンでは使用不能。
それでも洞窟までの道中が長めのここでは、このタイミングで回復できるのは美味しいし、だからこそパチュリーはここまで無駄も多い『まんたん』コマンドでマジックパワーの消費を気にせず全回復させてきたわけである。
もっとも結果はランダムなので、現れたのは旅の商人。
用が無いので帰ってもらい、もう一度使用したところで目的の旅の宿屋が現れる。
宿泊代金200ゴールドを払って休憩。
フル回復させる。
ネクロゴンドの洞窟へ向かう船内という密室空間で『監獄戦艦』とか『ヴィクトワール』じみたプレイ(注:健全なマッサージです)に耽るパチュリー様と小悪魔でした。
次回はこの続きということで。
ご意見、ご感想、リクエスト等をお待ちしております。
今後の展開の参考にさせていただきますので。