こあパチュクエスト3(東方×ドラゴンクエスト3)   作:勇樹のぞみ

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リムルダールへ「これ(パチュリー様使用済み水着)を洗うなんてとんでもない!」

「次はリムルダールに行くわけだけれど」

「とはいえ、あのとおりトンネルは通じていませんよね」

「ええ、その代わり初代ドラクエの時代とは違ってメルキド方面と地続きになっているの。だから歩いて行くか、海路を行くかになるのだけれど、ここは海路をショートカットするわね」

 

 小悪魔のルーラでマイラに跳んだら西に進み、停泊している船に向かう。

 しかし、

 

「山地を避けて船を泊めておいて欲しいわよねぇ」

 

 という具合で、山地を突っ切って行かなければならないため、当然モンスターと遭遇する。

 マドハンド6体の群れだったので、小悪魔の雷神の剣のベギラゴンで一掃できるが。

 そして、

 

「レベルが上がったわ」

 

 この戦闘でパチュリーはレベル39に。

 

ちから+1

すばやさ+2

たいりょく+2

かしこさ+1

うんのよさ+1

 

 結果、ステータスは、

 

 

名前:パチェ

職業:しょうにん

性格:ごうけつ/タフガイ

性別:おんな

レベル:39

 

ちから:177

すばやさ:128

たいりょく:208

かしこさ:55

うんのよさ:67/117

最大HP:425

最大MP:112

こうげき力:302/234

しゅび力:202/172

 

ぶき:せいぎのそろばん/ほのおのブーメラン

よろい:まほうのビキニ/まほうのまえかけ

たて:ふうじんのたて/まほうのたて

かぶと:ミスリルヘルム

そうしょくひん:ごうけつのうでわ/しあわせのくつ

 

 

 となった。

 そして船で出港、ルビスの塔でエンカウントまでの歩数カウントキャンセルを行い、北周り航路でリムルダールを目指す。

 

「オレンジ色のイカ?」

「とうとう出たわね、クラーゴン!」

 

 痺れクラゲ、クラーゴン、マリンスライムの群れだ。

 

「防具は耐物理防御一択で!」

 

 小悪魔はクラーゴンに眠りの杖を使うが、

 

「くっ!」

 

 クラーゴンは眠らなかった。

 パチュリーは炎のブーメランで、クラーゴンにダメージを積みつつ、邪魔な痺れクラゲとマリンスライムを一掃。

 しかしもちろん、クラーゴンにはこの程度の攻撃では効かず、150ポイントの攻撃力で、

 

「怒涛の3回連続攻撃!? 海のモンスターだけに!!」

「誰が上手いことを言えと!?」

 

 怒涛とは荒れ狂う大波のこと、そこから転じてはげしい勢いで押し寄せるようすのたとえに用いられている言葉ではあるが。

 しかし、

 

「最大ヒットポイント450を誇るクラーゴンだけれど、守備力はたった10、なら!」

「ここは畳み込むところですね!」

 

 パチュリーの意を受けた小悪魔の王者の剣が炸裂し、クラーゴンの反撃も今度は1度だけ。

 3回連続攻撃はインパクトがあるが、実際にはランダムで1~3回の攻撃なので安定性には欠けるのだ。

 そして、

 

「これで終わりよ!」

 

 パチュリーの正義のそろばんが止めを刺す!

 

「さすがに治療しておいた方がいいかしら?」

 

 小悪魔のベホマ、ベホイミでヒットポイントを全快させ、さらに南下。

 そして上陸だが、

 

「結局、海のモンスターとの遭遇は1回だけ? まぁ、クラーゴンに会えたのはいいのでしょうけど」

 

 とパチュリー。

 

「そうそう、リムルダール周辺にははぐれメタルが出るから誘惑の剣を忘れずに持つのよ。あと、倒せた場合はレベルが上がるでしょうから、あなたはパワーベルトの用意も」

 

 また、ダメージ魔法を使って来るのは、はぐれメタルのみなので、耐物理、耐ブレス装備優先で、耐魔法装備はあまり重視しなくてもいい。

 ということで手持ちの装備を調整してから上陸する。

 出現したスカルゴン3体をパチュリーの眠りの杖で牽制しながら小悪魔の雷神の剣のベギラゴンで焼き尽くしつつ進む。

 リムルダールには岩山と湖を避けて遠回りをしないと行けないが、そこにキメラとはぐれメタルが出現する!

