仮面ライダーW ~双世の探求者~   作:龍牙

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EX06『Wの断章06/Cの憎悪・憎しみと願いの狭間で』

 

「ガァ!!!」

 

 

 

自身の障害として判断したダブルHM(ヒートメタル)に対して鉄槌を叩きつけようとするサイクロプスドーパンだが、

 

 

 

「おっと! こいつは…『サイクロプス』か?」

 

 

 

『サイクロプス? …う~…龍斗に先に気付かれるのって、何だかマオちゃん、屈辱~。』

 

 

 

地面に叩きつけられた鉄槌はその衝撃でクレーターが出来るほどの破壊力を持っているが、それでもサイクロプスドーパントの動きではスピードでは他のフォームに劣るメタルの半身を持ったダブルHM(ヒートメタル)にさえ直撃させる事は難しいだろう。

 

 

 

「力はすごいけど、オレ達に当てるには鈍間すぎる…ぜ!」

 

 

 

『………。』

 

 

 

サイクロプスドーパントの鉄槌を避けて横に回り込みながらダブルHM(ヒートメタル)はメタルシャフトを叩きつける。

だが、

 

 

 

「なに?」

 

 

 

「ガァ…。」

 

 

 

「こいつ…効いてないのかよ?」

 

 

 

『何かしたのか?』と言うような態度で表情を歪めながらサイクロプスドーパントはダブルHM(ヒートメタル)を一瞥し、今度は鉄槌を横凪に振るう。

 

 

 

「くっ!?」

 

 

 

慌てて後に避けようとするが、避け切れないと判断し、メタルシャフトを盾に防ごうとする。だが、サイクロプスドーパントの叩き付けた鉄槌はダブルHM(ヒートメタル)が盾にしたメタルシャフトの強度を意に介さず簡単に歪める。

 

 

 

「メタルシャフトが…。」

 

 

 

『嘘でしょう…どうなってるのよ?』

 

 

 

メタルの半身と同等の強度を持っているはずのメタルシャフトさえ簡単に曲げてしまう一撃に思わず呆然としてしまう。だが、ダブルHM(ヒートメタル)(マオ)は…。

 

 

 

『…変よ…あのドーパントの力は強いけど此処まで簡単にメタルシャフトをこんな風に出来るとは思えない。』

 

 

 

「それって…どう言う意味だ?」

 

 

 

『道路に出来たクレーター…同じ事が出来るドーパントは他にも居るはず…。それに、あそこに転がっているアイアンドーパントを…私達が此処に駆けつけるまでの間にあんな風に出来ると思う?』

 

 

 

ダブルHM(ヒートメタル)(マオ)の言葉にダブルHM(ヒートメタル)(龍斗)はそちらへと視線を向ける。そこには鉄の塊と化した辛うじて呻き声の聞こえるアイアンドーパントの姿が有った。

 

 

 

「確かに…。」

 

 

 

メタルシャフトが使い物にならなくなったボディメモリをジョーカーかトリガーに変えるべきかと考えながらサイクロプスドーパントの鉄槌を避けてダブルHM(ヒートメタル)(龍斗)はダブルHM《ヒートメタル》(マオ)の言葉にそう答える。

 

 

 

「ガァァァァァァァァァァァァァァァア!!!」

 

 

 

苛立ちを感じさせる咆哮を上げながら鉄槌を道路へと叩きつけ、サイクロプスドーパントはアイアンドーパントへと近づいていく。そして、

 

 

 

「ガァァァァァァァァアアア!!!」

 

 

 

「ギャァァァァァァァァァァァァアアア!!!」

 

 

 

「嘘だろぉぉぉぉぉお!!!」『嘘ォォォォォォォォ!?』

 

 

 

咆哮と共にアイアンドーパントの体にサイクロプスドーパントが鉄槌を叩きつけると、悲鳴と共にアイアンドーパントの体が無数の鉄の弾丸となってダブルHM(ヒートメタル)へと向かって撃ち出される。

