ロキファミリアの雷兎   作:ネヘモス

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おいおい、伸びすぎでしょ(;・∀・)
流石に1話で1000UA行くとは思わんかったわ。


入団試験ーベルvs.凶狼(ベート・ローガ)

「大きいですねー。ここがロキ様の拠点ですか?」

 

「せや。ようこそ、ロキファミリアの拠点『黄昏の館』へ」

 

黄昏の館にやってきた1人と1柱。すると門番らしき人物が

 

「おい、そこの白髪のガキ(・・・・・)!ここはロキファミリアの拠点だ…ゴフゥ……!?」

 

ベルを引き止めようとしたが、コンマ5秒でベルの拳にノックアウトされた。どうやらベルは髪色にコンプレックスを抱いてるらしく、特に「白髪」というワードは聞くだけでプッツンしてしまう性分らしい。まあ、それ以前にベルを見た目で判断したあの門番はキツめのオシオキが必要だろうとロキは判断した。すると、

 

「ロキ。その銀髪の子供は?」

 

「いつから居たん?アイズたん」

 

倒れた門番の後ろから金髪碧眼の美女が現れた。このオラリオで知らない人はいないロキファミリアの幹部にしてロキのお気に入り、「剣姫」アイズ・ヴァレンシュタインその人だった。彼女はまじまじとベルを見ると、文字通りの核弾頭を落とした。

 

「ねえ、銀髪の子。私達オラリオの外で出会ったよね?」

 

「ベル、アイズたんと知り合いだったん!?」

 

「えっと、エルフの要人警護の時に顔見知りになりまして…」

 

神に嘘は通じない。それを分かっていたベルは事実を言うことにした。

ロキの自室に通されたベルとアイズはファミリアの幹部の目の前で事の顛末を話すことにした。

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遡ること1年前、オラリオの外にいた時にエルフの要人警護のクエストを見つけたベルは現地で彼女と初対面した。まだ齢12だった彼は綺麗な人だなぁと思いつつ、周りの気配に気を配っていた。そして、その警護が終わる最後の夜、運命の瞬間が訪れる。

 

アイズは索敵を行いながら警護対象者の見張りをしていた。すると、アイズの索敵に引っかかった何者かがこちらに来てることが分かった。少なくとも人間の気配ではないと思い、愛剣(デスペレート)に手を掛け周囲を見渡す。

 

(近くに来てるのに、いない…、まさか!?)

 

アイズは上空を見て、柄にもなく驚愕する。赤いワイバーンを想起させる魔物。少なくとも、彼女の知ってる魔物ではないことは確かなようだ。だが、

 

(何で…?身体が、動かない…)

 

身体が、本能が訴えていた。逃げろと、(Lv3)の自分では勝てないと。口から炎の塊を放とうとする飛竜。アイズは自らの死を覚悟した。そう、

 

シィィィィィィ……

 

何か、魔物の呼吸とは違う音を聞くまでは。すると、飛竜は音のした方角に鎌首を向けて火球を放つ。奇妙な音の方角には、自称傭兵の年下の少年の姿があった。

その少年の構えはかなり異質だった。姿勢はかなり低く、腰に帯刀した刀に手を掛ける、噂に聞いた抜刀術の構えをしていた。そして、不思議なことに少年の周りにバチバチと小さな雷が舞っていた。火球が少年に当たる寸前、

 

ーーー雷の呼吸、壱の型、霹靂一閃!

 

少年はそこから消えていて、気がついたら私の目の前にいた。肝心の飛竜は片翼を切り落とされても尚もがく。そして、

 

ーーー雷の呼吸、(うつろ)の型、天雷突閃!

 

件の少年が消えたと思ったら、白い落雷が飛竜を襲っていた。そして、彼が飛竜の上に立っていた。

アイズは、まるでティオナが憧れてる英雄(アルゴノゥト)を見てるのではないかという錯覚に襲われた。依頼を済ませたあと、件の少年をオラリオに誘おうと思ったら彼はそこにはいなかった。

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ここまでの話を聞いたロキファミリアの団長であるLv6の冒険者のフィン・ディムナは親指がすごく疼くのを感じていた。一応の確認を取るために主神に真偽を尋ねると、

 

「二人とも嘘はついてへん。赤い飛竜の魔物、確かリオレウスとか言うたかな?そいつと遭遇した報告も受けとる。でもまさか、ベルがその飛竜を倒した傭兵とはな。もっとごついヤツと思ってたで…」