 しかし、

 

「逃げられたわね」

 

 キメラを混乱させることができたものの、逃げられる。

 仕方が無いのでキメラに止めを刺して終了である。

 あとは森の中、クマさん(ダースリカント3体)に出合ってこれを倒し湖に囲まれた街、リムルダールへと到着する。

 

「まずは街の探索ね」

 

 二人は街中を探ってみるが、

 

「おねえちゃんたちも魔王を倒しにいくの? でもおそかったね。きっとオルテガのおじちゃんが魔王を倒してくれるよ」

 

 と話してくれる子供が居るように、この街には勇者の父、オルテガは来ていたようだ。

 しかし、

 

「あわれなり勇者オルテガ。魔の島に渡るすべを知らず、海のもくずと消えたそうじゃ」

 

 と老人が語るように、死んだと思われているらしい。

 

「相手は火山に落ちても死なない不死身の人物よ」

「その程度で死んだとは思えませんよね」

 

 どんな究極生命体(アルティミット・シイング)かという話だったが。

 それはそれとして、

 

「ここは予言所。しずくが闇をてらすとき、この島の西のはずれに虹の橋がかかりましょうぞ」

 

 と、父親と同じ道を辿りたくなかったら虹の雫を用意して橋をかけろ、と教えられる。

 さらに別の男が、

 

「わたしは見た。年老いた男がこの島の西のはずれに立っていたのを。あの男はいまどこに……」

 

 という目撃情報をくれ、この「年老いた男」がオルテガのことではないかと言われているのだが、

 

「なるほど、この島の西のはずれ、北西部には入れない建物がありますね」

 

 と小悪魔。

 

「んん?」

 

 首を傾げるパチュリーだったが、

 

「ああ、このリムルダールの街は湖に浮かぶ島だものね」

 

 と、小悪魔が「島」という言葉をそちらの方に捉えているのだと理解する。

 街の入り口で橋を渡らずに外周、湖の水際を回ると、それぞれ反対側で、

 

「町はずれにいるっていったのに あの人ったらおそいわね。ぷんぷん」

「賢者の石は全員のキズをなおせて、しかも何度でも使えるそうです。ところで彼女おそいなあ」

 

 と、初代ドラクエから続くこの街の名物、行違っている恋人たちが居て。

 そして北西にある橋を渡らないと入ることができない、初代ドラクエでカギ屋があった建物には老人が居る。

 

「魔法のカギというものを 一度見てみたいものよのお」

 

 と言ってくるので、袋から魔法の鍵を取り出して話しかけてみると、

 

「お前さんの持っている、その魔法の鍵を見せてくださらんかね? おう、これがそうか…… わしはこれと同じものを作って売ろうと思うのじゃ」

 

 と初代ドラクエの使い切りアイテムである鍵へと続く話を聞くことができる。

 なお、ゾーマ討伐後に来てみれば、

 

「ついにわしにも魔法のカギが作れたぞ! でも出来が悪いのか一度使うと壊れてしまう。困ったもんじゃ」

 

 という結果を聞くことができたりするのだが。

 ともあれ、

 

「わたしは見た。年老いた男がこの島の西のはずれに立っていたのを。あの男はいまどこに……」

 

 という目撃証言は、オルテガのことではなく、この老人のことを言っている、という解釈はアリなのかもしれない。

 パチュリーはそう考察する。

 

「ドラクエ1、2とプレイしてきた人たちには、ここ一帯は『リムルダール島』なのだけれど」

 

 ゆえにマニアであればあるほど、その発想には至らないが、

 

「未プレイの人間がドラクエ3をやってここを訪れるとメルキド方面と地続きになっているから、島って何? という話になるわよね」

 

 という具合に、逆に小悪魔のように詳しくない人間の方が先入観が無いため思い至ることができる、ということなのだろう。

 一方で、

 

「ここは予言所。しずくが闇をてらすとき、この島の西のはずれに虹の橋がかかりましょうぞ」

 

 という老婆の預言がおかしなことになっているが、

 

「もしかしたら地殻変動や気候の変動なんかで島になったり地続きになったりをしているのかも知れないわね」

 