 

 

 

それに対して避けながらも思わず驚愕の叫び声を挙げてしまうダブルHM(ヒートメタル)だった。それもそうだろう、ドーパントとは言え相手は生きた人間、それが無数の弾丸になって撃ち出されたのだから。

 

 

 

『あんまり想像したくないけど…あの能力…興味深いわね。』

 

 

 

「そんな事、言ってる場合か!? あいつの能力は分からないけど、接近戦じゃ不利だ。トリガーに変えるぞ。」

 

 

 

『……う、うん……。』

 

 

 

そう言って青いトリガーのメモリを取り出しメタルメモリと入れ替えようとした瞬間、咆哮を上げて鉄槌を地面に何度も叩きつけると、土埃が発生しサイクロプスドーパントの姿を隠す。

 

 

 

「っ!? 待て!!!」

 

 

 

相手の行動、既に狙っていたであろう相手が逃げ出している事から考えてそれが意味している事に気が付くが、それは既に遅かった。

 

土煙が晴れた後、ダブルHM(ヒートメタル)の目の前からサイクロプスドーパントの姿は消えてしまっていた。

 

 

 

「逃げられたか。」

 

 

 

『…ねえ…。…『お前の罪を数えろ』…龍斗…今の龍斗にその言葉を相手に投げかける資格が有ると思う?』

 

 

 

ダブルドライバーを外そうとしたダブルHM(ヒートメタル)(龍斗)にダブルHM(ヒートメタル)(マオ)はそう問い掛ける。

 

 

 

『今の龍斗にその言葉…言えると思う。』

 

 

 

「どう言う意味だよ…。」

 

 

 

『…龍斗の先生やお兄さんが…どう思ってその言葉を言っていたか…考えてみたらどう!?』

 

 

 

そう告げてダブルHM(ヒートメタル)(マオ)はダブルドライバーを外して変身を解除する。後に残された龍斗は無言のままハードボイルダーへと近づいていく。

 

 

 

「…オレも…分かってるよ…そんな事。」

 

 

 

マオの言いたい事は分かる。だが…龍斗は自分の未熟さは良く分かっているが故に、思わずには居られないのだ。

 

 

 

『自分ではなく兄が居れば、師は死なずに済んだのでは?』と

 

 

 

だからこそ、間違って居ると思っていても、憎まずには居られない…。

兄を裏切り、兄が死ぬ原因を作り出したクロノ・ハラオウンの事を…。

兄を裏切って死なせたことも知らずにユメがどうとか喚いている裏切ったエース達の事も…。

兄の死の上に成り立っている彼女達の夢さえも…。

直接彼女達に会うまでは憎しみを押さえる事も出来た。だが…いざ出会ってみれば…龍斗には彼女達は憎しみの対象でしかない。

そんな憎悪を抱えている自分が立派な探偵等と名乗れる訳が無い。ハードボイルド所か…ハーフボイルドと名乗る事さえもおこがましいのだと、自分自身がよく理解している。

だからこそ、そんな自分が帽子を被ることはできないのだと。

 

 

 

理解していても許せない…高町なのはの事も、フェイト・T・ハラオウンの事も、八神はやての事も…自分の正体を知った相手に言った『お前の罪を数えろ』、ミリオンコロッセオの一件の時に突きつけた言葉…『お前達が裏切った兄の事をどう思っているんだ?』と言う意思で突きつけた言葉に返された…『罪など犯していない』と言う言葉。

 

 

 

「…許せないんだよ…オレは…。」

 

 

 

自分達が兄を裏切った事を知らず…罪とも感じていない…奴等の事を許せる訳が無いのだから…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど、幻獣型ガイアメモリ…凄い力だね。市販品だけなら、現状のどのガイアメモリを超えているね。」

 

 

 

「そう言って頂いて光栄です。試験的に流通させた物は『ゴールド』のメモリには及びませんけどね…。ですが、幻獣型のガイアメモリは…既存のガイアメモリを超えるミュージアムの最強の武器になります。」