 

「フィン。ベルをファミリアに入れたい。ダメ…?」

 

「いや、彼の力は本物だ。ウチに入りたいなら僕は一向に構わない」

 

団長の一声で幹部の全員が首を縦に振った。そう、1人の狼人を除いて。

 

「俺はコイツをファミリアに入れるのは反対だ。そんなに入りたきゃ、俺に実力を示してもらう」

 

意図せずしてベルとベートの模擬戦が執り行われる事になった。

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場所変わって、ロキファミリアの訓練施設。団長のフィンと主神のロキの監視の元、入団試験が始まろうとしていた。フィンがベルに出した条件はただ一つ、「ベートを戦闘不能にする事」。周りにいたロキファミリアの団員は団長の出した無理難題をこなせる新入りがどんなものか見物していた。

 

「フィンさん。本当に相手を戦闘不能(・・・・)にするだけでいいんですね?」

 

ベルは念の為フィンに再度確認を取る。フィンとロキは頷くのを確認したベルは、背負っていた大刀と帯刀していた剣の1本を地面に置いた。彼の得物は1本の刀だけだ。

 

「おい、どういうつもりだ、白髪頭?」

 

((ベート、的確にベルの禁句(タブー)を…))

 

ロキとアイズの意見が一致した瞬間だった。

 

「始め!」

 

フィンが号令を掛けると同時にバチィと彼の身体から白い雷が纏われる。

 

「いいえ、戦闘不能にするなら、コレだけで十分なんで」

 

「舐めてんじゃねぇぞ!チビ白髪(・・・・)!!」

 

ベートがベルに容赦なく襲いかかる。ベートの爪が目の前の少年を引き裂いた、かのように見えた。

 

「なっ!?(手応えが、無ぇ!?)」

 

ーーー雷の呼吸、壱の型…

 

シィィィィ…と不自然な音がベートの背後から発せられる。

 

ーーー霹靂一閃!

 

雷の様な速度の斬撃がベートに襲いかかる。背後を取られたのは不覚だったが、幸い目で追える速度だ。だが、

 

(対応できるかは別問題だぞ!?)

 

だが、抜き放たれた刀身を見て驚愕する。その刀身は金色に輝き、刃は稲妻を形容するようにジグザグになっている。そして、長さは短剣ほどにまで短くなっていた。ベートはこれを躱そうとするが、目で追うだけでやっとの速さだ。ギリギリ急所は外したが、掠り傷を負ってしまう。

 

(チッ外したか…。)だけど、僕の勝ちですね」

 

「あぁ!?何言って…!?」

 

ベートはその場で倒れ込む。身体が思う様に動かなくなっていた。

 

(何だこれは…?まさか、麻痺…?おいおい笑えねーぞ!何だよ、まさか…)

 

「フィンさん。これでベートさんは戦闘不能ですよね?」

 

「なるほど、君の実力は本物だ。では諸君、改めて」

 

『ロキファミリアにようこそ、ベル!』

 

ベルはロキファミリアへの入団が決まった。




補足説明
・リオレウス
ワイバーン型のドラゴン。推奨Lv5。詳細はMH原作と同じ。
・全集中・雷の呼吸
ゼウスがベルに叩き込んだ近接戦闘技術。詳細は鬼滅の刃参照。
・壱の型・霹靂一閃
鬼滅の刃原作と同じ技。相違点は特になし(多分)
・虚の型・天雷突閃(てんらいとつせん)
今作オリジナルの技。上空から地面の敵に落雷の如き突きを与える。
・ベルの逆鱗
チビ、白髪と呼ばれるとキレる。
・ラストボルト
ベルの持つ魔剣の1振りでベルの持っていた魔剣で最もリーチが短い。ゼウスの雷と不壊属性(デュランダル)が付与されてる。ベルが一定条件を満たす事でその真の姿を現す。名前の意味は「最後の雷」
・ラグナ・ダガー
ラストボルトの真の姿。稲妻を象った金色の短い刀身が特徴。発現条件は超光速の霹靂一閃を放つこと。刀身が当たりさえすれば相手を戦闘不能に追い込む短剣。名前の意味は「黄昏の短剣」

今後の展開をどのルートにするべきか

  • アイズルート
  • レフィーヤルート
  • リヴェリアルート
  • リリルカルート
  • ハーレムもしくは作者に任せる

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