 ゾーマの影響があるのかもしれないし、そうでなくとも地球でも気候変動に伴う海面の上昇、低下の結果、半島化、離島化をくり返している地域は存在する。

 また「島って言うけど地続きじゃん」「いや、干拓でそうなったんだけど元々は島だったんだよ。だから地名に『島』が付いているし、お年寄りは今でも辺り一帯を「この島」って呼ぶね」といった風になっている地域も多数ある。

 故に、古い伝承を伝える預言所の老婆の認識では『リムルダール島』になっている、という解釈ができるのかも知れない。

 

 ともあれ、カギづくりの老人の家のタンスからは小さなメダル、ツボからは賢さの種が得られる。

 

「賢さの種はあなたに」

 

 小悪魔の賢さを+3。

 再び町の探索に戻り、北にある二軒の家がひとつながりになった長屋風の民家、

 

「うわさでは、ルビスさまが封じこまれた塔に光のヨロイがあるそうじゃ」

 

 と語る老人の部屋のタンスからは金のクチバシ、ツボからは小さなメダルと力の種が見つかる。

 また、その隣人のタンスからは悟りの書が見つかるが、

 

「こんな貴重なアイテムがあっさり……」

 

 これで入手できたのは二つ目。

 アカイライから超低確率ではあるがドロップしたというファミコン版や、第3すごろく場で何もないマスを調べると低確率ではあるが拾えるスーパーファミコン版、ゲームボーイカラー版と違い、携帯電話版から続くスマートフォン版、PlayStation 4、ニンテンドー3DS版では、こことガルナの塔でしか手に入らない貴重品である。

 この部屋には、

 

「聖なるまもりは、精霊ルビスさまの愛のあかしですわ」

 

 と語る女性が居るので、

 

「もしかしたら宗教関係者故に持っていたのかもしれないわね。ガルナの塔の入り口付近で「この塔のどこかに、さとりの書とよばれる物がねむっています。さとりの書があれば、けんじゃにもなれましょう」と教えてくれるのも女性だったし」

 

 しかし、

 

「ちなみに久美沙織先生の『ドラゴンクエスト 精霊ルビス伝説』の設定では、ロトはルビスの夫であり、聖なるまもりは転生を繰り返すロトに変わらぬ愛を確認するもの、になるわね」

「うわっ、前世どころか、その前から、未来永劫つきまとうストーカーですかっ!?」

 

 ヒドイ言いがかりだが、パチュリーからすると、

 

「自分だってストーカーと変わらない言動をしてるくせに……」

 

 という話であった。

 宿屋の近くにはウロウロと歩き回っている男が居て、

 

「あー心配だ。宿屋に置きっぱなしの荷物を、だれかに取られないだろうか? あの中にはオルテガさまからあずかった大切な物が入っているのに……」

 

 などとつぶやいている。

 

「父のものは娘である私が受け取ってもいいですよね」

 

 と宿屋を物色する小悪魔がタンスから見つけたのは、

 

「『くじけぬ心』……」

 

 くじけぬ心は装飾品。

 

「どんな苦労にも負けない心が、逆にその人を苦労人にしてしまうわね」

 

 という具合に、真面目だからこそブラック職場でいいように使われてしまう人物のようになってしまうものだ。

 

「お店に持って行けば187ゴールドで売れるわね」

 

 そういう安物で、ロマリアでも手に入ったもの。

 まぁ、これを身に着けるとなれる『くろうにん』の性格は体力の補正が+20%と高めなので、序盤に任意の期間だけ身に着けて体力とヒットポイントを上げておきたい、などといった場合には役立つのだが、もっと有用な装飾品が手に入っているこの終盤ではまったく役に立たないものだ。

 何で後生大事にここまで持ってきたのか、

 

「こ、こんな今さらな物を。父さん、酸素欠乏性にかかって……」

 

 火山に落ちたせいで酸欠になったのかも、と考える小悪魔。

 こんなものーっ! とばかりに投げ捨て、床に両手をついて慟哭する。

 一方、パチュリーは、

 

(うーん、新鮮)

 

 とその様子を見ている。

 攻略情報を事前に読んでプレイしている者、この宿の裏手から入った部屋にある宝箱に命の指輪が入っていることを知る者には無い発想だからだ。

 そんなわけでパチュリーは命の指輪をゲット。

 手に取って見定める。

 これは、

 

「すごいわ! 歩くたびに少しずつ体力が回復するみたいよ!」

 