 

 

 

イカロスレイダーに腰掛けながらノートパソコンに表示されるオウルアイから送られてきたサイクロプスドーパントとダブルHMの戦闘映像を眺めていた凍也は霧彦の言葉に答えた。

 

 

 

「アイアンドーパントを倒したのは、サイクロプスドーパントの能力だね。」

 

 

 

「ええ。サイクロプスドーパントの鉄槌は、金属では絶対に防ぐ事は出来ない。あらゆる金属の形状を自由に変化させる能力を持ちます。」

 

 

 

そう言って凍也は指を一本上げる。

 

 

 

「幻獣と言うのは時折、元々の伝説とは違う形で伝えられている事もあります。サイクロプスは単眼の巨人…その語源は『キュクロープス』…ギリシャ神話の鍛冶技術を持つ単眼の巨人です。」

 

 

 

アイアンドーパント、メタルシャフトを指差し、

 

 

 

「故に元々高い純粋なパワーに加えて、金属を作り変える能力を持つドーパント…それが『サイクロプス』のガイアメモリの能力です。」

 

 

 

「なるほど、それが地球上では作れない、幻獣の記憶の入ったガイアメモリと言う訳だね。」

 

 

 

「ええ、それが『次元世界の本棚』にはその『幻獣』の記憶さえも存在しています。」

 

 

 

「なるほど、君が態々時空管理局を通じて手に入れた“あれ”がその為の鍵と言う訳かい。」

 

 

 

「ええ、『地球(ほし)の本棚』を持つ者とあれが有れば他の世界でもその世界の情報を引き出すことが出来ます。本来、閲覧する権利が有るのは地球だけ。ですが、“あれ”さえあれば…他の世界の記憶も見る事が可能となると言う訳です。」

 

 

 

霧彦の言葉に笑みを浮かべながら凍也はそう答える。その手の中に握られているのは金色のガイアメモリ。

 

 

 

「ですが、まだ完全に完成したと言う訳ではないですからね…。」

 

 

 

凍也はそう呟き手の中にあるゴールドのガイアメモリへと視線を落とす。そのガイアメモリを見る視線は何処か優しげにも、ガイアメモリを通じて別のものを見ている様にも見えた。

 

 

 

(…やはり、幻獣型メモリの完全な完成にはドライバーの強化だけでなく、あの“新型ガイアメモリ”のデータが必要か…。これが必要になる日まで時間はそう多くない。早く完成させないと…。)

 

 

 

金色のメモリ、炎の鳥がPを描いている字が書かれたガイアメモリを優しげに微笑みながら握り締め、ポケットの中に収めると、凍也は表情を消してノートパソコンへと視線を落とした。

 

 

 

 

 

『ドラゴンロード!』

 

 

 

 

 

一つのガイアメモリの映像をクリックすると今までの物とは違うガイアウェスパーが響き渡る。

 

 

 

禍々しささえ感じられるそのガイアメモリの文字は翼を持った龍がDを描く『ドラゴンロード』のメモリ。

 

 

 

「その点、ダブルと言う存在はガイアメモリを扱う上での一種の完成系…理想系と言えるでしょうね。」

 

 

 

「理想…かい?」

 

 

 

「ええ、二つのメモリを同時に扱い、六つのメモリを使い分けることができる。考えてみてください…二つのメモリの力…生物型ドーパントが自然現象型ドーパントの能力を得た姿を…。」

 

 

 

凍也の言葉に想像してみる霧彦の脳裏には『炎を纏った巨大なティーレックス』となったティーレックスドーパントの姿が浮ぶ。

 

 

 

「幻獣型ドーパントは単独で複数の能力を与えられる存在として作り上げた物。だから、兵器としてのドーパントの理想系は…ダブルの姿ですよ。」

 

 

 

そう、凍也にとってダブルは自分が求めている一つの理想の到達点。だからこそ、己の作り上げた『仮面ライダーイクス』を持って『仮面ライダーダブル』を越える事を渇望している。そして、ダブルが乗り越える価値の有る高みへと登る事も…。

