でも、風呂あがったあとにそのアイディアがどんなことか忘れている。
心も体も頭の中もスッキリ。
『『『にげられたぁあああああっ!』』』
『くそ!バカのくせにこういう時はうまく逃げやがるぜ!』
『逃げられたが、いいことを教えてもらった。さっそく明日坂本に試してみるとしよう』
『吉井にはいつでも粛清することができるからな』
☆
FFF団から逃れることができ、僕は無事家に帰ることができた。
姉さんは今日仕事がたまたま休みらしく家にいる。
いつもは仕事に忙しく家には休日以外あまりいないから今日のこと結構珍しいことだ。
「ふう、ただいまー」
「アキくんお帰りなさい。夕ご飯作りましたんで、ぜひ食べて欲しいです」
姉さんは予想どおり家に居た。
エプロンの下に何も着てない気がするけど、今はそれよりも聞きがたいことが聞こえた。
「ちょ、ちょっと姉さん!?何作ったのさ!」
「期末テストが終わった後にいつか何か作ってあげると言いましたよね」
そういえばそんなことがあったような……
「ですから私は愛しいアキくんのためにパエリアを今日まで練習してきました。」
「本当に!?」
でも姉さんが料理を作れるようになったとは思えない……。
こないだやっとザリガニと伊勢海老の区別がついたのに。
「はいっどうぞアキくんの好きなパエリアです」
見た目は赤いパエリアだ。
赤いのは前にムッツリーニが言ってたトマトソースを使うパエリアあるって言ってたからそれだろう。
まあ見た目じゃは分からないからね。姫路さんの料理がいい例だ。
「じゃ、じゃあ早速ーーー(駄目ですアキくん)なんで!?」
「手を洗ってきてからにして下さい」
こういうところは姉さんは厳しい。
普通の常識を知らないのにな。
「わかったよ。手を洗ってきます」
☆
「今度こそ頂きます!」
「はい、どうぞ召し上がってください」
これが最後の晩餐になるかもしれない……!心して味わおう。
もぐもぐ
ふむ、いつものパエリアにトマトソースがかかっている。パセリ、タマネギやニンニクがちょうどよく入っていておいしい。
おかしなところは特に見あたらない。
「おいしいよ、姉さん!」
「本当ですか」
「うん!」
「良かったです」
珍しく喜ぶ姉さん。いつもあまり喜んだりしない姉さんが喜んでいるのだからよほど嬉しいんだろうな。
「姉さんは食べないの?」
「ええ……」
少し気まずそうに言う。
「どうしたの?」
「いえ、その……そのパエリア以外全て失敗してしまって。だからーーーー」
ああなるほど姉さんは失敗したことを言いたくーーーー
「ーーーーアキくんに口移しで食べさせて欲しいです」
前言撤回。やっぱりこういう人だった。
「ね、姉さん!作ってくれたお礼に僕が姉さんに料理作るよっ!」
こういうときは指摘しないほうが身のためということを今までの日々で体で学んできた!(臨死体験で)
「私は口移しがいいのですが、アキくんが作ってくれるのならよろこんでいただきましょう」
ふぅ……よかった。
「さてと……」
姉さんの言ったとおり冷蔵庫にはほとんど残ってなかった。残りの材料でできるものといえば、チャーハンぐらいかな。
そう思い、ちゃちゃっと作る。
「はい、姉さんお待たせ」
「炒飯ですね。アキくんありがとうございます」
「いえいえ」
姉さんはエプロンを外していつもの恰好に戻っていた。さっきの恰好やっぱり寒かったんだろうな。
「じゃあ僕は先に風呂に入ってるよ」
「わかりました」
☆
「もう12時かー」
ゲームをやっていて時間を忘れていた。日付が変わるくらいだしもう寝よう。
でもそのとき、
「っ!?」
ふと僕の腸に激痛がきた。
「くっ!!この激痛はま、まさか!?」
姉さんの料理までパワーアップしているのか!?まさか時間差でくる毒物だとは……!いやただたんに僕の内臓が頑張っていたけどついに堪えきれなかったのか!?
ーーーーー数十分後ーーーーー
なんとか痛みは治まったみたいだ。これがいつもの速攻性じゃなくてよかった……。あの時の僕は姫路さんの料理でそれなりにダメージを受けていたからね。
今度こそ落ち着いて寝よう。
そして僕は無事眠りにつくことができた。後で気付いたけど、ただ気絶していただけかもしれない。
この話あまりオリジナルの人は出てきませんので、あしからず
あと、自分で脱字や変なところに気づいたとき少し変えているので、もう一回(いないとはおもいますが)読み返したときに「あれ、前と違うじゃん」というところもあると思います。