 というもの。

 アレフガルドでのみ手に入るアイテムだったので、ファミコン版の公式ガイドブックには載せられていなかったものだが、スーパーファミコン版の公式ガイドブックでは「生命の泉で湧き出た宝石を埋め込んだ指輪」と解説されていて、赤い宝石の嵌った指輪のイラストが掲載されている。

 そしてドラクエ3で『生命の泉』といえば、ノアニール西の洞窟にあった回復スポット『回復の泉』である。

 ファミコン版では、

 

「この洞窟のどこかに回復の泉があるそうじゃ」

 

 とだけ言っていた神父がリメイクでは、

 

「この洞窟のどこかに、体力や気力を回復させてくれる聖なる泉があるらしい。しかし、どうしてこんな所に、そんな泉が湧いたのか。私には悲しげな呼び声が聞こえますぞ」

 

 と、いうように人間の男性と駆け落ちしたエルフの少女アン、その悲劇の二人と回復の泉の関連を暗示するようなものになっていた。

 地底の湖に身をなげた悲劇のエルフの少女、それに関係する回復の泉、そして「生命の泉で湧き出た宝石を埋め込んだ指輪」には、赤い宝石がはまっている。

 そう、ドラクエファンなら気付くだろう、ドラクエ4で、その目から流れ落ちた涙がルビーになるという不思議な体質から人間に虐待されたエルフの女性、ロザリーを。

 つまり、リメイクでドラクエ4の要素を逆輸入した、そのつもりがスタッフには無かったとしても意識下にはロザリーのことがあったから、このようになった。

 そういうことなのだろう。

 

「お店に持って行くのはもったいないと思うけど…… 1800ゴールドで売れるわね」

 

 と言うとおり貴重品。

 スーパーファミコン版、ゲームボーイカラー版ならマイラのすごろく場の鍵マークのゴールエリアの宝箱にも入っている他、ジパングのすごろく場の会場内にも1つ落ちており、ここ、リムルダールのものと合わせて合計3つが入手可能ではあるのだが。

 すごろく場の無い携帯電話版から続くスマートフォン版、PlayStation 4、ニンテンドー3DS版では完全な一品ものとなっている。

 

 そして預言所の建物の二階は教会となっているのだが、その隣は牢獄である。

 

「アレフガルドの教会って、牢獄とセットなのかしら?」

 

 アレフガルドには、ここリムルダールとラダトームにしか教会が存在しないが、ラダトームの教会の二階にはご存知カンダタが収容され、ここには、

 

「その囚人は、人をだましてばかりいた男だ」

 

 とされる男が牢に入れられていて、

 

「大魔王の城の玉座のうしろには、秘密の入口があるらしいぜ。まっ、どうせおれの話など、だれも信じちゃくれないがな」

 

 というゾーマの城のヒントを聞くことができる。

 牢屋の床からは小さなメダルが拾え、

 

「小さなメダルも貯まったし、メダルの館で引き換えるわね」

 

 小悪魔のルーラでアリアハンに跳び、メダルおじさんから小さなメダル95枚でもらえる神秘のビキニを受け取る。

 パチュリーは手に取って見定めた。

 

「神秘のビキニは身を守る物のようね」

 

 こんなでも守備力は勇者の光の鎧をしのぐ+88。

 光のドレスの+90に次ぐ、守備力で上から二番目に強力な防具。

 耐性が付いていないので総合性能は落ちるが、それでも、

 

「すごいわ! 歩くたびに少しずつ体力が回復するみたいよ!」

 

 と命の指輪と同じ効果を持つもの。

 女性なら誰でも着れる防具だが、

 

「でも、こんなの着て戦えなんて言わないわよね?」

 

 という話。

 天使の翼をモチーフにしたような白いビキニだが、ブラトップ部分には体へ装着させる紐などが無い。

 そういう意味でも神秘の存在である。

 というか、面積的には魔法のビキニと変わらないはず、装飾がある分だけ、水着には見えないのだが……

 

「水着に見えないのが逆にダメね。水着ならそういう機能を持つもの、と納得できるけど。これはそうじゃないように見えるから、ただの危ない衣装って感じ……」

 

 という具合。

 

「お店に持って行くのはもったいないと思うけど…… 24750ゴールドで売れるわね」

「売るんですか?」

「売らないわよ」

 

 とはいえ、

 

「リメイクで追加された装備なのだけれど、スーパーファミコン版、ゲームボーイカラー版では印象が薄いのよね」

 