 

 

 

「しかし、時々君の考えている事が分からなくなるよ。」

 

 

 

「どう言う意味ですか?」

 

 

 

「ミッドチルダで販売されているガイアメモリ…それらをブレイクしている奴は、君が裏で糸を引いているんだろう?」

 

 

 

「…原因を作り出したのはオレですけど…意図はしていませんね。…こうなると予想はしていましたけど。」

 

 

 

そう言って映し出されたのは一枚の写真…黒い帽子を被った骸骨をイメージさせる仮面の戦士…龍斗が見たらこう言っていただろう『仮面ライダースカル』と。

 

 

 

「オレがしたのは、イクスドライバーの開発過程で試作したロストドライバーと、オリジナルのスカルのメモリを渡した事、そして…“彼女”に依頼して不死兵士『NEVER』の技術で蘇生した。その程度です。ですが、結果的に彼の存在はミッドでの隠れ蓑に対しての牽制になっているので…結果的に利益は上がっていますよ。」

 

 

 

霧彦の言葉に対する答えに『向こうにもロストドライバーを一つ提供する事になりましたけどね』と付け加えながら写真の中に映し出される仮面ライダー『仮面ライダースカル・アナザー』を眺めその表情に笑みを浮かべる。

 

 

 

「結果的にガイアメモリ関連以外にも地上の犯罪の早期解決を彼が行ってくれているので、地上本部の支持率は低下する一方、その為の力として…あの男はガイアメモリと簡易ドライバーを使った治安維持部隊の設立さえも考えて、多くのメモリを買い取ってくれているんですよ。」

 

 

 

そして、笑いながら『簡易ドライバーなんて毒素の遮断も出来ない、ただのコネクター代わりの機器ですけどね。』と付け加える。

 

 

 

「なるほど、つまり、この仮面ライダーは我々が大きな利益を上げる為に君が用意した駒と言う訳か?」

 

 

 

「その通りです。簡易ドライバーの方に毒素増幅の細工をして置けば、都合が悪くなれば、何時でも切り捨てられます。汚名を着せて地位を奪った上でね。」

 

 

 

ミュージアムを利用しようと企んでいる男へと嘲笑を浮かべる。裏切ったら、局員と言うミッドでの表側の顔を通じて奴とその娘を犯罪者…いや、ミュージアムの幹部と関係者として発表した上で、粛清の意を込めてイクスとして纏めて始末すればいい。その時に無理矢理にでも使わせるメモリは既に用意している。

 

 

 

(喜べ…裏切り者を一時とは言え(名目上)幹部として組織に迎えてやるんだから…精々その時は、あの世で友人に自慢でもするんだな。)

 

 

 

心の奥で裏切る意思を持って自分の手を取った男を嘲笑する。凍也にとって悪魔(自分)の手を取って相乗りした時点で、ミュージアムへの裏切りの代償は安易な死さえ許す気はないのだから。

 

 

 

誇りも家族も夢さえも奪い尽くしてからの絶望の中での『死』。それが凍也が用意している裏切りの代償なのだ。

 

 

 

(…それに、蘇生した彼からはいい情報が手に入った…。…父さんに伝えるべきか迷っているけどな…。まさか、あの『G』のメモリを持っているなんて…。)

 

 

 

それは計画を進める上での判断でスカルAを誕生させた際に得た情報。そんな事を考えながら凍也は思考の中に想いをはせる。

 

 

 

(…究極のメモリ…。)

 

 

 

市販の物は愚か、シルバー、園咲家の人間のみに渡される最上級のゴールドのガイアメモリさえも遥かに超える力を与えられた記憶を宿す“理論上だけでは”存在しているであろう『プラチナ』のカラーを与えられるべき唯一のメモリへと…。

 

 

 

そこまで考えた後、己の中の考えを消し去る様に霧彦へとそう話を振る。

 

 

 