 ということ。

 まず、耐性が付いていないので光の鎧、光のドレス、ドラゴンローブ、水の羽衣といった耐性が優秀な装備に総合力では負けるということ。

 第二に、これ以上の守備力を持ち、耐性も万全な光のドレスがマイラの第4すごろく場で先に手に入ってしまうこと。

 これらから、あまり活用されない防具なのだ。

 守備力より耐性が大事だと気付いている、慣れたプレイヤーなら特に。

 

「まぁ、持っていればバラモスゾンビ戦なんかで有効だけれども」

 

 物理攻撃しかしてこない相手には活用できる。

 しかし普通のパーティだとスクルト重ねがけで対応するため、固めきるまでの最初の数ターン、楽になるという程度の効果しか無いのでやはり微妙と言えば微妙。

 というものだったが……

 

「すごろく場が無いって面白いのね」

 

 光のドレスの入手がゾーマの城でと遅くなった結果、この神秘のビキニの重要性は増し、活躍の機会が増えたとも言える。

 

「それで…… これ、着る?」

「買うお金がありませんよ!」

 

 前回精算時の所持金が、

 

小悪魔:6131G

パチュリー:761500G

 

 これにここまでの収入を分配しても、

 

小悪魔:10551G

パチュリー:765920G

 

 なのだ。

 

「そうなるわよねぇ……」

 

 ということで、パチュリーが着ることに。

 

「その代わり、魔法のビキニと命の指輪はあなたにね」

 

 小悪魔の防具は刃の鎧の守備力+55止まりなので、それよりも10ポイント上の守備力+65の魔法のビキニは有効である。

 また、歩くとヒットポイントが回復する命の指輪もまた、同様の効果のある神秘のビキニを着込むパチュリーには不要だが、小悪魔には必要。

 しかし、

 

「パッ! パッ! パパパパパパパパパッ!!」

 

 パチュリー様使用済みの水着っ!!

 

「もちろん、きちんと洗って…… むぐっ!?」

 

 洗ってから渡そうとしたパチュリーの唇を、小悪魔が口づけで塞ぐ。

 そうして口移しに飲み込まされたのは……

 

「くはっ!? あ、あぁ……」

 

 リムルダールで見つけた力の種だ。

 筋力を短期間に強化するための、筋肉痛を凝縮したかのような痛みにくずおれるパチュリーの身体をマッサージでなだめながら、主人の着ている魔法のエプロンを、その下の普段着、そして着込まれていた魔法のビキニを剥ぎ取って行く。

 

「やっ、やめっ……」

 

 下は何とか死守するパチュリーの目の前で、小悪魔は奪ったトップスを自分の鼻に押し当て、すぅ、と匂いを嗅ぐ。

 

「ばっ!?」

 

 その変態行為に、羞恥のあまり、一瞬にして真っ赤になるパチュリー。

 小悪魔は、こう言う。

 

「これを洗うなんてとんでもない!」

 

 と……

 

(変態だー!!!!)

 

 という話。

 

(変態!! 変態!! 変態!! 変態!!)

 

 なので、

 

「捨てるっ! 絶対捨てるっ!!」

 

 小悪魔から奪い返し、処分することにする。

 

「あー、後生です、お願いですから捨てないでくださいっ!」

 

 半裸のパチュリーにすがりつく小悪魔。

 愁嘆場のようにも見えるが、実際には……

 

「それをすてるなんてとんでもない!」

 

 と、実に下らない。

 そんなこんなでドッタンバッタン大騒ぎした末、魔法のビキニは無事、洗濯された上で小悪魔に譲られた模様。

 

「うぅ、価値が激減ですよ……」

 

 嘆く小悪魔だったが、それが本当なら小悪魔には払えるだけの金が無いということには気付いていないようだった。

 そして、この取引に加え、

 

「使った力の種の半額をあなたに払うとして」

 

 改めて精算の続きを行い、二人の間で所持金を差し引きすると、

 

小悪魔:20241G

パチュリー:756230G

 

 となるのだった。




 とうとうパチュリー様の使用済み水着をゲットする小悪魔でした。
 ただし洗浄済み。

 次回はリムルダールでお買い物の予定です。
 最後の街だけあって、色々と売られていて面白いですよね。

 ご意見、ご感想、リクエスト等をお待ちしております。
 今後の展開の参考にさせていただきますので。
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