「ところで義兄さん、この仮面ライダーのメモリの記憶が何か知っていますか?」

 

 

 

「外見から想像する事はできるが…何だい?」

 

 

 

「…『死』の記憶ですよ…。中々笑えるでしょう…死を経て不死を与えられた男が師の形見である『死』の記憶を使い変身して戦う姿は…。」

 

 

 

凍也の言葉に霧彦は無言で言葉を返す。

 

 

 

「お前はどう思ってその世界で戦っているんだ…? 自分が死ぬ原因となったクロノ・ハラオウンへの憎しみか、自分の本来のドライバーとメモリを奪い返すことか、それとも…お前の死の真実を知らない仕組まれたユメのブタイで踊っている愚かな人形達…いや、幼馴染達に対する想いか? なあ?」

 

 

 

冷たい笑いを浮かべながら写真の中の仮面ライダースカル・アナザーへと凍也は問い掛ける。

 

 

 

「…その中のどれだとしても…興味深いなぁ…ゾクゾクするよ…。…『風凪(かぜなぎ) 天馬(てんま)』…?」

 

 

 

嘲笑と共に凍也が呟く自分のシナリオを演じる演者の名前は…死んだはずの龍斗の兄の名前だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

探偵事務所…

 

 

 

「お帰り、龍斗。」

 

 

 

無言のまま探偵事務所に入ってくる龍斗にマオはそう声を掛ける。

 

 

 

「あ、ごめん…さっきは少し言い過ぎたかも…。」

 

 

 

「いや、その事はオレも気にしてない。寧ろ、ありがとうって、言うべきだろうな。ありがとうな、マオ。」

 

 

 

「ハウ!? そ、そう…。」

 

 

 

龍斗の言葉に真っ赤になった顔を伏せるマオへと顔を向けながら龍斗は更に言葉を続けていく。

 

 

 

「それより、今はあのサイクロプスのドーパントの事だ。」

 

 

 

「え? 関わらないんじゃ無かったの?」

 

 

 

「あいつらが勝手に潰しあってくれている間はそう思ったけどな…。」

 

 

 

そう言った龍斗の脳裏に浮ぶのはサイクロプスドーパントの様子。

 

 

 

「…あいつは…あの時、もう完全にメモリの力に飲まれて暴走していた。あのままじゃ…あいつは…。」

 

 

 

「関係ない人達も…ううん、あの様子だと見境無しに風都で暴れだすのも時間の問題よね…。」

 

 

 

既に意識が完全に自分を騙した物達への憎悪とメモリの力に飲み込まれ、暴走するままに動いている状態のサイクロプスドーパントの姿から、これ以上放置はしておけないと言う結論に至る。

 

 

 

「マオ、次のあいつの動きを調べるぞ!」

 

 

 

「了~解♪ それじゃあ、先ずはキーワードさがしね。」

 

 

 

「ああ。あの会社の詐欺の事は先生と兄さんが調べてくれていた。あとは…事件との共通点を調べれば…。」

 

 

 

「あの社長さんの居場所とかもね。素直にあの社長さんを見張っていても良いんだけど…他の所を先に襲われる訳には行かないからね♪」

 

 

 

「…ったく、守ってやりたくも無いけど、受けときゃ良かったなあの依頼。」

 

 

 

「でも、丁度良いんじゃない? どうせ、調べた結果は刃野さんに話すんでしょ? あの社長さんのやって来たことも含めてね♪ 相手が依頼人じゃないなら、秘匿義務もないわよ♪」

 

 

 

「それもそうだな。」

 

 

 

そんな事を言って笑い会いながら笑顔を向け合ってハイタッチする龍斗とマオだった。

 

 

 

そして、龍斗が見据えるのは掛けて有る白い帽子…。ビギンズナイトの夜に渡された帽子。

 

 

 

(…今はまだ帽子を被れる様な男じゃないけど…。必ず帽子の似合う男になります…先生…兄さん。)

 

 

 

 

 

 

EX06 END

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